・*・ etoile ・*・

🎬映画 🎨美術展 ⛸フィギュアスケート 🎵ミュージカル 🐈猫

【cinema】maru's BEST MOVIE 2012

2012-12-31 17:42:11 | cinema
2012年に見た映画はDVD鑑賞、テレビ鑑賞含めて98本。今年もやっぱりそんなに本数は見れてないかなぁ・・・ まぁ多分、自分のペーストしてはこんな感じなのでしょう(o´ェ`o)ゞ 2012年日本公開作品限定。今年も洋画・邦画に分けるほど見れていないので、一括して選出。って、相変わらず洋画ばかりになってしまった(笑)

1位:『ダークナイト ライジング



あのヒース・レジャーのジョーカーを超える悪役がいない分、映画としては前作『ダークナイト』を超えていないと思うけれど、シリーズの終わりとして見事だったと思う! とにかく、ジョゼフが立ち上がるラストカットを見終わった瞬間涙が止まらなかった! シリーズ全体として1位! おめでとうございます

2位:『レ・ミゼラブル



正直、大感動。・゚・(ノД`)・゚・。ってほどではなかったけれど、舞台版の世界観を損なうことなく、映像化の利点もきちんと見せていたと思う。キャストの歌と演技も素晴らしかった! そして、やっぱりこのミュージカルが大好きなので・・・ ちょっとおまけ(o´ェ`o)ゞ

3位:『ジェーン・エア



とにかく画が美しかった! どこを切り取っても絵画のような美しさ。全て手縫いの衣装も素晴らしい! 主演の2人の演技も良かった。

4位:『ミッドナイト・イン・パリ



感想間に合った! 主人公と一緒に見ている側も1920年代とベル・エポックのパリにタイムスリップできる楽しさ♪ 皮肉もきちんときいてる。ラストも好き!

5位:『ボス、その男シヴァージ



久々に心の底から正しいバカ映画を堪能! もちろんホメてます! 大絶賛です(笑) SUPER STAR ラジニ万歳!ヽ(´ー`)ノ

6位:『私が、生きる肌



もうアルモドバルここに極まれり(笑) 確実に変態だし犯罪。でも、何故か切なくて美しい。そして、おかしい(笑) アントニオ・バンデラス最高

7位:『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い



9.11を扱った映画の中ではこの作品が一番好き。感受性が豊か過ぎて、自分の感情をもてあますオスカーが切ない。間借り人とのシーンは全部好き!

8位:『チキンとプラム あるバイオリン弾き、最後の夢



とにかく"芸術とは"、"芸術家とは"ってことを、とっても分かりやすく見せてもらった気がする。芸術を生む背景には、こんな切ない思いがあるのかと思ったら泣けた アニメ的な見せ方も好き♪

9位:『別離



重いテーマで結果も見せていない、そしてみな不幸。でも、最後まで引き込まれて見てしまった。宗教、尊厳、そして家族というテーマを、絶妙なバランスで見せていたと思う。

10位:『ホビット 思いがけない冒険



HFRで見れてないし、一作目なので人物紹介的な部分も多く、まだそこまで入り込めてはいないけれど、中つ国にまた戻れて幸せだったので♪

結局、今年もたいしたこともせずに終わってしまった でも、とっても楽しかった♪ 来年もたいしたことはできなくても、楽しく過ごせたらいいなと思いつつ、もう少し映画見れるといいんだけど・・・

ということで、今年も当blogに遊びに来て下さってありがとうございました! TB & コメントもたくさんいただきました。ありがとうございます! 来年もよろしくお願いいたします♪

みなさま、良いお年を~

【参考:過去のBEST 10】
maru's BEST MOVIE 2011
maru's BEST MOVIE 2010


コメント (32)
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【cinema / DVD】『ミッドナイト・イン・パリ』

2012-12-31 17:40:43 | cinema / DVD
'12.12.02 『ミッドナイト・イン・パリ』DVD鑑賞

公開時とっても気になってたんだけど、単館系ってどうしても見逃しちゃうこと多い・・・ もともと出不精だから(o´ェ`o)ゞエヘヘ ということでDVDにて鑑賞♪ もう、とにかく空がゴッホの「星月夜」になってるチラシのセンスのよさからして期待大!

「婚約者とその両親とパリ旅行に来たギル。脚本家としてそこそこ成功しているが、彼の夢は小説家になること。インスピレーションをもらおうと、芸術の都パリを堪能したいが、婚約者や両親とことごとく意見が合わず・・・」というあらすじは、この映画のおもしろい部分をほとんど伝えていない。イヤ、この部分もおもしろいんだけど(笑) これは好きー! 映画館で見るべき映画だった・・・ 何故ならこれは、文字通り映画の魔法にかかる作品だから。見ている間、主人公と一緒に夢見ることができる。だから絶対、映画館でスペシャルな時間を過ごすべきだった・・・

冒頭からかみ合っていないギルと婚約者。雨のパリは最高に芸術的だからセーヌ川を歩こうと言うギル。雨なんて最悪だし、芸術については友人の彼氏が詳しいから、彼にレクチャーしてもらえばいいと主張する婚約者。この彼氏がうんちく男で、美術館の学芸員のサルコジ夫人に知識人気取りと言われてしまう鼻持ちならない人物。しかも知識だけを詰め込んだので間違ってるし(笑) でも、婚約者は何故か彼に心酔し、ギルをたしなめるしまつ。まぁ、彼の間違いを皆の前で指摘したギルの態度はホメられたものではないけど、学芸員の説明にケチつけたのはうんちく男だし。ただ、この婚約者の中では、この知識人と知り合いであること、そして友人との付き合いが最優先。パリにいても日常を変えようとしない。彼女自身は楽しんでいるのだから何の問題もないし、間違っているわけではない。でも、芸術はそもそも感じるものであって、頭で見るものじゃない。もちろん知識はあった方がいいけど、薄っぺらな知識を聞いただけで芸術を理解したことにはならない。この辺りのことを皮肉っているのが、婚約者一家がアンティークの椅子を選ぶシーン。悪趣味ではないまでも、特別良いとも思えない椅子を、アンティークだからというだけで買おうとする。もちろん好みはそれぞれなので、ご本人達が好きならそれでいいのだけど・・・

これだけ合わないのに何故結婚しようと思ってるんだろうと思うけど、不思議と本人たちは愛し合っている。もしくは、愛し合っていると思っている(笑) ただ、主導権を握っているのは婚約者で、ギルの主張はことごとく却下される印象。仕事のことなどについては彼女の意見が正しいと思うこともあるし、何度も言うけど彼女がダメなわけでも嫌な人なわけでもない。ギルにも優柔不断なところがあるし、人付き合いは大切。相手によるけど(笑) でも、とうとうギルがキレてしまう。酔っ払った彼は初めて婚約者と別行動し、パリの街を歩きはじめる。そして、迷い込んだ街角で不思議な体験をする。

ここからは楽しい! 0時になると現れるクラシック・カー。誘われて乗り込むと、あるパーティーへ到着。それはジャン・コクトーのパーティーで、そこにいたのは1920年代の芸術家たち。彼を連れて来てくれたのは、フィッツジェラルドと妻のゼルダ。1920年代に憧れていたギルは、夢のような時を過ごす。伝記などに書かれていたとおり、気まぐれなゼルダに誘われて行ったバーでヘミングウェイに遭遇! 自分の小説を読んで欲しいと言うと、ガートルード・スタインを紹介される。もうここからはギルの夢の世界が展開するわけだけど、見ている側も最高に楽しい♪ だって、あの当時の芸術家たちが自分と同じ人間として登場するから。上手く言えないけど、例えば一人の芸術家の伝記的な映画を見るより、彼らを身近に感じて理解できる気がする。ホント、この時代のパリはスゴイ!

1920年代に行きっぱなしなのかと思ったら、夜が明けると現実の世界に戻る。ここからギルは婚約者と別行動を取るようになる。一度は彼女も誘うけれど、彼女がいる間は迎えの車は現れなかった。別行動中にギルはクリニャンクールと思われる場所で、ある人物と知り合うけど、これは後のお楽しみ。ギルは1920年代のパリで恋に落ちる。ピカソの愛人であるアドリアナ。彼女は数々の芸術家たちと浮名を流したらしい。謎めいていて、とらえどころのない彼女に夢中になる気持ちは分かる。女性としては芸の肥やしなんて言い方には違和感があるけれど、魅力的な女性からインスピレーションを受けるということは絶対にあると思うし、事実たくさんある。ギルが彼女に惹かれたのは単純に恋なのか、やはり芸術家たるゆえんなのか・・・ 2010年のパリ、古書店街でアドリアナの日記を見つけた彼は、彼女も自分に恋したことを知る。日記に書かれていたとおりプレゼントするために、婚約者のピアスを盗んでしまうシーンは笑った。何故、男の人はその場のことしか考えないで行動しちゃうんだろう(笑) そもそも、婚約者のものをプレゼントするなんて、アドリアナに失礼だしo(`・д・´)o ウン!! 結局、別のを買ってプレゼントしてたけど、それで正解! いつもセンスを婚約者に貶されていたけど、アドリアナは喜んでくれたし(笑) ギルが彼女とデートを重ねる間も、ガートルード・スタインに小説を読んでもらえたし、アドバイスももらえた。ピカソにもダリにも、マン・レイにも会えた。ルイス・ブリュエルに映画のヒントを与えるのも笑えた( ´艸`) その他、マチスやT.S.エリオットも! すごいメンバー。知ってる役者さんもいるけど、知らない人が多い。似ている人を選んだのかな?

そんな夢のような日々が続いたある晩、アドリアナとギルは何故かベル・エポックの時代にタイムスリップしてしまう。フレンチ・カンカンでおなじみオッフェンバックの「天国と地獄」が流れる中、彼らが最初に出会ったのはロートレック! 似てる(笑) そして、印象派の巨匠ドガやゴーギャンが! 何度も書いてるけど当blogのタイトルは、ドガの「etoile」からいただいた。去年日本にも来たバレエ・ダンサーが中央でポーズをとるあの絵。ちなみにetoileはフランス語で星という意味で、世界三大バレエ団の一つパリ・オペラ座バレエ団の最高位。話がそれたので元に戻す! そうだよね・・・ 印象派の画家たちが1920年代の芸術家たち同様、カフェなどに集っていたのは知っていたけど、本当に集ってたんだ(笑) イヤ、なんとなく今とそんなに変わらない感覚なのがおもしろかったので。ギルが1920年代に来たのは、彼が現代よりも1920年代に憧れていたから、彼とアドリアナがベル・エポックに来たのは、アドリアナが1920年代よりもベル・エポックに憧れていたから、でもベル・エポックの巨匠たちはルネッサンスの時代に憧れている。ないものねだり・・・ 結局、人は現状に満足できないものなのだということ。もちろん、ベル・エポックの巨匠たちも、1920年代の芸術家たちも、彼らの時代で彼らの人生を楽しんでいたことは間違いないと思うけれど。アドリアナは結局ベル・エポックの時代に残る。彼女や芸術家たちといられるならば、1920年代にいたいとさえ思っていたギルは、2010年に戻ってくる。彼は彼の居るべき場所で生きるべきで、その場で輝かなくては意味がないことに気づいたのかも。夢は夢のままが美しい。これを美しい夢ととるか、壮大な現実逃避と取るかは別として(笑) 彼は婚約者と別れてパリで生きることを選ぶ。そんな彼の前に現れたのは・・・ この終わりも好き

キャストはみんな良かった! 婚約者役でレイチェル・マクアダムスが出ててビックリ。ブルネットの印象があって、ブロンドだったから途中まで気づかなかった。ギルの意見を無視して振り回す役。自分はイケてると思っているけど、実際は中身のない人という損な役どころ。でも、ダメな人にも嫌な人にもなってなかった。彼女には彼女の世界があるわけで、彼女に合う人たちと付き合って行けばいいんだと思う。ギルとは合ってないってだけ。と、思えたのはレイチェル・マクアダムスのおかげ。フィッツジェラルド役で『マイティー・ソー』のロキが! ロキが出てるとは聞いていたけど、最初は分からなかった。よく見たらそのままだけど(笑) ダリ役のエイドリアン・ブロディがおもしろかった。登場シーンから笑える。そして似合い過ぎ。ガートルード・スタイン役でキャシー・ベイツ! 好きな女優さんなのに何故か名前忘れちゃう(笑) ガートルード・スタインは詩人であり、芸術家の集うサロンを開いている美術収集家でもある。ご本人の写真を見たけど納得! 似てるってわけじゃないけど、豪快な感じが(笑) 豪快でサバサバしてて、言いたいことや言うべきことはハッキリと言う。でも、面倒見がよくて、実は温かい人っていう役柄はキャシー・ベイツにピッタリ。さすがの演技と存在感。

アドリアナのマリオン・コティヤールが得意のファムファタール的な役を魅力的に演じている。実は不幸な生い立ちのアドリアナ。いつもどこか悲し気な大きな瞳が、この役にピッタリ。多分、この辺りがファムファタールたるゆえんかと・・・ 美女だからってだけで誰もが恋するわけじゃない。どこか悲しげで謎めいている感じが魅力的で、官能的。普段と髪型とかそんなに変えてないっぽいけど、1920年代のファッションが似合う! アドリアナは架空の人物だけど、こういう女性はいたんじゃないかと思う。ギルのオーウェン・ウィルソン相変わらずのオトボケぶりで、ウッディ・アレンの分身ともいえる役を好演。ギルは芸術を愛するロマンティストで、ちょっと子供っぽいところはあるけど、脚本家としてそれなりに成功しているわけだし、決してダメな人じゃない。でも、一般的には多いと思われる婚約者のようなタイプよりも、ギルに共感させなきゃいけないわけで、そういう演出にはなっているけど、その辺りをやり過ぎることなく、適度にダメで適度に魅力的に演じている。ウッディ・アレンは最初ギルを東海岸出身のインテリと設定していたらしいけれど、オーウェン・ウィルソンが東海岸出身に見えなかったため、西海岸出身に変更したのだそう。という、ホメているのか分からないエピソードで締めちゃったけど、良かったってことが言いたいわけです(笑)

とにかく2010年、1920年代、ベル・エポックの時代、どのパリも魅力で美しく描いている。しかも、まるで自分もそこにいて、偉大な芸術家たちと楽しい時を過ごしているような感覚。94分間の夢の世界を堪能させてもらった。すごく好き

夢の世界に浸りたい方オススメ。1920年代、そしてベル・エポックの芸術や芸術家好きな方是非!

『ミッドナイト・イン・パリ』Official site


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【Googleのロゴ】よいお年を!

2012-12-31 00:16:11 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



よいお年を! 2回目(笑)

はい! 待ってたよ~♪ クリックすると"大みそか"の検索画面へ
これ2012年にGoogleのロゴになった人やテーマだ!
スゴイぞ! Googleの人

ということで・・・

みなさま、よいお年を~


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【cinema】『レ・ミゼラブル』

2012-12-29 05:13:30 | cinema
'12.12.22 『レ・ミゼラブル』@TOHOシネマズ渋谷

今年一番公開を待ってた映画。公開翌日、お目当ての回はなんと満席! 次の回も前から3列目しか残ってない・・・ そんな大人気の中見てきたー!

*ネタバレありです! 長文です!

「妹の子のためにパンを1つ盗み19年間投獄されていたジャン・バルジャンは、仮釈放となったが人々は受け入れてくれない。救いの手を差し伸べてくれたミリエル司教を裏切ってしまう。彼を赦し救おうとしてくれた司教に心打たれ、生まれ変わることを誓う。だが、ジャベール警部が執拗に彼を追う・・・」という原作はあまりに有名なヴィクトル・ユゴーの同名長編小説。日本では「ああ無情」としての方が知られているのかな? これは良かったー!正直、期待値上がり過ぎ&思い入れあり過ぎで、若干の違和感がなくもないけど、それでも涙が止まらなかった・・・

前述したとおり原作は文豪ユゴーの小説だけど、本作はそれをもとに製作されたミュージカルの映画化。だから単純にセリフが歌であるというだけでなく、アレンジされている部分はある。27年前にロンドンのウェスト・エンド(WE)で初演されたミュージカルは、25周年を機に新演出版となったけれど、WEでは現在も旧演出版でロングラン公演を続けている。そもそもはフランス人作曲家のクロード=ミッシェル・シェーンベルクと、作詞家のアラン・ブーブリルが、パリで上演するために書き上げた作品。フランス版のCD持ってるけど曲はほぼ同じ。歌詞もABC caféのとこ、Red!→ Rouge!、Black!→ Noir!と歌っているので、基本はそんなに変えていないのかな? このフランス産のミュージカルを、今作でも製作に携わっているキャメロン・マッキントッシュが英語版に作り変えて、ウェスト・エンドで上演したのが1985年10月28日。そもそもオペラが盛んであるフランスでは、ミュージカルの人気は低い。この作品もロングラン公演ではなく、数回しか上演されなかったんじゃなかったかな・・・ 評判は良かったと何かで読んだ気がしたんだけど・・・ でも、ホントこの作品をよくぞWEで上演してくれました! これは本当に本当に素晴らしい作品だと思う。ユゴーの原作は厚さ2cmくらの文庫本で5~6冊ある長編。フランス版は長かったので、WE版は短くしたんだと思う。これも何かで読んだ気が・・・ いずれにしても膨大な量の原作を3時間弱にまとめたのはスゴイ! まぁ原作も1冊目の半分はミリエル司教の説明で、ジャン・バルジャン出てこないし、4冊目(だったかな)ではまたしても半分くらいクリミア戦争の説明だったりするので、ここを省けば確実に1冊減ると思うけど・・・ もちろん、どのページも大切なのでしょうが、この部分で挫折しそうになったので(笑) イヤ、読み始めて50ページ以上過ぎても主人公が出てこないって辛いでしょ・・・

ということで、つらつら書いてきたのは、膨大な量の原作を読んでみようと思うほど、このミュージカルが好きだというアピール(笑) 舞台版はWEで1回、東宝版を3回見ている。毎回号泣 主人公バルジャンもそうだけれど、学生達のシーンが大好き。なんといっても切なくて、熱い! 楽曲的にも一番盛り上がるシーンでもある。でもやっぱり、ジャン・バルジャンの一生を通して、贖罪とか、赦すこと赦されること、そういうことに感動しているんだと思う。でも、いつも大き過ぎて言葉にならない。その辺りのことがこの映画でつかめるかなと思いつつ、見に行ったということが言いたかった。相変わらず前置き長くてゴメーン

もう少し前置きを続けさせてもらうと、何故長々このミュージカルに対する思い入れを書いたかといえば、今回見に行った際の混み具合からすると、普段あまり映画を見ない人や、ミュージカルをあまり知らない人も見に来ているのかなと思ったから。イヤ、映画なんて何も肩肘張って見に行くものでもないし、気軽に見に行って感動できればそれに越したことはないんだけど、少なくとも一切セリフのない全編歌のミュージカルであるということと、いわゆるミュージカルという言葉から連想する、歌って踊って明るい映画ではないことは知っておいた方がいいと思ったので。まぁ『レ・ミゼラブル』(憐れな人々)なのだから歌って踊る楽しい作品だと思って見に行く人はいないと思うけれど・・・ ただ、そこを知らずに見に行ってミュージカルにする必要はなかったと評価を下げられるのは、そもそものミュージカルファンとしては悲しかったので・・・ あくまで、一ファンの個人的な思い。さて、本題!!

Overture ~ Work Song
最初のダッターン!と音が出た瞬間からウルッときた。やっぱりこのミュージカル大好き。なにより楽曲が美しい。新演出版は未見なので分からないけど、旧演出版ではツルハシのようなものを振り下ろしているので、開墾的な作業に従事しているっぽいけど、映画では海! オープニングの俯瞰での荒れる海と、バルジャンたちが引っ張る巨大な船の映像はまさに映画ならでわ。この俯瞰的な映像は結構出てくる。Work Songは海の中。まぁ、半年くらい前から予告編で何度も見ているシーンではあって、囚人ならもちろんこの曲だけどスゴイ迫力! 水ものすごいかけられてる! まさに歌にあるとおり地獄・・・ ヒュー・ジャックマンのアップがすさまじい。ガリガリに痩せた顔、ギラギラした眼。鬼気迫るとはまさにこのこと。絶望と怒りが感じられる。そう、この時点でバルジャンは憤っているんだよね。何故なら、飢え死にしそうな妹の子の為にパンを1つ盗んだだけで、19年も牢獄にいるから。たしか脱獄を繰り返して刑期が延びたのだし、理由はどうあれパンを盗んだことは事実。社会に対しての怒りといえばかっこいいけど、この時点でのバルジャンはやっぱり正義の人とは言い切れないものがある。原作のバルジャンはパンを盗んだ時点では、愚鈍な人として描かれていて、そのバルジャンが目覚めて慈愛に満ちた素晴らしい人となって、神に召されるってことがテーマなんだけど、舞台版でも今作でもパンを盗むところは描いていないので、ここではバルジャンが悪人ではないまでも、正しい人とは言い切れない感じを完璧に演じていて良かった。

Valjean Arrested ~ What Have I Done?
ここはもう何といっても司教様のコルム・ウィルキンソン! ロンドン初演オリジナル・ジャン・バルジャンですよ!! 全てはこの人から始まったのです! 実はコルムさん「オペラ座の怪人」のファントム役でお稽古に入っていたけど、「レ・ミゼラブル」の初演バルジャンに決定したので降板したという、ミュージカル界では神様のような方。そのコルムさんが司教様を演じるというのはこの上ない配役。清貧の暮らしをおくるミリエル司教のわりには太っているじゃないかというツッコミはしてはいけません!(笑) 仮釈放の身ゆえ誰にも相手にされず自暴自棄になったバルジャンが、食事と宿を提供してくれた司教様を裏切り銀の食器を盗んで逮捕されてしまう。でも司教様は彼を庇ってくれただけでなく、銀の燭台手渡し「これを使って良い人になりなさい、あなたの魂私が買いましょう」と言ってくださる。人はどんな人に出会うかってことで、人生が大きく変わると思うけど、バルジャンにとってミリエル司教に出会ったことで、本当に救われた。この気づき、目覚めを歌っているのがWhat Have I Done? ここのヒュー・ジャックマンは素晴らしかった! この曲と、後のBring Him Homeがバルジャン最大の見せ場だけど、個人的にはこちらの方が良かったと思う。ここで気づきに導かれたこと、目覚めることができたことが、バルジャンにとって魂の救済であり、その後彼に関わる人々が救われていくことにもつながって行く。そういう意味でも重要なシーン。ここから生まれ変わるのだと歌い上げた後、曲が転調するシーンで涙。・゚・(ノД`)・゚・。 銀の燭台が度々さりげなく、でも象徴的に画面に登場するのも好き。

At the End of the Day ~ Come to me
この映画で最も期待していたアン・ハサウェイのファンティーヌ。良かった~ 工場の女工たちの中で、ダントツで美しいファンテ。その分、他の女工たちの嫉妬を買ってしまう。女癖の悪い工場長はファンティーヌに目をつけているけど、簡単になびかないファンテにイラついている。トラブルに巻き込まれたら迷惑だと、彼女を追い出そうとするけれど、本当は嫉妬。このシーンは毎回怖い・・・ 人間の嫌な部分を見せられて辛い。こういう一見普通の人の悪意の方が、今作の悪党であるティナルディエ夫妻などよりよっぽど醜くて怖い。ここで1度ファンテが市長となったバルジャンに助けを求めるシーンが入ったのは良かった。バルジャンがファンテを助けることに使命を感じることに説得力が増した。ここからのファンティーヌの転落ぶりがもう・・・ I Dreamed a DreamとLovely Ladyの順番が逆になってるけど、この入れ替えは良かったと思う。ファンテが娼婦に落ちていく過程がより分かりやすくなった。直ぐに娼婦になるのではなく、ロケットを売り、髪を売り、歯まで売る。髪を切るシーンは予告で想像してたより短かったけれど、若い娘が丸坊主になるというのは見ていて辛い。大きな目に涙をためて震えるアン・ファンテが切な過ぎる。奥歯まで売ってもう売るものがないファンティーヌはとうとう娼婦になる。そしてI Dreamed a Dream・・・ 泣いたー!切な過ぎる 夢見てた未来はこんな地獄じゃなかった・・・。゚(/□\*)゚。わ~ん どうやらこの時代、貧しい女性の末路としては珍しいことではなかったようで、ファンティーヌの人生が特別悲惨だということでもないようだけれど、ヴィクトル・ユゴーがそういう女性たちの人生をMiserableだと思ったことは間違いないわけで、女性として何とかならないかと思いつつも、どうにもならない切なさが辛い。アン・ハサウェイのこの歌は素晴らしかった! Come to meも良かった。死にゆくファンティーヌが悲しい。死ぬことでしか救われないなんて・・・ ここはコゼットの幻想を見せるなど演出も良かったと思う。

Castle on a Cloud ~ Suddenly
市長にまで昇りつめたバルジャンだったが、ジャン・バルジャン誤認逮捕の報を聞き、無実の人に罪を被せるわけにはいかないと、自分こそが囚人24601号であるとWho Am Iで宣言し、再びジャベールに追われる身となる。ここのヒューも良かった。何としてもファンティーヌとの約束を果たしたいバルジャンは辛くも逃げ切り、幼いコゼットのもとへ。リトル・コゼットが雲の上には幸せな世界があると歌うCastle on a Cloudが切ない。この曲そんなに振り幅が広くなくて難しくはないけど、子役だとなかなかねぇ・・・ でも、この子は上手かった。お人形みたいにかわいいし。この映画の悪党でありコミカル要素でもあるティナルディエ夫妻が歌うMaster of the Houseは、夫妻のズル賢い感じが楽しい場面だけど、ちょっと暗めだったかな・・・ ヘレナ・ボナム=カーターは好きだけど、サシャ・バロン・コーエンはちょっと苦手・・・ バルジャンとの駆け引きは良かったと思うけど、コゼットの名前を毎回間違えるのもスベリ気味・・・ 無事コゼットを救い出し、これからは自分が父であり母であると語るバルジャン。今なら未成年者略取で捕まっちゃいそうだけど、あくまで美しいシーン。馬車の中でバルジャンが歌うSuddenlyは、この映画のために書き下ろされた曲。思ったほどグッとこなかったかも・・・ なんとなく後から付け足された曲って、なんとなくしっくりこない気がする。

Look Down ~ Stars
実はパリに着いたバルジャン&リトコゼをジャベールが追い詰めるシーンがあるのだけど、ここはちょっと余計だった気も・・・ リトコゼを抱いたまま高い塔に登るなど映画ならでわの映像ではあるけど、ここのシーンを入れるのであれば、薄めになってしまった学生たちのシーンを増やして欲しかった・・・ でも、ジャベールの見せ場を増やしたってことかな。Starsの位置はここになってたよね? ちょっと記憶が・・・(o´ェ`o)ゞ Look Downからのガブローシュが街を案内(?)するシーンは良かった。馬車の中に入っちゃったり映画ならでわ。ガブローシュの子がまたかわいくて上手い。旧演出場版では通りかかるだけだったアンジョルラスとマリウスが街頭演説してる! この辺りは原作にもあったのかな。もうほとんど覚えてない・・・ マリウスに恋するエポニーヌが彼の演説に心ときめかす気持ちがよく分かる。でも、マリウスは次の瞬間コゼットに恋しちゃう。この恋に落ちた瞬間のエディ・レッドメインの演技が素晴らしい。もちろん2人が恋に落ちることは知っているから、恋に落ちた瞬間が分かるのは当たり前。でも、上手く言えないけど輝いちゃってる マリウスってそもそもはお坊ちゃまで、仲間がどんどん革命にのめり込んでいく中、一人恋に落ちちゃって、自分にずっと恋しているエポニーヌの思いに気づかず、恋のキューピッド役を頼んじゃうという、なんとも空気の読めない若者なんだけど、自身もイートン校出身のお坊ちゃまであるエディ・レッドメインが演じると、とってもピュア。後のシーンでコゼットが去ってしまうと知り、自暴自棄になって危険行動を取ってしまってもイライラしない。

The ABC cafe ~ Do You Hear the People Sing?
このシーン大好き! このシーンが見たくて見に行ってる部分は大きい。WEでは学生たちのアンサンブルからマリウスやアンジョルラスを経てスターになる人が多く、いわば若手の登竜門。アンジョルラスは学生のリーダー。金髪のあの人。舞台版の成功はジャン・バルジャンはもちろんだけど、どれだけカリスマ性のあるアンジョルラスを配役できるかにかかっていると個人的には思っている。結局失敗に終わる学生たちの蜂起をどれだけ切なく感じられるかは、後半の大きなうねりに繋がる。舞台では幕間があるので、ここの学生たちのシーンからOne Day Moreで最高潮に盛り上がり前半終了となる。だからとっても重要! そしてこのシーン多くのWE俳優が出演している。自身はそんなに詳しくないので、コンブフェール役で元WEアンジョルラスのキリアン・ドネリーくらいしか名前と顔は一致しないけど、25周年コンサートで見かけた人はいた。で、つらつら書いているのは、ここがとってもアッサリしていたのがちょっと残念だと言いたかった。例えば革命に不安と疑問を感じているグランテールは、原作ではアンジョルラスを崇拝しているのに見下されているけれど、舞台版では親友。アンジョルラスとマリウスの関係も、兄と弟のような感じだったり、何より学生たちが全員アンジョルラスに心酔している。そういう描写があまりなかった。特にアンジョルラスは見せ場を減らされてしまったし・・・ They will come when we’ll call!(←合ってる?)全員で歌うことになっちゃったし 当初は地味さが懸念されたアーロン・トヴェィトが、カリスマ性を発揮できる感じがあっただけに、そこまで描かれてなくて残念。でも、Do You Hear the People Sing?は良かった! ラマルク将軍の葬儀を占拠しちゃう学生たち。このシーンは映画ならでわ。ここは盛り上がった! 映像も美しい。想像していたパリとはちがったけど・・・

Rue Plumet ~ One Day More
ここではOne Day Moreを除くと、やっぱり若い恋人たちのA Heart Full of Loveかな。正直勝手にどうそという感じもするけど(笑) 初めて見た時にはコゼットに感情移入したけど、彼女の年なんてとっくに過ぎた今では、あたたかく見守るのみ。少しはエポニーヌの気持ちに気づけよマリウス! と思うけれど、酔いしれちゃってるマリウスがエディなのでよし(笑) 独特の声。歌も上手い。ちょっとのどの奥にまくがかかっているような声だけど、不思議な魅力。コゼットのアマンダ・セイフライド(サイフリッド表記はどうなった?)は『マンマ・ミーア』で歌声は披露済み。未見なので初めて聴いた。美しい声で歌も上手い。子供っぽいコゼットにしたくなかったと語ったそうだけど、良かったと思う。清純な美しさと自分の生い立ちや人生を真剣に考える聡明さもある。マリウスが一目で恋に落ちることも納得。One Day Moreはこのミュージカルを代表する曲。この曲を聴くといつも胸が熱くなる。それぞれが明日に思いを託す大好きな曲。舞台版の全員で行進も好きだったけど、映画なのでカット割りでそれぞれを見せられる。大好きなミュージカル映画『ウェスト・サイド・ストーリー』のTonight Ensembleっぽい。ここは良かった!

Upon These Stones ~ A Little Fall of Rain
バリケードを作るために家具を窓から投げてもらうというアイデアは、撮影中に思いついたらしいけれど、これは良かったと思う。これは市民の革命で、学生のバリケードなので。On My Ownは良かった! このエポニーヌのサマンサ・バークスはWEでもエポニーヌを演じ、25周年コンサートでも同役にキャスティングされた。オーディションは大変だったらしいけれど、WE舞台のカーテンコールでキャメロン・マッキントッシュから決定の知らせを受けたまさにシンデレラ 歌の上手さは25周年コンサートで確認済み。25周年のように歌い上げてはいないけど、その分細かな感情が伝わってくる。良かったー! これは期待以上。A Little Fall of Rainも良かった。やっとエポニーヌが自分を愛していることに気づいたマリウス。彼の腕の中で、とっても安らかだと死んでいくエポニーヌ。死にたいと思っていたわけじゃないだろうし、ファンティーヌほどの地獄じゃないにしても、つらい現実を生きる彼女。死ぬことでしか安らぎを得られないなんて悲しい・・・ でも、愛するマリウスの腕の中で逝けてよかった。そうそう! エポニーヌを姫抱っこしているのは、サマンサの恋人キリアン・ドネリー

Night of Anguish ~ The Finale Battle
ガブローシュが死ぬシーン。舞台版では銃弾が不足してしまい、遺体から弾を取ってこようということになり、反対する間もなくガブが飛び出して行ってしまうんだけど、映画版では怒りにまかせてって感じだった。ガブローシュ役の子がホント上手くて泣けた・・・ ちょっと甥っ子2号に似てるチョロチョロしたガブが、目を開けたまま息絶えるのは切ない。なんで子供を撃つんだよ!(*`д´) 後のシーンで、ジャベールが自分の勲章をつけるシーンでまた涙・・・ ラッセル・クロウのアドリブだったそうだけど、これはよかった そうそう! ここで学生たちに呼びかける兵士役で、POTO25 ラウル、レミ25周年コンサート グランテールのハドリー・フレイザーが! ハドリー上手い。ほんの数フレーズなのに、彼らを殺したくない、助けたいと思っているのが伝わってくる。元WEジャベールだからこの物語のテーマをきちんと理解しているんだと思う。学生たちが最後に一緒に歌うDrink With Meが切ない。彼らの運命を知っているから・・・ ここではグランテールがこの戦いの意義に対する不安を口にするのが切ない。そして、コゼットが去るなら死んでもいいとふて寝することで、彼を救いに来たバルジャンに認識されるマリウス。この後のBring Him Homeは、マリウスを愛するコゼットのもとに帰してくれと神に祈る曲。一度はコゼットを取られてしまうと嫉妬すら感じたマリウスだけど、彼女のために助けたいと思う。それはまさに嫉妬も含めて父親の愛。このヒューも良かった。この曲は歌い出しに全てがかかってるけど、良かったと思う。翌日の総攻撃で玉砕する学生たち。すごい迫力。舞台版の見せ場、アンジョ足引っ掛け逆さ死体。ここ! 原作では薔薇を撃つみたいだと狙撃手を躊躇させるほどの美青年アンジョルラスを、崇拝するも見下され続けたグランテール。彼がアンジョと並んで逝けるという感動シーン。映画ではここが再現されていてうれしい。そして、もちろんアンジョ逆さかま死。ここはとっても美しい!

Dog Eats Dog ~ Javert’s Sucide
ティナルディエが下水道で遺体から金目の物を盗んでいるシーン。羅生門にも描かれてた。洋の東西を問わずしたたかな人はいる。うーん・・・ 彼は良い人ではないけど、どこか憎めない。それが足りない気がする。バルジャンがマリウスを背負って下水道を逃げるのは、2人とも汚水まみれの熱演はすごいけど、長い・・・ ここをこんなに撮るなら学生のシーンを増やしてくれ!(笑) 出口でのジャベールとの対決は良かった。ジャベールは絶対バリケードでバルジャンに君の職務だから恨んでいないと言われ、命を救われた時点で、バルジャン=悪だから逮捕するという自分の中の使命が崩壊してしまい、今また汚水まみれになって若者を救おうとしている彼を、逮捕する気などなかったと思うけれど、もう一度バルジャンは生かすに値する人であるのか確かめたかったのかも。罪は償うことができるのか? 悪人も正しい人になれるのか? 自分が追っていたのは何だったのか? 牢獄で産み落とされたジャベールは、法=正義だと思って生きてきた。ただ、それだけでは量れない人の徳というものに触れて、自らの信念も崩れた。自分がいつの間にか悪の側にいる・・・ 正直、ジャベールの心情については正しく理解出来ているか自信がない。ラッセル・クロウは好演していたと思うけど、彼の真意までは分からなかった。自殺シーンは圧巻。ここの映像も映画ならでわ。キリスト教では自殺は罪だと思うのだけど、ジャベールはキリスト教徒じゃないのか? それとも、神からも赦されないところに行こうとした?

Turning ~ Every Day / Heart Full of Love
Turningは学生たちの死を女性たちが悲しむシーン。子供の頃あやした子だと歌うのが・・・ こことLovely LadyのシーンはWEの女優さんたちが多く出演している。Turningの最後にアップになるのは元WE「オペラ座の怪人」クリスティーヌのジーナ・ベック。YouTubeしか見てないけど、彼女のクリスティーヌ好き! Empty Chairs Empty Tablesはマリウスのソロ。仲間と集ったABC cafeで一人生き残ってしまった苦悩を歌う。死を覚悟していたとはいえ、死にたかったわけではないだろうけれど、一人残された罪悪感や空しさは大変なものだと思う。その辺りをエディ・レッドメインが持ち味の繊細さと品の良さで好演。エディのマリウスとっても良かったと思う。まぁ、その後あっさりコゼットと幸せ噛みしめちゃうけど(笑)

Valjean’s Confession ~ Wedding Chorale
コゼットとマリウスの結婚が決まり、彼にコゼットを託し姿を消す決心をするバルジャン。自らの命の終わりを考えている。元囚人である自分は2人の幸せの妨げになるとマリウスに告白する。それでもマリウスは父として受け入れようとするけれど、この時点では自分をバリケードから救ったのがバルジャンであることを知らない彼は、バルジャンの意向を受け入れる。Wedding Choraleはわりとあっさり。さり気なくマリウス登場シーンで祖父に絶縁されるシーンがあったけど、和解したらしい映像が差し込まれている。結婚式が豪華なのことに説得力が増した。本来はティナルディエ夫妻が一暴れするコミカル・シーンでもあるけど、ここはアッサリ。マリウスがバルジャンこそ命の恩人であることを知ることに重点が置かれている。

Finale
いよいよラスト・・・ 修道院で暮らすバルジャン。死が近い。迎えにくるファンティーヌ。舞台版ではエポニーヌも来るけどファンテのみ。これは良かったと思う。バルジャンとエポあんまり関わりないし・・・(笑) ファンティーヌが迎えに来てくれたことが、バルジャンの罪が償われたのだということだと思うし。罪は犯した人に対して償うべきだと思うけれど、人生という大きな流れの中で、人から与えられたものを、別の誰かに返していくということもありなんだと思う。それこそがバルジャンの贖罪。その象徴が再び現れるミリエル司教なんだと思う。この修道院にミリエル司教が赴任したということではなくて、あくまでバルジャンを神のもとに導く者ということなんだと思う。コルムさんが司教様に配役された意味がよく分かる。そして、コルムさんに対するリスペクトも感じる。駆けつけたコゼットとマリウスに見守られ、司教とファンティーヌに導かれて神に召されるバルジャン。パンを1つ盗んで19年間牢獄にいた男の、この穏やかで尊い人生の終わり。市長になるまでや、パリでどのように暮らしていたのか不明なので、ちょっと説得力に欠ける部分がなくもないけど、ファンティーヌにSalvationと言われているからには、これは魂の救済であり、どんなMiserableな生い立ちであっても、心がけ次第で神から救済されるのだというメッセージなのかと思う。キリスト教について詳しくないので間違っているかもしれないけれど・・・ そして! ラストDo You Hear the People Sing? の大合唱。ファンティーヌ、エポニーヌ、学生たち、そして大群衆による巨大バリケード! これは映画ならでわ。無駄な命も、人生もないということ。これは素晴らしい! 涙が止まらなかった。

キャストについては、もう十分過ぎるほど長文だし、それぞれの中に書いたので割愛する。皆演技はもちろん歌も上手い。通常は先に録音した歌に合わせて、口パクで演技するそうだけれど、同録しているので自然。ちなみに大好きな『アクロス・ザ・ユニバース』も同録。これまで映画化の話は何度もあったけれど、消極的になっていたキャメロン・マッキントッシュの心を動かす決め手となったのが、同録だったそうで、ミュージカル苦手な人のダメな理由の一つは不自然な歌唱だと思うので、これは英断だったと思う。

正直、生の舞台の迫力や高揚感にはかなわないけど、その分映画ならでわのクローズアップや、細かい描写、そして迫力の映像や演出で見せたのは良かったと思う。映画にする意味ないし。街並みなどはあえてのセット感を感じる部分もあったけど、画としては美しかった。

ミュージカル苦手な人や慣れてない人はダメかも・・・ 舞台版ファンの方是非! ヒュー・ジャックマン好きな方是非!!

長文、読んでくれてありがとーヽ(・∀・)ノ♪

『レ・ミゼラブル』Official site


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【Googleのロゴ】よいお年を!

2012-12-25 11:56:46 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



よいお年を!
って、ちょっと早くない?!(笑)

クリックで"2012年末"の検索画面に飛ぶ。

1番最初の検索結果が「年末ジャンボ」だから、
よいお年をって言われてるのかな? 考え過ぎ?(笑)
とりあえず・・・

Happy Holiday


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Mao Asada - 2012 Japanese Nationals FS

2012-12-25 00:36:57 | 【動画】MaoAsada
Mao Asada - 2012 Japanese Nationals FS


2012年12月23日に行われた"全日本フィギュア2012"の浅田真央選手のFS
これもポエム実況のしかない・・・

1回目の3Fが両足着氷、2回目の3Fが2回転になってしまったり、
ちょっとバランス崩したところもあったかな・・・

パーフェクトな演技ではなかったかもしれないけど、
でも、他は素晴らしい演技だったと思う!

このプログラムは浅田真央にしか滑れないと思う!
世界選手権ではパーフェクトな演技で優勝だー!!

頑張れ! 真央ちゃん
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【Googleのロゴ】ホリデーシーズン、その1

2012-12-24 02:09:10 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



ホリデーシーズン、その1

クリックすると「2012年末」の検索画面に。
ただIEのバージョン古いから、もしかしたら動画になってる?

その1ってことは続くってことかな?
とりあえず・・・

Happy Holiday


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【cinema】『LOOPER』(試写会)

2012-12-23 06:16:47 | cinema
'12.12.17 『LOOPER』(試写会)@なかのZEROホール

これは見たかった! ジョゼフ・ゴードン=レヴィット好きとしては、当然でしょと思うけど、いくら好きな俳優が出てても、見たいと思う作品じゃないとDVDでいいやと思っちゃったり・・・ でも、これは見たくて試写会応募しまくり! 友達のYuweeが当選して連れてってくれた! Thank You~

*極力さけますが、ネタバレします!

「2044年。30年後の未来から転送された人物を射殺するLOOPERのジョー。ある日転送されてきた男を逃がしてしまう。それは30年後の自分だった・・・」というあらすじは、ストーリーの3分の1くらいしか表していない。思ってたのと全然違う話だった。この知識しか持たずに見たけどおもしろかった! 正直、前情報はこのくらいで見た方が楽しめると思うけど、ネタバレしないと書きたいことが書けないから書く!(笑)

まずはLOOPERの説明からすると・・・ LOOPERの名前の由来はよく分からないけど、映画全体としてはダブルミーニングになっているんだと思う。その辺りはおいおい書いていくとして、まずLOOPERには組織があって、そこから仕事を斡旋してもらっているっぽい。何故こんな仕事が成り立っているのかというと、そもそもは30年後の側から仕事の依頼が来て、そのうち組織ができたのだと思われる。詳細は忘れてしまったけど、30年後の世界では、遺体を埋葬できないらしい。何故かについてはサラリと説明があったように思うけど、腑に落ちなかったのか覚えていない。禁止するのはいいとして、では遺体をどうするつもりなんだろうと思ったので、それについては説明がなかったのかも・・・ で、30年後つまり2074年にはタイムトラベルが可能となっており、始末したい人物を決められた場所と時間に送り込む。するとLOOPERが待っていて射殺する。彼らは自ら遺体の処理も行う。焼却炉に投げ込んでるだけだけど・・・ これがLOOPERの仕事で、報酬は銀の延べ棒。これは転送されてきたターゲットの背中にくくりつけられている。これを組織に収めて分け前をもらうという仕組みらしい。ここがまずおもしろかった!

LOOPERたちはそれぞれ仕事場を持っているらしく、ジョーの持ち場はサトウキビ畑。うん?トウモロコシ?まぁ、よくアメリカ映画で見かける、大人でも隠れちゃうくらいの背の高い植物(笑) その脇に車を止めて、ターゲットが転送されてくる位置にシートを敷き、銃を構えて待機。ターゲットが現れた瞬間に射殺。ターゲットは基本みな茶色っぽい囚人服のようなものを着せられて、頭には袋のようなものを被せられており、LOOPERたちはターゲットの顔を見ることなく、仕事が片付けられる仕組み。ただし、LOOPERの仕事には期限がある。現代(2044年)の組織には事前に知らされるのかは不明だけど、決定しているのは30年後の組織。いつものように、ターゲットを射殺し報酬を取り出そうとすると、そこには銀ではなく金の延べ棒がギッシリ・・・ 実は、今殺したのは30年後の自分。つまり、それは任務終了と同時に命の期限も通知されたということ。この辺りは映像で見せながらジョーの説明が入っているけど、セリフにもあるとおり「タフじゃないとやっていけない」世界ではある。命の期限については明確に30年後の今日だと知らされただけで、実は人間はみんないずれ死んじゃうわけだけど、自分で自分を殺してしまうのはショッキング。それはつまり自分で自分の命の期限を切ったことになるわけだし・・・ そもそも、自分じゃなくても未来から来た人間だからといって殺したらダメだけど・・・(笑) まぁ、でも映画として見たらすごく面白い!

この映画が好きだった理由の一つは2044年を現代としているにもかかわらず、そんなに未来的にしていないところ。前述したとおりジョーの仕事場はサトウキビ畑。彼は毎回仕事の後ダイナーでコーヒーを飲む。そのダイナーは2012年の現代でさえレトロな感じ。制服姿のウェイトレスが普通にコーヒー入れに来るし・・・ まぁ、未来といっても32年後だから、そこまで進化してないか(笑) 街に向かうと未来的なデザインの高層ビルがあったり、浮遊するバイクが走っていたりと未来的な描写もあるけど、基本街自体の感じはそんなに未来的でもない。LOOPERたちが稼ぎを持ち込む事務所があるビルの廊下とかも、適度に汚くていい感じ。あ、汚いのがいいということではなく(笑) ジョーの部屋なんかも家具とかミッドセンチュリーだったりして、かえってレトロ。大きな半円形の窓から夜景が見えて、ちょっとヒッチコックの映画とかに出てきそうな雰囲気。セキュリティ・システムとかコンピューターに関連するような部分については、それなりの進歩が見られるようだけれど、その辺りを特に強調してはいない。

前半の見せ場の一つがジョーの親友のLOOPERが、ターゲットが自分だと気づき殺すことができず逃がしてしまい、ジョーの部屋に逃げ込んでくる辺りからのチェイス。ターゲットを逃がしてしまっては困るし、同時代に同一人物が存在してしまうものまずいってことで、組織はこの親友を探している。見つかったら殺されてしまうだろうけれど、とても逃げ切ることは不可能だと一度は断るものの、結局彼をかくまうジョー。でも・・・ ジョーが裏切ってしまったことには、少なからずジョーの生い立ちが関係している。この時代の組織のボスは、身寄りのなかった少年のジョーをLOOPERにしてくれた恩人でもある。引退後はフランスへ渡ることを夢見ているジョーは、床下の金庫に貯めこんでいる銀の延べ棒と引き換えに親友を売ったと思っているけど、もちろんそれだけではないんだと思う。結局、親友は捕まってしまうわけだけど、その場面は見せない。そして、どうやってターゲットを見つけるかというのがおもしろい! この辺りもまずは結果から見せて、どうしてそうなったかは手術台をチラリと見せることで想像させる感じが好き。で、これは後の伏線となっている。

で、いよいよブルース・ウィリス登場! いつものようにターゲットを待つジョー。書き忘れたけどジョーが使うのはアナログ式懐中時計。その感じも好きだった。今回のターゲットは時間より遅れている。この演出でブルースが現れるってことが分かってドキドキ。すでに予告で流れている場面ではあるけれど(笑) 覆面をしていないターゲットと目が合ってしまい、動けなくなるジョゼフ・ゴードン=レヴィット(JGL)ジョー。一瞬の隙をつくブルース・ウィリス(BW)ジョー。30年後の自分が転送された意味を知っているJGLジョーは、BWジョーを逃がしてしまったことの重大さも分かっている。組織より先にBWジョーを見つけ出して殺さなければならない・・・ というお話なんだと思っていたんだけど、これが実は意外な方向へ・・・

まず、バーッとジョーの30年後までの人生が映し出される。引退後はフランスへ行くと言うジョーに、ボスは上海へ行けと言うけど、頑なに拒んだわりに結局上海へ。5年後など区切りごとにモンタージュ形式で見せていく。そのほとんどはJGLジョーからBWジョーへ変わっていく過程であってそんなに重要ではない。途中でとんでもない髪型になってしまうBWジョーあり(笑) ただ、ここでジョーが歩んだ人生がどんなものであったかということを、しっかり感じられたかどうかで、20数年後に登場する女性がいかにBWジョーにとって大切な存在であるかといういうことに説得力があるかも。というのも、いくら元LOOPERの宿命であったとはいえ、彼女こそがBWジョーが未来からやって来た理由だから。ただし、彼女のエピソード自体もセリフもなく、幸せそうなシーンをモンタージュ形式で見せるだけだし、そもそもこの30年間の映像自体が唐突なので、ぼんやりと見てしまったため、彼女が理由っていうのが自分の中で弱かった気がしたので・・・ 腑に落ちないってほどではないし、理由付けのためにエピソードを無理やり入れ込めばリズムが狂うので、あくまで美しい思い出のシーンとして描くのは良かったと思うけど、繰り返し「どん底の生活から救ってくれた最愛の妻」ってBWジョーが言うほどの説得力はなかった気がする。あくまで個人的な印象。妻役の女優さんはキレイだったけど、映像なしで最愛の妻と思わせるにはちょっと地味だったかな・・・ これもあくまで個人的な印象。

で、ここで一組の母子が登場する。彼らが住む農家にJGLジョーが迷い込んで来たのだけど、実はこの母子こそジョーの運命を握っているのだった。幼い息子と畑の真ん中に2人きりで暮らしていれば、身を守ることに過敏になるのは分かるけれど、人が来るたびライフルを構える母親は、実は自分達を守ると同時に相手をも守っていたのだった。この母子の描き方が良かった。この少年が何者であるかは後に分かるけど、この子役のキャスティングが絶妙! かわいいけどちょっと不気味。いや、いい意味で! 学校には通わずほとんど家で母親と2人きりで過ごす少年は、子供らしい好奇心でJGLジョーに懐くようになる。この辺りはかわいらしい。だけど「今一緒に暮らしているのは本当の母親じゃない。本当の母親が死んだことを覚えている」などと言い出したりする。頭の良さを感じつつも、子供らしい無邪気さでもあるのかなと思っていたら・・・ いや、この子はこの時点ではいい子なんだけど・・・ ということで・・・


*以下、ネタバレありです! 結末にも触れています!

実は映画の冒頭でLOOPERの説明をしながら、TKと呼ばれる超能力を持っている人々がいることをさりげなく紹介している。ほとんどの人は物を浮かしたり動かせたりできる程度らしい。実はこの母親サラが能力者であることが、さりげなく紹介される。このシーンは良かった。JGLジョーは納屋で寝泊りしているんだけど、彼と仲良くなった息子がJGLジョーを呼び出す装置を作る。眠れない夜、装置でJGLジョーを呼び出す母親。やってくるジョー。そして2人は・・・ その後、ベッドでタバコを吸うシーンで、くるくるライターを浮かせる母親サラ。22歳で息子を産んだけれど、田舎暮らしは無理で、姉に預けて都会で遊び暮らしていたことなどを、ちょっと自虐的に話す。そして、このTK能力こそがこの映画核となる部分。

実は前半部分ではサラリとしか触れてないんだけど、30年後の未来ではレインメーカーと呼ばれる犯罪王がいて、このLOOPERのシステムも彼が行っていること。最近、元LOOPERが次々転送されているのは、どうやらレインメーカーが過去との関係を閉じようとしているからだと噂されている。で、BWジョーも過去に転送されることになったらしく、突然家に押し入られて拉致された挙句、最愛の妻を目の前で殺されてしまった。後ろ手に縛られていよいよ転送開始という時、彼は反撃して男達を倒す。逃げることも可能だったけれど、彼は自ら過去への転送を選ぶ。だから、JGLジョーの前に現れるのが少し遅れたし、覆面も拘束もされていなかったというわけ。で、BWジョーが自らタイムトラベルしてきた理由は、30年前には10歳の少年であったレインメーカーを殺すこと。要するに『ターミネーター』の逆バージョン(笑)

BWジョーはレインメーカーの手がかりとしてある数字を教えられるわけだけれど、それが何を表しているのか分からない。JGLジョーは一度自らの腕にメッセージを刻んでBWジョーを呼び出して直接会っている。これもおもしろかった! 要するに現在の自分に傷をつけると、未来の自分であるBWジョーには傷跡として現れるということ。前述の親友の30年後の抹殺は実はこの手法で行われている。例のダイナーで落ち合った時、彼からこの数字を見せられたJGLジョーが数字を見せると、ひどく動揺するサラ。息子シドが生まれた日と病院の住所だという・・・ 一方、これに該当する子供がシドを含めて3人いることを突き止めたBWジョーは、それぞれの子供達を捜し始める・・・

どうやらレインメーカーはかなりのTK能力の持ち主らしい。JGLを追って来た組織の人間がサラ母子の家に現れる。必死でシドとJGLジョーを匿おうとするサラ。階段を下りてくるシド。気づかない追っ手。シドの動きに気づき銃を構え機会をうかがうJGLジョー。緊迫の時間・・・ シドに気づく追っ手。恐怖と怒りで叫び出すシド。走り出すサラ。シドを守るのかと思いきや、JGLジョーに飛びつき、一緒に外へ逃れる。そして、叫び声とともに地鳴りのような音が響き、部屋中のものが浮かび上がる・・・ JGLジョーとサラが部屋に戻ると、空中で耳から血を流し死んでいる追っ手と、興奮しているシドの姿が・・・ 必死でなだめるサラ。このシーンの見せ方も上手い! 前述した母親のTK能力をサラリと見せたり、シドと口論になった際、怒りを爆発させそうになったシドの元から、文字通り逃げ出しクローゼットの中の金庫に逃げ込むサラの姿も見せている。何故? とその時は思ったけれど、あれは自分の身を守っていたのだった。サラが家に戻りシドと暮らし始めたのは、悪いことをしたシドを叱った姉をシドがTK能力で殺してしまったからだった。切ない・・・

シドこそレインメーカーであることを確信するJGLジョー。BWジョーが間もなくシドを殺しにやって来ることを告げ、2人を逃がそうとするが、時既に遅し・・・ その間も組織 VS BWジョーなど見どころたくさん! で、ラスト・・・ 母子の乗る車の前に立ちはだかるBWジョー。車に向けて発砲。本気だからね(笑) 横転する車。辛くも脱出する2人。サトウキビ畑へ逃げ込もうとする。何とか追いつくも、距離があり助けることができないJGLジョー。逃げ切れないと悟ったサラは、シドを逃がそうとBWジョーの前に身を晒す。怒りを爆発させるシド。その光景を見ていたJGLジョーは気づく。レインメーカーが元LOOPERたちを過去に送り抹殺しているのは、母親を殺された復讐なのだと・・・ ここで断ち切らなければLOOPは終わらない! そしてJGLジョーがとった行動は! 切ない。゚(/□\*)゚。わ~ん そう・・・ 人を救うのはいつだって自己犠牲なんだよね・・・ それは何も、全人類を救うために自らの命を投げ出すことじゃない。自分を犠牲にしても、誰かを助けたいと思う気持ち・・・ JGLは人類を救ったのかもしれないけれど、彼が救いたかったのは、自分を父親のように慕ってくれた10歳の少年と、その母親・・・ でも、そんな号泣感動作に仕上げてはいない。あっさりと乾いたラスト。これも好きだった。

キャストはみんな良かったと思う。組織の人たちもよかったと思う。ブルース・ウィリスはあんまり演技的なことで評価されること少ない気がするけど、この演技は良かったと思う! いくら30年後のレインメーカーが悪だからといって、2044年時点では子供なわけだから、その子を殺そうという発想は、タイムトラベルが可能であるということを置いておいても、なかなか発想できることではないし、ましてレインメーカーである可能性があるというだけで、全く別人の子供まで殺してしまうわけだから、もうこれは立派なターミネーター(笑) 彼には妻を殺されたという理由があるわけで、それは確かにかわいそうではあるけれど、彼がサラを殺したことが、シドをレインメーカーにしてしまうのだとすれば、因果応報なんじゃないかと・・・ 要するに彼の存在こそがLOOPERなわけだから、その辺りの矛盾であるという存在感が良かったと思う。上手く言えないけど・・・ BWジョーがその矛盾を体現しているからこそ、JGLジョーがあの決断を出来たのだと思うし・・・ 映画関係者の方が全米公開時にtwitterで「LOOPERの評判がすごくいい!ブルース・ウィリスの演技でさえ絶賛されている」ってつぶやいてて笑ったけど、この演技はほめられると思う! ←上から?!(笑)

サラ役エミリー・ブラントは『砂漠でサーモン・フィッシング』で見たばかり。あちらの演技でゴールデン・グローブ賞にノミネートされたそうだけれど、今作の演技の方が良かったと思う。自分の無軌道さが息子を不幸にしてしまった感じとか、母親として求められていないことや、どこかで息子に恐れを感じつつも、必死で彼を守ろうとしている感じ・・・ だからこそJGLジョーを求めちゃう感じが伝わってきた。前述したけどあのシーンは好き。シドのピアース・ガノンくんが(・∀・)イイ!! よくぞこの子をキャスティングしてくれました 前述したけど顔がいい! かわいいけど、ちょっと不気味。その加減が素晴らしい。すさまじい破壊力のTK Powerの持ち主であることに説得力がある。サラのことを本当の母親じゃないと言ってしまうことにも・・・ それは彼がサラに愛されているのか不安だから。自分の力が母親を怯えさせてしまっていることを知っているから。切ない。彼の無邪気な中にも、頭が良くて冷静で、怒りを内包している感じが、彼の顔ととっても合ってる。演技も良かったと思う。特にJGLジョー想像シーンの貨物列車の表情が良かった!

そして、この映画を見たかった最大の理由JGLことジョゼフ・ゴードン=レヴィット! 好き! 何故、JGLのファンかといえば顔がタイプなのはもちろんあるけど、やっぱり演技が上手いから! 顔がイイというだけでは好きにはなりません!←何をそんなに必死に?!(笑) やっぱり上手いね・・・ 良かったのはやっぱりラストのあのシーンだけど、全体的に上手いと思った。ジョーという人はLOOPERといういわば人殺し稼業をしている人なわけで、30年後のBWジョーになっていく過程では、ボスに言われたとおり悪党になっていくわけだけど、2044年の時点では悪党になり切れていないわけで、結局は裏切ってしまう親友のことにしても、サラとシドとのことについても、突き放した感じでありながらやっぱり見捨てられない感じが、JGLの持ち味でもある繊細さに合ってる。だからこそ、BWジョーが自分を救ってくれた妻との幸せを奪われたことへの怒りに繋がる。人間は根っこの部分というか本質は変わらないかもしれない、でも経験とか環境とか人間関係などの影響を受けて変わって行く部分は絶対ある。だから30年後の自分は今の自分とは違うはず。でもホントに別人が演じるわけだからね(笑) そこに繋げる意味では、BW側からのアプローチもあったと思うけど、やっぱりJGL側からの方が多かったように思う。特殊メイクでBWに似せてるし、前半ボスに親友のことで問い詰められるシーンでは、明らかにBWの表情のマネしてたし。人殺しは困るけどこのJGLジョー好き

前述したけど画が好き! サトウキビ畑のJGLジョーの仕事場とか、寂れたダイナーの感じとか、適度に近未来化した都会の感じも好きだし、2012年でも違和感が全くないサラの家も好き。でも、一番好きだったのはJGLジョーが暮らす、レトロな感じの部屋! ミッドセンチュリー・モダンな感じで好き! まさかの展開で、ラストは意外にも感動してしまった これ好き!

そんなに難しくないSF好きな方オススメ! ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス好きな方是非!

『LOOPER』Official site


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【art】「メトロポリタン美術館展」鑑賞@東京都美術館

2012-12-22 00:00:00 | art
・・・「メトロポリタン美術館展」・・・
おはよ♪今日から『レ・ミゼラブル』公開!!だけど、明日見るw 今日はメトロポリタン美術館展行くよー☆ #ohayo Posted at 08:42 AM

気になってた「メトロポリタン美術館展」に行ってきたー♪ 金曜日は20:00まで開館。忘年会シーズンの金曜日ということで空いてた。じっくり見れてうれしい。130点ほどある展示品の多くは風景画。風景画は好きだけれど、実はそんなに惹かれない・・・ 今回は完全に「糸杉」目当て。New Yorkのメトロポリタン美術館は行ったことあるけど、「糸杉」は見なかったのかな? 「アイリス」とか見た覚えはあるのだけど・・・

「メトロポリタン美術館展」見てきた♪ 忘年会シーズンの金曜日だから空いてた! 約130点と見ごたえあり!糸杉よかったなー☆ http://t.co/OLovhWKO Posted at 10:18 PM



第1~7章のテーマに分けて展示。今回の展覧会のテーマが"大地、海、空 -4000年の美への旅 西洋美術における自然"ということで、それぞれ自然がキーワードとなっている。なにしろ130点以上あるので見ごたえあり。どれも素晴らしかったのだけど、全て紹介するわけにはいかないので、特に気に入ったものをいくつかご紹介・・・

【第2章 自然のなかの人々】「麦穂の山:秋」ジャン・フランソワ=ミレー



高く積まれた麦穂の山、その前で草を食む羊。とっても牧歌的な風景なのに、暗く立ちこめる雲のせいか、ちょっと不安な雰囲気もある。しかし、美しいタッチ・・・ 手前の人物と比べると、麦穂の山の大きさがスゴイ! しかも、モンブランみたいだし(笑)

【第4章 草花と庭】「花形の花器」ティファニー・ファーニス



植物モチーフの緩やかな曲線といえばアール・ヌーヴォー! 大好き この華奢な曲線と乳白色のガラスの美しさが素晴らしかった!

【第4章 草花と庭】「セリ科植物の飾り棚」エミール・ガレ


エミール・ガレもアール・ヌーヴォーを代表する芸術家。ガラス工芸が有名だけど、実は家具も多く手がけている。この飾り棚素敵だった! 植物モチーフの華奢な曲線や、扉部分の寄木細工には、アール・ヌーヴォーといえばの日本美術からの影響が感じられる。だからこそ、日本人はアール・ヌーヴォーが好きなんだろうなぁ・・・

【第6章 大地と空】「トゥーライツの灯台」エドワード・ホッパー



ホッパーは特別好きな画家というわけではないけど、このコーナーに来た瞬間目に飛び込んできた。灯台とその建物を描いているだけなのに何故こんなに惹きつけられるのか・・・

【第7章 水の世界】「月光、ウッドアイランド灯台」ウィンスロー・ホーマー



実は最初に見た時はすごいなくらいの感じだった。ぐるりとひと通り展示室内を見た後、ふっと目をやると大迫力で迫ってきた! 月光に照らされた海の幻想的で荒々しい感じが素晴らしい!

【第6章 大地と空】「糸杉」フィンセント・ファン・ゴッホ



順番が変なのはあえて! これを見に行ったのでね(笑) この絵は1889年6月後半、療養所入院直後に描かれたもの。空に向かって真っ直ぐに立つ糸杉がオベリスクのように美しいと語っていたのだそう。これは素晴らしかった! ゴッホは強烈過ぎてちょっと苦手だけど、やっぱり惹かれてしまう。近くで見ると絵の具の量がハンパない! 子供の頃、教科書で見て怖くて泣きそうになった「星月夜」のグルグル空同様、雲だけじゃなくて糸杉までグルグルしてる! もう怖くないけど(笑) 漠然と感じていた違和感。離れてみて分かった! 離れて初めて分かるバランス。近くで見ると糸杉の存在感がすご過ぎるんだけど、離れて見ると存在感は残しつつ、しっかり絵の中でバランスが取れている。あらためてゴッホのすごさを知る。ちなみにこの記事は「糸杉」の空の色カラーのイメージで書いてみた!(o´ェ`o)ゞエヘヘ

ということで、見ごたえありの作品たち。じっくり自分のペースで見れてよかった♪ 新年は2日から開館しているそうなので、お正月休みに美術鑑賞もいいかも

★メトロポリタン美術館展:2012年10月16日~2013年1月4日@東京都美術館
「メトロポリタン美術館展 大地、海、空-4000年の美絵の旅」公式サイト


【本日のお買物】メトロポリタン美術館展でお買物♪ NYの老舗書店STRANDのトートバッグ&Jennisのグルテン・フリーのマカロン♪ って、美術展全然関係ないねw http://t.co/NClGvSco Posted at 10:43 PM

Jennisのグルテン・フリーマカロンは、マカロンなのにしっとりしてる。どうやらグルテン、小麦、大豆、乳製品などアレルギー食品を含まない製品なのだそう。食品アレルギーは特にないけど、おいしいからいいか(笑)



トートバッグいっぱいあるし2600円だし、迷ったけどかわい過ぎだわコレ~((*U艸u*)) Posted at 10:50 PM

1927年創業のNew Yorkの老舗書店。最新刊から古本まで200万冊以上を扱う大型ブックストア! オリジナル・トートバッグはお土産として人気♪ これかわい過ぎ

ストランド・ブックストア|New York navi

で、3,000円以上お買物したので、これ頂いた♪ http://t.co/wOxI9ch2 Posted at 11:09 PM




http://twitter.com/maru_a_gogo


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【Googleのロゴ】「グリム童話」出版200周年

2012-12-20 00:19:08 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



「グリム童話」出版200周年!

グリム童話はもちろん知ってる♪
この画は「赤ずきん」だよね! カワイイ

一応、毎度のWikipediaで調べてみた!

ヤーコプとヴィルヘルムのグリム兄弟が編纂したメルヘン集。
正式なタイトルは「子供たちと家庭の童話」
聖書に並ぶといわれるほど、世界中で愛読されている。

比較的口承のまま出版したため、
内容や表現が子供向きでないという批判を受け、
「白雪姫」の実母を継母にするなど改善が図られた。
この辺りが"本当は怖い・・・"と言われるゆえん?

収集はヤーコプが、改筆はヴィルヘルムが担当したが、
メルヘン集に学問的性格を求めていたヤーコプは、
後にこの仕事から離れて行ったのだそう・・・

物語は主に古くから語り継がれた物語を、
生粋のドイツ人から収集したと思われていたが、
意外にもフランスなどをルーツとする人々もいたとのこと・・・

なるほど・・・ でも、好きだったよ「グリム童話」

Herzlichen Glückwunsch


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