風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

ヤギと男と男と壁と/ハングオーバー!

2010年12月27日 | 映画

今年一番寒いとの天気予報だったので、ウォーキングはやめて、映画を見に行った。
予告遍はとても面白かったので、期待したのだが、結果は残念であった。

ジョージ・クルーニーの喜劇は二度続いての期待はずれであった。
「米軍の超能力部隊養成を巡る」コメディと宣伝文句は歌うのだが、お粗末な作品であった。
実話とか社会派などと言うが、そんなの無視して徹底的にコメディ・パロディに徹すればよい。
例えば、アメリカは呪いによるフセイン暗殺を試みたが、イラク側もこの超能力部隊がいて念力でこの攻撃を阻止した、とか
大統領が気に入った女の子をゲットしようとこの部隊を利用したが、彼女に赤っ恥をかかせられらた、とか、
全く役に立たない超能力というか超主観主義の連続のおかしさ、をいかにもまじめに描いたりとか。
ところが映画は、とても中途半端で創造性も工夫も奇想天外もなく、途中からはすっかり退屈してしまった。
アメリカは、「神秘」となるとアジアとなるのだろう、合気道やヨガのポーズが超能力修行になってしまうあほくささには笑ってしまった。
映画の最後が覚醒剤では、これはもうお笑いとはいえない禁じ手であった。
せっかくの企画なのに至極残念であった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


原題は、ハングオーバー(二日酔い)と芸がないが、二日酔いではなく覚醒剤酔い。
「独身さよならパーティ」のハチャメチャは過去に何度も映画となっているので普通のストーリーでは笑いを取れないと思ったのだろうが、
単なる酒の飲み過ぎではなく、覚醒剤を飲んでの常軌を逸した騒動、だが、これはコメディでは絶対的に取ってはならない手法だ。
覚醒剤なしに、泥水なしで失敗したり、冒険したり、まじめに行動するのだがどこか歯車がずれてしまっておもしろさを産む所がコメディ。
花嫁の父が、義理の息子にベンツを貸してぼこぼこにされたのに、「独身さよならパーティなら仕方ない」なんてイヤミだ。
「ファック」と言う言葉の洪水は何とも耳障り、もっとおしゃれで皮肉に満ちた台詞にしてよ。
アメリカでは大ヒットしたと言うが、私は文句なしのC級・愚作と思う。

二つの映画は、コメディなのに覚醒剤という非日常のアイテムで笑いを作ったり、物事の解決をしたりと余りに安易だ。
それでも、映画は決してつまらなくはなく面白いのに、映画館には笑い声がほとんどなく、観客は静か。
あたかもコメディではなくシリアスな文明批判の映画をまじめに批評的に見てるって感じでとてもヤな空気であった。
最近の映画館は、静かにしていなくてはいけない、笑ってはいけないという空気が漂っているように感じる。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。