電車に長い時間乗るときに持参するものってそれぞれのキマリみたいなもんがあると思うけど。雑誌とガムとか、新聞は絶対とか、ひたすら携帯とか、そりゃビールとチクワやろ(うちの娘達)とか。私は飴玉と文庫本一冊。お盆に帰省した時に大雨のせいで博多駅がグチャグチャやったんやけど、慌てて平積みの新書を一冊をつかむ。
「偽善エコロジー」 武田邦彦
新聞の書評欄で見てたので、いつか読もうと思ってた。読むうちに、おっちゃんが今までしゃべってたことと同じ内容が多くて笑える。もすこし真剣に聞いてやっときゃ良かったな。大阪人の習い性か大きい話はとことん大きく、ちんまい話は目一杯ちんまく、なのでどこまでが本当なのか覗いしれんとこがあるけんなあ。あ、別の話だけど、血液型なんかよりも生まれ育った土地の方が性格を決めやすいんじゃないかと思ってる。
素人でも読みやすい環境問題を考える本にしてあるので、極論も多い。根底にはエコで金儲けなどもっての他!という怒りがあるようだ。レジ袋を使わないのもマイ箸運動も地球には優しくない、空き瓶や食品トレーのリサイクルには意味はない、などなどなど。熱心な環境運動家が聞いたら腰を抜かして泡を吹きそうな文章が続く。他に狂牛病は怖くない、石油をやめてバイオエタノールに、はただのエゴ。などはおっちゃんが前から語ってたよなあ、と思い出す。
私も一人でチマチマと再利用や分別に精を出すのは好きだけど、お上から上から目線でああせろ、こうせろと指示されて大声で掛け声かけられるのはイヤな方。いいじゃん、私はレジ袋の2円返金がうれしくて布袋を持ち歩き、、新しい紙を買うのは惜しくて裏紙使い、ペットボトルを洗ってはお茶を入れ節約してますがそれが何か?
今やエコを意識しない者、市民にあらずという空気が漂ったりするけど、こんな時こそ自分の頭で考えて自分がすることできることをやっていけばいいよ、というゆるいメッセージも伝わり気が楽になるよ。