飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

骨太・今村昌平の映画NO.13・・・『豚と軍艦』③

2008-01-18 | 今村昌平
「豚と軍艦」(1961年)
■製 作:日活 
■製作年:1961年
■監 督:今村昌平
■出 演:長門裕之、吉村実子、丹波哲郎、加藤武、小沢昭一、南田洋子、他

「豚と軍艦」がデビュー作となったのが吉村実子。線も細くひょろっとしたチンピラ役を演じた長門裕之と比べて、吉村実子の方は二の腕も太めでお尻もパンと張って力強い。荒れてダンスパーティーを踊るシーンの健康的なボディライン、あるいはブラジャーとGパン姿で洗濯をしている時ふと人の気配を感じて振り返るこれまた健康的な色気が印象的である。その芯から滲み出て醸し出す力強さが、何度も書いているが最後のラストシーンに効果って的に結実してゆくのだろう。

そんな名演技を見せた吉村は、ファッションリーダー的存在であった吉村真理の妹で当時高校生であったとは驚きである。つまり10代であったわけで、今と当時の10代の社会的印象は相当違うはずで、それを考えるとびっくりなのである。吉村は、今村昌平監督の熱烈なアプローチを受けるもも“ラブシーンはあるわ、ベットシーンはあるわアメリカ兵に犯されるシーンはあるわ・・・・・・

すごいんですよ、とんでもないと。ショックでしたね。父がお断りしたと思います。私立の高校生だし、無理だという理由で。そうしたら、アシスタント・プロデューサーの方が、「じゃあ、学校のOKをとればいいんですね」と、それに父が何と「はい」って言っちゃったらしいんです。で、理事長の許可をとられてちゃって、やらざる得なくなっちゃった、自分のいしがないまま。”(「今平犯科帳」村松友視/NHK出版より引用)という裏話があるようで、人生の転機意外とそんなモンなのかなと思わせるエピソードだ。

ちなみに吉村実子は、度胸も相当あったようで、ある日撮影所から抜け出し今村昌平の家に突然訪問し“「ごめんください。すみません、ちょっと寝かしてください。眠くてしょうがないんです」。(今村の)妻の昭子がびっくりして布団を出すと、一時間くらい寝て「ああ、すっきりした。ありがとうございました」と何食わぬ顔で出ていったという”(「映画は狂気の旅である」今村昌平/日本経済新聞社より引用)と今村に言わしめている。その辺りの豪快さが、この映画や続く「にっぽん昆虫記」にも現れているような気がします。

ところでこの吉村実子、映画のシーンの中でパーティーをパーテーと発音しており、ティーンエイジャーとはいえ時代の影響を受けており、40年以上も前に活躍した人なんだなと思う瞬間でありました。



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