旧課程最後のセンター試験である。例年受験生のため息が聞こえることの多い数学ⅡBです。今年はしびれるような問題が出題されるかと内心警戒していました。実際の出題は、実に穏やかな問題で、誘導のきつかった数学1Aの大問4とは異なり、リーズナブルな誘導であった。事前に指摘したように、特に大問の選択問題中、3番の数列は国公立2次試験に出題されるレベルといえる。4番は丁寧な誘導で、国公立の二次としてはやや不満ののこるレベルであった。いづれにしろ、日頃の学習姿勢が問われる問題セットといえる。予想平均点は56点前後ではないか。
ここで、指摘したいことは、「誘導は適切な誘導であって欲しい。」ことです・誘導が自然であればよいのですが、言葉足らずで、何をやらせたいか見当のつきにくい問題は、やはり悪問の部類といえます。最近のセンター試験数学では、このあたりが良く研究されています。最近作成された問題集は、この辺の事情をしっかり汲んで作成されていますが、少し古い問題集だと配慮が無いケースがありますので、ご注意を!
来年以降の対策:
新カリキュラム1年目の来年度はも引き続き国立二次試験レベルの問題をセンター形式に直した問題が出題されることが予想されます。日頃の練習では、「記述式問題を解いたら、センター試験風に問題、解答を作り変える練習を意図的に行ってください。」これがセンター試験タイプの問題攻略の重要な鍵です。誘導の流れを自分で作ってみると、他の人の誘導にも対応できるようになります。(←これ、重要な指摘ですよ。)
オマケ:当ブログで「センター試験の古文、漢文は東大の二次試験と酷似している。」と指摘いたしました。さっそく、河合塾の昨年度の東大国語コースのテキストにある問題と、同一問題が今回のセンター試験で出題されました。しっかり復習した人は、思わぬボーナス点が得られたことでしょう。
「とりあえず、数学に関しては数学ⅠA,数学ⅡBとも例年通りの穏やかな出題であった。」が結論です。