1979年から始まった共通一次試験。約10年後には現在のセンター試験が始まった。
初年度の数学は基本的で、5分もあれば完答できて、当然満点が当たり前のレベルであったと記憶する。なにせ、受験生の1割が満点をとったといいます。時代が下るにしたがって、問題の分量も増え、レベルもじりじりと上げってきています。受験生を指導する現場の教員、あるいは塾予備校の講師の指導により、過去問は徹底的に分析され、万全の対策とります。勢い、ほっておけば受験生の平均点が上がるので、センター側としてはレベルを上げざるを得なくなります。イタチごっこの始まりです。センター用の解法テクニックも次々に開発され、それを許さない問題を開発する、まさにイタチごっこです。
しかし、数学の問題を仔細に見れば、徐々に出題形式が安定してきました。一つには例年開催される全国校長会による問題検討委員会のセンターに対する意見書の存在が大きい。具体例をあげれな、当初解法の流れが余り意識されず、〇〇を求めよといった小問集合的であったものが、一つのテーマをもって、誘導にしたがって目標を達成する「問題解決型」に変わってきたことです。一見、大きな問題はないように見えますが、解法を一つに限定するため、受験生の中には違和感を覚える人もいます。特に、二次タイプの記述試験に強い生徒ほど、解等の流れに乗りづらいような傾向がみられます。そうした生徒にとって、センター数学は型にはめようとする傾向が確かにあります。またセンターのレベルは当初と比べて相当上がってきています。感覚的にいえば、地方国立大学の二次試験とほぼ同等のレベルに達しています。ここ2,3年でみれば、数学1A、2Bのレベルは、例えば新潟大学、岐阜大学、静岡大学などの2次試験とほぼ同等のレベルです。
そうしてみると、センター試験の問題自体が、2次試験対策をすれば、それほど特別な準備をしなくても間に合う位の問題になったことを意味します。これはセンター試験開始当初の目標だったのです。
従って、直前期の現在なすべきは、中堅地方国立大学の二次試験の数学を解くことが大切なのです。無論センターの過去問を解きまくることも必要です。
オマケ:センターの古文・漢文は何故か東大の二次試験の古文・漢文と酷似しています。東大を受験するひとは+αの勉強で東大対策ができるのです。センター試験、東大二次試験の古文・漢文では、設問の最初の解説文と文末の注釈文をしっかり頭に置くことです。重要な解答のヒントが含まれています。仔細に読み解いてください。
これで得点力に関して、数学は1割UP、古文・漢文は2割UPします。今日は1月15日。まだまだ実力はUPしますよ。諦めず、最後まで頑張れ!!