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韓国エンターテインメントの世界戦略

2020-11-09 07:00:54 | 報道/ニュース

10月15日 NHKBS1「国際報道2020」


8月発売のBTSの新曲「Dynamite」はアメリカのビルボードで1位を獲得した。
そんな彼らが10月15日 世界のビジネスニュースを席巻した。
BTSが所属する「ビッグヒットエンターテインメント」が韓国取引所に株式を上場。
初日の取引で株価が一時 一日の値上がり幅が限度に達し
世界のメディアはその暴騰ぶりを
“株式市場デビューでもヒットを飛ばした“
などとこぞって伝えた。

「こんにちは。
 防弾少年団(BTS)です!」
一糸乱れぬダンスパフォーマンスで人気を誇る韓国のアイドルグループBTS。
10月 オンライン・コンサートを開催。
世界191の国と地域の約100万人が視聴した。
新型コロナウィルスの影響で多くの人が集まるコンサートを開くことができないなか
新しい時代のエンターテインメントのあり方を示したと評価された。
「久しぶりにみんなの歓声を聞いて
 いろいろ思い出しました。」
「みんなの熱気が感じられて
 僕たちのそばにいてくれると感じました。」
BTSの躍進のカギを握るのがSNSなどオンラインを積極的に活用する世界戦略である。
ファンサイトは10の言語に対応。
メンバーが韓国語を教える動画コンテンツを配信するなど
外国のファンも楽しめる内容になっている。
さらに所属事務所はBTSをモチーフにした物語やゲームなどのコンテンツを制作。
より幅広いファンにアピールする戦略である。
9月には国連総会でメッセージを発表。
新型コロナウィルスを共に乗り越えていこうと世界に呼びかけた。
「Life goes on. (人生は続く)
 共に生きていこう」
(ファン)
「世界的なアーティストだけど
 SNSにたくさん来てくれて親近感がわく。」
「ステージへの情熱が強い。
 歌詞にも共感できて
 たくさん励ましてもらった。」
そして10月15日
所属事務所が満を持して株式を上場。
初日の終値は公募価格の2倍近い1株25万8,000ウォン。
時価総額は8兆7,000億ウォン余。
日本円で約8,000億円となった。
BTSのファンが集うカフェを経営しているウニさん。
自身も熱心なファンで
今回株を購入した。
(ファン向けのカフェを経営 ウニさん)
「私も株主の一員として
 所属事務所の方針に関心を持ち続けていく。
 メンバーたちがやりたい音楽 パフォーマンスができるよう支えていきたい。」
韓国エンターテインメント産業は新型コロナウィルスの中であっても躍進を続けている。
パラグライダーの事故で北朝鮮に行きついた韓国の財閥令嬢と
北朝鮮の将校の愛を描いたドラマ
「愛の不時着」。
動画配信サービス Netflixが世界各国でほぼ同時に配信し
日本でも多くの視聴者を魅了した。
感染予防の外出制限から家にいる時間が長くなったことも人気を後押しした。
韓国政府もエンターテインメント産業を
ポストコロナの新たな原動力として期待している。
9月 ムン・ジェイン大統領はオンライン用の劇場の整備を進めるなど
デジタル技術を駆使して
文化コンテンツを世界に発信していく方針を示した。
(韓国 ムン・ジェイン大統領)
「一歩先に立って
 新しい領域に挑戦しなければならない。
 デジタルコンテンツ産業の競争力を育てることは
 韓国の新しい未来を切り開くカギだ。
 ポストコロナ時代
 大韓民国コンテンツ・ルネサンス時代を宣言する。」
優れたコンテンツに新たな工夫を凝らして世界市市場を狙う韓国。
世界のエンターテインメント産業が新型コロナウィルスで軒並み経済的な打撃を受けるなか
韓国の戦略は新たなビジネスモデルの可能性を示している。



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