井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

2021.4.24.暑寒別岳をすべる!

2021-05-04 08:58:29 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 友人から暑寒別岳に滑りに行きたいとの要望があり、案内してきました。
当日の天気予報を見ると天気はいいものの風が強く「天気と暮らし」ではC評価となっています。
でも、天気さえよければ何とかなると思い決行することにします。

予定日の数日前、たまたま車を運転している時にラジオの道路情報を聞いていると、何と浜益区の毘沙門で崖崩れの恐れがあるためオロロンラインの道路が不通になっているとのことです。
厚床から浜益間はまっすぐ走ると10キロほどですが、う回路は60キロほどとなります。
そんなことで、当別から回り増毛の登山口まで行くことにします。

札幌を5時半に出発します。
順調に走って登山口に到着すると駐車場は半分ほど埋まっています。
また、駐車場周りには1mほどの雪が残っています。
おまけに風が無いのです。

 早速、登山準備をしてスタートします。

   

冬のコースは夏道と違い沢沿いに進み尾根に取り付きます。
このコースには数字の標識があったのですが、それが新調されておりその数字を追いかけるようにして進みます。
最初は林道を歩き、そこから尾根に登ります。
   
   雪面の表面が少し融けているのでシールがしっかり利きます。

快調に登ります。
   
   林越しに山頂部の方が見えます。
丸く見えるのはドームと呼ばれるコブ山です。

 やがて尾根に到着。
ここで休憩を取り、あとは尾根を忠実にたどります。
      
 
 頑張って歩いていると7合目に到着。
   
しかし、ここからが長いのです。
辛抱の時間が続きます。

正面の山には雲がかかり、しかもその形から強風が吹いているようです。
しかし、この辺りはまだ風はそれほど強くないので気持ちよく歩けました。

 ドームを左手から回り込んで登ります。
この辺りからどんどん風が強くなっています。
右手の谷から風が吹き上がってきます。
   

 やがて、目の前に大きな斜面が見えてきます。
この斜面を登り切り少し歩くと山頂です。

この大斜面は遮るものが無いので風がまともに当たります。
そのの風の強弱を利用しながら一歩一歩シールを利かせながら歩きます。

おーっ、山頂標識が見えてきました。

   
 
山頂は風が強いものの景色は最高です。

  
   前回登った浜益岳・浜益御殿方面です。

  
   雨竜沼方面です。

  
  

 山頂で記念写真を撮り、風が強いので少し下がったところでシールを外します。
さあ、ここからは降るだけです。

その様子は、動画をご覧ください。


2021.4.24.暑寒別岳をすべる!

2021.4.7.浜益岳・浜益御殿へ

2021-04-16 18:35:20 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 4月に入り旭岳に引き続き浜益岳・浜益御殿へ行ってきました。
この日も快晴という絶好の天気に恵まれました。

浜益・幌の神社前に朝6時に集合します。
ここから神社前を通り林道を登ります。
砂利道を走り、舗装された道路に出ますがその途中で雪に阻まれ、ここからは歩きになります。

   

 先行者の車が数台止まっています。
出発準備をしますが、スキーをザックに付けて歩く準備をする者、肩に担ぐ者などいろいろです。
私はそれほど歩かなくても雪が出てくると判断して肩に担ぎます。

 ほどなく(200m~300m)ほどで雪になり、ここからはひたすら林道を歩きます。
しかし、林道が大きく左折するところから林道を外れコブ山に向かって登ります。
コブ山に到着すると正面右手に浜益岳が見えてきました。
  
   
   今日のメンバーです。

そこからいったん下り、夏道の登山口から登り返しになります。
この登山口は、増毛山道の入口になります。
増毛山道というのは、古の道で雄冬岬を避けるために作られた山道です。
廃道となっていた道を草刈りなどをして復活させた道です。

   
 ここにはスノーモービルが入らない様に旗があるのですが、風のため旗がズタズタになっていました。

この先は、ゆったりとした尾根に乗りひたすら登ります。
右手にある谷の向こうには浜益岳が見えているというぜいたくな光景が広がります。
    

    
    ハイ松が見えてくると浜益御殿が近くなった証拠です。

 ここで2グループに分かれました。
浜益岳に行くうさぎさんチームと浜益御殿までのカメさんチームです。
私はカメさんチームでのんびり登ります。

 浜益御殿に着くと正面に雄冬山がゆったりとした姿を見せてくれます。
    

    
    遠くには暑寒別岳の姿も見えます。

    
    浜益御殿では風を避けるためにハイ松の陰で休みます。
今日は風も強くなく天気もいいのでのんびり浜益岳まで行ったうさぎさんチームを待ちます。

そのうち、先行していた人たちが浜益岳から戻ってきます。
その中に秀岳荘のスタッフさんがいたチームもいました。
彼らは1拍で浜益岳を楽しんだといいます。
しかもイグルーを作って泊ったとのことです。

やがて、うさぎさんチームも戻ってきます。
ここで合流し、あとは賑やかに滑り降ります。

最後まで天気が良く、みんな日焼けした顔で下山となりました。    

残雪の暑寒別岳

2015-05-28 21:13:29 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 GWは大雪山で遊んで来ましたが、今年は残雪が少なくなっています。
この原因を私は3月の気温にあると思っています。
もっとも大雪山や十勝岳など北海道の中心部にある山は12月の積雪が異常に少なかったことも一因となっていると思います。

 さて、OmさんからのリクエストでGW明けの5月8日(金曜日)に暑寒別岳へ出かけてきました。
彼女はこの時期の山頂に立ったことがなく、通称「ドーム」と呼ばれている7合目辺りまでしか登ったことがないといいます。
今回は何としても山頂に立ちたいということですので一緒に出掛けてきました。

 5月8日(金曜日)

 朝6時に札幌を発ち、8時を回ったところで増毛ルートの登山口となる駐車場に到着です。
駐車場の周りに雪が見当たりません。
危惧していたことが当たってしまいました。
例年ですとこの時期の駐車場は、周りに1m以上の雪があるのですが、今年はそれが見当たらないのです。

 登山準備が終わり、8:30分、スキーを担いでまずは林道を歩きます。
15分ほど歩いたところからやっと道路上に雪が残っていました。
   

 林道を登って2合目の辺りで尾根に出ます。
しかし、この尾根も雪が消えているのです。
   
   おやおや、この先がどうなるか心配です。

 2合目の先にあるコブ山を越えるとやっとその先から雪が繋がっていました。
一安心です。

 このルートには、冬のスキー用に道標となる円形で赤い番号票が取り付けられています。
その番号標を追いかけて登ります。

   
   5合目辺りまで登ってくると山頂部などが見えてきます。

 11:10分、滝見台まで登ってきました。
    
   笹が出ていますが、その奥に滝見台と書かれた標識が見えています。

 さあ、ここからが正念場です。
目の前には大きな斜面が待ち構えています。
その斜面を登りきると山頂は間近です。

 大斜面に登りだすとどんどん視界が開けてきます。
   
   雨竜沼の方が見えてきます。

 大斜面を左に回り込むと、何と行く手をハイ松が通せんぼをするように顔を出しています。
   
   一番狭いところをスキーを脱がずに渡ります。

 12:30分、やっと山頂に到着です。
約4時間の道程でした。
   
   雪の山頂に立てたOmさんと記念写真を写します。

 山頂は風が強いので風影を選んで休みます。
目の前には絶景が広がっています。
   
   先週、一緒に登った浜益御殿が見えています。
さらに左手には郡別岳なども見えています。
   
 
 山頂で30分ほど休み、さあ、いよいよ大斜面での滑降を楽しみます。
スキーは男性以上に上手なOmさんです。
30分かかって登った大斜面もものの2分で滑り降ります。

 そのままの勢いで滑り続け、30分ほどでドーム下まで滑り降りてしまいました。
   

 あとは駐車場目指してまっしぐらに滑ります。


 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

  この日、3合目付近の尾根でカシオのプロトレックを拾いました。
 時計のガラスに沢山の傷がありベルトも相当傷んでいましたが、
 しっかりと時を刻んでいました。

 お心当たりの方は、ご一報ください。

浜益岳へ行くも・・・

2015-05-13 14:41:07 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 浜益岳には昨年も出掛けたのですが、雪が少なく林道を奥まで走っても出てきませんでした。
まあ、出掛けた時期が遅かったので仕方がありませんでした。
今年もOmさんからさそわれていましたので5月2日に行って来ました。

 5月2日(土曜日)

 札幌を6:30分に出発しました。
約2時間弱で登山口となる浜益の幌地区に到着です。
ここから神社の前を通り林道を登ります。
林道を走りますが周りの景色は緑が濃く春そのものです。

 車が数台止まっているところまで走ってくるとやっと林道に雪が残っていました。
私の車も林道の端に寄せて駐車します。
登山準備を済ませ、まずはスキーを担いで歩きます。
10分ほど歩いた辺りで林道が雪で埋まっており、ここからはスキーで歩きます。

なだらかな雑木林をドンドン登ります。
尾根に出ると一気に視界が開けます。
   
   谷の奥に浜益岳の山頂が見えてきました。

   
   浜益御殿に続く尾根はハイ松がしっかり顔を出しています。
このハイ松を避けながら登ります。

 前方に雄冬山が見えてくると浜益御殿は近いです。
   

 この辺りからOmさんの足取りが重くなってきます。
どうしたか聞くと足の裏に肉刺が出来たようだといいます。
それならあまり無理は出来ません。
今日は浜益御殿までとして帰ることにしました。

    
   暑寒別岳の山並みです。
来週はこの山に登る予定です。

 さて、約3時間で浜益御殿に到着です。
ここに先着していた方のスキーを見てビックリです。
なんと、合板のスキーに締具がカンダハーなのです。
今の人はこの金具を見たことはないと思います。
私が子供の頃全盛だった金具ですから40年は前の金具です。

 スキーも合板というだけでなくトップにヘソの付いたスキーでした。
まるで骨董屋さんから借りてきたような品物です。
こういった道具を大事に使っている人がいることに感心しました。
   

 帰りはスキーですので早いです。
先行して下山していた人達を追い抜いてアッという間に林道へ出てしまいました。
挙は海を見ながらのハイクで日焼けした1日でした。

浜益岳へ行ってみたものの!

2014-05-14 19:49:11 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 今シーズン最後のスキーを楽しもうと思い浜益岳へ出かけてみたものの林道から雪が繋がっておらず、敗退の憂き目にあってしまいました。

 最初は5月11日の日曜日に出掛ける計画でしたが、風邪を引いたのか頭が痛いので1日延ばして月曜日に出掛けました。
天気は上々、気温が25度は超えるという予報です。

 朝6時に札幌を発ち浜益の幌に到着したのは8時過ぎです。
林道を登って行くのですが登っても登っても横の山林に雪が見あたりません。
林道に雪が残っており、これ以上車では無理かな?というところに車を止めて、林道を歩いて先へ進みましたが、周りの林には雪がほとんど見あたらず、これではスキーは無理と思いあきらめて帰ることにしました。

 そんなことで、今シーズンの山スキーはGW後半で行った暑寒別岳が最後のスキーとなりました。
   
   山の上の方はまだまだ雪が残っているのですが、中間の林の中が問題でした。
   この写真は、毘砂別の集落から見た浜益岳です。
   右端が幌天狗です。

 札幌への帰り道、いつも気になっていた「千本ナラ」を見てから帰ることにしました。
毘砂別の集落から送毛に向かって海岸に沿った道を進みます。
6キロほど走った急な崖の上に「千本ナラ」がありました。
   
   海からの急な崖の上にナラの木が3本、肩を並べるように1列に並んでいます。

 一番大きな木の横に樹齢800年と書かれた標識が埋められていました。

辺り一面、エゾエンゴサクの紫色の花に彩られた林の中に千手観音のように枝を広げたナラの木を見ると、やはり、神々しさを感じるものです。
   



   
    写真には2本の木しか写っていませんが、写している横にもう1本の木があります。

 一番太いナラの木には注連縄が巻かれています。
その注連縄に願い事を書いたしゃもじが差し込まれています。
ちょっと、不思議な光景ですが、帰ってから調べてみると、しゃもじはご飯を鍋から掬う道具として使われており、願い事を救ってもらうために同じ「すくう」ということから、しゃもじを使って願い事をする習慣が生まれたようです。

 山岳信仰においても古い巨木などには霊力があると信じられています。
この「千本ナラ」も、霊力があると感じさせる風貌を持っています。

 皆さんも機会があれば、ぜひ、一度見に行ってください。

GW後半は、暑寒別岳へ!

2014-05-07 19:44:17 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 今年のGW後半は3日から6日まで4連休となっています。
しかし、天気予報では3日と5日に雨の予報が出ており、6日は曇りの予報です。
唯一、4日に晴れの予報があるので、この日に暑寒別岳に登ろうとUchiさんと計画を立てていました。

 しかし、3日の天気予報を見ると4日もあまり良くなくなり、5日がまあまあの天気なので1日延ばして行くことにします。
するとMarboさんも行けるということになり、3人で登ることとなりました。
Uchiさんとは札幌で合流して、一路暑寒別岳の登山口を目指します。

 8:20分頃、登山口に到着すると、そこには沢山の車が止まっています。
   
   駐車場は綺麗に除雪されていますが、周りは雪の壁が1m以上あります。

 すでに大半の方は出発しているようです。
私達も登山準備をして8:50分、出発です。

 夏道ですと山小屋の前からすぐ左手の斜面に向かって登るのですが、冬道は駐車場から沢沿いに進みます。
すると、赤に白地で数字の書かれた番号表が樹木に取り付けられています。
このコース番号を目印に進みます。
 
   
    沢の向こうに暑寒別岳の山頂が見えています。

 少し登ると林道が現れ、その林道を歩きます。
林道の終点から左手の稜線を目指して登ります。
この辺りは、適当な疎林で帰りの滑りも楽しめそうです。

 9:30分、稜線に出ました。
   
   ここからは、尾根筋を忠実に登っていきます。
少し登っていくと降りてくる人がいます。
口々に「風が強かったので途中で降りてきた。」といいます。
確かに、稜線は正面から強い風が吹いています。
しかし、歩けないほどではありません。

 まあ、「これ以上風が強くなってきたらその時考えましょう。」ということで私達はドンドン登っていきます。
降ってきたスキーヤーの中に体重が80キロはありそうな人もいたので、「あの人が吹き飛ばされそうだ。」といっていた風はどんなに強い風なんだろう、などと話しながら登りましたが、風が強さを増してくる兆候はありませんでした。

 順調に登っていきます。
   
   前方に大斜面が見えてきます。

 確かに時折強い風が吹いてきますので、体温を奪われないようにウィンドブレーカーを着込んで登ります。
気温自体は高いのですが、風の強さで体感気温は低くなっています。

 11:10分、滝見台に到着です。
   
   風は左手から吹いてきますので風陰で休憩を取ります。
今日は風が強いものの天気は安定していますので気持ちよく歩けます。
まずは順調に進んでいると思います。

 大斜面の下に来ると先行している人が2人見えます。
そのトレースを追いかけるように登るのですが、所々堅い雪があり、風が強く、しかも舞い上がった風であちらこちらから吹いてきます。
後ろから風が吹いてくると身体が倒されそうになるので危険です。

 ここは安全策としてスキーアイゼンを付けることにします。
そして、慎重に登ります。
大斜面を登りきり、ハイ松の中に付けられている夏道で休憩を取ります。

 ここから先は、雪が消えているようですのでスキーはデポします。
ハイ松の中を歩いていくと先ほどより強い風が左から吹いてきます。
左側の鼻の感覚が無くなってきます。
手袋が少し濡れている左手の指先も感覚が無くなってきます。
身体を左側に傾け、風に押されないようにして歩きます。

 足下は兼用靴ですので足首の自由が利かずギクシャクした歩きが続きます。
箸別への分岐まで来ると下から吹き上がりの強い風により、身体を前に倒すのですが1歩が出ないのです。
エィ、ヤァ、っと気合いを入れて身体を前のめりに倒すと歩くことが出来ました。

 12:55分、風に逆らいながら歩いて、やっと、山頂に到着です。
   
   風に吹かれ身体を吹き飛ばされそうになるので岩陰に座り込んで休みます。

 ここからの眺めが最高でした。
登ってきた方向には日本海が広がります。
反対方向を見ると群別岳から浜益岳がまだまだ真っ白な姿を見せてくれています。
   
   浜益岳方面です。

   
   左が奥徳富岳で吊り尾根を挟んで右が群別岳です。

 山頂で写真を写すとすぐに退却です。
横風を受けながらスキーをデポした大斜面の上まで戻ってくるとホッと一息付けました。

 ここでスキーのシールを外したり、身支度を整えて、さあ、これからスキーを楽しみます。
大斜面は、表面の雪が少し太陽の光で融けておりザラメ雪になっています。
これがスキーには丁度良くて快適な滑りが出来ます。
斜度もそれほどきつくなく楽しく曲がれます。

 しかし、大腿四頭筋がすぐに悲鳴を上げます。
それを休みを取りながら騙し騙し滑り降ります。
数十分のきつい登りも滑り降りると1分もかかりません。

 休み休み降ってもアッという間に下れるのです。
   
   これがスキーを使う最大の利点ですね。

 14:15分、楽しいスキーも駐車場まで戻って来ましたので終わりです。

 駐車していた車のほとんどがいなくなっています。
ここまで降ると嘘のように風が吹いていないのです。
暖かい太陽の光を受けて帰り準備をします。

 今日も楽しいスキーが出来ました!!
今シーズン、あと何回滑ることが出来るでしょうか?








 

三度目の幌天狗!!

2014-04-17 22:20:53 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 このシーズン中に何としても幌天狗の山頂を踏みたいと思い4月2日に3度目の挑戦をしてきました。
一緒に行ってくれたのは、漁岳も一緒に行ったOmさんです。

 朝6時に札幌を立ちます。
今日の天気予報は晴れです。

 8時過ぎに浜益にある幌の登山口に着きました。
除雪最終に1台の車が止まっています。
挨拶をすると、Omさんのお知り合いでした。
ご夫婦で幌天狗に登るという話です。
今日は平日ですので登る人は少なく、私達とこのご夫婦だけのようです。

 準備のできたご夫婦が先行します。
私達も準備ができたので後を追います。

 まずは林道歩きですが、この林道も3回目ですので上の方はショートカットして進みます。
600m辺りの広い尾根は出来るだけ右側にコースを取って進みます。
ドンドン視界が開けてきます。

 後ろには海が見えてきます。
そして右手には黄金山の異様な姿が見えてきます。
   
   ここからは、広い尾根を迷わないように進みます。

 歩いても歩いても先が見えないような気がしましたが、確実に登っています。
左手に浜益岳の大きな姿が見えてきました。
   
    この山には1度登っているのですが、視界のない中の山頂でしたので
   もう一度登りたいと思っています。

 3時間近く登ってきて、やっと山頂部が見えてきました。
   
   目の前に見える急斜面の手前で休憩を取ります。

 さあ、ここから目の前の急斜面を一気に登ります。
雪面は少しクラストしておりスキーが横滑りしますが、スキーの板を雪面に叩き付けてエッジを利かせて登ります。
一度ジグを切るだけでこの急斜面を登ってしまうと、あとは、山頂まで単調な斜面が続いているだけです。

 山頂に到着です。 
ここから見る群別岳の姿が何とも雄大で素晴らしいものでした。
   
    尾根続きの左のピークが群別岳です。そして、右のピークは奥徳富岳です。

 私たちが山頂について、ほどなく、ご夫婦も山頂へ着きました。
お互いに記念写真を写し合います。
   

 山頂は谷からの吹き上がりの風が強く休憩する適当な場所がありません。
そこでスコップを使い縦穴を掘って休憩場所を作ります。
天気は最高です。
軽く食べ物を取って、しばし、周りの景色を楽しみます。

 これで、やっと幌天狗の山頂に立てました。
目の前に見える群別岳は一昨年登りました。
奥徳富岳には昨年登りました。
この幌天狗に登れたことで、念願の浜益三山すべてに登ったことになります。

今日は、本当にいい1日でした!!

再度、幌天狗へ!

2014-03-16 20:40:38 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 前回、途中で敗退した幌天狗へ再度行って来ました。
今回同行してくれたのは、地元の消防署に勤めるお二人です。
48歳のNr氏、と38歳のKs氏です。
お二人のスキーの腕前は群を抜いています。

 このお二人はバックカントリーのスキー経験はあまりありませんが、Nr氏のスキーは昨年一緒に行った羊蹄山でその巧さは確認済みです。
また、Ks氏はモーグルをするほどの腕前です。

 3月11日(火曜日)

 浜益にある石狩市役所の支所前で待ち合わせをします。
私は自宅を1時間30分前に出たのですが、少し遅刻をしてしまいました。
あわただしく初対面のKs氏に挨拶を交わし、幌の集落へ直行します。

 今日の天気予報は晴れですが、午後からは崩れてくるという予報が出ています。
8:05分、準備が整ったので早速出発します。
   

 まずは、林道歩きをします。
途中途中で今回初めてハイクするKs氏に歩き方などをアドバイスします。
まずは順調に進みます。
さすが消防士の方々です。
時々給水の休みを挟んで急な斜面の林道を快調に登ります。

   
   林道が途切れ、広い尾根に出たところで今日登る幌天狗の山頂が見えました。
   早速、記念写真を写します。

 ここから左手に浜益御殿と浜益岳が見えるはずなのですが、上部は雲に隠れており深い谷だけが見えていました。 
   

 前回は時々吹雪き模様だったためこの広い尾根をどちらに進むか不安を抱えて歩いていましたが、今回は前回の経験を生かして出来るだけ最短のルートを考えて歩きます。
   
   お二人も快調に歩いてたのですが・・・

 3時間半ほど歩いた辺りでKs氏の歩みが遅くなってきました。
どうやら靴擦れが出来たようです。
我慢して歩いていたのですが、さらに太股の筋肉に疲労がたまり動きが悪くなってきました。

 天気の方も山頂部に雲がかかり、稜線上部は風も出てきました。
地図を見ると標高950m辺りまで登ってきています。

 ここで撤退の判断をしました。
Ks氏は初めてのハイクであり、疲れた足では帰りの滑りも楽しめません。
山頂を目指して疲れ切った足ではスキーも楽しくありません。

 Nr氏も賛成してくれたので、今日はここから引き返すこととします。

 帰りは早かった!!
お二人のスキーはさすがでした。
私が滑るスピードに追いついています。

 途中の休みを挟んでも1時間ほどで登山口まで戻ってしまいました。

 やあ、いい1日でした!!


 最後に数年前に写した幌天狗の写真をお見せします。
   
   左から幌天狗、中央が群別岳、右が奥徳富岳です。
   私は、密かに浜益三山と呼んでいます。

浜益にある幌天狗へ行ってみる!

2014-02-13 20:01:26 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 札幌から北へ向かい旧浜益(現在は石狩市)に群別岳、奥徳富岳、幌天狗の三山があります。
いずれの山も群別川の流域を形成する山々です。
これらの山には夏道がないので、主に春の残雪期に登られています。

 今回は、冬の時期に幌天狗(1,222m)へ行ってみようと考えました。
この山は標高がそれほど高くないのですが、海に近い登山口の標高が100mほどですので山頂までは1,100mほど登らなければなりません。


 2月11日(火曜日)

 今日は祝日なのでMocoさんを誘って2人で出かけました。
まずは、浜益にある幌という集落を目指します。
この幌は、浜益岳への登山口にもなっています。

 実は昨年の春にこの山に登ろうと思い来たことがあるのですが、このときはスキーを担いで林道を登りましたがすでに雪融けが進み途中で断念したのです。

 そのときに登山口の様子は確認しました。
登山口近くに果樹園があることを確認していたのでこの果樹園までは冬でも除雪されていると考えての決行です。

 幌に来てみると私の想像どおり登山口へ向かう道が除雪されています。
どんどん進んでいくと左手に果樹園があります。
除雪された道がさらに奥へ続いています。
最後まで進んでみると、そこは、林道にあるゲート手前200mまで除雪されていました。

 除雪された道路の邪魔にならない場所に車を止めます。
そこから5分も歩けば林道ゲートです。
   
   このゲートからしばらくは林道を歩きます。

 雪で覆われた林道を歩きますが、奥に進むにしたがって林道の上に灌木が生えてきます。
廃道となった林道なのでしょう。

 林道を登りきると広い尾根にでます。
   

   

   あまりの広さに進行方向を間違いそうになりました。
MocoさんのGPSで確認してもらいながら東北東を目指して歩きます。
天気は時々吹雪き模様から薄日が射したりと忙しい天気となっています。

 今日は、一応4時間の時間制限を設けて歩いています。
8時から歩き出して12時近く、約4時間かけてやっと広い尾根を歩き終えました。

 一瞬、雲が風に流れ山頂部の眺望が開けました。
   
    この景色を見たとたんに、今日はここまでと戦意喪失です。

 この山頂までの傾斜のある斜面を登るには、あと1時間半ほどはかかるでしょう。
私の体力では持ちそうもありません。
Mocoさんに、「まだまだ時間がかかりそうなので、今日はここで戻ろうかと思うが・・・」と相談して了解を得たので引き返すことにしました。

 まあ、初めての山を厳冬期に歩いているのですからよほど天気に恵まれなければ無理はできません。

 帰りは快適なスキーが楽しめるはずでしたが、広く傾斜のない尾根が難題でした。
ほんの少しの登りが意外と堪えるのです。
おまけにストックの先端部が外れて無くしそうになりました。
これは慎重に探して見つけました。
Mocoさんからテープを借りて補修し一段落。

 林道にはいると傾斜もあり快調にスキーを走らせます。

 登山口から車に戻ると4~5センチほど新しい雪が降っていました。

 幌天狗の様子がわかったので、今度はもう少し暖かくなってから来ようと思います。

 それにしても、山頂部からの斜面はなかなか魅力的でした。


奥徳富岳(オクトップ・1,346m)をスキーで登る

2012-05-03 19:15:34 | 暑寒別・増毛・樺戸山系の山
 ゴールデンウイークの前半、この休みを使って積丹半島の山へ行く計画を立てていました。
しかし、同行者のKm氏が軽いぎっくり腰を患いこの計画は断念することとなりました。
そこで、昨年登った群別岳の隣にある奥徳富岳へ行くことにしました。

 この山は浜益にあります。
群別川の上流にある山でこの流域の山として幌天狗、群別岳そして奥徳富岳の三山がグルリと真っ白に輝いています。
しかし、夏道がないことと長い林道歩きをしなければならないのがネックです。


 5月1日(火)

 朝5:30分に札幌を発ちます。
今日は一人ですので気楽なものです。
しかし、今日は平日ですのでこの山域に入っている人はいないかもしれません。
おまけに、昨年、群別岳に向かって登っている時、熊さんの足跡に遭遇してしまいました。
熊のことを考えるとちょっと気分が萎えるのですが、快晴という最高の天気に恵まれているので頑張らなければいけません。

 群別の集落から群別川に沿って上流に延びる林道を走ります。
除雪終了点に着きました。
車が1台止まっています。
しかし、林道に残っている雪の上に新しい足跡は見あたりません。
昨日のうちに登っているのでしょうか?
それとも山菜取りの人の車でしょうか?

 登山準備を終え、7:20分、出発です。
といっても林道の雪が消えているので少し先までスキーを担いで歩きます。
50メートルほど歩くと林道にしっかりと雪が残っているのでスキーを履きます。

 15分ほど歩くと林道を塞いでいるゲートがあります。
   
    この辺りの雪の量は例年の量でしょうか?

 ここから何度か陽当たりのいい場所の雪が融けている場所がありその都度スキーを外して歩きます。
   
    雪の融けた斜面の沢にはエゾノリュウキンカ(通称ヤチブキ・食べられます)といわれている花が咲いています。

 スキーを外すこと4~5回、こんな状態を考えると昨年より雪の量が少ないのかもしれません。

 1時間ほど歩き、やっと林道が終わります。
ここから小さな沢を越えて急な斜面に取り付きます。
この斜面を登りきると通称「熊の平(609m)」と言われている広い場所に着きます。

 2時間ほど掛かって熊の平に到着です。
   
    ここからの景観が素晴らしいです。
 一番奥に見えるのが群別岳です。

 そして、右手に見えるのが、今日、これから登る奥徳富岳です。
   
   この山は初めて登るので登山ルートをしっかり確認します。
 私は、写真の中央に見える左手から右手にかけての尾根を登るつもりでいます。

 熊の平から仕切り直しで登山モードに切り替えます。
ここから群別岳の分かれ道となる二股までは小さな沢が何本か入っているため複雑な地形をしています。
でも、昨年2回ほどここを歩いているので迷うことはありません。

   
    渡渉点の状況です。沢は開いており直ぐ上流はゴルジュになっています。
    渡渉するのはこの場所しかありません。そして、直ぐ右手の斜面を登ります。

昨年はこの辺りで熊の足跡を見かけました。

 奥徳富岳へは、この二股から群別川を渡って尾根に取り付かなければなりません。
沢の縁まで行って渡渉点を探します。
すでに沢の雪が融けており川面が顔を出しています。

 やっと見つけた渡渉点もスノーブリッジに亀裂が入りブロック状に崩れています。
でも、何とか渡れそうです。
渡渉点に降りるとスキーのトレースがついています。
昨日にでも登った人がいるのでしょうか?

 渡渉を無事に終えると次は急な尾根に取り付きます。
この急な斜面にもトレースが付いています。
しかし、この斜面はなかなかの難物です。
クラストした雪の表面だけが融けているためシールに利きが甘いのです。
そこで、スキーアイゼンを付けることにしました。

 このアイゼンを上手く使ってジグを切りながら高度を稼ぎます。
15分ほど頑張ると尾根に登ることが出来ました。
尾根の上の状態を見ると急な斜面ではありますが7~8メートルほどの広さがあり、何とかジグを切って登れそうです。

 ここで休憩を取ります。
今日は気温も高く、すでにシャツの腕をまくっていますが、それでも汗が噴き出してきます。
給水に気を配らないと脱水症状になってしまいます。
水分を補給して軽くおやつを口に運びます。

 天気は快晴、この尾根からは日本海が見えます。
積丹の余別岳もそうでしたが、山に登りながら海が見えるのは本当に気持ちの良いものです。
ただし、今日は黄砂の影響もあり霞が掛かったような状態ですので海の輝きが今一つです。

   
    尾根越しに見えるのが黄金山です。

 群別川の右岸にある幌天狗です。
   
    この山への登山口は、この山の向こう側にある「幌」という集落から登ります。
    この山も夏道はありません。
    群別岳から見ると尾根上の単なるコブくらいにしか見えませんが、
    ここから見る姿は堂々としています。

 尾根に取り付いて1時間ほどで1,069mの尾根頭に到着です。
ここでスキーアイゼンを外します。
山頂方面から3人の人達が降りてきます。

 コブを一滑りして3人の人達のそばへ行きます。
話をすると、熊の平に前泊して登ってきたと言います。
私よりは年上の人達で男性2人に女性1人の3人組でした。
彼らの話では途中までスキーを使って登ってきたようですが、尾根が急で狭いとのことでデポしたと言っています。
私がここまでスキーを使ってきたのが意外なようでした。

 彼らと別れてここからはゆったりとした広い斜面をグングン登ります。
   
    ここから見る群別岳の残雪量は昨年登った時より多いです。

 広い斜面の先にコブのように盛り上がっているのが山頂のようです。
左手に見える斜面はハイ松が顔を出しています。
でも、右手の斜面に雪が残っているようです。

 右手に回り込むとそこは雪庇となっています。
所々亀裂が入っているので慎重に登ります。
それほどの傾斜でもないので細かくジグを切って登ります。

 コブの頭が頂上かと思ったのですが、向こうに見えるコブの方が高そうです。
いったん降って登り返します。

 11:55分、奥徳富岳の山頂に到着です。

 ここからの眺めが最高でした。
   
    左のピークが群別岳です。その右手奥に見えるのが浜益岳です。

   
    大きな山塊として聳えているのが暑寒別岳です。

   山頂には何もありません。
   
   左の雪の斜面は雪庇です。
 360度の景観は、まだまだ雪で真っ白な斜面ばかりです。

 風がでてきたのでハイ松の陰で休みます。
給水を十分にとってパンも食べます。

 12:10分、下山します。
山頂から降ってコブの上に登ってからシールを外します。
さあ、ここから渡渉点まで遮るものはありません。
スキーを使っての大滑降の始まりです。

 目指す渡渉点のある尾根まで適当に滑ります。
クラストした雪の表面がいい具合に融けているので気持ちよくスキーが曲がります。
15分ほどで尾根に到着です。
ここから狭い尾根の上を細かくスキーを曲げながら雪庇から落ちないように気を付けながら滑ります。

 最後のところで斜面の雪が切れて笹が顔を出しているところがあります。
そこは少し登ってから滑り降ります。

 12:35分、渡渉点に到着です。
ここで再度シールを付けます。
熊の平まで何度かのぼり返しがあるのでシールを付けた方が簡単に登れるからです。

 途中で熊の平を見ると黄色いテントが見えます。
登ってくる時には気が付かなかったのですが、見晴らしのいい場所をテントサイトにしたようです。

 熊の平で彼らのテントへ行きます。
そこで、シールを外しながら話をすると、小樽労山の方達でした。
皆さん私より年上の経験豊富な方達でした。
そして、最近一緒に登っているOsさんをよく知っている方達でした。

 ここからは、スキーを使って熊の平の緩斜面を気持ちよく滑ります。
狭い沢筋も苦労なく抜けて林道跡へ出ます。
ここからは歩いたり滑ったりで疲労の溜まった身体に鞭打って進みます。

 14:25分、駐車場所に到着です。

 長かった一日ですが、好天に恵まれスキーを楽しめた山行でした!

 最後に、ログを落とした地図を貼り付けておきます。
   
 
 奥徳富岳はいい山ですので、ぜひ、登ってください。