井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

噴煙たなびく樽前山へ!

2016-03-26 19:44:29 | 札幌近郊の山
 誘われて今年も樽前山へ行って来ました。

 3月12日(日曜日)

 樽前山は溶岩ドームから噴煙を吐き出すれっきとした活火山です。
北海道内にある24時間監視の対象となっている火山です。
この山には昨年も登りましたが、今年も誘われて行って来ました。

 誘ってくれたのはピオレ山の会のUchiさんです。
同行者はもう一人Ssさんです。

 支笏湖畔にある「苔の洞門」近くの林道入口に車を止めます。
登山準備をして8:15分出発です。
   

 ここからは林道をひたすら歩きます。
両側は植林された人工林です。
静かで風もないので身体が温まってきます。
衣服を調節しながら歩いていると林道が左に曲がります。
ほどなく、苔の同門の上流部に突き当たります。
ここを右に曲がり林の中を歩くのですが、至る所にピンクテープがあるので道に迷う心配はありません。

 この林の中で面白いものを見つけました。
   
   「猿の腰掛け」といわれるキノコの1種です。
この「猿の腰掛け」はガンに効くといわれています。

 林を抜けると一気に視界が開けます。
   
   外輪山とその奥には溶岩ドームが見えています。

 ここでも面白いものを見つけました。
   
   
    なんと、バスの停留所の標識です。
    錆びているのですが、標識には「樽前山」と書かれています。
昔はここまでバスで登ってこれたようです。

 ここに着いたのは10:10分、約2時間ほどかかりました。
ここから外輪山を登らなければならないのですが、雪の状態があまり良くないのです。
   
   外輪山の上部には岩が顔を出しています。 
昨年に比べると積雪量が、ぐんと少ないようです。
さて、どういうルートで登るか話し合います。
岩を避けるようにルートを取ることにして左にトラバース気味に高度を稼ぐことにします。

 11:10分、約1時間ほどで外輪山の上まで登ってきました。
   
   ここまで登ると風不死岳が見えますし、その向こうには支笏湖が見えています。
支笏湖の深いブルーが目を引きます。

   
   外輪山の上は、一部凍っておりカリカリの斜面です。
おまけに風が吹き抜けるので寒くなってきます。

   
   外輪山が間近に見えてきますが、噴出口は迫力満点です。
山頂への最後の登りは、カリカリでシールだけでは登れないようです。
スキーアイゼンを装着してアイゼンの歯を氷状の雪に差し込みながら登ります。

 11:40分、ようやく山頂に着きました。
   
    風が強いので風下に避難します。
天気はいいのですが、風の強さには閉口ですね。

 さて、同行しているSsさんが海に向かって滑るというので私達は山頂下の風陰で待っていることにします。
カリカリの斜面では滑る気がしなかったのです。
沢状になっている斜面を一気に滑っていきます。
さすが若者です。
30秒ほどで沢の下部まで滑り降りてしまいます。

 登り返しを待つ間、山頂から単独の男性が降りてきます。
その服装がまことにクラシックなのです。

 ウッドシャフトのピッケル、秀岳荘製のヤッケにオーバーシューズ、ザックも秀岳荘製です。
これほど秀岳荘製の装備で決めている人にはお目にかかったことはありません。
私も若い頃は秀岳荘からピッケル(門田製)やザックを買い求めたことがあります。
しかし、これほど秀岳荘製を大事に使っている人を見たことがありません。

 往年の岳人というスタイルですが、しっかりとした足取りで下山していきました。

 さて、Ssさんが登ってきたので私達も山頂から降ることにします。
カリカリの斜面に気を付けながら滑ります。
所々凍り付いた斜面はものすごく滑ります。
雪面に顔を出している岩に気を付けて滑るので神経を使います。

 外輪山は、風不死岳側に降り、そこから顔を出している岩を避けて滑ります。
外輪山の下で一休み、ここまで降るとあとは簡単です。

 林の中までは少し開放した斜面があります。
この斜面を気持ちよく滑り、林道を歩けば、今日の登山は終わりです。

 雪が少なく外輪山の滑降を楽しむことは出来ませんでしたが、勢いのある噴煙を見て自然の力を感じた1日でした。



2016年3月9日・目国内岳を滑る!

2016-03-18 20:38:34 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
前回は渡渉点が開いていたため登れなかった目国内岳へ行ってきました。
今回も怪しい天気予報ではありましたが、青空が顏を出したと思ったら視界が無くなるなど波乱な天気でした。

 今回は、友達の友達に輪が広がり、初めてお会いする方5名を含み11人でのスキー登山となりました。
遠くは函館から駆けつけてくれた3人を含んでいます。
また、登山用品を販売しているお店の人が秀岳荘、パタゴニア、好日山荘と多彩なメンバーが集まりました。

  3月9日(水曜日)

 8:30分に新見温泉集合でしたが、札幌から来る1名がちょっと遅れるとのことです。
9時まで待ってましたが来ないので先に出発することにします。
   
   駐車スペースには私たちの車しかいません。

 9:00分、まずは道路を歩きます。
そして、沢へ入るのですが、ここでミスをしてしまいました。
渡渉点の手前で沢に入ってしまったため沢の中を登ります。

   
   これがスリル満点なのです。
 沢の中は流れが顏を出しているところがあり、スノーブリッジを渡らなければなりません。
慎重に体重をかけても大丈夫か確認しながら渡ります。
開口部のある場所で急斜面なところには緊張感がマックスになります。
全員無事に尾根に登ったところで休憩を入れます。

   
   ここで休憩をとっているところに遅れてきた人も合流できました。
ここからは11人が揃って登ります。
今回は、テレマークが1名、ボードが2名で後の人はスキーです。
ボードはスプリットタイプのボードですので板の真ん中で左右に分離します。
その2枚の板をスキーのようにシールを貼って登るという画期的な板です。

 森林限界を越えるとまともに横風が吹いてきます。
西風ですので左から吹き付けてきます。
左のほほが冷たくなり、鼻の左側の感覚がなくなってきます。
軽い凍傷気味ですのでフードをずらして左側の風を避けます。
   

   
   目指す山頂は目の前ですが、ここから斜面の傾斜が増してきます。

 登るにしたがって視界が無くなってきます。
斜面もクラスとしてきます。
バードの人達がシール登行をあきらめ靴にアイゼンをつけます。
初めてアイゼンを付けるようで手間取っています。
その間ドンドン視界が無くなり、ホワイトアウト状態になってしまいました。
やっと、アイゼンを装着できたので山頂目指して登ります。

 少しずつ視界は戻ってきます。
やっと、山頂の岩に到着です。
12:15分、山頂に到着です。
   
   先に到着していた人は背中から吹き付ける爆風に身体を持っていかれないように岩陰に身を潜めていました。

   
   スキーをデポした所でもう1枚!

   
   滑降準備をしていると空が晴れてきます。
チセヌプリ方面が顔をのぞかせてくれました。

 それがあっという間に雲の中。
   
   滑走しようという時には視界があまりなくなってきました。
それでも、パッと下が見えた時に滑り降ります。
これがなかなか難しい雪です。
クラストしてカリカリした斜面と雪が溜まった斜面が混在しているのです。
何とか、騙しダマし滑り降り、下で休憩を入れます。

 ここで天気が回復。
ここからは楽しく滑ることができました。
硬い斜面の上に薄っすらと粉雪が積もっています。
皆さん気持ちよく滑ることができました。
 
 短いですが、雰囲気が伝われば・・・
下の動画を見てください。

2016年3月9日・目国内岳を滑る!




 さて、下山後は新見温泉の湯船に突入です。
スキーの後の温泉は格別です。
冷たくなった手足にお湯の温かさがジンジン沁みてきます。
スキーの後の一番のお楽しみです。


 この新見温泉は2軒の宿がありますが、この3月で廃業するとのことです。
この楽しみが無くなってしまうかと思うと残念でなりません。

 どなたか、経営を引き継ぐ方はいませんか!!

2016年2月27日・3度目となる朝里岳沢を滑る!!

2016-03-16 19:41:56 | 札幌近郊の山
 今シーズン3度目となる朝里岳沢を滑ってきました。

 今回は、男性4人に女性2人といつも一緒に滑っている友達同士で遊びに行ってきました。

  2月27日(土曜日)

 札幌国際スキー場のゴンドラ山頂駅を降りて外へ出ると視界が無く、風も強いようです。
前回は、ここからすぐに沢へ滑り込みましたが、今回は朝里岳に向かって少し歩きます。
15分ほど歩いたところで目の前に急斜面となってきます。
この手前から左に方向を変えて山頂下をトラバースして白井岳方面に歩きます。

 朝里岳の山頂方面は、ゴー、ゴーッ、と風が吹き、その音が下のほうまで響いてきます。
そんな風の音を聞きながら視界のない斜面を歩きます。
目標とするのは、森林限界のラインを外さないように等高線に従って歩くということです。

 そろそろ目標の尾根に到達したと思われる辺りで上空の雲が飛び、視界が開けてきます。
自分たちのいる場所を確認します。
そして、目的の斜面の上にいることを確認できました。

   

   
   横殴りの風の中、慎重にシールを外します。

 ここからは、気持ちよく雪煙を上げ一気に谷底めがけて滑ります。
今回は、あまりの気持ちよさに4本も滑ってしまいました。
滑っている様子は、動画でご覧ください。



      2016年2月27日・3度目となる朝里岳沢を滑る!!

2016年2月20日・二度目の尻別岳

2016-03-14 08:48:34 | 札幌近郊の山
前回の尻別岳は天気が悪く視界もない有様でした。
そこで、再度、尻別岳を滑ろうと計画していたのですが、何と前日は低気圧が接近した影響で全道的に気温が上がり雨が降るような天気でした。
これでスキーを滑ることが出来るのか?と危惧しながら留寿都村の道の駅に集合します。

 2月20日(土曜日)

 登山口で尻別岳を見ると手前に見える山の斜面に雪崩た跡がクッキリと残っています。
   
    正面に見える開放斜面が雪崩れています。

   
    この場所は駐車場がないので路駐します。

   
    後ろにはクッキリと羊蹄山が見えています。

 さて天気はいいと心配なのは雪の状態です。
車を止めた場所で確認したところ雨が降った影響はないようです。
これは期待してもいいようです。

 登山準備をすませ9:00分ちょうどに出発です。
   
   まずは、林道を歩きます。

 20分ほど歩くと雪崩事故の啓発標識があります。
   
   この標識にある雪崩事故は、2010年1月に発生したものです。
ガイドツァーの一行9人のうち1人が雪崩れに巻き込まれ死亡したという事故です。

 林を抜けると一気に視界が開けます。
そして目の前に見えている斜面が雪崩を発生させた斜面です。
   

 私達は、右手に見える林の際を登ります。
   
   この林の中は雪もよく、斜度もありなかなかの斜面です。

 さあ、10:15分、やっと稜線に到着です。
   

   
   稜線を見ると前回は左側に雪庇が発達していたのですが、今日は南風の影響を受け右側に雪庇が発達しています。

 はやる気持ちを抑えてシールを外し、滑降の準備をします。
   

   
   目の下にはルスッツのスキー場が見えています。

 さあ、これからが楽しい時間です。
まずは林の中に滑り込み、開放斜面へ飛び出します。
雪崩を誘発しないために上部の斜面には足を入れないようにします。
ちょっと重めではありますが、パウダーを舞い上げながら気持ちよくシュプールを刻みます。

   
   気持ちよく1本目を滑り、登り返します。
 
 稜線までトレースを辿ります。
約30分で稜線に到着。
2本目は、開放斜面のトレースの無いところをねらって滑ります。
   
   下から斜面を見上げシュプールを確認します。
みんなの顔を見ると笑顔が溢れています。

 気持ちのいい2本を滑り、満足な1日でした。

 滑降の様子は、動画でお楽しみ下さい。 

なお、尻別岳には至る所に海保斜面がありますが、この斜面以外でも雪崩事故が発生しています。
くれぐれも事故の無いよう慎重に斜面を選んで楽しんでください。


2016年2月20日・二度目の尻別岳

2016年2月17日・二度目の朝里岳

2016-03-11 09:55:45 | 札幌近郊の山
 今シーズン2度目となる朝里岳へ出かけてきました。

 2月17日(水曜日)

 この日も天気が良くありません。
札幌国際スキー場のゴンドラ山頂駅に着きましたが、山頂方面は風がゴー、ゴーと吹いています。
そんなことで、ゴンドラの山頂駅横から沢に向かって滑り降ります。

 今日は風を避けて朝里岳沢の合流点辺りまで滑り込み、そこから登り返していつもの斜面を滑ろうという算段です。
狭く急な沢を滑り降ります。
沢の所々に口が開いているところがあり、落ちないように慎重に滑ります。

 沢底に着いたので登り返します。
視界があまりないので目的の尾根に着いたかどうか確認しながら慎重に登ります。
尾根が狭くなった辺りでやっと目的の尾根であることを確認します。

 さあ、ここからは激パフの斜面が待っていました。
登り返して3本滑り、軽く膝が埋まるほどのパウダーを堪能しました。
この斜面を滑ったのは私たち3人だけです。
貸し切り状態で思いっきり楽しみました。

 その様子は、動画でご覧ください。


      2016年2月17日・朝里岳


 札幌市内から車で1時間、そんな近くでこんなにいい雪を楽しめるのは札幌だけかもしれません。
最近は規制の厳しいニセコから流れてきている外国人の姿も目に付きます。
事故なく楽しみたいものです。