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【cinema】『猫侍 南の島へ行く』

2015-09-22 03:31:56 | cinema

2015.09.19 『猫侍 南の島へ行く』鑑賞@シネマート新宿

 

ネコ好き、玉之丞ファンとしては見なきゃならない作品。ということで、早く行こうと思いつつ、上映館少なくて意外に行けず 肉フェスの帰りYuweeと別れて1人で見に行ってきた

 

 

ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

「家族のいる加賀へ戻った班目久太郎は、妻の実家で居候状態。義母のタエが土佐藩での仕官の口を見つけて来たため、家族と別れて土佐へ向かうことに。玉之丞も共に連れて出発するが・・・」という話。これは・・・(笑) バカ映画は好きだけど、おバカ映画は好きじゃない。あくまで自分の中の区別なので、一応定義を書いておくと、バカな内容であったとしても、あざとさを感じるかどうか。あざとさを感じないのが"バカ映画"、あざといのが"おバカ映画"。一言で言うとそんな感じ。で、前作はバカ映画だったので好きだった。でも、今作はおバカ映画だと思う。前述したとおり、この区別は自分独自のもので、おバカ映画の定義も人それぞれだと思うし、その上でおバカ映画好きな方もいるかと思う。あくまで好みの問題。だらだら書いておりますが、要するに今作をおもしろいとは思わなかったということ。クスッと笑うシーンもあったけれど、どんどん冷めて行ってしまったことは事実で、TLで大爆笑だったと評判のエンドロールに至ってはあざとくてゲンナリ

 

前作、テレビシリーズに同様、渡辺武監督作品。今回は主演の北村一輝もアイデアを出して脚本に参加したとのこと。公式サイトによりますと、前作のヒットを受けて、2014年初夏に続編製作の企画が持ち上がった際、いい意味で観客の期待を裏切りたいと考えたそうで、その際北村一輝の「侍がどういう状況に置かれらた、ビジュアルとしておもしろいだろう?」 という問いかけから、アフリカで部族と戦うというアイデアが浮かんだのだそう。うーん。個人的にはそれをおもしろいとは思えないのだけど、製作側がそれをおもしろいと思って作ったのであれば、あとは好みの問題であり、製作側の方向性と自分が見たいものが違ってしまったので、これはもう仕方がない。事実、映画館ではオバさまたちのグループが爆笑していた。自分の周りはあまり笑ってなかったけど(笑)

 

とりあえず、感想は後回しにするとして、ストーリーを書いておこうかな。感想としては辛口になってしまうので。辛口とは違うかな。前述したとおり、自分の見たかった方向とは違ってしまったので、自分が合わなかった理由を書くことになるわけで、それは別に批判とは違うし、駄作だと言うつもりもない。前述したとおり劇場では笑いも起きていたし、公式アカウントによるRTでは絶賛tweetばかり。まぁ、自分のtweetはRTされなかったので、要するに絶賛tweetしかRTしてないのだろうけれど、別にそれを非難するつもりもない。宣伝なのだから、絶賛ばかりを流すのは当然だと思うので。ちょっと横道にそれた上にクドイけど、要するに辛口でダメ出しに見えてしまうかもしれないけれど、自分が合わなかっただけですと言いたかったということ。

 

前作ラストで家族の大切さに改めて気づき、加賀に戻って来た班目久太郎(北村一輝)。しかし仕官の口はなく、妻の実家で居候状態。見かねた義母タエ(木野花)が土佐藩での仕官の口を見つけて来る。妻のお静(横山めぐみ)は家族揃っての土佐行を望むが、タエは単身赴任を主張。でも、玉之丞は連れて行けと言う。家族のため土佐に向かう久太郎。土佐行の船着き場を確認している間に、荷物を盗まれてしまう。チラチラ自分を振り返っては逃げていく怪しい盗人。森で追いつくと忍びの者だった。この忍者(木下ほうか)と一戦交えているうちに、土佐行の船が出てしまう。次の船は10日後と聞き、近くにあったレンタル船を借りて土佐を目指すが、後の世に爆弾低気圧と呼ばれるものに巻き込まれ、南の島へ漂着してしまう。

 

玉之丞を探しに森に入った久太郎は、ヤムヤムという黒猫を飼うカワヤ(グレース・ヌワメ)という少女と出会う。玉之丞はこのヤムヤムに恋してしまったのだった。しかし、南の島の島民は白猫を神と崇めており、玉之丞を祀るため連れ去ってしまう。玉之丞を返してもらおうと彼らを追ってきた久太郎は、逆に捕えられて牢に入れられてしまう。久太郎を心配したカワヤはバナナを差し入れしてくれるが、久太郎は食べ過ぎてお腹を壊してしまう。牢にはお蓮(LiLiCo)という女海賊がおり、彼女から海賊にならないかと誘われるが断る。お連たち海賊はこの島にあるお宝を探しており、しばしば島を襲っていた。島民は海賊から島を守るため、白猫を崇めていたのだった。長老は以前江戸にいたことがあり、島民たちは日本語が話せる。ちょっと記憶が曖昧なのだけど、長老が諭したからだったか、久太郎がピンチを救ったなにかで、リーダー的存在のビビ(副島淳)は久太郎にバナナの種を与える。しかし、久太郎としてはお腹を壊す食べ物の種などうれしくない。

 

再び海賊が島にやって来る。久太郎が海賊と戦い次々と倒していく。めちゃくちゃ強そうな海賊のラスボス(山善廣)と対峙するも、懐の玉之丞の姿に表情を崩したラスボスは、何故か引き上げることを宣言。久太郎に気があったらしいお連は名残惜しそう。お宝のバナナの種が見つからず悔しいともらす。お腹を壊すバナナの種などいらない久太郎は、ビビに貰った種をお蓮に渡す。お蓮は喜び、島民にもう二度と来ないと告げる。彼女はお礼に久太郎を送ってくれると言う。一方、恋する玉之丞はヤムヤムに失恋 久太郎と玉之丞はビビたちに見送られ家族の待つ日本へと帰って行く。お蓮たち海賊に送ってもらった描写はなく、手作りの船で船着き場に戻って来るけど、この辺りはどうなっているのか?(笑)

 

実はそもそも久太郎が船に乗り遅れたのはタエの差し金。久太郎が戻ってきたら仕官出来なかったことを理由に離縁させる予定だった。しかし、久太郎が一向に戻ってこないため、心配したタエは反省し、久太郎を婿として迎え入れる。猫アレルギーの娘も鼻に詰め物をして久太郎と玉之丞にハグ。家族水入らずというところで、頂き物のバナナが久太郎に供される。「そんなバナナ~」という久太郎の心の叫びで終了。エンドロールでは愛のメモリーが流れる。バナナをマイクに見立てて熱唱する松崎しげる。歌詞の一部が"ニャー"になる。

 

ここから、感想です! 辛口です!(;´・ω・`)ゞごめんなさい

 

ゆるいことは承知で見に行ったにも関わらず、前述したとおり自分には合わなかった その原因は分かっているので、とりあえず箇条書きに書いてみようかと思う。あくまで自分は合わなかった理由なので、作品がダメな理由ということではないです。

 

1.いわゆる時代劇ではないのは承知しているが、"時代劇枠"ではあって欲しかった。

4.にも書くけれど、ゆるいのは全然問題ないしむしろ大歓迎! いわゆる正統派時代劇でないことも承知している。例えば、久太郎が乗った料金の安い船には船頭がおらず、振り返ると「れんたる」と書いてあったのは笑えたし好き。でも、映画全体として"猫侍"がどうでもよくなってしまっているのはちょっと・・・ これ別に侍じゃなくても成立するでしょ?

 

江戸の部屋で浪人の久太郎と玉之丞が暮らしている感じとか、仕事を探さなきゃいけないのに玉之丞に翻弄されちゃうところがおもしろいのに、そういう部分がゴッソリないのも・・・ 正直、家族もどうでもいい。家族が待っていることは久太郎の支えであり、プレッシャーでもあるので、家族がいるのはOKだけど、居候状態で一緒に暮らしてる画は別に要らない気がした。

 

剣豪と猫という取り合わせが面白いのであって、侍と南の島の部族とかさらにひねってしまうと、テーマ自体がねじれてしまい、侍であること自体がどうでもいい感じになってしまっている。自分はそれがダメだった。

 

2.久太郎のキャラが崩れ過ぎ

不器用でコワモテのため誤解されてしまうけど、実は心の中ではツッコミ入れてたりするのが面白い。それは、不器用でコワモテの部分が生きていたから面白かったのであって、久太郎自体がズッコケる必要はないと思う。例えば、言葉が通じないから猫のモノマネを延々とするとか。そのこと自体があざとくて笑えなかったので、その後の実は日本語が通じるというオチも笑えず

 

これは3にも関係することだけど、今回玉之丞とはぐれてしまうので、「猫侍」のキモである玉之丞に翻弄される久太郎という構図がないのも自分としては辛かった

 

3.玉之丞の萌えポイントが少ない

1と2に書いたとおり、"猫侍"部分があまり関係なくなってしまったため、玉之丞と久太郎があまり絡まない。南の島で2人きりのシーンとかもあるのだけど、玉之丞に翻弄されることがないので萌ぇ━━゜*。(o゜д゜o)。*゜━━!!とならない。

 

玉之丞は南の島の島民から神として祀られてしまったため座ってばかり。ネコ好きとしては座っているだけでOKという部分はあるけど、それにしてもねぇ・・・ 宣伝にもあった玉之丞とヤムヤムの恋については、本来は恋に落ちた玉之丞のために娘を嫁に出した気持ちで置いて帰ろうとするも、懐に飛び込んで来る玉之丞という萌え場面を想定していたそうだけど、玉之丞役あなごと、ヤムヤム役ジャックの相性が思いのほか悪く、猫パンチの応酬だったため、玉之丞の失恋という形になったという事情があるのだそう。猫の気持ちを尊重しての撮影は、とってもうれしく思うけれど、そもそも恋部分がとってつけたみたいだったし・・・

 

玉之丞はあなご(17歳♀)と、さくら(6歳♀)が演じていて、動かないシーンやアップなどメインはあなご、動きのあるシーンはさくらが担当している。あなごの人気で動かないシーン多めになったのか?と、ちょっと邪推(笑)

 

4.ゆるいのはいいが、笑いがあざとく感じられた

前述したとおり、ゆるいことは承知で見ているので、久太郎はどうやって帰ったのか?とかいうツッコミをする気はそもそもない。島民が日本語を話せることについての説明が雑なのもOK。ロケ地が南の島にあまり見えないことや、カワヤの家のセットが現代的過ぎることも狙いなのだろうと思うのでOK。でもねぇ・・・ 島民のカタコト日本語はともかく、カワヤの変な日本語はあざとくて笑えない。子役の演技が(´ェ`)ン-・・だったこともあり、これは全体的に辛かった 人を笑わせるのって実は高等テクニックだから、演技力は必要だよね・・・

 

あと、下ネタがちょっと・・・ バナナを食べ過ぎてお腹を壊すという描写はOKなんだけど、久太郎が苦しんでいる姿にとどめて欲しかった。これは2に通じる部分なのだけど、久太郎は元加賀藩剣術指南役で侍なのだから、いくらなんでも悶絶しながらオナラとかはちょっとやり過ぎに感じた。

 

エンドロールは普通に松崎しげるが「愛のメモリー」熱唱する方が面白かった気がする。こんな言い方は失礼かもしれないけど、出オチ感満載なわけだから、もう熱唱してるだけで笑えるのに、バナナ持たせたり、歌詞の一部を"ニャー"に変えたりするから笑えず。Ah~となる部分をニャーにするだけだったら笑えたかも?

 

基本的に南の島に行ってからは、笑わせたい部分でことごとく笑えず 多分、自分にはクドイんだと思う。

 

以上4ポイントが自分が合わなかった理由。自分基準だけど、合わなかったと感じた人は同じところがダメなんじゃないかと思うのだけどどうかな? 

 

キャストはいわゆる名前と顔が一致する役者さんたちが、ことごとく脇もしくは、チョイ役としてしか出てこず、お蓮などメインどころにLiLiCoなど本職でない人を配役しているため、なんとなくしまりがなかったかなぁ。タエ役の木野花の佇まいが美しく、画面をピリッとしめていたし、特別笑わせる演技をしているわけではないのに、笑えたのはさすが。お静の横山めぐみも、おっとりしつつも夫を気遣う妻を好演していたと思うけれど、タエもお静もいなくても成立してしまったりもするし・・・ LiLiCoは頑張っていたし、下手ではなかったけれど、上手とも言えず。何故、この役に配役したのかな? ダメ出しではなくて素朴な疑問。北村一輝は立ち回りなどカッコよかったけど、オナラなどちょっとやり過ぎかなぁ・・・ 久太郎のイメージを壊し過ぎるのはダメな気がする。

 

南の島のロケは、日本が狂犬病の清浄国となっており、動物の持ち込みも海外から連れ帰ることも困難であり、さらに高齢のあなごにフライトは無理ということで国内ロケになったのだそう。2015年2月20日日光江戸村でクラインクインし、江戸村から車で1時間弱の場所で南の島の撮影を行ったため息が白い場面もあるのだそう(笑) 3月3日からは八丈島ロケが開始。ヤンケヶ浜、八丈植物公園で撮影したとのこと。設定としてはアフリカとか南米とかなのかな? 良く分からないけど、全体的にゆるいことは間違いない(笑)

 

と・・・ なんだかダメ出しばかりしてるみたいになってしまってごめんなさい あくまで好みの問題。 あ、れんたるした船に乗って、南の島へ向かっているシーンが墨絵アニメみたいになってたのは好きだった! 「後の世で言う爆弾低気圧に巻き込まれた」という説明も笑えたし、玉之丞らしき猫がバンザイしてるのもかわいかった

 

ちょっとクドイ笑い好きな方オススメ。「猫侍」ファンの方はシリーズとして考えない方がいいかも? スピンオフ的な作品と思えば楽しめる気がする。玉之丞が見れればOKな方是非! 北村一輝ファンの方も是非

 

 『猫侍 南の島へ行く』公式サイト

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2 コメント

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Unknown (モグモグ)
2015-09-23 21:43:27
感想有り難うございました。やっぱり微妙な出来なんですね。動物映画で上手く作ってるのほとんどありませんね。このドラマは珍しく面白かったので期待したんですけど…。動物の扱いが苦手なのか、すぐ感動物にしたり、安易に恋愛物にしたり、素直に動物の愛らしさを描けばいいんでしょうにね。残念です。ホント強面の侍と猫の取り合わせが可愛いのに、上手く使えなかったんですね。 又、日本映画の鑑賞はお預けになりそうです。穴子ちゃん可愛いし、北村一輝も好きな俳優なので、3シーズンを期待します。30分位が、締まっていいのかも。
>モグモグ サマ (maru🎵)
2015-09-24 00:27:38
そうですねぇ・・・

Twitterなどでは公式アカウントが絶賛ツイをRTしてますし、映画館でも笑いは起きていましたので、
面白いと感じる方はたくさんいらっしゃると思いますが、自分はダメでした

ドラマも前作も好きなので、ある程度のゆるさは覚悟して行ったのですが、
猫侍が関係なくなっている展開を自分は楽しめなくて・・・

いわゆる感動モノや恋愛モノとは違うので、その辺りの猫の気持ちを大切にした撮影方法は好きです。
ただ、ストーリーがアレでも玉之丞が見れればいい!と振り切れるほど萌えでもないんですよね~

30分程度のドラマならばともかく、映画となると前作同様の路線ではネタ切れなのかもしれないですね

シリーズ好きなので、ドラマに期待です

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