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【cinema】『バッド・エデュケーション』

2005-04-28 01:15:09 | cinema
'05.04.28 NちゃんS子と『バッド・エデュケーション』を見に行く。

仕事終わらない(涙) Nちゃんが事前に前売り買っておいてくれた。とりあえず先に行ってもらう。18:50~間に合うか? 新宿到着が18:35! 焦ってタイムズシネマへ走る!もうホントギリギリ。座ったと同時に予告開始。

アルモドバル監督の作品は『オール・アバウト・マイ・マザー』がすごく好きだった。一見母と息子の話だけど人の原罪や絆を描くヘビーな内容。『アタメ』が結構好きだったけどバンデラスの役は変質者だしなぁ(笑) 微妙ではある。半自伝的な映画らしいのでおそらくエンリケが本人か。

映画監督エンリケの元に幼馴染のイグナシオが現れて自分の脚本を映画化してくれという。自分に主役を演らせることが条件。幼い頃お互いに恋心を抱いていた。再会を楽しむうちエンリケは疑惑を抱く。本当にイグナシオなのか? 脚本のシーンと現実の出来事が交差して描かれるのでよく分からなくなる。多分それが狙い。最後に種明かしされた時、面白さと同時に疑問というか後味の悪さというかもやっとしたものが残る。多分それも狙い。とにかく子供の頃のある出来事が一人の人間の人生を大きく狂わせたことは間違いない。そしてそのことが周りの人生も狂わせてしまう。その出来事が描かれているシーンの映像がすごく美しく。納得という感じ。種明かしされた時、その張本人が余りに俗物なのも上手いと思う。これが後味の悪い理由。(ネタバレなので以下追記)

好き嫌いが分かれる映画だと思う。私は面白かった。ガエル君は意外にスタイルよくない。女装にはちょうどよい。女装して歌うシーンは良かった。すごい色気。全部ひっくるめて体当たりの演技だった。


ネタバレ!

後のシーンで回想だと思っていた少年時代のシーンは実は映画だったと分かるけど、この映画の中のマロノ神父がイグナシオに惹かれるシーンがホントに美しい。もちろん彼はホモなんだけど、音楽(別にクラシック音楽でなくてもRockだっていい)や絵画や芸術的な何かに心を奪われて恍惚の時を経験したことがある人は、マロノ神父がイグナシオの歌に心奪われて涙するシーンは共感できると思う。それが邪恋に向かってしまうのはどうかとは思うけど。それほどマロノ神父は感受性が豊かだったともいえる。

そして最後のシーンが撮影され、回想シーンだと思って見ていたシーンでのマロノ神父は実は俳優であったことが分かる。そして現れた本物の神父。現実の神父はあまりに俗物である。とてもドロドロしている。本物のイグナシオはどん底の人生に落ちている。そしてそこに落ちた責任は神父にあるという。エンリケの犠牲になって身を売ったのは事実かどうかも分からない。成長したエンリケが脚本を読んで涙を流していたので、二人の仲が理不尽に裂かれたことは事実なのだろうけど、あくまで脚本だしエンリケは映画監督だし。

エンディングでの後味も悪い。現実は映画の中ほど美しくない。例え芸術に携わっていたとしても人間は俗物であるということだろうか。最も純粋に見えるエンリケにしても真実を暴露したりはしない。どこまで自伝なのだろう? 知りたくはないけど…。


『バッド・エデュケーション』オフィシャルサイト

コメント (3)
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【cinema】『真夜中の弥次さん喜多さん』

2005-04-23 17:06:00 | cinema
’05.04.20 Mッスと『真夜中の弥次さん喜多さん』を見る。

映画は8時半~ MY CITYのGUMBO&OYSTER BARへ。生ガキ大好き。品川のオイスターバーや川崎のMAIMONに比べると種類は多くない。値段はオイスターバーの方が安い。川崎は高かったけど自分で払ってないので良く分からない。岩ガキと三陸産のカキを食べる。他にニュージーランド産などがあった。外国モノは値段の割に小さいことがあるので要注意。カキグラタンとリゾットもオーダー。美味しい。

意外にギリギリ。しかも原作の続編【弥次喜多 in DEEP】を買ってたら一番前の席しか空いてない(汗) 辛い。話題の宮藤官九郎初監督作品。って実はそんなに興味はない。『ピンポン』も面白かったけどちょっとあざとい気も。主役がピースな彼のせいかもしれないけど。何故見に行ったのかといえば、しりあがり寿のファンだから! あの汚い絵で描かれるワケの分からない世界が好き。よく思いつくと思う。分からない人には全然分からない世界だと思う。原作は十返舎一九の「東海道中膝栗毛」を元に描かれたマンガ。「東海道中膝栗毛」は読んだことはないけど(本って出ているのか?) 解説によると弥次喜多の珍道中モノだけど深読みすると二人がホモであるということが読み取れるのだそう。

弥次喜多はディープに愛し合っており、リヤルを探すためお伊勢参りに向かう珍道中を描く。ただし各宿場はとんでもない世界。各宿場のエピソードは映画独自のものが多い。まぁ原作のテイストを残しつつ許される範囲で羽目を外すとああなるかなという気はする。けっこう笑えた。そもそも主役が長瀬と中村七之助の時点で原作のイメージとは違うわけだし、イメージ云々ってこと自体にあまり意味はないとも思う。原作そのまま映像化したら面白いのかといえばそうでもないと思うし。やっぱり時にあざといなと思う部分もあったりしたけど、おバカ映画としておもしろかったと思う。映画化することに意味があるのかは不明だけど(笑) 出演者が豪華。阿部サダヲおバカすぎ! ZAZEN BOYSの音楽良かった☆


『真夜中の弥次さん喜多さん』オフィシャルサイト

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