その昔、MS-DOSが幅を利かせていた当時、人気ソフトには、プロテクトがかかっていた。表計算といえば、現在ではおおよそエクセルと相場が決まっているが、以前は、ロータス123の牙城であった。ロータス社がIBMにM&Aされ、ロータスノーツとしてIBM社内ばかりか、顧客システムにバンドルされて販売されるにおよんで、ロータス123は一般市場から姿を消した。以前のロータス123は、プロテクトがかけてあり、一旦フロッピーがディスク1/oエラーを起こすと、メーカーまで修理依頼をする羽目になっていた。費用は確か3,000円だったと記憶する。ロータス社の営業の方に、ユーザーの便を考えれば、プロテクトは外してはどうかと再三提案をしたが、本国本社からは「No」の回答であった。ある会合でロータスジャパンの菊池社長に直接この件についてたずねた。「残念ながら、本社サイドの決定なので、いかんともしがたい。申し訳ない。」との返答だった。
同時期、マイクロソフトが日本法人を立ち上げて間もない頃(1986年ごろ)営業部長に「マルチプランのプロテクトを外す。」ように依頼をした。本国から「No」といってきましたとの連絡をうけた。
私は日本法人の営業部長に「123に勝ちたければ、プロテクトを外すこと。ユーザーに自由にコピーさせて使わせてみる。そしてそれが仕事に使えつとなれば、会社でも、個人でも必ず購入してくれる。それは間違いない。そう、ビル・ゲーツ君に直接連絡してくれ。彼はクレバーな人間で、聞く耳を持っているから。」と伝えた。程なく、「ビルがOKを出してくれました。」との連絡が入った。
そのマルチプランをもとに、ウィンドウズ対応に造られえたのがエクセルだった。関数形式に2種類あるのは、マルチプラン流とロータス123流の2種類に対応している。(口の悪い人は、エクセルはマルチプランを厚化粧したものとおっしゃる。)
皆さん、コピーツールの作者が、実はコピープロテクトの作者であることを知っていますか。
ワクチンソフトの製作者自身が、ウィールスソフトの製作者であることは往々にしてあることです。
ワクチンソフト作成会社が、ウィールスソフト作成者を雇い入れることはあったとしても不思議なことではない。
ウィールスソフトにご用心を!!