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【Goolgeのロゴ】2020年うるう年

2020-02-29 10:12:00 | Google's logo

毎度のGoogleのロゴがこんなことに!

 

 

2020年うるう年

 

2016年の記事にアクセスが?🤔

と思ったら、ロゴが変わってた!

こういう全世界的にロゴが変わる時って、

アメリカの日付が変わった瞬間に変わるのかしらね?

イヤ、日付変わってから30分くらいはいつもチェックしているので・・・

 

前置きが長くなってしまったけど、

閏年について毎度のWikipediaから引用!

 

閏年(うるうどし、じゅんねん、英語leap yearintercalary year)とは、のあるである。

これに対し、閏年ではない年を平年英語common year)と呼ぶ。

 

閏年は、太陽暦では季節天動説では太陽の運行)とのずれとを、

太陰暦ではの運行とのずれを補正するために、平年より暦日が一つ多く、

太陰太陽暦では、

月の運行を基準にしていることで生じる季節(太陽の運行)とのずれを補正するために、

平年より暦月が一つ多い。

その追加された日や月を閏日閏月、総称してと呼ぶ

閏の挿入規則を置閏法(ちじゅんほう)と呼ぶ。

なお、「閏」の字が常用漢字表に含まれていないため、

うるう年やうるう月、うるう日と書かれる場合もある。

 

 

太陽暦では、季節に暦を一致させるため、

暦年の平均の長さを平均回帰年

(365.242 189 44日≒365日5時間48分45.168秒[2])になるべく一致させる。

太陽暦では、平年は365日であり、閏年は閏日が挿入されて366日である。

現在広く採用されているグレゴリオ暦では、閏年は400年間に97回ある。

 

古代エジプトの暦には閏年はなく、1暦年は常に365日であった。

そのため、4.129年に1日の割合で暦と季節がずれた。

当時すでに回帰年は365.25日という観測値が得られていたが、

暦に反映されることはなかった。

農民は暦ではなく恒星シリウスの動きを頼りに農作業のスケジュールを決めた。

 

 

ユリウス暦は、紀元前46年古代ローマで採用され、

4年に1回を閏年としていた。

但し、導入直後は混乱が見られ、3年に1回を閏年としたり、

暫く閏年を置かない期間があった(詳細はユリウス暦を参照)。

 

 

ユリウス暦では春分日がずれる問題を解決するため、ローマ教皇グレゴリウス13世は、

当時を代表する学者たちを招集して委員会を作り、暦の研究を行わせた。

こうして、1582年グレゴリオ暦が制定された。

グレゴリオ暦はその後数百年かけて各国で採用され、現在に至っている。

グレゴリオ暦では、ユリウス暦と同じく、閏年には2月が29日まである。

従って、現在のグレゴリオ暦では2月29日閏日である。

しかし、西洋の古い伝統を引き継ぐ地域では、2月24日が閏日とみなされる。

詳細は「閏日#欧米」(欧米で2月24日が閏日であることの由来)を参照。

 

現在使われているのはグレゴリオ暦ということ?🤔 

全然意識したことなかった😲

 

日本では・・・

 

日本においては、

閏年の判定は西暦ではなく皇紀(神武天皇即位紀元)によって行うことが法令

(明治31年<西暦1898年>勅令第90号(閏年ニ関スル件))により定められ、

現在に至っている。

 

1.神武天皇即位紀元年数(皇紀年数)を4で割って、割り切れる年を閏年とする。

2.ただし、皇紀年数から660を引くと100で割り切れる年で、

かつ100で割った時の商が4で割り切れない年は平年とする。

これは西暦年数から閏年を判定する方法と同値である。

 

( ゚Å゚)ホゥ

神武天皇即位紀元年数が良く分かっていないのだけど、

偶然西暦の算出方法と合ってたってこと?

それとも暦関連はどうやっても同じになるってこと?

それか西暦にこじつけた?

よく分からない😅

 

検索画面のロゴはこんな感じ

 

うるう年といえばオリンピック!

今年は東京オリンピックが開催される予定だけど、

新型コロナウィルスのおかげでどうなるか😣

 

とりあえず、4年に一度の日を楽しもう!

 

よい2月29日を~😃

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【tv】ぶらぶら美術博物館「出雲と大和展」

2020-02-28 00:32:10 | tv

【tv】ぶらぶら美術博物館「出雲と大和展」

 

 

開催中の美術展などを紹介する番組。今回は東京国立博物館平成館で開催中の「出雲と大和展」を取り上げていた。見たいと思っていたものの、日程も残り少なくなってきたしどうしようかと迷っていた。とりあえず番組見て判断しようという事でメモ取りながら見てみた。結果、とても心惹かれたので記事にして残しておく。これは行きたい!

 

と、行きたい気持ちが高まったのですが、新型コロナウィルスに配慮して東京国立博物館が2月27日から3月16日まで休館を決定。このため、3月8日まで開催予定だった今展は急遽閉幕となってしまった😫💦 気になったら早め早めに行動しなきゃダメだね😢

 

「出雲と大和」は閉幕してしまいましたが、記事はせっかく書いたのでUPしておきます😌

 

今回の解説は考古室長の品川欣也氏。途中、考古学者は上屋に弱いという発言で笑わせつつ、分かりやすい解説。今年は日本書紀(Wikipedia)成立から1300年ということで、それを記念しての企画展。

 

出雲と大和があまり結びつかないが、日本書紀には政治の中心は奈良、神事や祭祀は出雲と書かれているのだそう。奈良県の橿原考古学研究所附属博物館と島根県の古代出雲歴史博物館が共にリニューアル中ということで実現したという背景もあるらしい。ということで、普段なかなか見れないお宝が見れるらしい😍

 

【出雲】

 

「出雲大社 宇豆柱」

 

まずは、出雲から。出雲大社は現在でも大きな神社だけれど、巨大神殿があったのではないかという伝説があった。2000年にそれを裏付ける貴重な柱が3セット発見され、そのうちの2セットが発掘された。セットと言っているのは3本の柱が1セットとして出土したから。

 

調査の結果、これは鎌倉時代の本殿を支えた柱で1.3m地中に埋まっていた。この太さなどから考えると高さは48mあったと考えられており、ビルの15階に相当するのだそう。古代にそんな建築が可能なのか大林組が検証したところ、造れないことはないだろうという結論に至ったのだそう。そして鎌倉時代まで巨大神殿が存在していたということになる。

 

「模型 出雲大社本殿」

 

平安時代の本殿を10分の1で再現。階段は109mあったと考えられている。社を支える宇豆柱は、作成当時まだ発掘されていなかったため1本になっている。この巨大神殿を建築するには、12万人を動員して6年間要し、費用としては121億円かかるだろうとの試算が出たらしい。まぁ、現在ならば重機などもあるし、もう少し早く人数も少なく出来るかもしれないけど、木材の調達などを考えると難しそうだな🤔

 

上屋の形はこれでいいのか?との質問に、考古学者はその辺りは苦手だとの回答🤣 口遊み(コトバンク)とメモしてるけど何のことか分からない💦 雲太・和二・京三のことかな? 平安時代に言われていたこの雲太・和二・京三は、雲太=出雲大社、和二=東大寺大仏殿、京三=平安京大極殿のことで、この順番が大きさのことを表しているのであれば、東大寺大仏殿は高さが45mあるので、それより大きかった出雲大社は48mあったのではないかと考えられているとのこと。

 

「金輪御造営差図」

 

描かれた時代は特定されていないけれど鎌倉時代~室町時代ではないかと言われている。画像が小さくて分かりにくいのだけど、一番下の真ん中が宇豆柱。以前は円の中に描かれた3つの円が柱なのか議論がされていたけれど、2000年に宇豆柱が発掘されたことにより、この絵図が正しいことが判明した。これまた分かりにくいのだけど一町と書かれているそうで、一町は109m。

 

どうやら鎌倉時代までは巨大神殿があったことは間違いなさそうだけれど、ならばいつから小さくなったのか? おそらく徐々に小さくなっていったのではないか。江戸時代に徳川幕府の許可を得て大きく戻したという資料があるそうで、おそらくその際に現在と同じ大きさに戻したのではないかと考えれられる。

 

古事記(Wikipedia)や日本書紀に巨大神殿の記載がある。日本書紀は大国主命(Wikipedia)が国造りをする様子が書かれている。天照大神(Wikipedia)から息子に国を譲って欲しいと依頼があり、これを受け入れる代わりに宮を建てて自分を祀るようにと言ったことから、出雲大社が造られたとされている。この国譲り(Wikipedia)は、大国主命=地方権力者、天照大神=中央集権権力者で、和解して国造りをしたということを例えているのではないかとのこと。

 

 

平成8年に農道から39個の銅鐸が発見されたそうで、これはその模型。銅鐸は弥生時代に祭りの際に使用されたもので、主に近畿地方から多く出土している。一か所で出土した量としては日本最多で、地域の境界に埋めたのではないか? 近畿地方から来たのか、出雲で作ったのか? この量からするとそれなりに大きな自治体があったと思われるが、権力者は誰だったのか? 模型は金色だが本来はこの色なのかという質問には、銅製なので緑青が吹いた。

 

12年前に銅剣約360本、銅矛16本、銅鐸6個が荒神谷遺跡で発見された。銅剣は大量生産されたようだが、銅矛は太さが異なるものや色の配合の違いなどがあり、作られたタイミングが違うのではないか。銅剣は鋳型がなく研ぎ方の特徴などから北九州で作られたのではないかと思われる。交流があったのではないか? 

 

「円筒埴輪」

 

世界最大の埴輪。メスリ山古墳(Wikipedia)から出土。勢力の大きな王がいたのではないか。円筒埴輪は王の墓の周りに置かれることが多い。どうやって焼くのか? 円筒をまず作って周りに窯を作ったのではないか。

 

「三角縁神獣鏡」

 

縁が三角。何がスゴイのか? 景初三年と書かれている。魏志倭人伝(Wikipedia)に卑弥呼(Wikipedia)が魏の皇帝から100枚贈られたと記載がある。黒塚古墳(Wikipedia)から出土。中国から輸入? ここが卑弥呼の墓なのでは? 景初三年の銅鏡は2枚しかない。木棺を囲むように銅鏡を飾る。大和王権(Wikipedia)の権力者の墓ではないか。

 

銅鏡は大和王権が管轄していた。現在で考えると日本円が流通する範囲が日本であるように、銅鏡が流通する範囲が大和だった。関東でも出土している。33枚出土は日本最多でこれはスゴイこと。

 

沖ノ島に朝鮮半島や中国との交流の要所があった。大和王権と朝鮮半島のつながり。

 

「七支刀」

 

4世紀。刀とあるが両刀なので本当は剣。石上神宮で普段は完全非公開! 金の象嵌61文字で由来や来歴が記されている。たくさん鍛えて作られた剣は、多くの兵を退けると書かれている。百済から倭へ贈られた。当時の朝鮮半島は百済、新羅、高句麗が治めており、高句麗が百済を攻撃していたことから、百済は倭と結びたいと考えていた。それを裏付けるものとして伝説の剣。日本書紀にも七枝剣と記載あり。実物で証明されたが、これは珍しい例。全期間展示されている。

 

「金銅装鞍金具」

 

藤ノ木古墳(Wikipedia)から出土。象、龍、鬼神が彫られている。取っ手にはガラスが埋め込まれている。作られたのは日本か中国か朝鮮半島か議論が分かれている。龍は中国、象は西アジア。古墳時代6世紀の作。当時、馬は貴重だった。乗ると煌びやかで王と分かる。

 

【奈良】

 

538年仏教公布。祭祀をするために寺が建てられた。神道から仏教へ移行。仏教推進派の蘇我馬子(Wikipedia)が飛鳥寺を開基。日本最古の本格寺院。玉類:古墳、金延板:寺が一緒とメモがあるのだけど意味が分からない💦 一緒に出土したってことかな? 過渡期を表していて貴重とのこと。

 

「持国天立像」(當麻寺蔵)

 

日本で2番目に古い四天王。最古は法隆寺の四天王像。表情は抑えめ。怖くない。東寺くらいから怖くなる。髪がある神将は珍しい。唐の長安で流行。脱活乾漆製(Wikipedia)で日本最古例。

 

仏教推進派の蘇我氏 VS 神道保守派の物部氏が対立。仏教推進派が優勢となり測量、土木、建築の最先端技術を使って国を造った。神仏習合(Wikipedia)。本地垂迹(Wikipedia)。本地:仏が垂迹(変身)して神になる。国を守る守護神。とメモが書いてあるのだけど、話のつながりが全然分からなくなってしまった💦 とりあえずそのまま書いておく😌

 

今回、かなり盛りだくさんの展示だったようで、山田五郎氏によれば2回分企画展が出来る見応えとのことだった。仏像もたくさ来ていて、時間が足りず唐招提寺の四天王も言及するものの素通り😣 

 

画像が見つけられなかったのだけど「牛頭天王坐像」を紹介していた。牛頭天王(Wikipedia)は祇園精舎(Wikipedia)を守る。これが須佐之男命(Wikipedia)になり、大黒天が大国主命になった。神仏習合。

 

とにかく見応えがあって、素通りした作品が多かったと山田五郎氏。かわいい埴輪も見てないんだよー💦 とおっしゃっていた。

 

 

多分、この子のことだよね。これは見たかったな~😭 これ埴輪ってことは焼いてあるんだよね? このクオリティすごいな! しかもかわいいし😳

 

これはホントに見たかったなーーーー💦 しかも・・・

 

 

フェリシモのこのピアス欲しかったんだよね~ 銅鐸はつけるのちょっと勇気がいるけど、勾玉は全然いけるでしょ! どうやらフェリシモのサイトで買えるっぽい! 買ってしまう予感😍

 

ぶらぶら美術博物館:毎週火曜日 21:00~22:00 @BS日テレ

BS日テレ - 「ぶらぶら美術・博物館」番組サイト

 

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【cinema】『1917 命をかけた伝令』

2020-02-26 01:24:00 | cinema

2020.02.14 『1917 命をかけた伝令』鑑賞@TOHOシネマズ楽天地

 

インスタに予告動画流れて来た時から見たいと思っていた。きっかけはベネディクト・カンバーバッチが出てるからだったけど、その後に聞こえて来る評判に期待値もMAXで見に行ってきた~

 

ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

「1917年4月6日、ウィリアム・スコフィールドは友人のトム・ブレイクと共に呼び出される。ドイツ軍が撤退しているのは実は罠であることが判明したため、進軍しているデヴォンシャー連隊に作戦中止を伝えるための伝令に任命されたのだった。2人は命がけの任務に向かう・・・」という話で、ホントに2人が伝令に走る映画。そこに主人公たちのドラマを上手く絡めてあり飽きさせない。そして、何といっても話題の全編ワンカット風の映像が臨場感を生んでいて、119分間主人公と一緒に戦場を走り回っている感覚。ずっと眉間にシワで緊張していたので見終わってグッタリ😅 それだけ見応えがあったということ。

 

サム・メンデス監督作品。監督作品は『ロード・トゥ・パーディション』『007 スカイフォール』『007 スペクター』を見た。思いのほか見てなかった🤔 エンドロールで献辞があったけれど、この作品は監督の祖父から聞いた話から着想を得ているのだそう。第一次世界大戦に伝令として従軍していたそうで、その体験談を幼い頃の監督に話していたらしい。ただ、今作に描かれている内容はおじい様の実体験ではなく、主人公も実在の人物ではないのだそう。

 

作品について毎度のWikipediaから引用。『1917 命をかけた伝令』(いちきゅういちなな いのちをかけたでんれい、原題:1917)は、2019年制作のイギリスアメリカ合衆国戦争映画第一次世界大戦に投入された2人の若きイギリス兵のある1日を描くサム・メンデス監督。アンブリン・パートナーズの所有者を担当していた番組制作・配給会社エンターテインメント・ワンは、2019年12月30日ハズブロの子会社になったため、本作以降のアンブリン・パートナーズ制作作品における日本では、従来の作品で提供を行っているNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンに加え、ハズブロジャパンとの共同提供となっている第77回ゴールデングローブ賞において、ドラマ部門の作品賞と監督賞の2冠に輝いた第92回アカデミー賞において、撮影賞視覚効果賞録音賞の3冠を獲得した。

 

2018年6月18日、サム・メンデス監督が新作映画の製作に着手したと報じられた。10月、ロジャー・ディーキンスが本作の撮影監督に起用された。同月26日、ジョージ・マッケイとディーン=チャールズ・チャップマンに本作の出演オファーが出ていると報じられた。2019年3月、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ、マーク・ストロングらがキャスト入りした

 

2019年4月、本作の主要撮影が始まった。本作は全編ワンカットで撮影されたように見えるが、実際には複数回の長回しによって撮影された 映像をワンカットに見えるように繋げたものである。撮影チームはそうできるようにカメラの動きを綿密に計算した上で撮影を行った。また、本作のシーンの中には、500人ものエキストラを動員して撮影されたシーンがいくつか存在する。ティーズ川付近での撮影に際しては、戦場でのシーンの撮影ということもあって、大量の偽死体が設置された。製作チームは地元住民が死体を本物と勘違いするのを防ぐために「これらの死体は全て模造品です」という看板を設置した

 

2019年12月25日、本作は全米11館で限定公開され、公開初週末に57万6216ドル(1館当たり5万2383ドル)を稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場16位となった。2020年1月10日、本作は全米3434館にまで公開規模が拡大され、公開週末に3700万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング1位となった

 

本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには357件のレビューがあり、批評家支持率は89%、平均点は10点満点で8.43点となっている。また、Metacriticには56件のレビューがあり、加重平均値は79/100となっている。なお、本作のシネマスコアはA-となっている

 

とのことで、なかなかの高評価。一番はワンカット映像による臨場感だと思うけれど、余分なものをそぎ落として、それでも人間ドラマが伝わって来る感じはやっぱり評価できるかなと思う。

 

さて、今作は主人公たちが作戦中止を伝えに行く1日を描いており、ほとんどの場面が戦場。多少ホッとするシーンがあったとしても、直ぐに敵に襲われたりしてアクションシーンになる。なので、シーンごとに細かな描写をしても伝わらないし、そもそも無理💦 ということで、自分の備忘メモとして一応のシーン描写はするものの、とても凝縮したものになるかと思います。毎度、どうでもいいかと思うけれど、断り書きとして書いておく😌

 

冒頭、ウィリアム・スコフィールド(ジョージ・マッケイ)とトム・ブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)が野営地でくつろいでいる。スコフィールドは写真を眺めていて、それがラストと呼応している。そこに上官がやって来てブレイクに相方を選ぶように言う。特に何も説明がなかったので、ブレイクは軽い気持ちでスコフィールドを選ぶ。すると上官はエリンモア将軍が呼んでいると言う。

 

2人は兵士たちが待機する塹壕を通り抜けて将軍のもとに向かう。ワンカットというのは聞いていたけど、本当にワンカットでビックリ😲 普通の映画であれば2人が向かうシーンを少し映した時点で、場面が上官のいる壕に切り替わると思うのだけど、ワンカットなので2人が辿り着くまで延々と映し出す。でも、カメラがずっと2人と同じ目の高さで彼らを追うので、自分もその場にいるような臨場感があり飽きてしまうことはない。

 

エリンモア将軍(コリン・ファース)がブレイクを呼び出したのは、デヴォンシャー連隊のマッケンジー大佐に作戦中止を伝えるため。最近、敵であるドイツ軍が撤退をしているが、イギリス軍はこれは戦略的な撤退であり、最前線にいるデヴォンシャー連隊がドイツ軍を追いつめるべく進軍しているが、このままでは1600人の兵士が壊滅的な打撃を受けることになるというのだった。

 

ブレイクが選ばれた理由は地図を読むのが上手いことと、彼の兄がデヴォンシャー連隊に所属しているため。無人地帯を通り抜ける危険な任務ではあるが、ブレイクは兄のためこれを引き受ける。巻き添えを食う形になったスコフィールドはブレイクに考え直すように言うが、ブレイクの決意は揺るがない。将軍自ら命令したことを一兵士が断れるものではないのではないかと思うし、そもそも2人が伝令に出てくれないと話にならない。しかし、髭を生やし暗い室内でうつむき加減で話していたこともあり、エリンモア将軍がコリン・ファースだったことに全く気付いていなくて、エンドロール見てビックリ😲

 

再び狭い塹壕を通る2人は、無人地帯近くの連隊長であるレスリー中尉(アンドリュー・スコット)を訪ねる。かなりやさぐれているレスリー中尉は、無人地帯を通り抜けるなど自殺行為だと言うけれど、最終的には通り抜け方を教えてくれる。さらに、通り抜けたら合図をするようにと専用?の銃もくれる。ここでアンドリュー・スコット出ててニヤリ😀

 

ここに至ってもスコフィールドはブレイクを止めるけれどブレイクは引かない。彼の熱意に覚悟を決めたスコは塹壕を上る時、年上が先だと言い上って行く。無人地帯とはWikipediaによるとどの勢力にも占領されていない土地のことを言うそうなのだけど、どうやら激しい戦闘が繰り広げられたようで、兵士たちや馬の遺体が至る所に転がっている。そもそもレスリー中尉に教えられたのも、馬の死体を目安に行く道だったくらい。無人地帯を抜けることがどうして無謀なのかも分かっていないのだけど、どこかから撃たれる危険性があるってことなのかな? とにかく不気味で、主人公たちとともにとっても不安な気持ちになる。

 

無人地帯を通り抜ける描写も結構長めにあったけれど、たしか有刺鉄線を潜り抜ける際に、ブレイクを通そうと持ち上げた瞬間スコフィールドが手のひらをケガしてしまったくらいで、特に危険な目には合わなかったように思うけど、どうだったかな🤔

 

2人はドイツ軍の塹壕に辿り着く。銃を構えて塹壕を進むとドイツ軍は撤退した後でもぬけの殻だった。塹壕内に作られた部屋には鉄製の二段ベッドが並び施設が整っていることに驚く2人。見ている側はピンとこないけど、1917年にコレというのは確かにスゴイかも100年以上前だものね😲 巨大なネズミがドイツ軍が残した食べ物を漁っていて、2人が爆弾が仕掛けられた導線を発見した直後にネズミが触れてしまい爆発してしまう。

 

一瞬画面が真っ黒になり、しばらくするとブレイクが起き上がる。スコフィールドは瓦礫に埋まってしまっており、ブレイクが必死でかき出し起き上がるように促すが、目にも口にも埃が入ってしまっている状態。この撮影は大変だったね😅 建物自体が崩壊しそうになり、目が見えない状態のスコフィールドを連れて必死で逃げる。危機一髪助かった。

 

2人は森の中を進んで行く。緑に囲まれた状況に和んだのか、笑い話なども飛び出す。見ている側も少しホッとする。冒頭2人がいた場所にも緑があったし、後にも森が効果的に登場する。緩急にもなっているのかなと思う。ここでの話でスコフィールドは元の部隊で功績があり、貰ったメダルをワインと交換してしまったという話をする。そして、家には帰りたくないと言う。功績があったのは後のサバイバル能力の伏線。家に帰りたくないのも後の伏線だと思うけれど、何故帰りたくないのかの説明はなかったので理由は分からない🤔

 

廃墟となった農家に辿り着く。家の中は荒れており食糧などもなかったけれど、外には牛がいて搾りたての牛乳がバケツに残っていた。スコフィールドは水筒に牛乳を入れる。喉が渇いた時に牛乳だと潤わないのではと思ったけど、これは後の伏線だった。人間はいなかったけれど生きている命の存在も癒し。とはいえ、この牛は人間の犠牲になったとも言えるわけで、その辺りも象徴しているのかな?

 

しばらく佇んでいると、数機の戦闘機が飛んできて空中戦を繰り広げる。味方がドイツ軍を撃墜し、戦闘機がこちらに落ちて来る。必死で逃げる2人。これまた危機一髪助かって、戦闘機に近づくと操縦士は炎に包まれていた。思わず助け出す2人。まぁいくら敵兵だとしても、ここは助けるよね。大けがをしているドイツ兵を見てスコフィールドは楽にしてやろうと言うけれど、ブレイクは反対し水を汲んでくるように言う。スコフィールドが井戸で水を汲んでいると、ブレイクはドイツ兵に襲われてナイフで腹を刺されてしまう。なんと!😱

 

スコフィールドは必氏に止血しようとするけれど、あまりに出血が多くブレイクはどんどん衰弱していく。この辺りもワンカットで撮っているっぽいけど、みるみるブレイクの顔が白くなっていくのはどうやって撮ったんだろう?🤔 CGか😅 ブレイクがとても感動的なことを言っていたような気がしたのだけど忘れてしまった💦 たしか、自分のことを母親に話してくれっていうような内容だったような。スコフィールドは約束してブレイクを看取る。えー!てっきりダブル主演で2人で任務遂行するのかと思ったら、まさかの1人ぼっちになってしまうのね😲

 

呆然とするスコフィールドに声をかける人が。足元しか見えないけれど軍服でブーツを履いているので、位が上の人物らしい。カメラが移動すると家の向こう側に兵士たちを乗せたトラックが映る。声をかけて来たのはスミス大尉(マーク・ストロング)で、スコフィールドが事情を話すと部下を指揮してブレイクの遺体を丁寧に寝かせてくれ、スコフィールドを途中まで連れて行ってくれることになる。マーク・ストロングの軍服姿がカッコイイ😍

 

トラックの荷台に乗り込むと、彼らはタバコを吸い笑い話などをしている。状況を知らないのだから仕方がないけれど、1600人の命を救うため命を懸けているスコフィールドと、一緒に行動している感覚の見ている側にとっては呑気に感じる。トラックがぬかるみにはまってしまった際にも、だらだらと荷台から降りる兵士たち。トラックを押すんだと言っても手伝わない。スコフィールドが時間がないんだと説明すると、ようやく手伝ってくれる。この緊張感の対比は良かったし、見ている側もスコフィールドと共にイラ立ちドキドキする効果となっている。

 

えーと、理由を忘れてしまったけどトラックは先に進めなくなる。スミス大尉は迂回をすると言う。スコフィールドは先を急ぐのでここでトラックを降り単独行動すると告げる。一人になったスコフィールドは壊れた橋を渡る。すると対岸から撃ってくる。何とか渡り切り、狙撃手がいると思われる建物に向かう。狙撃手がいる部屋のドアを開け銃を向け発砲するが、自分も撃たれて気を失ってしまう。ここでしばし暗転。このドアを開ける瞬間からスコフィールド目線になるので、まるで自分が撃たれてしまったような感覚になる。

 

目覚めたスコフィールドは廃墟となった町の中を走り抜ける。目指すデヴォンシャー隊はエスクートという町の先のクロワジルの森を越えたところいるとのこと。町の中心部に入ると、ドイツ兵に銃撃される。必死に逃げるスコフィールドは半地下に通じる扉を蹴破り中に逃げ込む。そこにはフランス人の女性が隠れ住んでいた。片言のフランス語と英語で確認したところ、ここがエスクートであることが分かる。

 

ラウリ(クレア・デバーク)というこの女性は母親を亡くした赤ん坊を育てていた。ミルクが足りないという彼女に、農家で水筒に入れた牛乳を差し出す。殺菌していない牛乳を乳児に与えるのは危険では?!😱と思うけど、そのツッコミはいいか😅 赤ん坊をあやすスコフィールドを見て、あなたも子供がいるのかと尋ねるラウリ。これには否定も肯定もしなかったように思うけどどうだったかな🤔 女性が登場するのはこのシーンのみ。このシーンはここがエスクートであるということが分かるだけでなく、女性ど赤ん坊が登場することで、見ている側もホッとする効果と、戦争の犠牲になるのは市民であり弱者だということなのかと思う。



ラウリからクロワジルの森へ行く道を聞きスコフィールドは地下室から出るが、ドイツ兵に見つかりそうになり。逃げ込んだ先にもドイツ兵がおり格闘になって首を締めて殺す。このシーンは特に必要ないようにも思うけれど、主人公が素手で人を殺すシーンを入れたかったということかな? 上手く言えないけど、それほど非情なものだというような。



ドイツ兵に追われながらクロワジルの森を目指すが、逃げ切れず川に飛び込む。かなり流れがキツイ川で、必死に抵抗するも流されていき、滝にも落ちてしまう。流れが緩くなりようやく岸へ向かう。そこには兵士たちのたくさんの遺体が😱 それらを乗り越えて岸に上がると感情が込み上げて声を上げて泣き出してしまう。このシーンは見ていて辛かった。そりゃそうなるよ。



すると森の中から歌声が聞こえて来る。その声に導かれて森の中へ。するとたくさんのイギリス兵たちが森の中で座り、1人の兵士の歌を聴いていた。スコフィールドは崩れるように腰を下ろす。このシーンは幻想的で美しかった。



兵士たちに聞くと彼らがデヴォンシャー連隊だと言う。そして、間もなく第一波が突撃を開始するとのこと! 当然ながら焦ったスコフィールドは兵士たちをかき分けてマッケンジー大佐のもとに急ぐ。さらに塹壕の中を兵士たちをかきわけて進み、要所要所でマッケンジー大佐の居所を聞く。中には理由を聞いてくる上官らしき人もいるので、都度事情を説明するけれど、間に合わないなど否定的な意見が多い。とにかく狭い壕の中にびっしりと兵士たちが突撃命令を待って待機しているので全然進めないし、否定的なこと言われるしで見ている側もイライラ😣

 

焦ったスコフィールドは地上に出て草原を壕に沿って走り出す。同時に命令が出て第一波が突撃してしまう。縦に進んで行く兵士たちの波を横切って走るような形。このシーンで流れた曲も効果的で、もうチラシの文句ではないけれど走れー!とずっと思っていた。走るスコフィールドの向こう側で兵士たちは突撃し、倒れて行く。壮絶。

 

なんとかマッケンジー大佐のもとに辿り着くけれど、なかなか中に入れてもらえない。ちょっと軍隊の階級に全然詳しくないので、大佐がどのくらい偉いのか分からないのだけど、一兵士が簡単に会える感じではないのでしょうかね。あとは大事な作戦指揮を執っている真っ最中ということもあるのかな。でも、そんなこと言っている場合ではないスコフィールドは強行突破。振り返ったマッケンジー大佐がベネディクト・カンバーバッチ! カンバーバッチ目当てだったのに引き込まれて忘れていたよ😅 

 

スコフィールドの話も聞こうとせず、差し出した手紙も見向きもしない。ヾ(゚Д゚ )ォィォィそれどこじゃないんだよ!と思っていると、スコフィールドが自分は将軍の命令で手紙を持って来たのだから、あなたは読まなければならないと叫ぶと、マッケンジー大佐は手紙を受け取り、手紙を読むと即座に作戦中止を命令する。良かった😭

 

スコフィールドは労をねぎらわれ休むように言われるけれど、彼にはまだやることがあった。ブレイクの兄ジョセフを探すこと。彼のことを尋ねるとジョセフは第一波で出撃したとのこと。負傷兵がいるテントに走るスコフィールド。必死で探すけれどそれらしき人物はいない。戦死してしまったのかと絶望しかけた時、テントの外で負傷兵を運ぶ指示をしている人物が。ブレイクと顔立ちが似ている。ジョセフ・ブレイク(リチャード・マッデン)だった。

 

スコフィールドはブレイクと共に伝令の任務を受けここに来たこと、ブレイクが途中で命を落としたこと、彼が命の恩人であることを告げる。ジョセフは一瞬泣き出すが、スコフィールドにお礼を言う。スコフィールドがブレイクの母親に手紙を書きたいと話すと、ジョセフはそうしてやって欲しいと言い、彼に食事をするように言う。

 

任務と約束を果たしたスコフィールドは地面に腰掛け、ポケットから写真を取り出す。このシーンは冒頭のシーンと呼応しているのかな。この写真の人物が誰なのかよく分からなかったのだけど、無事に帰って欲しいというメッセージが描かれていたので母親なのかな? 他にも何枚か写真を見ていたけど、家族の写真なのかな? 奥さんとか? 映画はここで終わる。

 

スコフィールドの伝令の任務は終わったけれど、戦争が終わったわけではないので、この後彼は自分の部隊にまた戻るのかな? それとも、この隊と行動を共にするのかしら? その辺りのことは全く分からない。でも、つかの間平和な時間だったし、家に帰りたくないと語っていたスコフィールドが、家族の写真を眺めていたラストは希望が持てるものだった。この静かな終わりは、彼らと共にずっと戦場にいた見ている側もホッとした😌 

 

エキストラを含めるとかなりの人数が出て来るけれど、前半は2人で後半は1人での芝居が多い。主演2人はほぼ無名なため要所要所に英国を代表する役者たちを配している。コリン・ファースに全く気付かなかったのは大変申し訳なかった🙇 スミス大尉のマーク・ストロングがかっこよかった✨ 友人を亡くした悲しみと一人になってしまった主人公を助けるおいしい役どころというのもあるけれど、優しくて軍部が似合い過ぎて素敵😍

 

お目当てベネディクト・カンバーバッチは最前線で指揮を執る重圧と、手柄を立てたいという功名心を感じさせて短い出演シーンで印象を残す。マッケンジー大佐が最終的には正しい判断が出来る人であってよかった😌 ディーン=チャールズ・チャップマンが図らずも主人公を巻き込むブレイクを嫌味なく演じていた。2人で森のような所を歩いている時には楽しそうですらあって、微笑ましかった。亡くなるシーンの演技は真に迫っていて良かった。

 

そしてスコフィールドのジョージ・マッケイが良かった。元の部隊で功績を挙げたとはいえ、まだ若い兵士の彼はプロの兵士というわけではないだろうから、恐怖も感じているわけで、それをきちんと伝えてこそ、観客を引っ張れるわけなので、その辺りとても素晴らしかったと思う。特に歌声に聞き入る兵士たちの姿を見て、崩れるように座り込んで呆然とした演技が素晴らしかった。このシーンが全体的に美しかったこともあり、ボロボロ泣いてしまった😢

 

とにかく臨場感がスゴイ! 全編がワンカットというわけではないけれど、一つのシークエンスはほぼほぼワンカットで撮られているから、見ている側の気持ちが途切れることがない。カメラが主人公たちの目線の高さだったりするので、臨場感がある。戦闘シーンはもちろん、全てのシーンで自分もそこにいるかのような感覚。『ダンケルク』(感想はコチラ)もそうだったけど、ずっと眉間にシワで体に力が入っていたので見終わってグッタリ。でも、爽快感とは違うけれど、何かそれに近い感覚がある。

 

かなりの数の遺体が出て来て、それらがとてもリアルなのでちょっと辛いけれど、それも含めてセットや美術がスゴイ。戦場と自然を適度に織り交ぜ、ホッとできるシーンも差し込み緩急になっている。そして、何度も書くけど森の中で歌を聞くシーンは本当に神々しいまでの美しさだった。この時歌われた曲は「I'm a Poor Wayfaring Stranger」という曲で、英語版Wikipediaによると19世紀初頭のフォークソングとかゴスペルってことなのかな?

 

前述したけれど、エンドロールでは今作を作るきっかけとなった監督のおじい様であるアンドリュー・H・メンデスさんに献辞がされている。

 

第一次世界大戦時の話だから楽しい映画ではないけれど、戦争体験のない世代が戦争映画を見る上で、入りやすい作品ではないかなと思う。銃撃戦があったり主人公も敵兵を殺すけれど、いわゆる戦場の話ではないので怖いシーンも少ない。とはいえ臨場感がすごいので追体験できる。これはオススメ。

 

『1917 命を懸けた伝令』公式サイト

 

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【art】「永遠のソール・ライター」@Bunkamuraザ・ミュージアム

2020-02-24 01:38:57 | art

【art】「永遠のソール・ライター」@Bunkamuraザ・ミュージアム

 

 

Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「永遠のソール・ライター」を見に行ってきた! 先日見た日曜美術館(記事はコチラ)を参考に見て来た。

 

 

新型コロナウィルスの感染が広がる中、不要不急の外出は慎むべきかとも思ったのだけど、閉幕が迫っていたので思い切って行ってきた。自粛している人が多いのか渋谷自体もいつもよりは空いてたかな。外国人観光客がいないのも大きいかも。喜ぶべきことではないと思うけれど、美術展を見るには空いてて見やすかった。

 

ソール・ライターについて詳しくはWikipediaを見ていただくとして、ザックリと紹介しておくとピッツバーグのユダヤ人家庭に生まれる。父親は高名な学者で、ソールがラビになることを期待。しかしソールは神学校を中退し逃げるようにニューヨークへ。ヘンリー・ウルフとの出会いで「ハーパーズバザー」のカメラマンとなり、ファッション写真家として人気を得るが、商業主義的な風潮になじめずスタジオを閉め、以来数十年にわたり自宅近くのストリートスナップを撮り続けた。2006年ドイツの出版社の「Early Color」により脚光を浴びる。2013年11月26日89歳で死去。

 

いつもどおり感想をTweetしておいたので、それに追記する形で感想記事として残しておく😌

 

 

「キス」

 

最初はモノクロームからスタート。この時期の写真は小さい作品が多い。アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真なども見ていたそうなので、影響された部分はあるのかな。とはいえ全然詳しくないけど😅 モノクロ作品の中では一番この「キス」が印象に残った。

 

「夜のバス」

 

日曜美術館でも紹介されていたけど、確かにカラーであることに意味がある気がする。一見すると人物はシルエット的だし車内も暗いのでモノクロっぽくもあるのだけど、外のピンクっぽい光とか真ん中の荷物?とかがアクセントになっている。この人物2人はどこかに向かうのか、帰宅するのかいろいろドラマが浮かぶ。

 

「タクシー」

 

「タクシー」のこういう切り取り方の構図とかが特徴で、そういう視点での鑑賞が目的だったのだけど、それ以外にも撮影された当時の色が感じられるのはカラーならでわだと思う。この赤と黄色の取り合わせの感じが、ミッドセンチュリーっぽくて好き😍

 

 

「ハーパーズバザー」

 

この「ハーパーズバザー」は1959年2月号に掲載されたのかな? 表紙? まずこのコートの色と形が好き過ぎるし、帽子もいいし、アイメイクの濃いモデルの表情もいいし、寄りかかっている車のデザインとカラーもいいし、それらが見切れてる感じの構図もいい。これだけ邪魔されていながらしっかり主役。もう全部好き😍

 

「赤い傘」

 

これ日曜美術館の記事にも書いたけど、実物を見てもやっぱり絵っぽい質感。雪の中に赤い傘が印象的だけど、窓の落書きも好き。〇×ってアメリカにもあるんだね😲

 

 

「モンドリアンの労働者」

 

このおじさんの後ろ姿もさることながら、この何だかよく分からない切り貼りされた板をモンドリアンだと思う感じが素敵だなと思った一枚。

 

「赤・青・黄のコンポジション」ピエト・モンドリアン

これね😀

 

「板の間」

 

「板の間」は板の間から撮った構図だけど、見ている側も板の間から覗き見ている感覚になる。そいうのがおもしろい。それはやっぱり日常を覗き見ているっていうおもしろさだと思う。

 

 

「デボラ」

 

デボラ・ライター 愛称デビーは2歳年下の妹。厳格な父親はじめ愛情の薄い家庭だったとソール・ライターが語る家族の中で、感受性豊かなデボラが唯一の味方だった。デボラをモデルに100点を超える写真を撮ったそうで、今回もかなりの点数が来ている。タイトルが「デボラ」という作品が多いのだけど、自身が一番心に残ったのはNo.156の「デボラ」 強いけれど、どこか儚げな目線に引き付けられた。20代で精神を病み2007年に亡くなるまで施設で過ごしたというデボラ。彼女の存在はソール・ライターの中でもとても大きなものだったのだろうと思う。

 

 

「ソームズ」

 

ソールズってTweetしちゃってるけど、本当はソームズ! ソームズ・バントリーとはモデルと写真家として知り合い、趣味が共通していることから恋人となった。40年間パートナーだった。モデルだったから撮られ方をしっているので、どの写真もカッコイイ。こちらも同じ「ソームズ」というタイトルの作品が多いけど、一番好きだったのはNo.193の「ソームズ」 これは素のソームズなんじゃないかな? ソール・ライターは"彼女が揺り椅子に座って音楽を聴いているのを眺めるのが好きだった"と語ったのだそう。そういう関係はとてもいいなと思った。無理しない何気ない日常を好きだと思える関係。

 

 

通常美術展での映像展示は、画家などの生い立ちや作品が生み出された背景などを紹介するものが多い。今回はスライド。四角く囲まれた展示スペースの入り口と対角にスライドが映し出されており、その角に直角に交わる壁にも映像が映し出される。スライドも壁の映像もそれぞれ一定の時間で切り替わる。もちろんスライドがメインで見応えがあるのだけど、壁の映像もソール・ライターの暮らした部屋などが映されて興味深い。3点ほど浮世絵が飾られているのを発見! うち1点は鈴木晴信っぽかったけど違うかな?🤔 浮世絵好きとしてはうれしかった。

 

 

総評としてはこんな感想かな。どれもかっこよくて素敵だったけど、ソール・ライターが撮ったのはニューヨークの日常。でもそれはもう存在しないニューヨークなんだよね。そう考えるととっても切なくなって、そしてそれがアートたりえる所以でもあるのかなと思うと、写真って奥が深い。

 

 

ポスターサイズの作品もあるけれど、基本写真なのでサイズは小さめ。でも導線が考えられているので見やすかった。空いていたということもあるとは思うけれど、メモなど取りながらじっくりみたけど、物販も含めて1時間半くらいで見終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の展示スペースにはソールライターが住んでいたアパートの壁を再現したコーナーが。ここは撮影OKとのことで、いろいろ撮って来た。ネコの絵がかわいいなと思ったのだけど、これはソームズ・バントリーが描いた油絵なのね。お互いが描いた油絵を壁に飾るとか素敵だな✨

 

 

図録 2,750円

 

普段あまり図録は買わない。昔はよく買っていたのだけどキリがないし、置く場所もないし😅 でも、これは買ってしまうわ。まずサイズがコンパクトで本棚に収まりやすい。基本1ページ一作品で見やすい。まるで写真集のような作りなので、パラパラ眺めるのに良さそう。

 

ポストカード各165円

 

図録を買わない代わり、気に入った作品のポストカードを必ず1枚は買うようにしている。A4のクリアフォルダーにチラシと展示リストとポストカードをセットでつづって保管しているため。今回は4枚を購入。ハチワレ猫がたくさん映っているのはコンタクトシートでベタ焼きのこと。隣の猫ちゃんの作品名は「無題」だけど、一緒に展示されていた作品によると、この子の名前はパトナムだと思う。この面構えがいいね

 

ということで、やっぱり行って良かった! ちょっと人混みが怖いのでオススメしにくい時期ではあるけど、自分はずっとニコニコしながら見てた。この日、ちょっと嫌なことがあったのだけどすっかり癒された😌 

 

永遠のソール・ライター:2020年1月9日~3月8日 Bunkamuraザ・ミュージアム

ニューヨークが生んだ伝説の写真家 ソール・ライター展|Bunkamura

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【動画】宇野昌磨選手 チャンレンジカップ2020 FS

2020-02-23 08:18:47 | 【動画】ShomaUno

⛸【動画】宇野昌磨選手 チャンレンジカップ2020 FS⛸

 

 

オランダのハーグで開催中のチャレンジカップ2020での宇野昌磨選手のFS演技。昌磨がやりました! 4Tの着氷が乱れたものの、ほぼノーミスの演技で優勝です

 

冒頭は宣言通り4S! 転倒することが多かった4Sだけど、ステファン・ランビエールコーチに後押しされたとうことで、見事に成功です。GOE2.91点の加点! 続く4Fはもう3回転か?というくらい軽々跳んで2.86点の加点。3本目の4Tはステップアウト💦 -2.43点だけどミスらしいミスはこれだけ。3Aは見事に着氷して3.04点の加点! 4T+2Tも決めた! 2.66点。構成を変えたのでここから後半3本というのも得点源になるけどリスクも大きい。後半2本めは3Sで1.29点。そして最後に大技3A+1Eu+3Fもキレイに着氷! 2.40点の加点。

 

磨きのかかったスピンは3つともレベル4を獲得し、それぞれ0.83点、1.12点、1.68点の加点! ステップはレベル3だけどこれは何でだろう?🤔 でも1.45点の加点。198.70点。トータル290.41点で優勝🥇

 

これはSPの時も感じたけどとにかくスピードがスゴイ! ランビ先生と振付のデイヴィッド・ウィルソンとブラッシュアップしたというプログラムは、より情感豊かで全てのエレメンツが流れの中で行われているので、見ていて気持ちが途切れる部分がない。そして男の色気を感じる。個人的に男性の色気は切なさだと思っている。「ダンシング・オン・マイ・オウン」という曲の歌詞を読んでいないので、どういう状況を歌っているのか分からないけれど、切なげなヴォーカルに乗って滑る昌磨の演技からは、切なさを感じてそれが色気になっている。

 

何度も書いているけど色気が大人の演技でもないし、大人の演技が表現力があるということでもない。子供らしい曲を子供らしく表現するのも演技力でしょう。マスコミは特に女子選手に大人の演技と称して色気を求めるけど、それはお色気であって表現力ではない。でも、この昌磨のDOMOのように切なさがテーマならば、それを感じさせて色気がにじみ出てているならば、それこそ求められている表現力! 今回曲のInterpretation of the Musicの項目で9点台後半が並んだのも、その辺りが評価されてのことだと思う。

 

4Tでステップアウトしているし、4T+2Tを4T+3Tに出来れば基礎点も上がる。SPではコンビネーションが抜けているので、これをキレイに決めればあと10点以上稼げるので、300点超えも期待できる。ネイサン・チェン選手と直接対決となる世界選手権へ向けて、大きな自信になったんじゃないかな? 2人の完璧な演技での戦いが早く見たい!! 

 

そういえば、SP演技後のフラワーガールとのエピソードがニュース記事になってた! フラワーガール転倒 宇野昌磨、演技後のさりげないフォローに反響「優しくて和んだ」|The-ans.jp

 

ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))

 

CHALLENGE CUP 2020 Senior Men - FS Shoma UNO

優勝おめでとう!🎊

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【動画】宇野昌磨選手 チャレンジカップ2020 SP

2020-02-22 10:37:29 | 【動画】ShomaUno

⛸【動画】宇野昌磨選手 チャレンジカップ2020 SP⛸

 

 

オランダのハーグで開催中のチャレンジカップ2020での宇野昌磨選手のSP演技。夜中の3時過ぎの滑走ということで、6分間練習まで見てたのだけど、まさかの寝落ち💤 後から動画で確認した😅

 

6分間練習ではジャンプが開いてしまってたり、着氷が流れていないというか、あえてなのか両足で踏ん張るような形での着氷が多く心配していたけど、演技が始まってみれば冒頭の4Fが自身も完璧というほどの出来栄え。GOEも3.30点の加点。これはもう少し加点くれてもよかったんじゃないかな🤔 続く4Tからのコンビネーションは1本目で着氷が乱れてコンビネーションにならず😫 演技後のインタビューで6分間練習で1回も跳んでないことに気づいたと言っていたので、ジャンプ前に気づいて迷いが出たのかな? 以前はコンボ抜けだと0点になっていたけど、今は実施したジャンプの基礎点×0.1×GOE-5を実施したジャンプの基礎点から引くという評価になっているそうなのだけど、4T<COMBOの基礎点が7.60点になってるので計算が合わないな🤔 採点方法が難しくてよく分からない😅 3Aは着氷。着氷はやや前傾して流れなかったけれど1.44点の加点。

 

スピンは全てレベル4で0.83、0.78、1.12点の加点。ステップもレベル4で1.64点の加点。スピンはもともと上手かったけど、スピンの名手ステファン・ランビエールに師事したおかげでより磨きがかかった印象。全体的に体も良く動いていてキレキレ✨ 4Tも回り過ぎてしまっているための失敗かもしれない。91.71点で首位発進! FSもガンバレ!!

 

 

演技後、昌磨と入れ替わりにリンクインしたフラワーガールが転倒してしまうというアクシデント。心配そうに見つめる昌磨は、この後このフラワーガールがリンクサイドの女性に投げたエッジカバーを拾ってあげておりました😌

 

ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))

 

-音ズレ修正 Challenge Cup チャレンジカップ SP 宇野昌磨 ShomaUno-

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【cinema】『ジョジョ・ラビット』

2020-02-21 00:52:31 | cinema

2020.02.01 『ジョジョ・ラビット』鑑賞@TOHOシネマズ楽天地

 

これは見たいと思ってた! スカーレット・ヨハンソンとサム・ロックウェル出てるし、ヒトラーが出て来るわりにポップなかわいい映画に見えたので。ムビチケ買っとくの忘れたので、映画の日に見に行ってきた~

 

ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

「空想のヒトラーが唯一の友である少年ジョジョは、憧れのヒトラー・ユーゲントに入団し意気揚々。しかし、ウサギを殺せなかったことにより、ジョジョ・ラビットと不名誉なあだ名をつけられてしまう。爆弾訓練中に負傷したジョジョは自宅に戻される。ある日、亡くなった姉の部屋に隠し扉があることを発見し・・・」という感じかな🤔 思っていたよりもずっと重くて辛い話だったけれど、思っていたとおりポップな語り口だったので、辛くなり過ぎずに見ることが出来た。とても愛おしい作品だった😌

 

タイカ・ワイティティ監督作品。監督作品は『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』と『マイティ・ソー バトルロイヤル』を見ている。どちらも、なかなかおもしろかった印象。今回、ヒトラー役も演じているけど、俳優としても活動しているのね。

 

作品について毎度のWikipediaから引用。『ジョジョ・ラビット』(Jojo Rabbit)は、2019年アメリカ合衆国コメディ映画。監督はタイカ・ワイティティ。主演はローマン・グリフィン・デイヴィス。共演はトーマシン・マッケンジー、タイカ・ワイティティ、レベル・ウィルソンスティーブン・マーチャント英語版アルフィー・アレンサム・ロックウェルスカーレット・ヨハンソンら。

 

2018年3月、タイカ・ワイティティが監督を務めるだけでなく、「主人公のイマジナリーフレンドアドルフ・ヒトラー」として映画に出演することも明らかになった。ワイティティは役について「孤独な少年のヒーローの最高のバージョンであり、彼の父親のような存在。」と語った。同年同月、スカーレット・ヨハンソンが「密かに反ナチスである主人公の母親としてキャストに加わった。同年4月、サム・ロックウェルが「ヒトラーユースキャンプを運営するナチスのキャプテン」としてキャストに加わった。同年5月、新人のローマン・グリフィン・デイヴィスが主人公として、トーマシン・マッケンジーが「ヨハンソン演じる母親が自宅に隠しているユダヤ人の少女」としてそれぞれキャストに加わった

 

本作は批評家から好意的な評価を受けている。Rotten Tomatoesでは78個の批評家レビューのうち78%が支持評価を下し、平均評価は10点中7.51点となった。MetacriticのMetascoreは22個の批評家レビューに基づき、加重平均値は100点中53点となった。サイトは本作の評価を「賛否両論または平均的」と示している

 

とのことで、後はあらすじとキャスト紹介があるくらいでほぼコピペ。評価は概ね好評なのかな。ちょっと割愛してしまったけれど、評価の中に"不謹慎なユーモア"という言葉があって、そこが受け入れられるかがカギなのかなと思う。個人的にはそれが痛烈な皮肉になっていて好きだった。

 

冒頭からジョジョことヨハネス・ベッツラー(ローマン・グリフィン・デイヴィス)と一緒にヒトラー(タイカ・ワイティティ)が登場している。ジョジョにとってヒトラーはヒトラーとして認識されていて、ヒトラーらしき忠告をしてくる。こういう想像上の友人をイマジナリーフレンド(Wikipedia)というのだそう。ちょっとよく分からないのだけど、本人としてはイマジナリーフレンドが実在しないって認識がないってことなのかしら? あと、今作のようにイマジナリーフレンドが有名人だったり実在の人物っていうパターンもあるということなのかな? イマジナリーフレンドついて今作の描かれ方が正しいのか不明なのだけど、ジョジョとしてはヒトラーが自分の近くにいることについて、不思議に思っている様子はない。ヒトラーを演じているのは監督のタイカ・ワイティティで、ペッタリ横分け&ちょび髭で軍服というアイテムを纏っているけど、そんなに似てない。似てる人を登場させないってことも狙いだと思われ、それがコミカルでホンワカする要素となっている。



ジョジョの家族構成については追々分かってくる感じなのだけど、先にまとめて書いておく。現在、ジョジョは母親のロージー・ベッツラー(スカーレット・ヨハンソン)と2人暮らし。父親はイタリアに出征していることになっているが、後にジョジョの指導を行う上級生?が、脱走したと言っていたし、さらにある人物から衝撃発言があるけど、それが真実かは結局分からない。ジョジョにはまだ十代前半だった姉がいたけれど、現在は亡くなっている。この姉の存在はとても重要なのだけど、何故亡くなってしまったのかは語られないので分からない。さらに、姉が亡くなったことは周囲は知らないらしい。これも何故なのかは分からないけど、それは重大な秘密のためなのかも?🤔 母親はジョジョをとても可愛がっていて、ジョジョがナチスに憧れているのを少し心配そうにしている。



さて、ジョジョは憧れのヒトラー・ユーゲントに入ることが許される。大喜びで街を走り抜けるジョジョ。ここでドイツ語の「I Want To Hold Your Hand」が流れるのが印象的。音楽の使い方も良かったと思う。無邪気な姿に笑いながらもやり切れなさを感じたりする。原っぱのような所で入隊式が行われるけど、指導官クレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)が挨拶するステージ的なものも残念な感じだし、ダラダラと登場した指揮官はまさかの Heil Hitler guys の呼びかけ。これは笑ったー🤣 部下のフロイライン・ラーム(レベル・ウィルソン)の挨拶もあったけど、コチラは笑わせようとするセリフが逆に笑えず。レベル・ウィルソンは『ピッチ・パーフェクト』『ピッチ・パーフェクト2』と『キャッツ』(感想はコチラ)と見たけど、個人的にことごとく笑えなかったので、多分合わないんだと思う。あくまで個人的な感想😌



ジョジョは張り切って訓練に参加するけど、怯えていることを上級生2人に目をつけられてしまい、彼らが指導する訓練で皆の前でウサギを殺すように言われてしまう。心優しいジョジョはウサギを逃す。すると、腰抜けのジョジョ・ラビットだとからかわれる。これがタイトルとなっているわけだけども、弱い者の命を簡単に奪うこと、そして正しい行いをした者を馬鹿にする行為を皮肉っているのだろうから、とてもメッセージ性のあるタイトルなのだと感心する。



別の日、ジョジョは爆弾の訓練を受けるが、またビビリを発揮してしまう。でも、イマジナリーフレンドであるヒトラーに励まされると、突如爆弾を持って走り出し、待機中の皆の間を走り抜け、爆弾を投げるもまさかの木にぶつかって跳ね返され、被弾してしまう。この皆の間を走り抜けているのが、映画サイトなどでよく使われてる画像のシーンで、この時のタイカ・ワイティティのポーズが素晴らしい。ジョジョが被弾してしまった直後、これは悪い例だと大尉が言って笑いを誘うので、てっきり大したことないケガなのかと思ったら、顔に傷が残ったり、足を引きずったりするような大怪我だった😱その辺りはリアルで良かったと思う。

 

このジャンプね!



ヒトラー・ユーゲントに参加できなくなってしまったジョジョは、母のロージーに連れられてある施設に行く。ここがどういう施設なのかよく分からなかったのだけど、ナチスの事務処理的なことをするらしい? ジョジョの事故の責任を取らされ、クレンツェンドルフ大尉はここに左遷されたらしい。ロージーはジョジョにケガをさせたのだから、彼をここで使って欲しいと、かなり強い口調で言う。大尉はその口調に押されて承知する。2人は以前からの知り合いのようにも見えたので、この後何かあるのかと思ったけど、特になにもなかった😅



この施設はかなりゆるい感じで、ジョジョの親友でポッチャリしたヨーキー(アーチー・イェーツ)たちヒトラー・ユーゲントのメンバーが軍服で武器を持ったままプールで泳ぐ訓練をしたりするけど、それもコミカルに描かれている。またハッキリ明言はされないけれど、クレンツェンドルフ大尉と部下のフィンケル(アルフィー・アレン)はゲイの恋人である感じが示唆されている。

 

どのタイミングか忘れてしまったけどクレンツェンドルフ大尉が新しい軍服をデザインしたとジョジョにスケッチを見せるシーンがある。これがまた派手でちょっとクスッと笑ってしまうのだけど、これは後に劇的なシーンで登場し切なさを倍増させることになる。



ジョジョの仕事は戦意鼓舞するポスター貼り。この辺りまで実際には重い内容だけど、かなりコミカルでポップに描かれているので、ポスターの内容に関係なく、一生懸命なジョジョを少し誇らしく思ってしまう。実は、後に向かってトーンが変わっていくので、その辺りを意識してのことなのかなと思ったりする。たしか、この時点でジョジョが反ナチスのチラシを見つけていたと思う。これは後の伏線。



細かい順番は忘れてしまったのだけど、ジョジョが母のロージーと歩いていると、広場で数人の男女が吊るされていた。ジョジョがあの人たちは何をしたのかと聞くと、ロージーはすべきことをしたのだと言ったと思う。ここで少し引っかかるのだけど、具体的には思い至らず。まさかこのシーンが後の伏線になっているとわ!😲 後から知ってビックリした。ナチス統治下で行われていたであろう反ナチスの処刑。見ている側としては、このシーンにショックを受けつつも、どこかで諦めのようなものを感じている。それが後に感情を揺さぶられる出来事として出てくるので、より怒りや憤りを感じる。



母のロージーは仕事に出ているため、日中一人でいることが多くなったジョジョは、ある日姉の部屋で遊んでいる時、壁に奇妙な隙間があることを発見する。ヒトラー・ユーゲントでもらったナイフを隙間に入れて動かすと壁が開いた。中から少女が現れたのだった。ジョジョはここで気を失ってしまう。見ている側には少女がどういう境遇なのか直ぐ分かるので、その後の2人のやり取りなどは、適当にまとめて書いておく。



少女はエルサというユダヤ人。どういう経緯でロージーに匿われたのか言及があったか忘れてしまったのだけど、後にエルサは姉の友人であったことが分かる。ナチスを信奉しているジョジョは、エルサのことを全く信じようとしなかったし、見ている側も少し疑っていたけれど、ある出来事によるとこれは事実なのだと思う。



ユダヤ人には尻尾があるとか、ツノがあるとか教え込まれていたジョジョは、エルサにもとても失礼な態度をとってしまう。エルサは呆れるけれど、ジョジョをからかおうと思ったのか大袈裟に描写し、ジョジョがそれを絵にしたりと不思議な交流が続く。ジョジョは次第にエルサに恋心を抱くようになる。



ロージーと話している時、恋というのは素敵なものだと教えられる。お腹の中で蝶が羽ばたいているような感じだと言われたジョジョが、エルサと話しているうちに、お腹の中を青い蝶が羽ばたく映像が素敵。この話をしている時、ロージーとジョジョは川岸を歩いていて、ロージーが堤防のようなところに登り、ちょうど足元がジョジョの目線の位置になる。ロージーは戦時中とは思えない派手な靴を履いており、度々アップになるのだけど、ここでは特にそれが顕著で気になっていたら、これはやはり後の伏線だった。

 

ちょっと順番があやふやになったしまったのだけど、ジョジョがエルサに恋していることを自覚する前、婚約者からの手紙だと偽って、自分で手紙を書きエルサに読んで聞かせるシークエンスがある。エルサは婚約者が文学(シェイクスピアだったかな?)から引用した手紙をくれたと話していたため、図書館に行き本を引用してまでエルサと別れるという手紙を書く。ジョジョとしてはエルサが自慢するので困らせてやろういうことだろうけど、それは実は嫉妬で恋だからね。この手紙を読まれたことで、エルサに号泣されてしまい、罪悪感を抱くことになり、さらにエルサが気になっていく。



エルサはジョジョといる時はお風呂に入ったり、姉の部屋で姉の服を着たり自由に過ごし、ジョジョとも姉と弟のような関係になる。そんな中、ゲシュタポのディエルツ大尉(スティーブン・マーチャント)がジョジョの家の捜査にやって来る。ロージーは留守でジョジョはたった一人で対応しなければならない。たまたま通りかかったクレンツェンドルフ大尉が付き添ってくれるが、ディエルツ大尉らの捜索は執拗で、とうとうエルサが隠れている姉の部屋にやって来る。ドキドキ。

 

緊張が走る中、姉の部屋のドアを開けると、姉の服に着替え身なりを整えたエルサがいた。エルサは自分はジョジョの姉のだと名乗る。ディエルツ大尉は身分証の提示を求める。エルサは身分証を取り出し、クレンツェンドルフ大尉に渡す。生年月日を尋ねると少し動揺しつつも答えるエルサ。クレンツェンドルフ大尉は少し間があったものの合っていると言ってエルサに身分証を返す。ディエルツ大尉らの疑いは晴れ、彼らは帰って行く。するとエルサはジョジョに誕生日の日にちを間違えていたと言う。クレンツェンドルフ大尉はエルサの嘘を見抜いていたけれど、黙っていてくれたのだった。

 

この時、クレンツェンドルフ大尉が何故見逃してくれたのかは分からない。ジョジョと良い関係が築けていたとはいえ、バレれば自分の身にも危険が及ぶのに、庇ってくれるほどの関係ではなかったように思う。とはいえ、ユダヤ人を匿っていたとなれば、エルサはもちろんロージーだけでなくジョジョにも害が及ぶ。まだ子供のエルサとジョジョを助けたいということだったのかもしれない。そしてクレンツェンドルフ大尉は後にもう一度ジョジョを救うことになる。

 

しかし、ジョジョにとって大変な悲劇が起きる。再び広場で吊るされて処刑された人の中にロージーもいたのだった。数日前、ジョジョはロージーが町で密かにビラを置いている姿を目撃していたし、前夜だったか夕飯時に父親のコートを着て、炭で口の周りに髭を描いて父親を演じてジョジョをからかったりして、とても良い親子関係を見せいていたのは、後から思うと伏線だったのね😢 このシーンではロージーの足元しか見せない。見ている側はあの靴が映されてロージーが処刑されたことを知る。それが辛さをより際立たせている。

 

父親が戦地にいる(ことになっている)とはいえ、世間的には独りぼっちになってしまったジョジョ。母親の死因が影響しているのか、そもそも親戚が不在なのか分からないけど、ジョジョは表向き一人で生活する。配給を取りに行ったりと辛い生活ぶりが描かれる。家にはエルサがいるわけで一人ではないけれど、ユダヤ人を匿っているわけだからエルサは足かせにしかならない。そういう部分を現実味がないと感じる人もいるかもしれないけれど、悲惨過ぎない描き方に救われた部分はある。ことさら悲惨さを強調しなくても伝わるものは伝わる。

 

そうそう! イマジナリーフレンドのヒトラーは、ちょこちょこ登場していたけれど、エルサに恋したことを自覚して、ユダヤ人は教えられていたような人たちではないということが分かった時点で、ジョジョがイマジナリーフレンドのヒトラーの言うことを思いきり否定すると、窓から飛び出してしまい二度と現れない。要するに必要なくなったということで、これはイマジナリーフレンドがヒトラーの姿をしていたことが、ナチズムや偏見などを体現しており、それを否定するという意味が込められているということなのだと思う。

 

連合軍の攻撃は日増しに激しくなっており、爆撃の中ジョジョが逃げていると、少年兵として戦っているヨーキーが別の少年兵と2人で大砲を持って走っている。ジョジョがヨーキーと声をかけると、振り向いたヨーキーが手を振って話してしまったため、大砲が落ちて店を誤射してしまうコミカルシーンあり。ここ予測ついたのに思わずアラッって声出ちゃったオバさん化が酷い😅

 

さらにジョジョが逃げると、自らデザインしたド派手軍服を着たクレンツェンドルフ大尉と出会う。大尉はこれから連合軍に向かって突撃するという。もちろんフィンケルも一緒。なるほど、これはドン・キホーテなんだね🤔 その前にフロイライン・ラームも突撃しているのだけど、やっぱりレベル・ウィルソンのおもしろさが分からないゴメン🙇 

 

大尉たちが突撃した後、激しい攻撃を受ける。爆撃が終わった後、ナチスの軍服を着ていたジョジョは連合軍に捕まってしまう。え? まさか少年だから捕虜にしないよね? と、思っていると連れていかれた先には負傷したクレンツェンドルフ大尉がいた。大尉はジョジョに最後に良いことをしたい的な事を言い、ジョジョの軍服を脱がせ大声でユダヤ人は出ていけ!とジョジョを罵倒する。連合軍の兵士が駆けつけてジョジョを解放し、逃げるように言う。ジョジョは戸惑いながらも逃げる。兵士に連行されたクレンツェンドルフ大尉。ジョジョが敷地から出ると銃声が聞こえた。クレンツェンドルフ大尉は自分の命と引き換えにジョジョを救ってくれたのだった。このサム・ロックウェルの演技が素晴らしくて泣いたー😭

 

家に戻ったジョジョは、エルサと離れたくないためエルサにドイツ軍が勝ったから、外に出ては危険だと嘘をつく。ジョジョはエルサの恋人からを装って手紙を書く。必ず帰るから待っていて欲しいという内容の手紙に、エルサは手紙を書いたのはジョジョだと見抜く。なぜなら恋人は既に亡くなっているから。自分をなぐさめようとしてくれたことにお礼を言うエルサに、ジョジョは自分はエルサに恋していることを告げる。エルサは自分もジョジョを愛していると言うけれど、ジョジョはそれは弟としてだということが分かっていた。切ない😢

 

そして、ジョジョはエルサを外に連れて行く。ドイツが勝利したと思っているエルサは畏れるけれど、外に出るとドイツが負けたことが分かる。エルサは自分を騙したジョジョに平手打ちをするけれど、これからどうするかと問うジョジョに対し、静かに体を動かしはじめる。それにジョジョも応え2人は踊り始める。映画はここで終了。

 

エルサはジョジョにロージーから聞いた話として、ジョジョの父親はイタリアで反戦活動をしているのだと語るシーンがあった。真偽のほどは不明だけど、ヒトラー・ユーゲントの上級生が脱走したと話していたので、本当のことなのかもしれない。この後、エルサとジョジョはしばらく一緒に生きていくのか、ジョジョの父親が帰って来るのか全く分からないけど、とにかく自由を喜ぶシーンがラストなのは映画の終わりとして良かったと思う。

 

役者たちは子役含めてみな良かった。ヨーキーのアーチー・イェーツくんには和ませてもらった🤣とにかくカワイイ! エルサのトーマシン・マッケンジーもユダヤ人としての誇りを失わず過酷な状況を生きる姿を好演していたと思う。そしてジョジョのローマン・グリフィン・デイヴィスくんが良かった。ジョジョは実はとても辛い状況になってしまうのだけど、それでも生き抜く強さをおとぎ的に見せているわけで、それにはローマンくんの明るさやかわいさがとても必要だったのだと思う。ジョジョは基本一生懸命で、でもそれがコミカルに見えるタイプのコメディでもあるので、その辺りどこまで自覚して演じているのか分からないけど、とても良かったと思う。

 

忘れがちだけどイマジナリーフレンドのヒトラー役でタイカ・ワイティティ監督が出演。このヒトラーはジョジョが作り出したヒトラーだから、実際のヒトラーではないけど、ヒトラーが言いそうなことを言うヒトラー。でも、ジョジョと一緒にジャンプしちゃうヒトラー。その感じが逆に皮肉になってて良かったと思う。今作品でアカデミー賞助演女優賞ノミネートのスカーレット・ヨハンソンがとても良かった。反戦運動をしていてユダヤ人を匿っているけど、ナチスを信奉する息子のことは否定しない。単純に隠れ蓑にしていたわけではないと思う。その辺りの潔さというかかっこよさを感じた。ジョジョに恋愛の話をするシーンがとても良かった。

 

実は今回個人的に一番良かったのはサム・ロックウェル。いつも上手いし好きな役者なので、サム・ロックウェルならこのくらいやるだろうとも思うのだけど、おそらくゲイという設定のクレンツェンドルフ大尉は、それもあってどこか体制からはみ出しているということを自覚している部分があって、だからこそ弱者に対して冷酷になり切れない部分があったのだと思う。その辺りを前半のいい加減な感じに見せている部分でも、全身にそこはかとなく漂わせているのがスゴイ。そして、やっぱりラストのジョジョを助けるシーンが素敵すぎる✨ 

 

前半はとにかくコミカルでアニメ的な印象。中盤はややファンタジー的な感じに。そして終盤はヒューマンドラマになる。映像のトーンもポップなものからだんだんダークな感じになっていく。その感じがアニメ的というか映像を見ているのに物語を読んでいるような感覚で、それがとても好きだった。ナチズムやホロコーストをポップに描くべきではないという意見もあると思うけど、個人的にはふざけているとは思わなかったし、重いテーマをポップに見せるのもありなんじゃないかと思う。

 

ジョジョの部屋のポップな感じと、姉の部屋の少しダークなトーンとか好きだった。スカーレット・ヨハンソンの衣装がとてもカラフルでオシャレ。靴はあのシーンを印象的にするためでもあるとは思うけれど、TLに流れて来た文筆家の長谷川町蔵氏(@machizo3000)のツイートによれば、ロージーがファッショナブルで常にワインを飲んでいたのは、当時世界で最もリベラルでナイトライフが盛り上がっていたワイマール共和国時代に青春を過ごしたことを表しているのだとか。なるほど! だから反ナチスなのね😲 そいういう背景も知っていると映画を見るのがもっともっと楽しくなるんだね🤔

 

重いテーマを重過ぎずに描いているから、見やすいのではないかなと思う。スカーレット・ヨハンソン好きな方、サム・ロックウェル好きな方も是非!

 

『ジョジョ・ラビット』公式サイト

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【tv】日曜美術館「写真家ソール・ライター いつもの毎日でみつけた宝物」

2020-02-16 00:18:42 | tv

【tv】日曜美術館「写真家ソール・ライター いつもの毎日でみつけた宝物」

 

 

芸術家や作品を紹介する番組。企画展などに連動して特集されることが多く、今回は現在Bunkamuraザ・ミュージアムで「永遠のソール・ライター」が開催中の写真家ソール・ライターを取り上げる。これは見に行こうと思っているので、メモ取りながら鑑賞。記事として残しておく😌

 

「永遠のソール・ライター」公式アカウントがソール・ライター風の画像をInstagramに投稿を募集する企画を行っており、そこに投稿された画像なども紹介されていたけど、そちらは個人の方の作品なので割愛😌

 

ナレーション

ソール・ライター(Wikipedia)は2000年代に80歳を超えて発見された写真家。ストリートスナップを中心に独特の構図と色で表現した作品を50年以上発表せずに続けていた。毎日カメラを持って出かけていた。2006年にドイツの出版社から「Early Color」という初の写真集が出版されたのが83歳の時。1950年代のニューヨークをまだ珍しいカラーフィルムでとらえた作品などが評判を呼んだ。

 

「板の間」

 

「板の間」は、板の隙間から見える通りの光景を捕えた作品。

 

「天蓋」

 

「天蓋」は画面の大半がカーテン。という大胆な構図。また半世紀前にカラーを楽しんでいた。

 

【丸の内仲通りロケ】

写真家のかくたみほ氏がソール・ライター風の写真を撮影しながら、彼の作風や撮り方などを解説する。丸の内仲通りで撮影していた。仲通りはアート作品が置かれていたりするのだけど、それには全くカメラを向けなかったのも印象的。

 

ナレーション

ソール・ライターは1946年に23歳で画家を目指してニューヨークに出て来たが、趣味の写真にのめり込んだ。カラーフィルムを実用化。イースト。ヴィレッジに暮らし、徒歩で20分ほどの狭い範囲を撮り続けた。肉屋や本屋などの日常を撮影。当時のイースト・ヴィレッジは家賃が安かったため、多くのアーティストが住んでおり刺激が多かった。普通の街並みを撮った。「単純なものの美を信じている」と語っている

 

【作品の特徴1:ガラス】

硝子に映った風景など、映り込みを利用。

 

【作品の特徴2:ポイントカラー】

「モノクロのみが重要だと信じていることが不思議」と語る。

 

「赤い傘」

 

「黄色いドット」

 

「赤い傘」は一見するとまるで絵画や版画のような印象。ソール・ライターは写真を加工したりはしなかったのかな? 写真全然詳しくないからフィルムとかでも加工できるのか分からないのだけど💦 

 

【作品の特徴3:1/3構図】

「何も起きていないように見えて、片隅で謎が起きている構図」

 

愛したモチーフは傘

 

「薄紅色の傘」

 

「帽子」

 

「雨粒に包まれた窓の方が有名人より面白い」

 

雪も多く用いたモチーフ。儚さや一瞬の美を表現。

 

「薄紅色の傘」は「永遠のソール・ライター展」のポスターにもなっているけど、この写真はとても素敵だな✨

 

【「永遠のソール・ライター展」会場】ゲスト:飯沢耕太郎(写真評論家)・須藤蓮(俳優)

 

「夜のバス」

 

囲われた中での2人の会話。映画の一瞬のよう。

 

飯沢氏:ライターの撮り方の上手さ。外のピンクがかった色味。シャッターの瞬間の必然性。

須藤氏:切ないけどホッとする。

飯沢氏:後ろの席の人の少し顔が見えるところが重要。語れる要素。興味がわく。

須藤氏:求めようとしたら見つからない日常をカメラを持って見つけようとした?

飯沢氏:意味を探求しようとしたのとは違う。見る側が自由に想像できる写真はあまりない。

 

ソール・ライター風写真との違いは?

飯沢氏:ルールを使えば"風"は撮れるが、ルールが内に落とし込まれていないと撮れない。

 

ナレーション

ソール・ライターはファッション写真家としてメジャーとなり、ELLEやVOGUEなどで活躍。スタジオで撮影したがる編集者が多かったけれど、外での撮影を好んだ。

 

「ハーパーズバザー」

 

収入はトップクラスで、五番街に広いスタジオを構えていた。しかし、華やかな世界に違和感を覚える。1981年事件が起きる。ソール・ライター財団ディレクターで18年間アシスタントを務めたマーキット・アーブによると、撮影中にビジネスマン(広告主ってことかな?)が指示をしてくるようになり、ある日カメラを置いて去ってしまったのだそう。スポンサーの意向が強く自由に撮れないと感じたから。

 

それ以後はカメラを持って近所へ出かけるというまるで仙人のような暮らしをしており、生活に困って友人からの援助で暮らし、電気代も払えないこともあったのだそう。売れっ子ファッション写真家だった頃の蓄えはなかったのかしら?🤔 オファーがあってもなかなか受けなかったそうで、名声よりも大切な物があると語っていたとのこと。

 

その生き方はソール・ライターの生い立ちに関係があった。1923年ピッツバーグの代々ユダヤ教指導者の家系に生まれる。父親のウルフは高名な学者で息子に大きな期待を寄せていた。ソールは聖職者になるべく勉強をしていたが、23歳の時に神学校を中退し家族を失望させる。

 

写真家を目指すと言うソールに父親は、物書き・画家はいいが写真家は最も低い職業だと告げた。偶像崇拝を禁止するユダヤ教では、他人を撮影することはタブーだった。

 

「デボラ」

 

家族の中で唯一妹のデボラが応援してくれる。初のモデルになってくれたのもデボラだった。ソールは10代から20代のデボラのポートレートを100点撮った。2人は親友のような関係だったが、デボラは20代で精神を病み生涯退院することはなかった。

 

「ソームズ・バントリー」

 

ソームズ・バントリーはモデルで、お互い油絵に興味があったため意気投合し恋人となった。ソール・ライターを支えた存在。「私を愛してくれる人、私が愛する人がいることが大切だった」と語っている。

 

【「永遠のソール・ライター」会場】

「デボラ」

 

飯沢氏:ポートレートとしてカッコイイ。テクニックを超えた愛情を感じる。

須藤氏:カラーコーナーから来ると別の写真展のように感じる。視覚から感情へ訴えて来る。ソールの愛情の方が強い。

飯沢氏:悲哀を感じる。写真に未来が写ってしまうことがある。その後の人生が入ってしまう。デボラのもろさを撮りたかった?

 

(画像見つけられず💦 頭が切れた「デボラ」という作品について)

 

飯沢氏:下手な写真も入っている。不安定な感じ。精神的なバックアップ。後押ししてくれた。

 

デボラが何故病んでしまったのかは語られなかったのだけど、タブーを冒してまでソール・ライターに協力してくれたのだから、デボラの中にも強い反発のようなものがあったのかもしれない。額に手をあてた「デボラ」からは強さと脆さが感じられる。そういう部分も写してしまうことが写真の素晴らしさであり怖さなのかもしれない。

 

ナレーション

2013年80歳を超えたソール・ライターを映した『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』という映画が公開された。晩年もストリートスナップを撮り続ける姿が映っている。いつもの毎日に潜む大切な物を撮り続けた。「何を手に入れるかではなく、何を捨てるかだ」と語る。

 

この作品に訳をつけた柴田元幸氏は普段は取材を一切受けていないが、文章のみの取材に応じた。かなりの長文だったのでメモを取っていなかったのだけど、少し残っているメモが柴本氏の言葉なのか分からなくなってしまった💦 とりあえず書いておく。

 

「自己主張の臭いがしない。字が逆さまだったりするが、写真家の操作が感じられない。人生でも名声を求めない。自分らしさを見つけないといけないという掛け声がやかましい日本」

 

なぜ今の日本でウケているのか?

 

飯沢氏:いい写真家はいい生き方をしている

 

ソール・ライター風の写真を撮りたい=ソール・ライターになりたい?

 

飯沢氏:入りやすいが奥が深い

 

2000年代に入ってから再発掘されたというソール・ライター。自分は全く知らなかった💦 でも、何かで「ハーパーズバザー」を見たことがあって、この構図とモデル着用のコートの可愛さと、それが差し色になっている感じがとても好きだった。今回、企画展に行きたいと思ったのもこの作品が見たいと思ったから。その作品が生まれる背景を知ることが出来て良かった😌

 

生い立ちや生き方を知りますます企画展が見たくなったので、近々行ってこようと思う! 『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』も見て見たいな😃

 

日曜美術館:@Eテレ 毎週日曜9:00~9:45 再放送:毎週日曜 20:00~20:45

日曜美術館

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【play】「CHESS THE MUSICAL」鑑賞@国際フォーラムホールC

2020-02-14 00:13:22 | play

【play】「CHESS THE MUSICAL」鑑賞@国際フォーラムホールC

 

 

 

昨年の8月末に公演決定のニュースを知ってからずっと待ってた。千秋楽のチケット取ったので公演始まってからもワクワクしてた。

 

まずは「チェス」という作品自体について詳しくはWikipediaを見て頂くとして、簡単に書いておくと。ABBAのベニー・アンダーソンとヴィヨルン・ウルヴァースが作曲、ティム・ライスが作詞した冷戦がテーマの作品。1986年にロンドンのウエストエンドで初演。初演時にフローレンスを演じたのは「キャッツ」のグリザベラ役でおなじみのエレイン・ペイジ。

 

いつものように感想をTweetしておいたので、それに追記する形で感想記事として残しておこうと思う😌 

 

【Act.1】

イタリアでチェスの国際大会が開催される。現チャンピオンのアメリカ代表フレディは恋人のフローレンスとともに参加。ソ連代表アナトリーとの対戦は、米ソの対決として注目を浴びる。対局はアナトリーが優勢で、追い込まれたフレディは試合を放棄してしまう。そんな中、フローレンスはアナトリーと恋に落ち、アナトリーはソ連に妻子を残し亡命する。

 

 

 

これまでにコンサートでラミン、ジョン・オーウェン=ジョーンズ、マイケル・ボール&アルフィー・ボーのデュエット、そして神様コルム・ウィルキンソンの歌唱で聴いて来た「Anthem」 それぞれ素晴らしくて、聞くたびに感動してきた。でも、英語の歌詞が聞き取れなかったこともあったし、芝居の中で見たわけではないので、きちんと理解出来ていたわけではなかった。

 

アナトリーが亡命する際に歌う曲なのだろうとは思っていたけれど、歌われるシチュエーションまでは分かっていなかった。アナトリーが歌うのは亡命を知り彼を取り囲んだ記者から祖国を捨てるのか?と聞かれたから。自分は祖国を捨てていないと言った後、静かに歌い出すのは美しかった祖国が置かれている現状を憂い、そして祖国に対する深い愛だった。

 

前述したとおりラミンの歌唱でも聞いたことがあったけれど、やっぱり一つの作品の中で歌われていること、そしてラミン自身がアナトリーとして歌っていること、そしてそれらを通じて自分がきちんと理解できていることがとても大きい。これは泣いた😭

 

そういえば、ラミンは国籍はカナダだけどもともとはイラン人。1978年生まれのラミンはイラン革命時、生後数ヶ月で両親がカナダに移民しているんだよね。本人はもちろん記憶がないだろうけど、時々Twitterなどでイランのことをつぶやいたりしていることがあるから、やっぱり祖国という思いはあるのだと思う。そんなことを思っていたので、余計に泣けた😭

 

そして改めて作品を見たこともない自分を、コンサートでの歌唱で感動させたラミンはじめ、JOJさん、アルフィー・ボー&マイケル・ボールさん、そしてコルムさんのすごさを感じた。一流の人々は何も知らない素人も感動させるものなのです😌

 

 

チェスの主要なキャラクターはフレディ、アナトリー、フローレンスの3人で、それぞれ重い人生を背負っている。フレディは両親が離婚し母親に引き取られるが、母はフレディを愛してはくれなかった。アナトリーは国を背負っており、勝つためにフローレンスを誘惑しろと命令される。フローレンスは1956年のハンガリー動乱で父親と生き別れている。

 

フローレンスがフレディと心が通じなくなってしまった時に、誰も誰かの味方ではないと歌う「Nobody's side」でのサマンサ・バークスの歌唱が素晴らしかった。少しハスキーな声が役に合っていたし、声量があって歌い上げてもやり過ぎ感がない。素晴らしい

 

【Act.2】

1年後、タイのバンコクでの世界大会。アナトリーはチャンピオンとしてフローレンスと共に試合に臨む。テレビの解説者となったフレディも来ており、フローレンスに復縁を迫る。ソ連側は強力なライバルを出場させるだけでなく、アナトリーの妻スヴェトラーナを連れて来ていた。さらにKGBやCIAも絡む。しかし、アナトリーは正々堂々と試合をして勝利する。フローレンスはアナトリーを愛しているけれど、妻と共に帰るべきだと告げ、アナトリーは妻とソ連に戻る。

 

 

この辺りのことは前述しているけど、本当にこのとおり。名曲は曲だけ聞いても素晴らしいし、一流のアーティストは歌唱のみで歌の世界を表現できるけれども、やっぱりお芝居の中で歌われてこそなのだと改めて実感。

 

 

舞台の中央に宝塚のような階段があり、その上にオーケストラがいるという変則的な配置。両サイドに舞台前方に突き出したバルコニー的な部分があって、そこで舞台向かって右側にフローレンスが立ち、左側にアナトリーが立って、お互い掛け合いのように歌うシーンなどがあったりする。

 

セットらしいセットは、チェスの試合が行われるテーブルくらい。階段やスクリーンを上手く使って表現されている。アンサンブルは階段上で踊ったりするので、かなり大変だったと思う。スクリーンには背景が映されたりもするけれど、例えば部屋の内部を映すという感じではなく、むしろイメージ映像のような物が多かった。チェス盤が映し出されたりして、その都度登場人物たちがチェスの駒の1つであることが印象付けられている。

 

スクリーンが一番効果的に使われたのはフレディが自分の生い立ちを語るところ。両親が不仲で離婚して、母親に引き取られるけれど愛してもらえなくてという流れがシルエットで映し出されるのだけど、幼いフレディの姿が切なくて切なくて😢 最後に膝を抱えて座っているフレディの姿で泣いてしまった😭 この時のルーク・ウォルシュの歌唱も良かった。

 

フレディはプライドが高くて自分勝手で嫌な人という印象だけど、辛い生い立ちゆえの傷つきやすさを隠すために攻撃的になっている。ルーク・ウォルシュのハイトーン・ヴォイスがそういう役柄にあっていたと思う。歌も上手かった。

 

 

冷戦時代の米ソの対立を背負わされてしまったアナトリーとフレディ。そして、祖国を捨てざるを得なかったアナトリーとフローレンス。フローレンスがアナトリーを帰したのは、自分は祖国を失ったからかもしれない。帰れる祖国があるならば、帰るべきだということなのかな。

 

チェスというタイトルには登場人物たちが、政治的な対立の駒となっているという意味が込められていると思うけれど、その駒を動かして勝利するのは自分だということが、最後のアナトリーの勝利に表されているのかな。そして、最後にアビーターが祖国は自分の中にあるものだと、祖国の定義を変えた瞬間、普段あまり祖国を意識したことなかったけれどもとっても感動してしまった😭 シュガーさんこと佐藤隆紀の朗々とした声が素晴らしく、歌も上手い!

 

 

1960年代後半にウーマンリブ運動が起き、少しずつ女性の社会進出が進んできて、80年代になるとそれがかなり浸透してきた頃なのかなと思う。その象徴がフローレンスで、対比となっているのがスヴェトラーナなのかなと思う。とはいえ、やっぱり2人はアナトリーに振り回されることになる。

 

でも、フローレンスはアナトリーを愛してることを強く感じながらも妻のもとに帰し、スヴェトラーナはアナトリーがフローレンスを愛していることを知りつつも受け入れる。どちらもとても辛いけど、それでも強く生きる姿が印象的。その辺りをサマンサ・バークスその葛藤を見事に表現していたと思う。そしてやっぱり歌が上手い! スヴェトラーナのエリアンナも良かった。

 

 

ファンなので来日するたびコンサートなどには行っていたけど、芝居のラミンはスゴイと聞いていて、是非見たいと思っていた。これまでに「プリンス・オブ・ブロードウェイ」と「エビータ」そして「ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート」で芝居をするラミンを見る機会があったのだけど、前2つは自己都合で見れず、ジーザスは台風直撃で公演中止で見れず😫 ということで初めて見れたわけです!

 

やっぱり歌手ではなく役者なんだなと実感。もちろん歌い手としても素晴らしいのだけど、役として歌うラミンはすごかった! 今まで何度かAnthemを歌うラミンを聞いたけど、今回本当にしっくりと降りて来た。ああ、そういうことだったのかと。字幕をちゃんと見れたことも大きかったのだけど、祖国を捨てる歌ではなく、祖国を愛する歌だと初めてきちんと理解出来た。

 

 

日本人キャストたちも皆歌が上手くて良かった。アンサンブルもダンスがとってもカッコよくて、特に二幕目のコサックダンスだったかな? 腰を落として座っているような形で、膝を前に曲げ伸ばしするアレ。ロシア的なダンスがとてもカッコ良かった。

 

 

大阪公演から始まり東京公演のこの日で千秋楽ということで、カーテンコールでは主要キャストの挨拶があった。ラミン、サマンサ、ルークとシュガーさん、エリアンナ、そして増原英也。えーと💦それぞれ何を話してたかな? サマンサが日本で歌うのを楽しみにしていた的なことを言ってくれたのは覚えているけど、ラミンが何を話したか忘れてしまった😅 

 

最後にシュガーさんの提案で、ラミンたち海外キャスト3人にComeback again!と叫んできました。また来て欲しいな~ コンサートもいいけどやっぱりミュージカル作品が見たいわ。っていうか、ホントラミンのユダ見たかった~😭 

 

 

一幕ラストで亡命するアナトリーが、その直前に移民局?で事務手続きをしてもらうシーンがある。5つくらい机が並び順番に手続きしてもらうのだけど、この日は一人一人握手をしていたので、てっきりそういう演出なのかと思っていたら、どうやら千秋楽ということでのアドリブだったらしい。ラミンってそういう人だよね😌

 

前述したカーテンコールの挨拶時に、日本人キャストが挨拶している時、ラミンたち3人には通訳さんが通訳していたのだけど、サマンサが少し離れていることに気づいたラミンが、さり気なく自分が後ろに下がって、サマンサを通訳さんに近い位置に誘導してたのを目撃! ラミンってそういう人だよね(2度目)😃

 

曲もとってもカッコ良かったし、黒を基調としたアンサンブルの衣装もスタイリッシュだった。その中でフローレンスは一幕のパンツスーツと二幕のスーツが白というのも印象的。これはチェスの盤面を表しているのかな? ヒール部分がキラキラしたパンプスも素敵だった✨

 

ということで大満足だった😃 また見たい! 毎年何かしらで来日してくれているラミン。次回は何を見せてくれるかな? サマンサもまた着て欲しいな~😍 そしてシュガーさんのバルジャンを是非見たいと思った!

 

出演者のTweet貼りたいけど、ラミンたち千秋楽ツイートしてないっぽい?🤔 

 

🐤シュガーさん

 

 

🐤ラミンがシュガーさんとBring Him Home歌った動画

 

🐤サマンサの渋谷区インスタ

 

また来てね~😃

 

ダイジェスト版の動画を見つけたので貼っておきます😌

 

ミュージカル『CHESS』舞台映像ダイジェスト版

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【tv】ぶらぶら美術・博物館「永久保存版! 冬の京都」

2020-02-05 23:57:22 | tv

【tv】ぶらぶら美術・博物館「永久保存版! 冬の京都」

 

現在開催中の美術展などを紹介する番組。2020年1月7日放送回はスペシャルということで、冬の京都を取り上げていた。入りきらないからタイトルは適当にカットしてしまったけど、本来は「永久保存版! 冬の京都 ~新オープンの福田美術館で日本画ざんまい、永観堂・東福寺・大覚寺・即成院で仏像めぐり~」という長いタイトル。本当にこの通りで、本来は旅番組感覚で見るつもりで録画、そのまま放置してやっと見てみたら内容が濃く、メモ取りながら鑑賞したので記事にして残しておく。

 

大覚寺

大覚寺(旧嵯峨野御所 大本山 大覚寺)は元は嵯峨天皇(Wikipedia)の離宮で、皇室由来の門跡寺院となった。現在の宸殿は中宮和子(Wikipedia)も使ったもの。京狩野の代表格狩野山楽(Wikipedia)の襖絵は、2018年9月の台風で破損してしまい修復中。現在展示されているのは昭和に模写したもの。このような被害は平安遷都以来なかったことで、修復に何年かかるか分からないとのこと😢

 

直角に曲がる角が特徴的な渡り廊下は村雨廊下。村雨というのは雨がたくさん降ることを意味しており、この曲がりは稲光、柱は雨を表現している。カギ型になっているのは防犯の意図もあり、手すりも取り外しが可能。

 

御影堂(心経前殿) 御影というのは仏を人の姿で表したもの、仏像や仏画などを飾ってある建物のことを言う。絵と書いて棒を伸ばして嵯峨天皇、空海(Wikipedia)、後宇多天皇(Wikipedia)とメモしてあるけど意味が分からない💦 お三方の絵が飾られているということかな? 心経殿と呼ばれているのは嵯峨天皇が般若心経(Wikipedia)を収めたからで、飢饉が起き空海に相談したところ、般若心経を写経するように言われ、その通りにすると治まったからなのだそう。60年に一度御開帳しているそうで、直近は一昨年御開帳してしまったそうなので、自分はおそらく見られない😢

 

五大堂(本堂)は江戸時代に再建。嵯峨天皇の時代も五大明王が安置されていた。五大明王は弘法大師空海が初めて迎え、密教では重要な存在。国家レベルと書いてあるけど何のことか分からない💦 五大明王が揃えられたのは大きな寺であるということらしい。

 

五大明王

 

霊宝館は期間限定公開で創建当時の五大明王(Wikipedia)が見られる。平安後期の明円(Wikipedia)作。明円は円派(Wikipedia)の仏師で円派は公家好みであった。この五大明王は明円の日本唯一の作例で重要文化財となっている。

 

大覚寺は行ったことあったかな? 子供の頃に家族旅行でタクシーをチャーターして3日間くらいじっくり京都観光したことがあり、かなりのお寺を回ったので行ったかもしれない🤔 でも記憶にないので、五大明王は是非見てみたいと思った! 村雨廊下も気になる!

 

福田美術館

 

木島櫻谷「駅路」

 

昨年オープンした美術館で、京都を中心に日本美術を1500点収蔵。目玉は78年ぶりに発見された木島櫻谷(Wikipedia)の「駅路」。円山応挙(Wikipedia)33点、与謝蕪村(Wikipedia)34点を保有。

 

上村松園「人形道之図」

 

上村松園(Wikipedia)「人形道之図」は喜多川歌麿(Wikipedia)の模写。松園は歌麿の影響を受けているそうだけれど、表情や着物の柄に松園らしさを出している。

 

伊藤若冲「柳に鶏図」

 

伊藤若冲(Wikipedia)「柳に鶏図」は初公開作品だったと思う。毛の逆立ちの表現が素晴らしい。当時、絹本に描くのは珍しかった。生地の地・抜きと書いてあるけど何のことか分からない💦 裏から抜きで描いているってことかな?🤔

 

葛飾北斎「大天狗図」

 

葛飾北斎(Wikipedia)「大天狗図」は、出演者たちが見たことあると言っていた気がするから初公開画はないのかな? 蜘蛛の巣が描かれていて、逆さまのポーズはスパイダーマンのようだと語っていた。背景の蜘蛛の巣は抜きで描かれているとのこと。1839年で80歳を過ぎてからの作品。改めて北斎のすごさを感じる。

 

 

狩野探幽「雲龍図」

 

狩野探幽(Wikipedia)「雲龍図」表具は描かれた当時のものだそう。これは新発見とのことなので、初公開なのかな? 保存状態が良いのでお寺などが所有していたのではないかとのことだった。

 

上村松園「雪女」

 

上村松園「雪女」は大正時代に出版された「大近松全集」という近松門左衛門(Wikipedia)の本に掲載された、18枚の版画の元の絵とのことで、他には鏑木清方(Wikipedia)などが掲載されているのだそう。刀にのみ金を使っていてアクセントとなっている。

 

伊藤若冲「雲中阿弥陀如来図」

 

伊藤若冲「雲中阿弥陀如来図」若冲としては「動植綵絵」と合わせて飾ることを目的に描かれた「釈迦三尊像」以外唯一の仏画なのだそう。

 

日本美術好きとしてはこの福田美術館はとても興味がある。内装も和を意識したとても素敵で、行ってみたい美術館の一つになった😌

 

京都・嵯峨野嵐山 福田美術館 -FUKUDA ART MUSEUM-

 

東福寺

東福寺(臨済宗大本山 東福寺 -日本最古の最大級の伽藍-)は日本最古最大の伽藍で当時は鴨川まであったのだそう。国宝三門は四代将軍足利義持(Wikipedia)が造らせたのか? メモの意味が分からない💦 とにかく東福寺の三門は最大かつ最古の三門で、高さ22m×横25m。三解脱門と呼ばれ、この門を通った先にある本堂を涅槃に見立てている。1586年天正大地震(Wikipedia)の際、豊臣秀吉が脚をつけさせたため、太閤柱と呼ばれているけれど、実際はあまり効果はないのだそう😞 昭和52年まで阿形吽形の像があったけれど、現在は収蔵庫内に安置されている。

 

 

今回、特別に三門内を撮影。本尊は宝冠釈迦如来(Weblio辞書)で、善財童子(Wikipedia)と月蓋長者(Weblio辞書)が脇侍となっている。さらにその周りを十六羅漢像(コトバンク)が並ぶ。高僧たち。賓頭盧(Wikipedia)が第一尊者。十六羅漢の間に木片が納められている。三門を建てた時の廃材? 五百羅漢(コトバンク)を再現したかった? 

 

迦陵頻伽(Wikipedia)は画僧吉山明兆(Wikipedia)と弟子の合作。吉山明兆は室町時代の僧で仏画のスタイルを作った人物。東福寺には明兆の作品が多い。

 

三門は毎年期間限定で公開されている。2020年の公開は3月14日~16日の涅槃会で公開されるとのこと。

 

東福寺は行ったことあるようだけど覚えていない。有名な渡り廊下は大好きな「鬼平犯科帳」のエンディングで出て来るし、時代劇でよく登場する。是非行ってみたいお寺の一つ。涅槃会行きたいな~😍

 

即成院

即成院(現世極楽浄土 即成院)は涌泉寺(松崎山涌泉寺)の塔頭。即成仏できる。入口に"極楽浄土"の記載あり。仏様のオーケストラ。平安時代から明治時代までに作られた。阿弥陀如来(Wikipedia)及び二十五菩薩坐像。如来来迎(Wikipedia)を表す。二十五菩薩(コトバンク)は楽器を持っ。仏像で平安時代作が残っているのは唯一。仏画はあり。

 

坐像で表しているのは現世にとどまって極楽を与えるという意味がある? 25は奇数。左の端に26番目となる如意輪観音坐像がある。如意輪観音(Wikipedia)は現世のご利益を表す仏で、現世で待ち受けてお見送りするという意味が込められているのでは。マーチングバント的。指揮者、花撒き、ダンスなど。

 

 

獅子吼菩薩は微笑みの菩薩。笑って参る。素晴らしい笑顔が身につくということで女優さんや、大きな声が出るということで声楽家の方に人気の仏様。

 

特別に天上壇に上って仏様目線でカメラが映す。この映像はなかなか興味深かった。半分は修復なしで残っており、半分は江戸時代作ということで全体では重要文化財になっているが、修復なしの平安時代作については国宝予備軍とのこと。

 

また、即成院では毎年10月の第3日曜に練供養(コトバンク)を行っており、その際に被る面を特別に出演者が被ってた。全て江戸時代に造られた面で、和紙を重ねて作られているのだそう。ネット公募枠もあるとのこと。

 

即成院は全く知らなかった💦泉涌寺の塔頭ということだけど、泉涌寺って楊貴妃観音様がいらっしゃるとろだよね? 楊貴妃観音様はちょっと興味があったし、この二十五菩薩坐像も見たいので併せて行けたらいいな😃

 

永観堂

もみじの永観堂と呼ばれる紅葉で有名なお寺だけど、正式名称は禅林寺(永観堂(Eikando,Kyoto))。古方丈では年一回寺宝展が開催される。「釈迦三尊像」は釈迦如来(Wikipedia)、普賢菩薩(Wikipedia)、文殊菩薩(Wikipedia)の三体が描かれた仏画で重要文化財。狩野元信(Wikipedia)65歳の作と言われているが、おそらくは元信工房で描かれたのではないかとのこと。

 

長谷川等伯「竹虎図」

 

釈迦堂には長谷川等伯(Wikipedia)の「竹虎図」があり、東・南の八面で動きが感じられる。松の間は江戸時代作の狩野派「松水禽図」と、桃山時代作の長谷川派「楓雉図」があったが、おそらく何らかの事情で2枚がダメになってしまったため、この2作を合体させてしまったらしい。一見問題なさそうに見えるのだけど、よく見ると並びがおかしいのだそう。永観堂は3年前に行ったけど、全く気付かなかった💦

 

御影堂の臥龍廊も見どころの一つ。これは登らず写真だけ撮って来たかな? どうだっだろうか?🤔

 

本堂・阿弥陀堂は慶長12年に大阪の四天王寺(和宗総本山 四天王寺 -日本仏法最初の官寺)の曼荼羅堂を移築したのだそう。四天王寺に曼荼羅堂が建って2年で移築ししたそうで、この理由について語っていたかな? メモしていないから特に触れていなかったように思う。平成23年に彩色が復元されたとのこと。

 

 

この阿弥陀堂の一番の見どころは、みかえり阿弥陀と呼ばれる阿弥陀如来像。永観律師(Wikipedia)が念仏を唱え修行をしていたところ、阿弥陀如来が先導し「永観おそし!」と言われた。永観がその姿のまま須弥壇にお戻り下さいと言うと、そのままの姿をとどめたという伝説が由来。おそしというのは遅いぞと怒っているのではなく、ついてきなさいという意味。

 

永観は平安中期の人物だけど、阿弥陀如来像は平安後期から鎌倉時代の作なので、実際は時代が違う。ただ、永観が行ったと思われる常行三昧(コトバンク)という90日間行われる修行中に、現在でも阿弥陀様の姿を見る人がいるそうなので、あながち嘘ではないのではないかとのこと。まぁ、トランス状態になっているということでしょうかね🤔

 

この阿弥陀如来像の作者は不明だけど、技術のある仏師の作だと思われる。慈悲深い美しいお顔をされている。見返っている姿は珍しいが何体かある。ただし、永観堂のものが最古。平安後期から鎌倉時代に異形の仏像が多く作られたそうで、その一体か? その流行りの中で永観のエピソードを聞いた人が、この形を作ったという可能性もあるのかなと思った。

 

3年前、みかえり阿弥陀様が見たくて京都旅行を計画(記事はコチラ)。みかえり阿弥陀様は本当に優しく美しいお姿で、この方ならば導いてくださると思えた。本当に行って良かった。ただ、禅林寺全体として見落としていたり、覚えていなかったりした場所があったし、紅葉の時期にまた行ってみたいと思った😌

 

ぶらぶら美術博物館:毎週火曜日 21:00~22:00 @BS日テレ

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