飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

僕は知らない寺山修司NO.58⇒「青ひげ公の城」(DVD/パルコ)

2007-06-26 | 寺山修司
「青ひげ公の城」(DVD/パルコ)

■収録日:2004年4月16日
■劇場:PARCO劇場
■台本・詞:寺山修司
■演出・音楽:J・A・シーザー
■出演:三上博史、荻野目慶子、他



寺山修司没後20年・パルコ劇場30周年と銘打たれた記念公演を収録したDVDを観る。演出は天井桟敷の意志を引き継いだ万有引力を率いるJ・A・シーザー、役者陣は三上博史、荻野目慶子と当時旬で人気もキャスティングし華を添えている。

芝居の方は全体としてスタイリッシュで怪奇幻想趣味に仕上がっていた印象。

ここで“スタイリッシュ”としたのは衣裳(=ひびのこづえ)が、ファッションショーを思わせるような非実用的でメイクのほうも同じくコンセプトを先行させた感じで、この芝居に合っているかは別として洗練されたイメージを重視していたからだ。

そして“怪奇幻想”としたのは、劇自体が虚構性をベースとしており、そこに登場する人物達は観客不在の中で終わりのない劇を夜毎演じ手いる役者達の亡霊モドキと見てもいいのでは・・・と思えるからだ。

また、“趣味”としたのは青ヒゲという主人不在の構造が、どこまで観客にリアルなものとして伝わったのだろうか?なんて勝手な心配もしてしまったからだ。観客にとって目の前で上演されている劇がリアルなメタファーとして感じ落ちていかないと舞台上のことは絵空事、虚構が現実に揺さぶりをかけてくることができないからだ。

無責任に好きなこと書いているが、書いているついでにいうとあくまでDVDで観ているため本質的に生のステージとは違うので実際のところはわからないのだが、テレビのモニターを通して感じるのは観客に媚を売りすぎているような、それがせっかくの劇をマイナスにしてしまっている気がした。とはいえ、もともと寺山修司の戯曲自体が、観客にとってみればわかりづらいのですけれども・・・。



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