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【cinema】『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』オンライン試写

2021-05-18 00:54:23 | cinema

2021.02.22 『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』シネマカフェ オンライン試写

 

シネマカフェさんのオンライン試写に当選 いつもありがとうございます! チラシのホワイトライオンのかわいさに惹かれて応募。楽しみに見てみた。

 

 

ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

「南アフリカでライオンファームを営む家族と暮らすミアは、家業を嫌い、以前住んでいたロンドンに帰りたがっていた。しかし、ファームで生まれたホワイトライオンの赤ちゃんと心を通わせて・・・」というあらすじは導入部で、実はかなり重い問題をテーマとした映画だった。一見、少女の成長と家族の再生を描いているように見せて、本当に描きたいのは別にある。そのため、軸になっている家族の物語部分がとってつけたようだったり、いろいろ強引だったりもするのだけど、子どもでも見やすい作品になっていると思う。是非、いろんな層の人に見て、ライオンや動物たちの現状を知ってもらいたいと思った。

 

ジル・ド・メストレ監督作品。正直、全く存じ上げなかったのだけど、どうやらドキュメンタリー作品を多く手掛けてきたそうで、なるほどドキュメンタリータッチではあった。映画について毎度のWikipediaから引用。

 

『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』(原題: Mia et le lion blanc) は、ジル・ド・メストレ監督がメガホンをとり、ダニア・デ・ヴィラーズ、メラニー・ロラン、ラングレー・カークウッドが出演した。この映画は、2018年12月26日にフランスで公開され、2019年4月12日に米国で公開、日本では2021年2月26日に公開されることが決定した。この映画は、監督の妻であるプルーン・デ・メストレが南アフリカのライオン飼育場を訪れた後に書いたオリジナルの物語に基づいている。脚本はプルーン・デ・メストレとウィリアム・デイヴィスが担当している。

 

とのことで、後はあらすじとキャスト情報のみ。今作の情報として一番重要な部分が抜けているので、公式サイトから抜粋。

 

少女とライオンの関係性をリアルに描くため、ヨハネスブルグ近郊で野生動物保護区を所有・運営している動物研究家で保護活動家のケビン・リチャードソンが撮影に参加。実際に3年を超える年月をかけて撮影され、少女とライオンの友情はもちろん、南アフリカの大自然が映し出されたCGなしの圧巻の映像が完成した。

 

主人公・ミアには、300人以上から抜擢されたダニア・デ・ヴィラーズ。11歳だったオーディションの日の出会いから時間をかけて築き上げられた小さなホワイトライオンとの信頼関係を元に表現されるフレッシュかつ体当たりの演技で、多感な時期の少女の成長の機微が説得力を持ってフィルムに収められた。

 

とのこと😌 今作で一番伝えたいことについては、感想の中で書いていくことにする。

 

11歳のミア・オーウェン(ダニア・デ・ヴィラーズ)は、父親のジョン(ラングレー・カークウッド)、母親のアリス(メラニー・ロラン)、兄ミック(ライアン・マック・レナン)の4人家族。祖父が残したライオンファームを引き継ぐため、ロンドンから移住してきた。兄のミックは心に問題を抱えており、母親は彼にかかりきり。父親は仕事で忙しく、新しい環境に馴染めず友達のできないミアは孤独だった。

 

11歳というそろそろ思春期という時期に、ロンドンからいきなりアフリカの荒野への移住という環境変化はキツイ💦 兄が何故心に問題を抱えてしまったのかというのは、後に種明かしがされるのだけど、それなら何故戻って来たのかと思ったりするし、いろいろ粗い部分もある。反抗期でもあるミアもかわいくない😅 

 

一家が何故南アフリカに来たのかという詳しい説明はなかったように思う。後に唐突にミアの祖父が経営を始めたというセリフがあり、なるほど家業を継ぐために来たのかとも思うのだけど、ちょっと取って付けたようではある。でも、描きたいテーマが先ずあって、そこに持っていくための道筋として、少女とライオンの友情を描くことにしたのだろうから、取って付けた感は仕方がない。正直、前半は退屈だったりするけど、そこは我慢して欲しい😅

 

ライオンファームの仕事内容としては、ライオンを飼育して動物園などに売るというもの。この仕組みは知らなかった。なるほど、動物園にいる動物たちは、いきなり野生動物を捕まえて動物園に連れて来られたわけではなく、専用に育てているというわけなのね。などと呑気に考えていたら、後に衝撃的な事実が判明する。

 

ライオンファームでは現地の黒人スタッフも働いており、家では黒人の家政婦もいる。後に、両親たちよりも、この家政婦の方が正しい意見を言うのは、人種差別的な部分についての配慮もあったりするのかしらと、思うのは考え過ぎかな?🤔

 

さて、前述したとおり孤独感から反抗期に拍車がかかって、誰にでも突っかかっていくスタイルのミア。クリスマスの夜、父親がファームで生まれたホワイトライオンの赤ちゃんを連れて来る。ミックは喜びチャーリー(トール)と名付ける。ミアは興味がないという態度だけれど、チャーリーはミアに懐いてしまう。

 

チャーリーどんな時もミアから離れない。最初は迷惑がっていたものの、そのうちミアの方でも情が移り、かわいがるようになる。前述したとおり、今作は3年間かけて撮影し、チャーリーはじめ動物とのシーンはCGなしとのこと。チャーリーとミアの友情は実際に育まれたもの。とにかくチャーリーがかわいくて、次第にミアの表情もやわらかく、かわいくなっていく。

 

ホワイトライオンという珍しさからファームの人気者となったチャーリー。チャーリー目当てで観光客がやって来るようになる。とはいえ、いくらかわいくてもチャーリーはライオンなので、体大きくも力も強くなってしまう。チャーリーはじゃれているつもりでも、従業員にケガをさせてしまう事態も起き、両親の悩みの種でもあった。

 

学校の旅行の途中でチャーリーが心配で帰って来てしまったり、カギをかけ忘れてチャーリーが脱走してしまったりと、ミアの勝手な行動や不注意が問題視される中、決定的な出来事が起きてしまう。

 

ミアがこっそりチャーリーに会いに行くと、そこへミックがやって来る。ミアはミックにチャーリーに触れてみるように言うけど、ミックは消極的。それでも強引にミックを誘う。イヤな予感しかしない。案の定、じゃれようとしたチャーリーに怯えたミックが転倒し頭を強打してしまう。

 

チャーリーは悪くないとミックも庇うけれど、結果として両親はチャーリーをもう置いておけないと考えて、売ることにしてしまう。この売る相手が大問題!

 

このダークという人物は早い段階からチラチラ出て来る。タンクトップ姿のアリスをいやらしい目つきで見たりと、絵にかいたような嫌な奴。そして、彼のやっている商売については、父親もよく思っていないので、何度も彼にライオンを売ることを拒否してきた。しかし、ファームの経営は厳しく借金がかさんでいたこともあり、父親はこの人物にチャーリーを売ってしまう。

 

チャーリーをサーカスに売ると聞いたミアは、別のライオンを運ぶトラックの荷台に潜り込む。到着したのはダークが経営する施設。この施設では観光客相手に、囲いの中に放した動物を銃で撃たせる「缶詰狩り」を行っていたのだった。

 

実際にライオンが撃たれるシーンこそ映さないものの、人の手で育てられ人間を信じているライオンに向かって、白人女性がライフルを構えるシーンは衝撃的で、本当に腹が立った。野生動物を狩るハンティングも容認しがたいのに、自分たちの楽しみにのために育てた動物を撃ち殺せる神経が分からない! 

 

ミアはチャーリーを自然保護区に連れて行くことを決意。これにはミックと家政婦も協力してくれて、トラックで出発するが、道のりは遠い。

 

一方、事情を知ったマリアはジョンに激怒。実は一家がロンドンへ移住したのは、マリアと幼いミックが「缶詰狩り」を目撃してしまい、ミックが精神的に病んでしまったことが原因だった。家業を継ぐため南アフリカに戻って来る際に、絶対に「缶詰狩り」のために動物は売らないと約束したのに、借金返済のためとはいえジョンはその約束を破ってしまったのだった。

 

イヤ、借金しなきゃ家業が成り立たないなら辞める勇気を持とうよ。ロンドンで一家がどういう暮らしをしていたのか分からないし、そもそも息子が精神的に病んでしまっているのに、そのトラウマとなった家業を継ぐ気持ちが全然理解できない。まぁ「缶詰狩り」について問題提起するため、そこに結び付けようと強引な展開となってしまったのかも。

 

さて、トラックで出発したミアとチャーリーは、早速ガス欠になってしまい徒歩で保護区を目指す。たしか、保護地区に向かうように教えてくれたのはミックで、その際に距離なども教えてくれたように思うけど、徒歩で向かうとどのくらい時間がかかるのかは不明。そもそも少女とライオンが歩いて行ける距離なのか? 

 

いくら百獣の王ライオンと一緒とはいえ、夜の平原は危険なのではと思うけれど、木の上で寝たりとそれなりに危険回避はしていた。しかし、途中で水が無くなったりと大変そう。

 

さらに、ミアがホワイトライオンを逃がそうとしていることはニュースになり、チャーリーを射殺する命令を受けた警察?軍?が派遣されてしまう。当然、父のジョンもミアを探しに向かい、さらにチャーリーを撃てると客を連れたダークも2人を追う。こいつホントにムカつく😡

 

まんまとダークたちに見つかってしまうミアたち。必死に抵抗するミアを突き飛ばすダークにチャーリーが襲い掛かる。これダークとハンターは逃げたんだっけ? 忘れてしまった😅 もともとハンティング目的で追ってきているわけだし、襲われたなら射殺してしまう気がするので、このシーンは完全にハラハラさせる目的だと思うけど、必要なかったかも。

 

さらに、ミアたちを探しにきたジョンが現れる。当然ながらミアは「缶詰狩り」にチャーリーを売ろうとしていたことを責める。ジョンは祖父の頃からやっていたことであり、それが南アフリカの収入源でもあるという衝撃的な発言をする。まさかの合法。ミアは麻酔銃を撃ちジョンを眠らせ、再びチャーリーと保護地区を目指す。イヤ、そのまま放置は危険じゃない? というツッコミはしちゃダメですかね😅

 

さんざん、何もない平原を通って来たミアとチャーリーだけど、何故か急にショッピングセンターを通り抜けることになる。ショッピングセンターがあるということは、それなりの街があるということだと思うけれど、保護区の近くにそんな街が? とはいえ、これは人間たちに対するミアとチャーリーのデモ行進ということかも。深読みか?🤔

 

ショッピングセンターを通り抜けるなど無謀なことをしたら、その時点で特殊部隊に取り囲まれそうだけれど、ハラハラさせつつも無事に通り抜ける。ここもホワイトライオンのトールが演じていると思われるけれど、大勢の人間が見つめる中、おとなしく歩いていてスゴイ!

 

それなりにハラハラさせる展開がありつつも、ミアとチャーリーは保護地区に辿り着く。しかし、そこには特殊部隊が待ち構えていた。ミアが保護地区に入ることが出来ないのか不明なのだけど、手前でチャーリーを放し歩いて行くように促す。保護地区の入り口では民族衣装的な服装の老人が待っている。ゆっくりと歩き出すチャーリー。

 

チャーリーを射殺するよう命令を待つ特殊部隊。そこに現れたのは父のジョン。どうやって助かったんだっけ?🤔 この保護地区が撮影用なのか不明なのだけど、手前側が土手のような感じになっていて、横断歩道のように保護地区の入り口まで道が伸びている。その道をジョンがガードする中、悠然と進むチャーリー。

 

当然ながらチャーリーは保護地区に入り、これで人間のエゴに巻き込まれることはなくなった。王道過ぎる展開ながらも威厳あるチャーリーの姿に泣いてしまった😭 

 

数年後、保護地区で幸せに暮らすチャーリーの姿を、ミアたち家族が見ているシーンで終了。こんな事件を起こしてお咎めなしだったのか?とか、借金はどうなっているのか?とか思うけれど、これはミアたち家族を描く映画ではなく、あくまでも「缶詰狩り」について知らしめる作品なのだと思うことにしておく😌

動物がメインの作品にありがちな、物語自体や展開が取って付けたようになりがちで、俳優たちの演技も浮いた感じであるのは否めない。逆にミアのダニア・デ・ヴィラーズは変に演技をしていない分、自然だったかもしれない。それを引き出したのは3年間ライオンと一緒に過ごした経験だと思うので、そういう意味では良かったと思う。

 

少女とライオンの心温まる物語を想像していたので、前半部分は王道で目新しい感じもないと思っていた。中盤で驚愕の事実が分かってからは、これが伝えたいことなのだろうと思いながら見ていたのだけど、まさかのロードムービー的な感じになり、最後はおとぎ話的な感じで着地😅

 

正直に言うと全てがあまりかみ合っていないように思う。家族の再生にしても中途半端な感じだし、少女とライオンの逃避行についてもご都合主義的、ただこれは子供にも見やすい感じになっているとは思った。とにかく缶詰狩りについて広い層に知って欲しいというような。

 

父親のセリフにあったように、缶詰狩りを含めて野生動物を狩りすることは、南アフリカでは合法で観光収入となっており、現時点で止める手段がないため、これを問題視する声を広めていくしかない。現在、ライオンは絶滅危惧種となっている。間に合わないかもしれない。

 

動物を殺すなど残酷なシーンはないし、少女とライオンをメインとした物語も王道で見やすい。少しでも多くの人に見てもらい「缶詰狩り」について、そしてライオンを始めとした野生動物たちが置かれている現状を知って欲しいと思う。

 

見てから3ヶ月ほど経ってしまったので既に公開も終了してしまった😣 DVD化されているのか不明だけど、見れる機会があったら是非!

 

『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』公式サイト


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