9月16日 NHK「おはよう日本」
仏の教えを伝える法語。
寺の掲示板に張り出されることが良くあるが
その内容がユーモラスで味わい深いとSNSで話題になっている寺がある。
ぴえんもご縁
超えて ご恩
ある寺の掲示板に貼られた仏の教えを伝える法語である。
「ぴえん」はどういう意味?
「落ち込んだとき。
悲しい つらい。」
「テストできなかった ぴえん。」
法語は
“悲しみもご縁と受け止めれば
いつかご恩と感じられる日が来る“
と説いている。
新型コロナウィルスの感染拡大や豪雨災害など
先が見通せない今の世の中で
人々の心の支えになれば
との思いが込められている。
この法語
ツイッターに投稿されるとまたたく間に話題に。
“深すぎる”
“天才やろ・・・。”
19万以上の“いいね”がついた。
北九州市八幡東区にある永明寺。
住職の松崎さんは6年前から
寺の掲示板に貼る法語に流行や世間の関心を盛り込んできた。
(永明寺 松崎住職)
「あくまでも私の目的は仏教を伝えること。
その手段として
おもしろいことやおかしいこと
興味のあることを使っていく工夫はしている。」
松崎さんは時代をとらえた法語をつくるため
世間の動きをつぶさにチェックしている。
そこで目にとまったのが
大阪・関西万博のロゴ
通称「いのちの輝き」である。
独特のフォルムが話題となり
SNSには2次創作があふれている。
「いのちの輝き」にちなんだ法語をつくることにした松崎さん。
妻の力も借りて言葉を紡ぎだす。
「ここの“限りない命”と“限りない光”が
阿弥陀如来を表していることに何か補足した方がいい?
これじゃ万博のことってわからんかね。」
「うーん ちょっとわかりにくいね。」
そうして出来た法語は
万博のロゴをモチーフにした念珠のイラスト付きだった。
限りない命
限りない光
いのちの輝き万国へ
阿弥陀様の光がすべての国にとどいてほしいという願いが込められている。
さっそくツイッターに投稿。
次々に反応があった。
「いい感じですね。
ちょっとみなさん注目してくれるかもしれません。」
(永明寺 松崎住職)
「人類の中で混迷のない時代ってなかったと思う。
それぞれ混迷があって
その歴史の中を仏教はともに歩んできたものだから
必ず私たちの心の支えになってくれる教えだと思っている。
仏教っていいものなんだ
私たちに関係あるんだと
思っていただけたら。」