植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

収穫して口に入れるまで安心できない 心配だらけの果樹栽培

2021年06月22日 | 植物
果物好きの家人に、無農薬で旬の自家製果実を食べさせたいという対外的には「愛情あふれる」大義のもと、40種類ほどの果樹を育てております。(笑) 実際は食い意地の張ったワタシが、有機栽培で育てた季節の果物をもぎたて木成りで食べたいという極めて欲望にかられたガーデニングなのです。

 一定以上の水準を満たした果物が食べたければ、スーパーや八百屋さんに売るほどあります。初期的な投資から栽培にかける手間、費用、収穫できるようになるまでの数年間の空しい作業を考えたら買った方が断然安くて合理的なんです。しかし、自分で作った野菜や果物の美味しさは格別で「どこにも売っていない」味なんです。何より農薬を使っていないので、残留農薬の心配もなく、洗わずに安心して食べられるのです。

 春から梅雨にかけて食べられた収穫は、クサイチゴ、マルベリー(桑)、ビワ、ブルーベリーです。今からしばらくはスモモ「サンタローザ」が赤紫色に熟してきます。おおよそ100個以上はありますので食べ切れません。この品種は、遠く農薬を扱う会社に勤める次男推奨の「貴陽」の授粉樹として植えました。豊産性があり花粉量が多く貴陽と同じ時期に開花するのです。この春1週間以上サンタから貴陽ちゃんに人工授粉を試みましたが、ついに貴陽は一個も結実せず、青々とした葉っぱにはアブラムシがべっとりと集まってきます。
貴陽は、もう4年経つのに一度も実がつかなかったんです。せっかく木が大きくなったのにもったいない、ずっと伐ろうか残すか悩んでおります。

桃は3種類植えていますが、白桃は沢山の花が咲いたのに実にならず0個、白応には4,5個膨らんできましたが、管理が悪くて虫がつきダメみたいです。今更袋掛けしても梅雨時期には雨で腐るので、運が良ければ虫たちの食べ残しが食べられるかもしれません。


 すももに続くのはイチジクで、バナーネを二本植えております。夏と秋の二期成りなのですが、昨冬からついた蕾が途中までふくらんだまま固くなっています。これは、時季外れに付いたもの、すでに新たに小さなイチジクが次々に膨らんできてるので全部摘果いたします。

夏のイチジクの次は多分、りんごが熟すと思われます。フジと津軽、姫リンゴなどを作っていますが、こちらも手入れを怠って放置、台風の前に支柱で枝を固定して落果しないようにするだけです。桃もリンゴも生産農家は、数十回も幾種類もの農薬を使うと聞きます。商売ものにするためには虫も病気も大敵なので薬をふりまくのでしょうね。


それで、秋口には真打「ぶどう」の収穫が始まります。念願のビニール屋根を架けた3つのぶどう棚で、たぶん合計7万円以上の費用をかけました。昨年までずっと黒糖病などの病気にかかりほとんどが収穫出来ませんでした。出来損ないの小さなシャインマスカットの粒を口に含んでは悔し涙を流していたのです。3か月もの間、毎朝コガネムシ駆除し、雨が降るたびに殺菌消毒剤を噴霧したあの日々は何だったのだろうと。

 今年は春先から5月にかけてコツコツ手作りでビニールを被せたのです。全部覆いきれなくてもいい、7割程度が直接雨に当たらないようにすればなんとかなる、と考えたのです。残念ながら雑務雑用が増えて「ジベレリン処理」が不十分でした。種なしにする作業が不十分だったので収穫しても種が残るでしょうが、別に出荷するわけではないし。

 とにかく、今のところ予想以上に順調なんです。雨にかかる場所についた房は案の定黒い点が出来て茎も黒変していました。そういうのを全部切り取っているのでつり下がったブドウたちは健康そのもので日に日に膨らんできているのです。
これはシャインマスカット。

こちらはロザリオビアンコで、いっぱい房が下がっています。本当は房と粒を間引いて、大粒でぎちぎちになれば、化粧袋に包まれデパ地下で一房3千円になるのです。
でもそんなの関係ねぇ、であります。甘くて瑞々しいブドウになってくれれば小粒でも種有りでも構わないのです。

 毒性の低い殺菌剤だけは少しづつ使います。農薬を嫌って病気になり果実が手にできなければ元も子もありません。そろそろ袋掛けの時期になりました。これからは雨にかからないようにするだけでなく、虫や鳥に荒らされる危険があるからです。昨年は甲斐路がすべて「べと病」で腐ってしまいました。日に当たったり擦れたり汚れたりします。雨が伝ってこないよう袋の口をしっかり閉じます。これで後はコガネムシとの戦いを続けるだけなのですが、あんまり見事なぶどうを作ると、夜陰に乗じてブドウ泥棒がこやしないか・・・
うーむ 
果物つくりには、心配事が尽きませんね。

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