村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

52.シリーズ.ISO14001取得企業の悩みその3(10回シリーズ)

2006-10-07 09:48:03 | ISO
「会社」:ところで村上さんのISO14001の指導の特徴を教えてくれますか?
「村上」:まず企業様がISO14001をすごく特殊なものと誤解しない・誤解させないように注意することです。
一般にISO14001を、①とてつもなく特殊で②難しい大変なものだと、思いがちなんです。何故か、100%の方がそのように、勝手に頭の中で強く信じ込んでいるのです。私が、せっかく簡単にやさしくやってさしあげているのに「やたらに難しく、難しく考えよう」とされるのです。全くの素人ですから、いたしかたないことではありますが、もう信じ難いほど、とんでもない質問や難しそうな質問をして来られるのです。
「会社」:確かに、経験がない私どもにとっては、ISO14001はすごく難しく大変という認識や不安がまずありますね。
「村上」:昔デミング賞というQCに関する賞がありました。今から40年前私の勤めた会社でもすでにデミング賞を受賞していました。当時は膨大な文書に感激したもんです。先輩からこの文書作りに大勢の人が徹夜し盆も正月もなく、かかりきりで頑張ったというような話をよく聴きました。でも要するにデミング賞もマネジメントシステムですから何もそんなに膨大な文書を作る必要はなかったのだ「膨大な文書=できっこない、絵に書いた餅」だと今になってみると思うのです。
日本の場合、その他多くの賞でも、そういう無駄な文書や記録作りが当然のようにやられてきたのです。見栄をはって、冠婚葬祭を仰々しくやるのとどこか似ています。しかし今デミング賞をとった会社の品質が最高かというとそんなことはないのが実情です。大切なことは、身の丈にあった実践向きのきちんとしたマネジメントシステムを構築し、導入すれば良いのです。賞を取るとか認証を取るということが目的になって、審査員を喜ばそうと、わざわざ無駄なことや難しいことをやる必要はありません。むしろ普段やっておられることをISO規格の要求に従ってまとめ直せば済むことなんです。
「会社」:なるほどそう言えばデミング賞についてそんな話を聞いたことがありますし、デミング賞なんて現在ではニュースにもなりませんし、全く聞きませんね。ISO9001が登場している現在でも、まだデミング賞はあるのでしょうか?
「村上」:デミング賞はまだありますが、昔に較べて確かに価値は下りましたね。日本の場合だけなのかもしれませんが、こういう”認証もの”や”賞もの”というのは、多くの大学の先生や大企業の偉いさんが関与しているせいか、お役所仕事というかお上意識みたいなものが残ていて矢鱈に権威付けしたり、難しくする傾向があります。
「会社」:そう言えば、役所なんかその典型で融通のきかないこと無駄だらけと言ったらありませんよね。法律や条令なんかもなんとも難解ですよね。
「村上」:そうなんです、そういうペースに乗ってはいけません。結婚披露宴や葬式もそうですが、あんなに高い一見豪華な式をやる必要がないのに世間体を気にし、業者の言いなりになってしまう傾向があります。無駄であり、ご家族がじっくり式を行うこともできないという愚かしいことなんですがね。身内だけでひっそり暖かな式や披露をやれば一番いいのですがね。ISO14001も全く同様で、会社の実体を踏まえ会社のためを考えて、ごく当り前に管理・改善のしくみを作ればよいのです。
「会社」:おっしゃるとおりですね。何もわざわざむずかしくする必要はないのに、結婚披露宴や葬式のようにあれこれ格好をつけ見てくれ良くしようとしてしまいますよね。しかし、現実には、ISO14001の場合はどうしたら良いのか全然わからないことも確かです。
「村上」:そうですね、そこにコンサルタントの値打ちが出てくるのではありませんか?コンサルタントというと難しいことをいかにも難しく、時間も手間もたくさんかけて教え、従って価格も高く、会社の手間も中途半端でなくなってしまうのです。簡単なことをコンサルタントがわざわざ難しくしてしまうという矛盾を演じているのです。だいたい有能なコンサルタントは100%自営していますよ。大手のコンサルタント会社のコンサルタントは、自営できないレベルの人が大半なんですよ。コンサルタントというのはそういうもんなんです。
「会社」:そうなんですか?あー良かったそういうことを知らずに都会のど真ん中に立派な事務所を構える有名なコンサルタント会社に高い金払ってしまうところでした。

「村上」:お金のことですが、
①より難しい手法
②より難しくシステム
③より難しい文書・記録
④より難しい教え方
⑤より難しい運用方法
をより長い時間かけて教えるんですから当然高くなりますよね。大体「教えてやる」という意識が強いコンサルタントが多いのです。システムや文書や記録なんてのは、いわば大工仕事ですから、教えるというよりコンサルタントが作ればいいのです。作った文書や記録をきちんと説明すればよいのです。ところが多くのコンサルタントは、素人である企業さんにシステムや文書や記録まで作らせようとするのです。そんな専門的なことを最初から素人さんにやらせてもしんどいし、かえって理解できなくなってしまうのです。そういうことがわかっていないコンサルタントが圧倒的に多いのが現状です。
「会社」:そうですね。雛形を戴いて、さあ、システムや文書や記録を作れと言われても何のことか全くわからず右往左往するばかり、かえって①わからない②混乱する③自信を失う④疲れはてる⑤うんざりする・・・という結果になってしまいます。正直そういう専門的な部分はやって欲しいですが、そういうやり方では駄目ですか?
「村上」:最初は、文書や記録をコンサルタントが作るというやり方は一見まずいようですが、私の長年の指導経験からは、専門的な部分はコンサルタントがやったほうが結果がすこぶる良いようですね。家に例えますと、素人が非常に専門的かつ経験が必要な大工をやるなんて考えられませんね。そんな馬鹿なことはやられないでしょ。手間もかかり、当然ですが、良いものなんかできっこありません。期間だって、専門の大工の何倍もかかりますし、場合によっちゃできないことだってあるわけです。
「会社」:そう言われればそうですが、自分達で作るのが当然のように考えているわけで、当社の場合は能力がないからコンサルタントに依頼しようとしただけなんですが。
「村上」:そうおっしゃるのは、ご謙遜であって、どんな会社さんだって、これから初めて環境管理をやろうとする会社さんが自力できちんとして環境マネジメントシステムなんかできっこないんですよ。
「会社」:そうですか。そう言われると少しホッとします。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 51.シリーズ.ISO1400... | トップ | 53.シリーズ.ISO1400... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ISO」カテゴリの最新記事