植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

賄賂になるほどの代物ではない(笑)篆刻印 ワクチンラプソディー

2021年06月01日 | 時事
 ワクチン接種、これは最近では人が集まれば真っ先に口に上る話題であります。
 ワタシの周りでもぽつぽつ一回目の接種が終わったという人が出てきました。知っている限りでは千葉県松戸に住む旧友が5月12日に接種したのが一番乗りだったようです。

 当然ながら「得意満面」うれしいのは人情であります。アメリカやイギリス・中国などはマスクなし、飲食の制約なしにはしゃいでいる人が沢山テレビで紹介されています。イスラエルでは、ワクチン接種がどの国よりも早く進んでいるのは、安心してパレスチナと戦闘できる為ではないかと思ってしまいます。

 グループラインなどでも、やっと接種の予約券が届いた、ようやく予約できたが8月までいっぱいだったとか、の情報が入ってきます。予約へのアプローチや自治体によってかなりのばらつきが生じているようです。神奈川県では川崎や横浜など、人口が集中した都市部での接種が遅れているのは仕方が無いのかもしれません。

 当地平塚は、今日から20日まで蔓延防止対象地区に指定されました。もはや、そうなると何が変わるの?という反応になってしまいます。緊急事態宣言同様慣れっこになってたいして緊張もしません。あの尾身先生が対談で「今の若い人で、緊急事態宣言が出てるのか出てないのか知らない子が多い」と言われて絶句していましたが、ワタシら年寄りだってあまり意識しておりません。

 平塚は地方都市のせいもあって、比較的ワクチンの打ち始めが早かったようです。うちのお隣さんも、2週間前に一回目をGホテルで打ってきたと喜んでいました。その頃にはワタシにも「赤紙」ならぬ白い予約券が届きました。ワタシのライフスタイルで言えば、最も感染しないような日常なのでそのうちに順番が回ってくるだろうとのんびり構えていたのです。

 すでにワタシはGWの後、かかりつけ医井上クリニックに薬を貰いに行ってきましたが、その時に先生から「うちも来月後半から始めるよ」と説明されました。その時点では井上先生のところは、公表された個別接種対象先になっていなかったのです。待合室には人がおらず、のんびり世間話、ワタシが頼まれもしないで勝手に彫った「姓名印」を持参したら(これを押し彫り、と呼んでいます)殊の他喜ばれました。周りの仲間にタダで彫ってるのとは違って、社会的地位の高い先生に日頃の感謝を込めて作成するので、高価な印材に気に入るまで一度は彫りなおし、側款には贈呈井上先生と刻み、念入りに磨いたものだから「わかる人にはわかる」のですね。

 その数日後、今度は家内が以前受けた健康診断の結果を聞きにいったんです。すると井上クリニックは様変わりだったようです。受付には予約申請の年寄りが殺到し、電話には看護士がかかりっきり、コール音が鳴りやまない騒ぎであった由。いい加減長生きしていてもまだ死にたくないという年寄りが多いのです。
 
 中には「ほかで断られて、手あたり次第病院を回っている」とか何年前に会社の健康診断できたことがある、などという「かかりつけ医」などというルール無視でやってきているのです。家内が受付で待っているとその前のお爺さん「集団接種で予約しているが日にちがだいぶ先なので、こちらで早く打ってもらいたい」とねじ込んでいたのであります。不承不承ながら看護士が調べて、今月20日過ぎの時間を聞いたらあろうことか「その日は都合が悪い」と断ったのでした。次の番だった家内はすぐさま「そこが空いてるならうちのお父さん(ワタシ)に回してよ」と尋ねたら、順番なので診察が終わってから申し込んで、とやんわりと断られたそうです。

 そうして診察が終わって、受付に戻ると、なんとすでにワタシの名前で予約終了!、そうです、あのジジイが断った日時に入れてくれていたのです。家内の機転で労せずして早々に接種が出来るようになりました。急ぐものではありませんが、せっかく取れた予約なのでありがたく打ってもらいましょう。その爺さんが、じゃお願いしますと言ったらおしまい、そうでなくても押せ押せとばかりつめかけた希望者から先に埋まってしまえばいつになるか見当もつきません。

 実はワタシはこのクリニックではちょっとした「顔」なんです。診察そっちのけで、メダカや書道・篆刻、ガーデニングの話をするものだから看護士もよく知っているのです。医者と患者の絶対的な関係性を無視して、世間話に興じるのを先生も面白がっているのですね。

 そんな気もなく感謝の気持ちで彫り、届けた篆刻印、これが案外利いたのかもしれないか? えらく喜んで看護士に見せびらかし、「偉くなったような気がする」と言ってくれてましたから。これがハナグスリになった?それはない(笑)

 ともあれ、若い頃の不行跡・愚行を恥じ、せめて心を入れ替え、感謝の気持ちを忘れず人のために何かをしよう、欲はかくまいというのが近年のワタシの心境、心がけであります。そうした心持があると、たまにはいいこともあるのかもしれませんなぁ。

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