93『自然と人間の歴史・世界篇』ローマは帝政へ(初期の帝政まで)
紀元前43年、カエサル派のオクタヴィアヌス、アントニウス、レピドゥスによる二回目の三頭政治が成立する。アクティウムの海で、アントニウスとエジプト女王クレオパトラの連合軍とオクタヴィアヌスの率いるローマ軍との戦いがあり、オクタヴィアヌスが勝利する。いまや、彼は「プリンケプス」(市民の第一人者)にのし上がっていた。
紀元前27年のオクタヴィアヌスは、元老院からは「アウグストゥス」(尊厳なる者)の称号を得、事実上の帝政が始まる。アウグストゥスがヤヌス神殿の扉を閉める。紀元前27年、ローマがヒスパニアを征服する。紀元前6年、ローマがスカンブリ族以外のゲルマニアの征服にこぎつける。
紀元前の4年、ユダヤのヘロデ王が死ぬと、ユダヤ人の居留地で反戦が勃発した。当時のこの地域はすでにローマの支配下にあって、シリア総督のクィンクティリアス・ウァルスにより鎮圧される。
紀元後に移っての6年、ローマはこのユダヤを直接統治下におく。66年にも、ユダヤで反乱が起こる。79年、ウェスウィウス火山が噴火し、ポンペイなどが炎上した。火山灰などに埋もれていたこの都市は、現代に至って発掘作業が行われ、当時のこの都市の全貌が明らかにされつつある。
(続く)
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