飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

四月大歌舞伎「彦山権現誓助剱 毛谷村」(歌舞伎座)

2009-04-21 | Weblog
■日時:2009年4月18日(土)、16:30~
■劇場:歌舞伎座
■作:梅野下風、近松保蔵
■出演:中村吉右衛門、中村福助、中村吉之丞、他

歌舞伎座で上演されている四月大歌舞伎を観に行きました。この演目は浄瑠璃が元になっていて全11段のとても長い狂言であるとイヤホンガイドで説明していました。確かに事前にガイドがなかったらどこまで話の進行を理解できたか、いささか不安が残るところでした。基本的にイヤホンガイドを利用すると役者の台詞に集中しづらいので、ボクとしてはあまり好きではありません。しかし、今回の狂言はそれがないと疑問符だらけであったのではと思ってしまいます。借りてよかったわけですが、それがないとちょっと理解が難しいというのも歯がゆいもんです。

この「毛谷村」の段だけを見ていると本来強いはずの六助がそこまで強そうに見えなてきません。というのも始まりが、微塵弾正にわざと負け、そして老婆がやってきて母にならないかと、拾った子供が我儘言って翻弄され、おまけにお園が嫁になると・・・、六助に主体性がないのですね。母恋し、人の良さが目立つ六助なわけです。のちに大きな働きもする大層な剣豪なんですが、この一幕だけを見ているかきぎりは耐え忍ぶ武士のイメージです。

それより面白いのが、お園というキャラクターです。昔では大女の力持ち、虚無僧の格好で登場したと思った男どもをバッタバッタとなぎ倒し、臼なんかも軽く持ち上げてしまう。しかし六助が許嫁と知ったとたんに、女らしい仕草を見せていくその辺りのギャップが面白かったです。


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