風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

韓国映画二本/素晴らしい一日・ポエトリー アグネスの詩

2012年09月10日 | 映画
韓国映画二本を見ました。[9月3日]

ヒスは一年前に分かれたビョンウンに貸した金・350万ウォン(25万円)の回収に出かけます。
競馬で一攫千金を狙っているビョンウンです。
金のないビョンウンはヘスと共に彼の友人達・ホステスや女性経営者などから少しずつ借金やカンパを集めるのでした。
ビョンウンはかなりいい加減な男なのですが、ヒモに成りきれるほどではないのですが、女性にかなり優しく好かれているのです。
彼の元妻からお金をもらって全額回収となるのですが、ヘスは元妻の心意気に触れ、半額返します。
そしてこの返した半額とこの日使った必要経費を新たな貸し金として彼に新しい借用書を書かせるのでした。
映画の原題は、「My dear enemy.」
ヒスは、ビョンウンのいい加減さには全くうんざりなのですが、彼の隠れた良いところも発見し、
ヨリを戻そうとは思わないのですが、謝金回収の「デート」は続けてもまんざらではないような感じで映画が終わります。
テンポが遅く、喜劇に徹し切れないのが残念でした。
彼のいい加減さをもっと喜劇チックにテンポよく描けばもっと面白い映画になったのに残念、と思いました。

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アグネスとは、自殺した中学生少女・ヒジンの洗礼名です。
上のポスターではミジャは、お婆さんに見えますが、映画ではとても綺麗で、おしゃれです。

彼女は、66歳でヘルパーをし、孫と二人で暮らしています。孫の母は釜山で生活しているらしいのですが、その事情は分かりません。
この孫と友達が同級生のヒジンを自殺に追いやってしまいます。
ミジャは、詩を書きたいという子どもからの夢を叶えるため町の詩作教室に通います。
予告遍を見て私は、この映画を楽しみにしていました。
ミジャはアルツハイマー初期症状と診断されます。
詩・言葉を綴りたいのだけどアルツハイマーや老いによって記憶や言葉が失われていく、
その恐怖やそれとどう向き合うのかがテーマだと思ったからです。、
所が、そのうちこのことは全く問題にされなくなり、この期待は裏切られてしまいました。残念です。
韓国映画で、若年性アルツハイマーで記憶がなくなっていくのを描いた秀作「私の頭の中の消しゴム」がありました。
ミジャは、ヘルパー先でセクハラを受けるのですが、後日、彼とセックスします。
孫の関わった事件の「示談金」を彼から脅迫まがいで手に入れるためにそうしたのでしょうか。
映画ではその事情は私には分かりませんでしたが、このエピソードはこの映画をひどく貶めました。
もっと変なのは、実の母に息子・孫がいじめに関わっていることなどを伝えないことです。
そうしたいくつかの失敗は残念なのですが、駄作とは言えない新鮮さを持っていると思います。
それは、ミジャの美しい容姿と優しさがだんだん衰えていくことへの恐れが共感できるからだと思います。

以上二本、決して制作にお金をかけているわけではないのですが、韓国の映画は面白いです。


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