My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

水彩山水画~桂林

2008-06-12 13:45:04 | Gallery


Paper: Arches, 300psm, rough, 20×27.5cm

Watercolor: Van Gough (raw sienna, ultramarine blue)

Brush: Nylon brush, no.8, no.4

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病院の個展の審査のための絵で、前にテーマを決めていた通りに水系の風景画を描こうと思って、ある旅行会社のツアーの広告にあった写真を参考に、中国の桂林の景色を自分のイメージで描いてみた。

まず、好きな色のアースカラー、Raw Siennaで画面を刷毛で薄くウォッシュ。完璧に乾かしてから、また画面を刷毛で濡らして一気にRaw Siennaでトーンを落としたUltramarine BlueでWet-in-wetで山と湖に移る影を描く。そしてナイロン筆を使って乾筆で早い運筆で前景の岩場をザザッと刷き、船を一艘浮かべる。全部乾かしてから、またまた水で画面全体を濡らして船の部分の絵具が上手く(というか偶然に)滲み出してきて水面に移る船の影を生み出す。出来上がった絵を見て、直したいところが何箇所あってもぐぐっとこらえて、これでよしとする。水系絵画はいじればいじるほど新鮮さがなくなってくるのを嫌というほど体験済み。でも、あの上手くいってもいかなくても、全ての絵との一期一会みたいなところがとても好き。

画仙紙・墨・付立筆がなくても、水彩画用具一式でこんなにも水墨画に近い表現が出来る。日本外に在住の水墨画を試したい人、是非Wet-in-wetとナイロン筆でチャレンジしてみることをお勧めする。