井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

浜益岳へ行ってみたものの!

2014-05-14 19:49:11 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 今シーズン最後のスキーを楽しもうと思い浜益岳へ出かけてみたものの林道から雪が繋がっておらず、敗退の憂き目にあってしまいました。

 最初は5月11日の日曜日に出掛ける計画でしたが、風邪を引いたのか頭が痛いので1日延ばして月曜日に出掛けました。
天気は上々、気温が25度は超えるという予報です。

 朝6時に札幌を発ち浜益の幌に到着したのは8時過ぎです。
林道を登って行くのですが登っても登っても横の山林に雪が見あたりません。
林道に雪が残っており、これ以上車では無理かな?というところに車を止めて、林道を歩いて先へ進みましたが、周りの林には雪がほとんど見あたらず、これではスキーは無理と思いあきらめて帰ることにしました。

 そんなことで、今シーズンの山スキーはGW後半で行った暑寒別岳が最後のスキーとなりました。
   
   山の上の方はまだまだ雪が残っているのですが、中間の林の中が問題でした。
   この写真は、毘砂別の集落から見た浜益岳です。
   右端が幌天狗です。

 札幌への帰り道、いつも気になっていた「千本ナラ」を見てから帰ることにしました。
毘砂別の集落から送毛に向かって海岸に沿った道を進みます。
6キロほど走った急な崖の上に「千本ナラ」がありました。
   
   海からの急な崖の上にナラの木が3本、肩を並べるように1列に並んでいます。

 一番大きな木の横に樹齢800年と書かれた標識が埋められていました。

辺り一面、エゾエンゴサクの紫色の花に彩られた林の中に千手観音のように枝を広げたナラの木を見ると、やはり、神々しさを感じるものです。
   



   
    写真には2本の木しか写っていませんが、写している横にもう1本の木があります。

 一番太いナラの木には注連縄が巻かれています。
その注連縄に願い事を書いたしゃもじが差し込まれています。
ちょっと、不思議な光景ですが、帰ってから調べてみると、しゃもじはご飯を鍋から掬う道具として使われており、願い事を救ってもらうために同じ「すくう」ということから、しゃもじを使って願い事をする習慣が生まれたようです。

 山岳信仰においても古い巨木などには霊力があると信じられています。
この「千本ナラ」も、霊力があると感じさせる風貌を持っています。

 皆さんも機会があれば、ぜひ、一度見に行ってください。

漫画「ふくいち」が単行本で発行された!!

2014-05-08 20:43:41 | その他

 「いちえふ」が単行本になって発行されました。

   
    
 以前、この漫画が、週刊漫画モーニングがが行っている「新人賞MANGA OPEN」大賞受賞作として選ばれた漫画として紹介しました。
受賞後も不定期にモーニング紙上に掲載されていましたが、この度、単行本としてまとめられ発行されました。

 福島第1原発、通称F1(現場では、えふいちと呼ばれている。)における収束作業の現場を淡々と描いています。
皆さんにもぜひ読んでいただきたいと思い紹介させていただきます。

この本では、現場でどのような作業が行われているかと、作業員の置かれている現状が描かれています。
 
 事故後、汚染水などが溢れたとき以外福島第1原発に関する報道がされないというか、あえて国民の目を福島から遠ざけようとする意図さえ感じる現状の中、実際の収束作業がどのように行われ進んでいるのかを知ることは大切なことだと思います。

 漫画は子供の読むものと馬鹿にする人がいますが、漫画世代として育った私の目から見ても漫画は立派な表現媒体であると思っています。
この漫画は、「ふくいち」の事故後の姿をその時点で切り取ったドキュメントといっていいものだと思います。



GW後半は、暑寒別岳へ!

2014-05-07 19:44:17 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 今年のGW後半は3日から6日まで4連休となっています。
しかし、天気予報では3日と5日に雨の予報が出ており、6日は曇りの予報です。
唯一、4日に晴れの予報があるので、この日に暑寒別岳に登ろうとUchiさんと計画を立てていました。

 しかし、3日の天気予報を見ると4日もあまり良くなくなり、5日がまあまあの天気なので1日延ばして行くことにします。
するとMarboさんも行けるということになり、3人で登ることとなりました。
Uchiさんとは札幌で合流して、一路暑寒別岳の登山口を目指します。

 8:20分頃、登山口に到着すると、そこには沢山の車が止まっています。
   
   駐車場は綺麗に除雪されていますが、周りは雪の壁が1m以上あります。

 すでに大半の方は出発しているようです。
私達も登山準備をして8:50分、出発です。

 夏道ですと山小屋の前からすぐ左手の斜面に向かって登るのですが、冬道は駐車場から沢沿いに進みます。
すると、赤に白地で数字の書かれた番号表が樹木に取り付けられています。
このコース番号を目印に進みます。
 
   
    沢の向こうに暑寒別岳の山頂が見えています。

 少し登ると林道が現れ、その林道を歩きます。
林道の終点から左手の稜線を目指して登ります。
この辺りは、適当な疎林で帰りの滑りも楽しめそうです。

 9:30分、稜線に出ました。
   
   ここからは、尾根筋を忠実に登っていきます。
少し登っていくと降りてくる人がいます。
口々に「風が強かったので途中で降りてきた。」といいます。
確かに、稜線は正面から強い風が吹いています。
しかし、歩けないほどではありません。

 まあ、「これ以上風が強くなってきたらその時考えましょう。」ということで私達はドンドン登っていきます。
降ってきたスキーヤーの中に体重が80キロはありそうな人もいたので、「あの人が吹き飛ばされそうだ。」といっていた風はどんなに強い風なんだろう、などと話しながら登りましたが、風が強さを増してくる兆候はありませんでした。

 順調に登っていきます。
   
   前方に大斜面が見えてきます。

 確かに時折強い風が吹いてきますので、体温を奪われないようにウィンドブレーカーを着込んで登ります。
気温自体は高いのですが、風の強さで体感気温は低くなっています。

 11:10分、滝見台に到着です。
   
   風は左手から吹いてきますので風陰で休憩を取ります。
今日は風が強いものの天気は安定していますので気持ちよく歩けます。
まずは順調に進んでいると思います。

 大斜面の下に来ると先行している人が2人見えます。
そのトレースを追いかけるように登るのですが、所々堅い雪があり、風が強く、しかも舞い上がった風であちらこちらから吹いてきます。
後ろから風が吹いてくると身体が倒されそうになるので危険です。

 ここは安全策としてスキーアイゼンを付けることにします。
そして、慎重に登ります。
大斜面を登りきり、ハイ松の中に付けられている夏道で休憩を取ります。

 ここから先は、雪が消えているようですのでスキーはデポします。
ハイ松の中を歩いていくと先ほどより強い風が左から吹いてきます。
左側の鼻の感覚が無くなってきます。
手袋が少し濡れている左手の指先も感覚が無くなってきます。
身体を左側に傾け、風に押されないようにして歩きます。

 足下は兼用靴ですので足首の自由が利かずギクシャクした歩きが続きます。
箸別への分岐まで来ると下から吹き上がりの強い風により、身体を前に倒すのですが1歩が出ないのです。
エィ、ヤァ、っと気合いを入れて身体を前のめりに倒すと歩くことが出来ました。

 12:55分、風に逆らいながら歩いて、やっと、山頂に到着です。
   
   風に吹かれ身体を吹き飛ばされそうになるので岩陰に座り込んで休みます。

 ここからの眺めが最高でした。
登ってきた方向には日本海が広がります。
反対方向を見ると群別岳から浜益岳がまだまだ真っ白な姿を見せてくれています。
   
   浜益岳方面です。

   
   左が奥徳富岳で吊り尾根を挟んで右が群別岳です。

 山頂で写真を写すとすぐに退却です。
横風を受けながらスキーをデポした大斜面の上まで戻ってくるとホッと一息付けました。

 ここでスキーのシールを外したり、身支度を整えて、さあ、これからスキーを楽しみます。
大斜面は、表面の雪が少し太陽の光で融けておりザラメ雪になっています。
これがスキーには丁度良くて快適な滑りが出来ます。
斜度もそれほどきつくなく楽しく曲がれます。

 しかし、大腿四頭筋がすぐに悲鳴を上げます。
それを休みを取りながら騙し騙し滑り降ります。
数十分のきつい登りも滑り降りると1分もかかりません。

 休み休み降ってもアッという間に下れるのです。
   
   これがスキーを使う最大の利点ですね。

 14:15分、楽しいスキーも駐車場まで戻って来ましたので終わりです。

 駐車していた車のほとんどがいなくなっています。
ここまで降ると嘘のように風が吹いていないのです。
暖かい太陽の光を受けて帰り準備をします。

 今日も楽しいスキーが出来ました!!
今シーズン、あと何回滑ることが出来るでしょうか?








 

GW前半は旭岳へ!

2014-05-02 20:57:38 | 大雪山系の山
 今年の連休は前半が飛び石となり休みが取りづらい配置となっています。
そこで、4月29日(火曜日)にUchiさんに誘われて旭岳へ行って来ました。
旭岳は2月にパウダーを楽しみに行ったのですが、強風のためロープウェイが動かず温泉を楽しんで帰った来たことがあります。

 4月29日(火曜日)


 前回とは打って変わって今日はいい天気です。
札幌を6時半に立ち、高速を使って旭岳の登山口となる旭岳温泉を目指します。
9時にロープウェイ前にある駐車場に到着。
早速出発の準備をして9時20分発のロープウェイに乗り込みます。
   
   スキーを持っている人がほとんどですが、ザックを持っている人がいません。
2便の乗客はスキーヤーばかりでした。
ロープウェイの窓からは旭岳がクッキリ見えています。

   
   姿見の駅は半分が雪に埋まっています。

 9:40分、早速、スキーを付けて歩き出します。
   
   目の前には噴煙を上げている旭岳がドーンと見えています。
今日はスキーで登るのですが、上部は雪が薄いので半分まで登ってスキーをデポすることにします。

   
   姿見の池にある避難小屋です。
しかし、この小屋の入り口が少し開いています。
小屋の中に雪が吹き込んでいるようです。
大事な避難小屋ですので、雪が吹き込まないようにしっかり入り口の戸は閉めたいものです。
使う者のモラルが問われれます。

   
    噴気孔も間近に見えています。
噴気孔のすぐそばまで行くことが出来ますが、亜硫酸ガスが吹き出ていますので風向きには十分な注意が必要です。

 Uchiさんと快調なペースで登ります。
日差しが強く暑いのでジャケットは脱いでしまいます。
1時間ほど歩いたところでスキーをデポします。
この場所から地獄谷へ向かって滑り降りる計画なので、一番降りやすい場所を選択します。
岩陰にスキーをデポして念のために目印も付けておきます。

 ここからはツボ足で登ります。
   
   トムラウシから十勝連峰がクッキリと見えています。
この景色を楽しみながら登っていくと金庫岩に到着です。
   
    ここまで来ると山頂は目の前です。

 11:30分、山頂に到着です。
   
   ここからの眺めも素晴らしかった!!

   
    登ってきたルートの反対側には熊の岳からお鉢平方面が一望です。
さらに、遠くには阿寒の山々から知床半島の山まで見えています。

   
    トムラウシ山も綺麗に見えています。

 山頂から少し下がったところで一休みします。
同じように休んでいる女性2人が、見えている山を説明してくれないかといいます。
聞けば、福島から来たということなので、グルーッと360度に見える山を説明します。 

 私達は、持ってきたノンアルビールやスイーツを飲んだり食べたりしながら綺麗に見える山を楽しんでいました。
太陽はサンサンと輝きその陽の力で暖かく、風もそれほど強くはないのでノンビリ出来ます。
このあたりが春山のいいところですね。

 12:10分、いつまでもいたい気分ですが、そろそろ、下山することにします。
下山時のスキーを楽しみたいからです。

   
   旭岳の北斜面をスキーで降るという一行も登ってきました。

 降りは早いです。
アッという間にスキーをデポした場所まで降ってしまいました。
ここでスキーを付けて、さあ、地獄谷に向かって降ります。

   
   このスキーが思った以上に楽しかったです。
調子に乗ると噴気孔に吸い込まれそうになります。
あまり近づかないようにコースを取って降ります。
この斜面がパウダーならもっと楽しいでしょう。

 姿見の駅からはスキー場のコースを降ります。
ザラメ雪を快調に滑ると、ほどなく、ロープウェイの駅の横に到着です。

 今日は楽しい登山でした!!

 登山後の楽しみは温泉です。
今日の温泉は、勇駒荘です。
この温泉は、ソチの五輪(ボードのパラレル大回転)で銀メダルを取った竹内選手の実家です。
温泉のロビーには、彼女が使っていたボードや写真のパネルが置かれ、テレビにはソチ五輪の映像が映されていました。

 もちろん、日帰りの温泉も2種類の源泉があるお風呂で満足のいくものでした。
旭岳登山の折りには、ぜひ、立ち寄ってみてください。