井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

再び余市岳へ!

2014-02-18 14:03:33 | 札幌近郊の山
 浜益にある幌天狗を途中で敗退した翌日、再び余市岳へスキーに出かけました。

 2月12日(水曜日)

 この日は、前回と違っていい天気です。
ゴンドラに乗って通称飛行場に末端まで一気に登ります。
ゴンドラの料金は1,000円です。

 余市岳の山頂には薄い笠雲がかかっていたのですが、ゴンドラが山頂駅に着くときにはすっかりなくなっていました。
   
   ごらんのとおり余市岳がくっきり見えています。

 そして、遙か羊蹄山も山頂部が見えていました。
   

 今日はこの天気ですのでたくさんの人たちが余市岳に向かってハイクの準備をしています。
   

 すでに先行者のトレースが付いています。
   

 さあ、私達も遅れないように準備をして余市岳を目指します。
余市岳に向かっていったん左に向かって歩き出し、沢の源頭部をさけるように弧を描くように歩きます。
飛行場は、その名の通り余市岳の山裾から朝里岳にかけて広大な台地状の平面な原野なのです。
ここを余市岳に向かって歩くと、いったん降ります。

 そのコルから余市岳の山頂に向かって急斜面を登ります。
ここが我慢のしどころです。
      
    山頂手前の急な斜面には先行者の姿が見えています。

 先行者たちは山頂へ向かって歩いていきますが、私達は少し手前から滑ることにしました。

   
    真ん中に見える台地が飛行場です。

   
   この飛行場の右端から尾根伝いに白井岳へ行くことができます。

 私達が滑降の準備をしていると山頂の方から滑る人たちの声が聞こえてきます。
思わず見ると気持ちよさそうにパウダーを飛ばしながら滑っています。

 さあ、準備ができました。
私達も南斜面に向かって滑り降ります。
雪は膝下ほどの深さですが軽いのです。
思わず声が出てしまいます。

 途中で止まるか銅賞か考えますが、足が動く間はと思って滑ります。
皆が銘々のシュプールを斜面に刻みます。
   
    私達の刻んだシュプールです。

 気持ちのいい1本目を滑って、さらに、次の1本を滑るために登り返します。
この登りが苦しいのですが、先ほどの気持ちいい滑りのことを考えると我慢できます。

 先ほど滑った斜面さらに手前に斜面を滑ります。
ここは先ほどより少し短いのですが、斜面の傾斜や雪質は変わりません。
アッという間にしたまで滑り降りてしまいます。

 帰りをどうするか話し合った結果、今日のような天気は滅多にないので、再度登り返して北斜面を滑って帰ることにしました。

 この登りがきつかった!!
1本目より先まで登り、北斜面を見ると前日のトレース後がたくさん付いています。
しかも斜面の上部は樹木が所々顔を出しており一部は堅くクラストしています。
まっすぐ滑るのは難しいので、トラバース気味に滑って高度を落とします。

 やっと、中間部に広がるノートラックの斜面にでました。
ここから一気に滑ります。
この斜面が南斜面に比べるとさらにいい雪質でした。
本当に軽いパウダーなのです。

 気持ちよく滑って降りてきた斜面を眺めるとこんな具合です。
   

   
    山頂部の北側上部です。

   
    すでに、冬の日が斜面の陰に隠れようとしています。
    雲の端が虹色に輝いています。

  
最後に私が滑った動画を見てください。   

 

 

浜益にある幌天狗へ行ってみる!

2014-02-13 20:01:26 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 札幌から北へ向かい旧浜益(現在は石狩市)に群別岳、奥徳富岳、幌天狗の三山があります。
いずれの山も群別川の流域を形成する山々です。
これらの山には夏道がないので、主に春の残雪期に登られています。

 今回は、冬の時期に幌天狗(1,222m)へ行ってみようと考えました。
この山は標高がそれほど高くないのですが、海に近い登山口の標高が100mほどですので山頂までは1,100mほど登らなければなりません。


 2月11日(火曜日)

 今日は祝日なのでMocoさんを誘って2人で出かけました。
まずは、浜益にある幌という集落を目指します。
この幌は、浜益岳への登山口にもなっています。

 実は昨年の春にこの山に登ろうと思い来たことがあるのですが、このときはスキーを担いで林道を登りましたがすでに雪融けが進み途中で断念したのです。

 そのときに登山口の様子は確認しました。
登山口近くに果樹園があることを確認していたのでこの果樹園までは冬でも除雪されていると考えての決行です。

 幌に来てみると私の想像どおり登山口へ向かう道が除雪されています。
どんどん進んでいくと左手に果樹園があります。
除雪された道がさらに奥へ続いています。
最後まで進んでみると、そこは、林道にあるゲート手前200mまで除雪されていました。

 除雪された道路の邪魔にならない場所に車を止めます。
そこから5分も歩けば林道ゲートです。
   
   このゲートからしばらくは林道を歩きます。

 雪で覆われた林道を歩きますが、奥に進むにしたがって林道の上に灌木が生えてきます。
廃道となった林道なのでしょう。

 林道を登りきると広い尾根にでます。
   

   

   あまりの広さに進行方向を間違いそうになりました。
MocoさんのGPSで確認してもらいながら東北東を目指して歩きます。
天気は時々吹雪き模様から薄日が射したりと忙しい天気となっています。

 今日は、一応4時間の時間制限を設けて歩いています。
8時から歩き出して12時近く、約4時間かけてやっと広い尾根を歩き終えました。

 一瞬、雲が風に流れ山頂部の眺望が開けました。
   
    この景色を見たとたんに、今日はここまでと戦意喪失です。

 この山頂までの傾斜のある斜面を登るには、あと1時間半ほどはかかるでしょう。
私の体力では持ちそうもありません。
Mocoさんに、「まだまだ時間がかかりそうなので、今日はここで戻ろうかと思うが・・・」と相談して了解を得たので引き返すことにしました。

 まあ、初めての山を厳冬期に歩いているのですからよほど天気に恵まれなければ無理はできません。

 帰りは快適なスキーが楽しめるはずでしたが、広く傾斜のない尾根が難題でした。
ほんの少しの登りが意外と堪えるのです。
おまけにストックの先端部が外れて無くしそうになりました。
これは慎重に探して見つけました。
Mocoさんからテープを借りて補修し一段落。

 林道にはいると傾斜もあり快調にスキーを走らせます。

 登山口から車に戻ると4~5センチほど新しい雪が降っていました。

 幌天狗の様子がわかったので、今度はもう少し暖かくなってから来ようと思います。

 それにしても、山頂部からの斜面はなかなか魅力的でした。


初めてのペケレベツ岳!

2014-02-08 13:37:44 | 日高山系の山
 今シーズンは、今まで行ったことのない山にも挑戦したいと思っていました。
そこで選んだのが日勝峠付近にあるペケレベツ岳(1,532m)です。

 「ペケレベツ」とは、アイヌ語で「明るい川」とか「水の清い川」というような意味のようです。
このアイヌ語が清水町と名付けられた由来となっているようです。
ネットの情報では、この山の東尾根が緩みのない斜面が続き最高のパウダーが楽しめるとありました。
これは行ってみないとわかりませんが、ワクワクさせられる情報です。


 そんなことで、2月5日(水曜日)に行ってきました。

 この日は、この冬一番の寒気団がスッポリト北海道を包んでいます。
札幌でもマイナス10度を超えるなど痛いくらいの寒さなのです。
高速道路でトマムを通った時にはマイナス18度を指していました。

 札幌から高速を飛ばして2時間ちょいで日勝峠の十勝川3合目に到着です。
ここには、駐車スペースがあり、しっかり除雪されていました。
   
   10台は駐車できるほどの広さがあります。

 天気は上々ですが、半端ない寒さで指がかじかんできます。
歩くたびにギュ!ギュ!と足音が鳴ります。

 8:50分、準備ができたので出発です。
   
 まずは、林道の跡を歩きます。
歩き出すとすぐに橋があり、その橋を渡ったところから右手に進み、正面に見えるペケレベツ岳を目指します。

 辺りは雪が少なく笹が顔を出しています。
でも、スキーで歩くには支障がありません。
林を抜けると一気に眺望が開けます。
   
    これから登るペケレベツ岳が目の前で待っています。

 正面に見える山頂から2本の沢に挟まれているのが東尾根です。
上部から半分は快適な斜面のようです。

 この笹原をどんどん上部に向かって歩きます。
左手に深い沢が見えてきます。
どうやら二股に到着したようです。
ここまで40分、順調に進んでいます。

 この沢を渡らなけでばなりません。
できるだけ上の方で渡ろうと考え沢を見ながら登ります。
ちょうどいい場所を見つけたのでスノーブリッジを渡り東尾根に取り付きます。

 さあ、ここからはドンドン登るだけです。
Sz氏が途中でラッセルを交代してドンドン登っていきます。
私のスピードでは追いつくことができません。

 松林の中を登っていくと岳樺が顔を出してきます。
この辺りから斜面の傾斜が一層きつくなります。
右隣の尾根が真っ白になってきます。
高度が上がっている証拠です。

 やっと、Sz氏に追いつきました。
ここから最後の部分を私がラッセルします。
山頂直下の尾根は傾斜が急なので右手に進路を取ります。
この辺りはクラストした雪の上にうっすらと積もった新雪がありエッジを利かせなければスキーが横に滑ってしまいます。
だましだましの登行が続きます。

 いったん、小さな尾根を回り込んでからジグを切るとやっと稜線に到着です。
一気に視界が開けます。
すぐ横には沙流岳が真っ白な三角形の山頂を見せてくれます。
トマムのスキー場も見えています。

 後続の2人を待ち、スキーをデポして山頂へ向かいます。

10:50分、登りだしてちょうど3時間で山頂に到着です。
   
    左がOn氏、右がSz氏です。

   
    南側に続く日高の主稜線です。
    遠くに芽室岳が見えています。

   
    左手の真っ白い山が沙流岳です。

   
    日勝ピークや熊見山の向こうにトマムスキー場が見えています。

   
    そして登ってきた東尾根の向こうは十勝平野が広がっています。

 さあ、スキーをデポした場所に戻って滑降の準備をします。

 ここからは、楽しい時間のはずでしたが、1本目を慎重に滑り終えたところで呼吸が苦しくなりました。
まるで、酸欠になった金魚みたいに呼吸が苦しいのです。
山に来ていてこんなことは初めてです。
どうやら軽い貧血のようです。

 寒さのため血管が収縮しているところで滑降したため筋肉に血液を取られ脳に回る血液が少なくなったのでしょうか?
腰をかがめて深呼吸をしていると少し楽になりました。

 幸いなことにこんな状態ですが、何とか滑り終えることができました。
    

 駐車場へ戻って時計を見るとちょうど4時間が経過していました。
登り3時間、下り1時間で最高のスキーが楽しめました。

 ペケレベツ岳の東尾根、緩むことのない傾斜が続くいい斜面を持った山でした。
ぜひ、一度行ってみてください。

二度目の羊蹄山!

2014-02-06 08:05:45 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 今年は思う存分山スキーを楽しむつもりです。

 2月2日(日曜日)
 
 今日は、2度目となる羊蹄山です。
真狩村の神社の沢から登ります。
今日の同行者はUchiさんです。
Uchiさんとは神社の沢の入り口で午前8時の待ち合わせをしています。

 今日は午前中だけあまり風もなくまあまあの天気なので、チャチャと登って滑ってくるつもりです。
中山峠を越えると羊蹄山が見えるのですが、今日は薄い雲の中です。
それでも、喜茂別まで来ると羊蹄山が姿を見せてくれました。
   
    この天気を見て、「今日はいいぞ!」と思ったのですが・・・

 神社の沢の入り口に付くと、すでに車が7~8台駐車しています。
   
    私も、この列に加わります。

 出発準備をしているとUchiさんもやってきます。
さて、準備ができたので出発です。
私たちの前に単独の男性が歩いています。
トレースの中にスノーシューの歩いた足跡があるのでボードの人も先行しているようです。

 松林の中を歩きますが、昨日からの降雪があまり無く、登りのトレースがしっかりと残っています。
このトレースを使ってドンドン登ります。
40分ほどで砂防ダムを越えると、この辺りから斜度が少しずつ増してきます。

 上空には薄い雲が張り出してきます。
先行する単独の人は直ぐ上を歩いているのですがなかなか追いつきません。

   
    こんな疎林の中を歩きます。

 1度、休憩を取りますが、寒いので直ぐに歩き出します。
冬場は、ゆっくり歩きあまり汗をかかないようにして長い時間を歩くようにしています。
休憩は身体を冷やす元になるからです。

 ドンドン傾斜がきつくなってきます。
1100m辺りで、やっと、先行している単独の人に追いつきました。
トレースのお礼を言ってラッセルを変わります。

 しかし、直ぐ上は雲の中です。
視界もなくスキーで滑るには楽しくないので、ここからギリギリとなる1200mまで登って降ることにします。

 スキーからシールを外して滑降の準備をします。
身体に活を入れるため熱いミルクティーを飲みます。
熱いミルクティーがのどを通りおなかの中に下がっていくのが分かるほど身体が冷えています。

 滑降の準備ができたので、さあ、ここからは楽しい時間です。
左手の斜面の方が荒れていないのでそちらへ移動して滑ります。

 ちょっと重い感じのする雪でしたが、ノートラックの斜面を思い思いに滑ります。
この時間が一番楽しいのです。
あまり離れないように10回ほど曲がると止まってUchiさんを待ちます。

 単独の人は、「お先に!」といって華麗な滑りで滑降していきます。
私たちも負けずに滑ります。
調子に乗って滑ってしまい、途中で動画を撮すのを忘れてしまいました。

 急斜面が終わったところで一休み!
1時間かかって登った斜面もスキーで降るとほんの数分で降ってしまいます。
ちょっと物足りない感じがしますが、今日の天気では1200mが限界です。

 駐車場に戻るとまだお昼なのです。
体を温めるために「まっかり温泉」へ向かいます。
この温泉の露天風呂は、天気が良ければ目の前に羊蹄山が見えます。
しかし、今日の天気では下の方1/3ほどしか見えません。
十分に身体を温めるこの時間が、私は大好きです。

 昼食は、「いし豆」というそば屋さんへ行って来ました。
真狩にある羊蹄山から吹き出している湧水のすぐそばです。
値段が少し高めですが、当日挽いた粉を使ってそばを打っているので美味しかったです。

そばに興味のある方は、ぜひ、一度尋ねてみてください。

そこは激パフの世界でした!!

2014-02-01 08:57:46 | 札幌近郊の山
今シーズン2度目となる朝里岳沢ですが、これが激パフの新雪で思う存分ロッカースキーを楽しんできました。
同行者はいつもの仲間の3人です。

 1月22日(水曜日)

 札幌国際スキー場の天気はあまり良くなく、ゴンドラの山頂駅付近は吹雪模様です。
スキーにシールをつけていつものように1段目の急斜面を淡々と登ります。
登り切ったところから進路を左に取り右手から吹き付ける風に押されながら歩きます。

 約30分ほど歩いた辺りで、そろそろ、下降しなければと思い樹氷の陰でシールを外します。
   

この辺りは視界がないので慎重に滑り出しますが、雪が深くて思うように滑ることができません。
滑ると言うより歩くようにして高度を落とします。

 すると、ようやく視界が開けてきました。
進む方向ははっきりしたのですが、いかんせん深い雪に遮られ滑ることができません。
少し斜面が急になってくると、やっと、滑ることができます。

 思わないところで一汗かいてしまいました。
ここからはいつもの斜面です。
   

 今日は尾根上の斜面ではなくて左側の谷に向かって滑ります。
この斜面は、日陰になる斜面で、おまけに雪がたっぷりと溜まっている斜面なのです。

 滑り降りると膝が埋まってしまいます。
巻き上がる粉雪が口に飛び込んできます。
こんなに深い新雪は初めてです。
しかし、ロッカースキーは抵抗無くトップが浮いてきます。

「楽しい!」、スキーが、身体が雪の上に浮いているような気がします。
こんな気分でスキーに乗るのは初めてです。
この様子は、動画で見てください。



 あまりの楽しさに、スタートした地点まで登り返していつもの斜面を滑ります。
この斜面も激パフでした!

 今日の4人は、笑顔あふれる1日を堪能しました。