かづさふるさと紀行

ふるさと「加津佐」の今をあなたに。

岩戸穴観音とフロイス

2010年06月15日 | 日記
今日は、6月15日の火曜日。天候は雨模様。
さて、今日は雨模様のため、現地からのレポートが出来ないので、キリシタンと
関係のある、とある場所に案内したいと思います。
 場所は岩戸山にある穴観音。今では、加津佐の住民も、あまり行くことがない
場所になってしまいました。奥行き約20メートル、幅は約12メートル、面積約160
平方メートルのこの洞窟は、1582年・天正10年、まだ、キリシタン隆盛の頃、仏教
徒達が隠れていたのを、キリシタンが襲撃し、仏像や書物などに火を放ち、大きい仏像な
どは、口之津の教会に運び、蒔にしたと言う。このことは、フロイスの「日本史」に詳しい。
 そこに至る坂道は、一歩踏みはずすならば、奈落の底というべき、海辺に群がる鋭い
岩の上に転落することになるとも記している。
 今も、フロイスの見た風景が、そのまま残っている。
 しかし、加津佐では、島原の乱後、キリシタンが隠れていたのを、役人に見つかり、
キリシタン達は、洞内の石や、木材などを投げつけ抵抗したが、投げる物がなくなり、
とうとう地蔵尊の首を打ち欠いて、それも投げたという。
 穴観音に祀ってある地蔵様に首が無いのは、そうした訳であると言い伝えられている。
 キリシタン史の光と陰を、そこに見るようで興味深い。