植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ワタシもやはり「矛盾」で出来ている

2024年03月02日 | 篆刻
人間とは、「矛盾」で出来ている、と身をもって感じる日々であります。ドストエフスキーさんが、人間の本質は矛盾であると「地下室の手記」 の冒頭にも書いております。

今度の月曜日、掃除・片づけのために知り合いに来てもらうことになっています。相手もその仕事を起業しようか?と相談中とのことで、支払う料金も未定なら、何をどうやっていくのかも手探りなのであります。10年ほど、時間と体をお金が自由になって、かつ誰からも干渉を受けず(家内からは見放され)に散らかし放題やりたい放題をするとどうなるか、という社会実験みたいな有様でした。

とりあえず倉庫代わりに冬越しの植物・篆刻用石印材・書物・ガーデニング資材。そば打ち道具などが乱雑に放置され、その周りに数十の段ボール箱がある20坪足らずの部屋を片付けてもらおう、となったのです。

ところがその日が近づくにつれ、そのままにしておくのが嫌になって、一人でぼつぼつ片づけ始めたのです。業者が半日でザーッとやってくれるかもしれないのです。それなのに葉っぱを集め土埃を除き、あちこちに置き放しの道具・工具類は一所に集めるといった程度ではありますが、掃除片づけをしているのです。これは明らかに矛盾であります。人に頼んだならそのまま来るのを待って整理してもらう、でいいはずなのです。

更に、実はその片づけのご当人は、オークションに詳しくて、出品も買い入れもやっているというのです。ワタシの仕事場には4000個を超える石印材があり、ほぼすべてが「ヤフオク」で入手しております。その金額はまぁ恐ろしいので計算しておりませんが、およそ5年にわたって毎日の様に集めたものです。1本千円とすると4百万円という計算になります。

これをご縁に、出来る事なら半分くらいは「ヤフオク」で処分したいのです。自分でやればいいのです。見栄えを良くするためにきれいに洗ったり、印面を平らに磨いたりします。それから写真をとって、説明書きを考え、アップしたら期日管理し、落札されたら相手方に連絡を入れ、可及的速やかに「発送」する、、、といった流れになることは承知しております。しかし、仮に2千個を一つ10個にまとめて出品するだけで200セットになりますね。良質で値段の高い逸品なら1~3個単位でアップすることになるでしょう。

そうした手間をかけるのが、半病人(笑)のワタシにはなかなか「きつい」作業になるのです。お金を払ってでもきちっと事務的に処理してもらうのが有難いと感じております。

印材を処分する決めた以上、もうヤフオクで落札などするものか、と決め、今年に入って1件の落札も無かったのです。ところがたまたま目にした、魅力的な田黄石数個が出品されていたのです。そこで「落札」はしない、お金は使わない、でもすごくいいものばかり(恐らく専門的なコレクターがまとめて放出したと思われます)なので、どうしても観て見ぬふりは出来ないと思ったのです。そこにワタシの自己矛盾が生じました。1万円位だったら欲しい(数万円の価値がある)、でもやっぱりオークションには参加してはならない、そこで出た結論が、7千円程度なら入札しても落とせないだろう、でした。

増やさない事にしたのにヤフオクに入札する、欲しくて仕方ないのにまず落札できそうもない安値を入れる、という矛盾だらけの行為でした。今朝起きてチェックしたらワタシが入札しその時点では最高値だった4件の落札額は20,500円から26,700円でした。多分昨夜頑張ってもとても勝負にならなかったのです。

そんなわけで、やはり石は出品し、落札はしない、という原則を守ろうと思います。片づけはやり始めているので、出来る範囲で今日もやりましょう。まだ1日や二日では終わらないほど、大量に資材があり一杯散らかっているのですから。
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