朝晩ようやく秋の気配であります。そろそろワタシの菜園も、秋冬仕立てに入りました。夏前半に降り続いた雨でスイカはさっぱりの出来でした。最初の頃に数個、8月に入って10個ばかりの小玉スイカを収穫出来てなんとか面目が立ちました。
トマト、ナス、キュウリもおしまい。まだ実をつける余地はありますが、ナスなどは種だらけでかたくなるので美味しくありません。まだまだ元気なゴーヤだけを残して全部始末いたしましょう。
コロナの影響で、外食が減り、天候不順で野菜の値段が上がっているようです。お出かけも限定されて人気のない場所で余暇を過ごすのに家庭菜園が見直されているのですね。今日は、そんな人には「必見」(笑)情報であります。
ワタシの場合、秋になって植え付ける定番は、育てやすいニンニクと玉ねぎ、にんじん、そしてじゃがいもであります。いずれもカレーの具材として欠かせません。これに葉物、キャベツ・白菜あたりを加えますが、何しろ十数坪の狭い家庭菜園なので厳選しながらかつ失敗しないように準備いたします。
この時期の畑はまだ雑草が蔓延ってきますので、とにかく緑のものを残さないことから始めます。雑草は枯らして、たい肥に使う方もいらっしゃいますが、枯れた後にも種を蓄えたままのものが多いので草の種まきをしていることになりかねません。本来なら枯草はそのまま火をつけて草木灰として仕えればいいのですが、そこはやれ温暖化、CO2削減、環境問題などから郊外の農家さんにしか許されません。町中の菜園で野焼きなどしたら消防車が駆け付けて大変な騒ぎになりかねないのです。
やむなく抜いた草は一般ごみとして出すことにしております。結局どこかで焼却されるのですが。
終わった野菜類を抜いて畑が奇麗になったら、鍬で土を起こします。天地返しといいますが、土中に空気を取り入れ日光に当てて消毒する作業です。同時にヨトウムシやコガネムシの幼虫などが潜んでいないかのチェックを行います。極めつけの悪玉害虫です。根を荒らし翌春には成虫になってまた荒らしにきます。卵を産み付け葉っぱを食い散らかす憎き相手なので、一匹でも土の中で見つけたら容赦なく駆除します。
コガネムシなら、梅雨から秋にかけて20個以上産卵するので、周囲に20匹いると考えていいのです。ヨトウムシも何もしないで放置した畑の土には100匹以上繁殖することもざらにあります。手立ては大きく分けて二つ。土を篩にかけて害虫をより出すか、殺虫剤を散布・潅注するかになります。前者は、効率が悪く疲れるので最近はやっておりません。
薬品はコガネムシには「ダイアジノン」ヨトウムシにはマラソン・オルトラン・スミチオンなど一般的な殺虫剤よりもゼンターリ・デナポンなどの専用薬剤が良く効きます。
次に、土づくりをいたします。何度か畑を耕している間に、消石灰・化成肥料・有機肥料を撒いて漉き込みます。消石灰は酸性に傾いた土を植物全般が好む弱アルカリに近づけながら殺菌効果もあります。ワタシは基本は有機栽培にこだわっているので、たい肥・腐葉土・鶏糞・牛糞に自家製の「ぼかし肥料」を用います。注意すべきは撒き過ぎないことです。有機材といえど鶏糞やぼかし肥料は効き目が強すぎて、野菜苗の根やけを引き起こします。植え付けたばかりの苗の根っこはとても弱いので肥料やけして枯れてしまいます。
実際に野菜を植え付ける時の元肥は数十センチの穴を掘って施肥し、土を厚く被せた上に苗を植えるようにします。根が直接肥料に触れないようにするのです。
更に、連作障害対策をしなければなりません。イネ科やトウモロコシなどを除くと、ほとんどの野菜は連作(毎年同じ植物を作る)のを嫌います。肥料成分が偏り土中の栄養が失われるだけでなく、連作によって病気が増えてきます。3年くらいのローテーションで野菜の種類を変えていくのが大事なんです。初めて菜園をやる人は、最初は関係ありませんが。今は連作障害軽減薬剤がありますから、いくらか連作しやすくなりました。また、接ぎ木野菜では連作障害が出にくい台木を使うようになりました。例えばスイカは4,5年空けて植え付けしていましたが、とうがんなどを台木に使うことで障害がだいぶ防げるようです。
そんなことをやっている時のもう一つの留意点が、苗木や種芋などの確保であります。農業法の改正で、農家さんが次回用に残した芋や、採取した種を使用してはいけないことになりました。案外ホームセンターや農協で野菜苗とか種・種芋が品薄のことが多くなっているのです。植えようと思ったものは、なるべく早めにお店を見て回り、品切れにならないようにするのも大事なんですね。
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