井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

花の山・アポイ岳に登る!

2018-07-28 07:47:29 | 日高山系の山
 以前から気になっている山があります。
それが日高管内様似町にあるアポイ岳です。
標高が8百メートルほどですが、一応日高山脈の主稜線からは外れますが南部の末端部にあります。
標高は低いのですが、花の固有種が多いことで有名な山なのです。
まあ、標高が千メートルに満たないという山ですので歳を取ってからでもいいかと思いなかなか行く機会がなかったのです。

 今回は、いつも遊んでいただいているピオレ山の会のお姉さまたちのお誘いですので登ってきました。


 6月26日

 苫小牧で合流して一路日高路を走り様似町を目指します。
しかし、これが遠いのです。
札幌からだと約3時間ほどかかります。

 休憩を取りながら、何とか登山口に着きました。
天気は快晴、ジリジリと太陽がてりつける中スタートします。

 10:00分、スタートです。
この山は標高は8百メートルと低いのですが、スタート地点の標高も低いので正味の標高差は700mを超えます。
    
 スタート地点から5合目にある避難小屋までは雑木林の中を歩きます。
樹木が強い日差しを遮ってくれるので快適に歩けます。
    
     エゾコウゾリナですかね。

 11:15分、5合目の避難小屋まで登ってきました。
    
     立派な小屋です。

 登山路は、ここから急な尾根道となり、今までの緩やかな道と一変します。

    

    

 吹き出る汗をぬぐいながら急な登山道を登ります。
後ろを振り返ると目の下には太平洋と様似の町が見えています。
    

    

 お花の山ですので期待してきたのですが、思ったより花が咲いていません。
ちょっと肩透かしをくらった感じです。

 12:40分、やっと山頂に到着です。
    

    

 山頂は広いので皆さんの邪魔にならない場所で昼食を取ります。
海を見ながらの昼食は贅沢ですね。
ほぼ1時間ほど休み、お腹も一杯になったので下山します。

    
     下山前の記念写真です。

 下山は早いです。
あっという間に5合目まで下ってきました。

あとは温泉です。
このアポイ岳は、登山口のすぐ横にアポイ山荘という温泉宿泊施設があります。
ここの露天風呂からは太平洋が望めます。
疲れた足をマッサージしながら温泉で汗を流す、至福の時間ですね。

山女(やまじょ)と登る羊蹄山!

2018-07-27 08:39:08 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 先週の徳舜瞥岳・ホロホロ山に引き続き羊蹄山に登ります。
同行者は、秀岳荘北大店の女性スタッフの方です。
彼女の当面の目標が百名山のうち道内にある9座を極めることです。
すでに大雪山と利尻岳に登っています。
今回は3座目となる羊蹄山に挑戦です。

 6月11日

 天気予報はあまり良くありません。
でも、雨予報は出ていないので真狩口から登ります。
羊蹄山には比羅夫、真狩、喜茂別、京極からと4コースがあります。
今回は一般的なコースを選択して真狩口から登ることにします。

 8:10分、曇り空の中、出発です。
    

 まずは、針葉樹と広葉樹の混合林を歩きます。
薄暗い登山道の横には高山植物のお花が咲いています。
    
     サンカヨウです。

 お花に癒されながらどんどん登ります。
9:30分、4合目に到着です。
    

 時々雲が薄くなり下の方の視界が開けてきます。
雲が晴れるかも?と、期待しながら高度を稼ぎます。

 10:50分、7合目まで来ました。
    
     白樺の木がトンネル状に倒れています。
この白樺ですが、木質が柔らかいという特性がありますので風や雪の影響で考えられないような枝の梁型をしています。
根切れ曲がった幹などもよく見かけます。

 さあ、この辺まで登ってくると植生に変化が現れ、高山性のお花が咲いています。

    

    

    

 避難小屋への分岐である9合目を過ぎると砂礫地が現れ、いよいよお鉢が近くにってきます。

 12:10分、お鉢の縁に到着です。
    
 ここまで来るとお鉢の底から吹き上がる強い風がまともに当たります。
この分岐からお鉢を1周することができます。
時計回りに1周する方が時間はかかりますが安全です。
しかし、私たちは時間短縮のため時計回りと反対に歩き山頂を目指します。
山頂までは岩場が続き注意しなければなりません。

 ガスで視界のない中、辛抱の歩きが続きます。
岩の上を歩いたり、巻いたりとなかなか進まないのです。
しかし、ようやくガスの中に山頂を示す標柱が薄っすらと見えてきました。
正直、ホッとしました。

 このガスの中でもお花が気持ちを癒してくれます。
    

    


 13:00分、ようやく山頂に到着です。
しかし、辺りは真っ白で何も見えません。
    
     たまたまいた男性の登山者にシャッターを押してもらい記念写真を撮りました。

 彼女にとって百名山道内3座目となる山頂です。
ほぼ5時間の行程でした。

 山頂下で風を避けた場所でツエルトに包まり軽く食事を取ります。
おなかが少し満ちたところで、避難小屋へ向かいます。
風が強く汗をかいた身体を休めるために急ぎます。
一度歩いた岩続きの尾根も帰りとなれば早く歩けるものです。

 14:20分、9合目にある避難小屋に到着です。
    

 避難小屋には、小屋番の近藤さんがいました。
ストーブが燃え温かい小屋で休みカップ麺を食べ、英気を養います。
30分ほどゆっくり休み、下山することにします。

 身体を温め、汗が引いた身体はリフレッシュされ身体が良く動くようになりました。
2時間半ほど頑張ると登山口へ着くことができました。
今日の行動時間は、8時間を超えました。
天気はあまり良くなかったのですが、山頂を踏めたのですから良しとしなければなりません。

 さて、登山で冷えた身体を温泉で温めようとしたのですが、真狩温泉、京極温泉ともにお休みでした。
ここまで振られると何としても温泉に入りたくルスッツ温泉に行きました。

 ルスッツ温泉は小さな温泉ですが、妙に落ち着くので私の好きな温泉の一つです。
冷えた身体を十分に温め、ホッコリとした気持ちで帰路に着きました。
 


徳舜瞥岳とホロホロ山に登る!

2018-07-26 20:47:14 | 札幌近郊の山
 ブログを書くことよりも山に登るのが忙しい毎日です。
この徳舜瞥岳とホロホロ山に登ったのは春先の6月初旬でした。

 6月4日

 札幌を6時30分に出発して伊達市大滝地区にある登山口に着いたのが8時を少し回った頃でした。
今日は快晴のいい天気です。
    
    登山口となる駐車場から徳舜瞥岳の端正な姿が見えています。
    
 今日は天気がいいので暑い一日になりそうです。
8:20分、出発します。
まずは雑木林の中を歩きます。
日差しが樹林に遮られ、気持ちよく歩けます。
    
    こんな沢沿いを歩きます。

 20分ほど歩き小さな沢を越えるところに水場があります。
    
     この水場がすでに6合目です。

 これは、登山口となっている駐車場が以前の登山口よりずーっと上の方に移動したからです。

    
     こんな岩の登山道を歩いていきます。

 樹林を越えると一気に日差しが強くなります。
何か所か雪渓の残っているところがあります。
小さな雪渓ですが、慎重に越えます。
ハイ松が姿を見せてくると、ほどなく山頂です。

 10:10分、徳舜瞥岳の山頂に着きました。
    

ここからは羊蹄山が良く見えます。
    

そして、すぐ隣に見えるのがホロホロ山です。
    

 徳舜瞥岳からホロホロ山へはいったん下り、登り返さなればなりません。
直射がガンガン当たる強い日差しの中を歩きます。

    
     この辺りまで登ってくるとホロホロ山の山頂も間近かです。

 10:55分、ホロホロ山の山頂です。
    
     ほぼ1時間の行程でした。

 さて、この吊り尾根には春の花が咲いていました。
    
     シラネアオイです。

    
     キバナシャクナゲです。
   
    
     エゾアズマギクです。

    
     ヒメイチゲです。

 ホロホロ山から見る羊蹄山も均整で美しい姿をしています。
    

 一日二座を登る贅沢な登山ですが、春山の楽しさを十分に感じさせてくれる山です。
徳舜瞥岳には雪のある季節にスキーで何度か上っていましたが、歩いて登るのは初めてでした。
春一番に登り夏屋に備えるには、なかなかいい山でした。

無意根山・定山渓天狗岳への道路が通行止めに!!

2018-07-10 20:22:12 | 札幌近郊の山
 無意根山(元山コース)や定山渓天狗岳(天狗小屋)の登山口へ向かう道路が通行止めとなっています。
 先日の雨によりがけ崩れがあり、この工事と道路補修工事のため工事関係車両しか通ることができません。


 7月9日に定山渓天狗岳に登りに行ってきました。
天狗小屋の駐車スペースに車を止めて登山口へ向かおうとしましたが、道路が通行止めになっていました。
やむなく、手前から橋を渡り登山口へ向かおうとしましたが、こちらも沢の増水により道路に土砂が流れ込み通行できない状況です。

 

    
     反対側から見たところです。

 その先は、もう1か所完全に道路が2m~3mほど削り取られており、車が通れない状況になっています。
    

 車ではここまでしか入ることができません。
しかし、この場所から熊ノ沢コースの登山口までは歩いて20分ほどですので天狗小屋から歩くのとほとんど変わらない時間で登山口まで行くことができます。

 その先の登山道は、今回の雨による影響はほとんど出ていないようです。

大峯山奥駈道を歩く・その4

2018-07-05 09:34:18 | その他の本州の山
 昨年秋に吉野から山上ケ岳に登り、近畿圏最高峰八経ヶ岳で終えた大峰山奥駈け道をこの春5月に歩いてきました。

 GW明けの5月11日から14日までの4日間で弥山から玉置神社までを歩いてきました。

 今回のコースは、水場に不安があるため渇水期となる秋ではなく雪融け水が期待できる春に歩くことにしました。
しかし、出発点となる奈良県天川村は、非常に不便な場所にあります。
交通機関を検索しても札幌から航空機を使っても上市から天川村に行く最終バスに乗るのがやっとという状況です。
5月10日の昼前の飛行機で新千歳空港を立ちます。
夕方、日の暮れる時間にやっと天川村に着きました。
ここから、タクシーを使って行者還トンネルにある登山口から弥山を目指そうとしましたが、そのタクシーが先約のため使えません。
やむなく、天川村から登ることにして計画を変更します。
八経ヶ岳から少し先の明星が岳間をカットして直接明星が岳を目指すことにします。
天川村から明星が岳まではコースタイムで6時間となります。

 5月11日

 朝5時過ぎに宿を出発します。
天川村は谷間にあるのでまだ日差しが届いていません。
薄寒い街の中を登山口目指して歩いているとお地蔵さんが祀られています。
    
    今回の奥駈け歩きが無事に終えられるように手を合わせます。

 ほどなく吊り橋を渡ります。
    
    この橋は人のみが渡れる橋です。

 宿から10分ほどで登山口に着きました。
    

 5:15分、さあ、ここから首が痛くなるほど上にある稜線目指して歩かなければなりません。
人工林の手入れされた斜面を登ります。
登山道はきれいに手入れされているのですが、朝一の身体には階段が堪えます。
噴き出してくる汗をぬぐいながらゆっくり登っていきます。

 稜線まで来ると少し傾斜が緩みます。
しかし、小さなコブ山を上ったり下ったりが延々と続きます。

 7:50分、ようやく栃尾辻に着きます。
    
    なんと、ここにある避難小屋の建物がひっくり返っているではありませんか。
どうやら、昨年秋の台風でひっくり返ったのでしょう。
こんなすごい風が吹いたのですから、昨年秋に弥山から撤退したのは賢明だったと思いました。

 ここから先は雑木林を歩きますが、日差しが樹々の間から差すだけで快適に歩けます。
9:35分、狼平との分岐点に到着です。
    

 少し傾斜が増してきますが、快調に歩けます。
左手に弥山が見えてきます。
    
    弥山小屋が見えています。

 ほどなく明星が岳に到着、ここから奥駈け道となります。
    

 ここまでちょうど6時間かかりました。
今夜の宿は楊子カ宿小屋を考えていますのであと2時間ほど歩かねばなりません。
天気がいいので日差しがきついです。
前方にはこれから向かう釈迦ケ岳が見えています。
    
     右手のピークが釈迦ケ岳です。

 暑さに疲れた心を花々が癒してくれます。
    

    
    オオウバユリの群落があちらこちらにあります。

    
    こんな石碑があり、ここが奥駈け修行の道であることを認識させてくれます。

    
    ツツジが所々に咲いています。

    
    舟の峠です。
ここから急な登山道を下ると小屋です。

 13:10分、楊子の宿小屋に到着です。
    
    なかなか立派な小屋です。

 さて、水場を探さなければなりません。
小屋のどこかに水場への標識があると思い探しましたが見つかりません。
辺りをウロウロしていると2人の登山者が小屋へ歩てきます。
どうやら今夜はこの小屋に泊まるようです。

 水場の場所を尋ねると「私たちも汲みに行くので一緒に行きましょう」と行ってくれます。
小屋の裏手に5分ほど歩くと、小さな本当に小さな流れがありました。
こんな小さな流れなら渇水期には枯れてしまうと思いました。
明日の行動水もここで確保できました。

あとはゆっくり小屋で休みます。


 5月12日

 今日もいい天気のようです。
朝4時に起きて登山準備をします。
一緒に泊まったお二人は釈迦け岳から前鬼に下山するのでのんびりしています。
朝食を済ませザックをまとめますが少し暗いので明るくなるのを待ちます。

 5:00分、外が明るくなってきたので出発します。
    
     今日もいい天気が望めそうです。

 昨夜はゆっくり寝ていたので身体の動きは快調です。
ドンドン先へ進みます。

 6:10分、孔雀岳をいつ通り過ぎたか分からず、孔雀覗まで来ました。
    

    何かと思い標識の先まで歩くと、その先は絶壁でした。
    

    

 いよいよ釈迦ケ岳が間近に迫ってきます。
    
  
    
    最後の登りの手前にお不動様いました。

 岩々した急斜面を登りきると釈迦ケ岳の山頂でした。
 7:20分、釈迦ケ岳に到着です。

    

    
    山頂にあるお釈迦様です。

 この青銅製の釈迦像は、一人の合力が運んだといわれています。
なかなか立派な釈迦像ですので時間をかけて手を合わせました。

 急な斜面を慎重に下ります。
ほどなく深仙小屋に着きました。
7:55分、深仙小屋です。
    
    小さな小屋です。

    
    こちらにあるお堂の方が立派です。

    
    ツツジの木の下で休憩しました。
 
 8:30分、太古の辻まで来ました。
    
    ここから前鬼へ下山できます。

 なお、吉野山からここまでを北奥駈けといい、ここから熊野までを南奥駈けというようです。
北奥駈けは、山上け岳に八経ヶ岳、そして釈迦ケ岳などいい山が連なっているので歩く人も多く、修行する山伏もたくさん歩いていたようです。
それに比べると南奥駈けは歩く人が少なくなり道が笹で覆われ廃道状態となっていたようです。
その廃道状態の奥駈け道を笹刈などをして復旧したのが「新宮山彦ぐるーぷ」の皆さんです。
この話を詳しく聞いたのは次の日に泊まった行仙宿山小屋でこのグループの世話人をしている梶野さんに会ったからです。

    
    所々に咲いているシャクナゲです。

 9:30分、天狗山を通過します。
    

 このあたりから強い日差しに苦しめられます。

 10:20分、嫁越峠を通過、苦しいながら順調に歩いています。
 
    
    10:40分、地蔵岳まで来ました。

 11:10分、般若岳通過。
    
  
 11:20分、滝川辻を通過。
    

 12:40分、証誠無漏岳です。
    

 この辺りは、同じような道が続き、ひたすらコブ山を登っては下る、の連続です。
暑さのせいもあり頭が少しボーッツとしてどこまで歩いてきたか、地図を確認しながら歩く有様です。

    
    鎖場を下るのも慎重さが求められます。

 13:30分、ようやく持経の宿小屋に到着です。
    

    
 
 長い一日でしたが、天気に恵まれ順調に歩いてくることができました。
この小屋は、水場が近くにあるので、とりあえずありったけのボトルを持って汲みに行きます。

 小屋のすぐ横にある林道を小屋前から左側に300mほど歩きます。
すると、山肌を滝のように流れる沢水がはば3~4mほどあり、爽やかな音を立て流れています。
楊子の宿小屋の水場に比べると何百倍もの水量があります。

 水を確保したのであとは小屋でゆっくり休みます。
天気予報をチェックしたいので携帯の電源を入れますが圏外の表示が出るだけです。
明日の天気が気になりますが、天川村でのチェックでは今夜は雨予報でした。
それを信じて明日の行動をどうするか考えます。

天気が良ければ、笠捨山を過ぎた葛川辻辺りまで歩きツェルトでビバークでもしようかなどと考えます。
そうすれば次の日の行動予定が楽になるかなどと考えていました。



   
     


    
 

大峯山奥駈道を歩く・その3

2018-07-03 09:23:28 | その他の本州の山
この記事は、2017年9月13日から15日のものです。

 9月14日

 山上ケ岳山頂にある宿坊「喜蔵院」では、8畳間の部屋に布団で寝ましたが、身体のあちらこちらに痛みがあり寝返りばかりを打っていたような気がして熟睡した感じはありませんでした。
5時に目覚ましが鳴り起床、外はまだ真っ暗です。
布団をたたみ、食事を作る用意をして1階へ下ります。

 静かに食事を終え、再度2階の部屋に上がりザックのパッキンをします。
外は少し明るくなってきました。
どうやら今日はいい天気のようです。

 6:00分、外が明るくなり歩くには支障がないようですので出発します。
山頂にあるお堂は扉が閉じられているので入口の前で手を合わせお参りをして下ります。
今日の行動予定は、コースタイムで9時間40分、弥山まで歩く予定です。

 6:45分、かなり下ってきたところで少し開けた場所が見えてきます。
沢音が聞こえてきます。
どうやら小笹の宿のようです。
ここには小さいですが避難小屋があります。
    

 そしてその手前には立派な護摩壇もあります。
    

    

 白人系の外人男性が2人登山準備をしています。
どうやら昨日山頂で会った外人さんたちのようです。
この小笹の宿は、とてもいい宿泊地だと思いました。
周りは気持ちのいい雑木林、水があり、テントサイト地してもかなりの環境です。

 さらに降ります。
太陽は顔を出しましたが、雑木林越しに日差しがあり、冷えた空気が気持ちよく快調に歩けます。
    
    こんな感じの林を歩きます。

これから歩く山並みが見えています。
果てしなく続く山並みです。
    

 7:20分、阿弥陀ケ森にある女人結界門を潜ります。
    
    こちらの門は悪戯されていませんでした。

 ここからは、また登りになり大普賢岳を目指して歩きます。
小さなコブを越えて少しづつ高度が上がり、8:25分大普賢岳に到着です。
    

 ここから先の稜線を見るといくつものコブ山が重なり、ただただ足を前に出すことに集中して歩きます。
いくつかの鎖場を下り行者還岳の山頂との分岐点に来ました。
ここは山頂を踏まずに下ります。
このくだりもすごかった!!
木の根が絡まった急斜面が鎖場となっています。
    
     慎重に下ると小さな沢一面に苔が生えており、太陽に日差しに輝いていました。

苔のきれいさに思わず見とれてしみました。
    

 10:40分、行者還小屋に到着です。
    
    すごく立派な小屋でした。

 ここには水場があるはずですが、小屋の中を見ても水場への案内分などはありませんでした。
小屋から水場への略図でもあれば便利なのにと思いました。

 行者還小屋からは起伏もなく快適な尾根を歩きますが、日差しが強くなり暑くなってきたので苦しくなってきます。
正面に見える一の峠を目指してひたすら足を動かします。

 12:30分、やっと、一の峠に到着です。
    

 ここから先、コースは90度右に曲がり、弥山まで2時間半ほどでしょうか。
少し先が見えてきたので気持ちが楽になってきました。
暑さに苦しみながら疲労の溜まってきた体に鞭を打っての歩きが続きます。

 13:10分、奥駈出合いに来ました。
    
    ここは、行者還トンネルから弥山に登る登山道があります。

 どうりで、ここから先に向かって歩いていると下山してくる人に会うようになりました。

 14:10分、理源大師像まできました。 
     

 ここから先が大変でした。
延々と階段が続くのです。
心が折れそうになり、足が止まりそうになりますが、何とか1歩1歩を進め、階段を登ります。

 15:00分、やっと階段を上り終えると弥山小屋の建物が見えてきました。
やれやれ、9時間かかって今日の目標である弥山に到着です。

    
     弥山小屋の全景です。

    
     弥山にも立派な護摩壇があります。

 小屋に入り宿泊をお願いします。
今夜の宿泊客は私一人のようです。
この弥山小屋に宿泊するには予約が必要のようです。
私は素泊まりでしたので泊めていただけました。

 さて、今日はいい天気でしたが気になるのは台風です。
小屋のご主人に台風の状況を聞くと、台風18号は進路を中国手前から東に変え九州に向かっているとのことです。
明日の天気は持つようですが、明後日以降は九州に上陸しそうな台風の影響で紀伊半島は40mを超える風と雨が降るとのことです。
その先の状況を考えると明日下山するのが賢明かと思い、天川村に下山することにしました。


 9月15日

 ここまで来たので八経ヶ岳を登ってから下山することにしました。

 5:40分、弥山小屋を少し暗いうちに出発して下ります。
ほどなく登山道は登りになり、一息で八経ヶ岳に山頂でした。
    
     八経ヶ岳の山頂です。

    

    
    弥山小屋が見えています。

 弥山小屋に戻り、天川村を目指して降ります。
こちらも延々と続く階段があります。
谷に向かって続く階段を下っていると単独の男性が登ってきます。
挨拶を交わして下ると、ほどなく狼平の避難小屋が見えてきました。
    
    なかなか立派な小屋です。

 小屋の前で食事を取っている女性がいたので少し話をします。
この小屋に泊まったとのことで、さらに男性が2人いたようです。

 ここから天川村までが長かった!

 9:05分、栃尾辻まで下ってきました。
    
    トタン造りの簡単に避難小屋です。
    小屋の中は土間で雨が防げるだけといった小屋です。

 人工林の杉林を下り、目の下に見える天川村目指してひたすら下ります。
クタクタになったところでようやく建物の屋根が見えてきます。

 11:00分、天川村の登山口まで下りました。
    

 今回はこれで奥駈け道の挑戦は終了です。
八経ヶ岳から先を残したので再挑戦を心に誓い天川村を後にしました。

 北海道に帰るとこの台風18号は暴風により北海道にも甚大な被害を与えていたことが分かりました。
大樹町大樹(たいき)で85.0 ミリの雨量を観測し、観測史上1位の値を更新するほか、風による被害も甚大であちらこちらの林道が被害を受け、今でも開通が未定の林道があるのです。
このことにより登山口まで車で行けない山が幾つもあります。