My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

Richard Musgrave-Evans個展

2009-01-11 22:01:18 | Art・その他の趣味ついて




ついついUpするのを忘れていた…。去年の師走に日本行きの準備やら何やで忙しいのに、AP師匠に教えてもらった、いまではすっかりお気に入りのDavid Summer Galleryで開かれていた、Richard Musgrave-Evansの個展に行った。

このギャラリー、Adelaideの東部にあるすごいお金持ちばかり住む地域のど真ん中にある。30年以上にも男性3人組が立ち上げたギャラリーで、今ではその人たちはかなりの高齢。その中の一人は、一昨年すでに亡くなっている。今ビジネスをしているのはそのうちの2人で、とても柔和そうな、絵の事をとても嬉しそうに話す人たち。でも、絵はとても好きなのに自分では一切描かないらしい…。へぇー。これだけの絵を見ていれば、「楽しそうだな。ちょっと描いてみようかな。」とか、思わないのだろうか…。でも、商売上、幸か不幸か、かなり良い絵にも出会うらしく、「これは!」と思った絵に出合うと、高くても自分用に買ってしまうらしい。この個展でも、経営者の一人のほうが、夕暮れの川辺だけを描いたとてもシンプルな構図の巨大なとてもお高い(数十万円)油絵を、一目ぼれして買ってしまったとのこと。「素晴らしい絵だろう!?」と、とても満足そうに私に話してくれた。

この画家の描き方はとても特徴があるので、サインなしでも一発で見分けることができるだろう。まず、油絵しか描かないようで、とてつもなく大きい筆とパレットナイフで描くというより塗りつけたような大胆な簡潔なタッチ。色は、ちょっとトーンを落としているオレンジ・ピンク・紫系が多いと思った。この人は、アウトバックの入り口のFlinders Rangeのそばの町に住んでいて、絵は一切実際の場所を前にして描くという現場主義の風景画家。結構な大きさの絵もある。こういう人をPlein-air Artistというらしい。特に朝焼け、夕焼けを好んで描いている。あの、一秒ごとに色がドラマチックに変化する時間帯に、その場で一枚を仕上げるなんて…。でも、細かいことを気にしていられないし、そのとき自分が一番印象に残っているものや描きたいものしか画面にとどめることができないから、逆にそれが見る人に新鮮なイメージのままダイレクトに伝わってくるんじゃないかという気もした。そうそう、やりみずさんの言うところの、「枝葉をばっさり切り落とした」ような感じ?

しかし高い。油絵の中でも結構高いほうだろう。でも、同じサイズや出来映えでも(まあ、絵の出来映え、なんて主観的な秤だけど)、水彩やパステルに比べたら油絵はなんでこんなに高く値段がつけられるのだろう。ともかく、この画家は30代後半でかなり成功しているらしい。最近は子供も生まれたので、Adelaideの市内に引越しするとかしたとか…。また機会があたら、もう一度是非拝みたい絵だった。

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