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小島教育研究所

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アカデミック・ディスカウント制度あるいはサイトライセンス制度について。

2011-08-19 | コンピュータよもやま話

コンピュータ先進国のアメリカでは、いち早くアカデミック・ディスカウント制度やサイトライセンス制度が決められ、大量のハードとソフトが教育現場に導入された。例えば、アップル社は大学生の生協を通して購入する学生に対して、大幅な割引制度を設けた。それを、アカデミック・ディスカウントという。また教育機関に対しては大量のソフト導入時に通常の値引きでは予算が不足しがちである。ソフトを導入し学生に使わせれば、将来そのソフトを就職先企業でも使用する可能性が極めて高いことから、台数が増えるにしたがって、値引き割合が増す、サイトライセンス制度が多くのソフト関連の企業で採用され始めた。もともとこのサイトライセンス制度はソフト開発用ソフトの販売時に考案された制度である。Lattice Cを日本国内で販売していたサザンパシフィックが始めて採用したサイトライセンス制度も、急速に教育現場で普及しはじめた。一太郎の開発元である、徳島のジャストシステムなどは、このサイトライセンス制度を積極的に採用し、ソフト売り上げを急速に伸ばした企業であった。

学生に使わせて、将来の顧客になってもらう優れたシステムが、このサイトライセンス制度であった。

時間割作成ソフトに関しては、不法コピーが横行しつつあったので、プロテクトをかけることが真剣に検討された時期があった。プロテクトをかけると、顧客に不便をかけるケースが多いことを考慮に入れ、究極のプロテクトを提案した。それは、導入時に一度だけ所有者の名前をソフトに登録させるものであった。この登録作業をしない限りそのソフトは使用できない。また一旦登録すれば、常に画面に所有者名が表示され、印刷すれば、帳票にも必ず所有者名が印字されるというものであった。時間割作成ソフトを導入した学校にソフトをコピーさせてもらい、試に自分の学校で時間割が作成できるかを実験したいのは人情。いざ出来たとなると当然出力をするが、他の学校名が印字されると、管理職に怪訝に思われる。管理職が不法コピーはいけないと認識してくれるようになり、この究極のプロテクトは効を奏した。

なお、この時間割作成ソフトの名前は「師楽」といって、安川情報システムが開発、販売していたものであり、この分野でのデファクトスタンダードとなったソフトである。

 (東海高校では現在でもこの「師楽」を使っています。感謝!!)

 


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