朝から雨、ええおしめりじゃなあ!
阿波市の方から手紙が届いた。
ある人から「致知」の本を送っていただいた。
「論語」について、みんな関心をもっとんじゃなあ。
「致知」に巻頭の言葉として、
アサヒビール名誉顧問の中條高徳氏の「おやじの弁当」が寄稿されていた。
貧乏に耐えて勉学にひたむきに努める少年がいた。
彼はある日、母の作る父の弁当を間違えて持って行ってしまった。
彼曰く
「おやじの弁当は軽く、俺の弁当は重かった。
おやじの弁当箱はご飯が半分で、自分のにはいっぱい入っており、
おやじのおかずは、味噌がご飯のうえに載せてあっただけなのに
自分のにはメザシが入っていたことを、間違えて初めて知った。
両親は黙して語らず、肉体労働をしている親が
子どもの分量の半分でおかずのない弁当を持ってゆく
之を知った瞬間、子を思う親の真の愛情がわかり、
胸がつまり、涙があふれ、その弁当が食べられなかった。
その感動の涙が勉学の決意になり、両親の期待を裏切るまいと
こころに誓った」
という。
このおやじの弁当の心こそ、仏道で説く「陰徳」の妙法であり
「慎独」の実践である と結ばれていた。