日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

変わるパリコレ ファッションは何ができる!?

2020-11-01 05:01:30 | 報道/ニュース

10月8日 NHK「おはよう日本」


9日間にわたって開催されたパリコレクション。
新型コロナウィルスの影響できらびやかなショーが大きく様変わりした。
例年 世界中からバイヤーやジャーナリストが集まりブランドの新作発表会が行われてきたパリコレクション。
今回はオンラインに。
参加する約8割のブランドが事前に制作した動画をパリコレのホームページに掲載した。
その中には
SF映画のような映像もあれば
高原に並ぶ不思議なオブジェも服。
今回はデザインの多くに新型コロナウィルスの感染拡大が大きな影響を与えていた。
厳しい状況が続くファッション業界だからこそ
いまファッションに何ができるか
各ブランドが表現している。

今回のパリコレでオープニングを飾ったのは
日本のブランド
マメ クロゴウチ。
動画の画角もスマホで見やすい縦長である。
窓とカーテンからイメージしたドレス。
ステイホーム中 外とつながる窓辺で過ごしたときに安らぎを感じたという
デザイナーのクロゴウチマイコさんが自宅のカーテンからヒントを得た。
(クロゴウチさん)
「コロナ禍において洋服は必須の存在にはなりえないが
 心の栄養になると信じている。
 服を着る時に新しい窓を開けるような気持になってくれれば。」
フランス マリーン・セルの発表した動画は
まるでSF映画のよう。
声明を与えられた主人公が近未来を思わせるさまざまな世界を旅するストーリ―。
着ている衣装は場面ごとに変化している。
どんな困難な環境でも人間は適応できることを伝えようとしている。
今回のパリコレに参加したブランドは80余。
世界的なファッション誌の編集長を務める向さん。
動画ならではの工夫やメッセージを込めた作品が多かったと評価している。
(ファッション週刊誌 WWDジャパン 編集長 向さん)
「人と会えない
 発表もリアルではできない
 そもそも移動ができない。
 そのことがクリエーターたちの魂に火をつけている。
 デザイナーたちはこんな状況でも強いメッセージを出してきた。」
なかでも動画に他にはないメッセージを込めたのが
南アフリカのブランド テベ・マググ。
長年続いたアパルトヘイト(人種隔離政策)について知ってもらう動画にした。
新作のシャツにプリントされているのは
アパルトヘイトに反抗する活動をしていた女性。
デザイナーのテベさんは活動していた女性たちに自ら取材をしてこの動画を制作した。
(ファッションデザイナー テベ・マググさん)
「今回はその存在が忘れられていたストーリーに光を当てたかった。
 南アフリカやアフリカ大陸で起きていることについて
 私の服が新しい知識の源泉になってほしい。」
さらに
新型コロナウィルスの問題にファッションがどう向き合うか
答えを出したいと挑んだのが日本のブランド アンリアレイジの森永邦彦さん。
動画で紹介するため新たに考えたのが“家のような洋服“。
絵にいるのと同じような安心感を洋服は与えられるというメッセージを伝えたいと考えた。
(ファッションデザイナー 森永邦彦さん)
「この半年で一番言われてきた言葉
 “ステイホーム”と“ソーシャルディスタンス”。
 それについてファッションで答えを出したい。
 シンプルに言うと“人を守る”。」
実はこの服
生地を作る繊維からこだわっている。
抗ウィルス効果があるとされる銅繊維を使った。
さらに有名建築を多数手がける建築家の隈研吾さんともコラボレーションした。
デザインしたのは人間ひとりがすっぽり入る小さな家。
テントみたいな形から
骨組みを抜くと洋服に早変わりする仕組みである。
森永さんが考える“人を守る”洋服が出来上がった。
動画のタイトルは“HOME”。
富士山をのぞむ高原で行った撮影は14時間に及んだ。
新型コロナウィルスの影響で生活様式が変わろうとしているなかで行われた今回のパリコレ。
森永さんは新しいファッションを生み出すチャンスととらえている。
(ファッションデザイナー 森永邦彦さん)
「ファッションがきっかけに
 価値観が変わったり
 時代や社会が変わるようなことが本来はできるはずと思う。
 新型コロナウィルスの影響で日常が変わり時代も変われば
 今までにないファッションが生まれるタイミングになるかもしれない。」


                                                          

コメント