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【art】特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」鑑賞 @東京国立博物館 平成館

2023-01-09 18:09:57 | art

【art】特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」鑑賞 @東京国立博物館 平成館

 

 

東京国立博物館で開催された「国宝 東京国立博物館のすべて」を見に行ってきた。見てから2ヶ月近く経ってしまったし、展覧会自体も閉幕いしてしまったけれど、記録として残しておく😌

 

東京国立博物館創立150年を記念し、89点の国宝を展示替えをしつつすべて展示するという画期的な企画展。これは2022年一番見たかった企画展! ということで期待大で見に行ってきたー

 

いつものように感想ツイートしておいたので、それに追記する形で感想記事として残しておく

 

 

 

 

 

 

今回「刀剣乱舞」とのコラボ企画があったようで、チケット争奪戦がすごかった💦 ぼやぼやしていたら全くチケットが取れず。次回日程分の発売日にもみるみる売り切れて、ようやく取れたのが平日15:30からの回。

 

日時指定で人数を制限していたとは思うけれど、やっぱりそれなりに混んでいた。

 

ちょうど自身が見に行った日から、金曜日のみだった20時までの開館を木曜日も実施。おかげで気持ち的にも余裕をもって見れたけど、当初の予定どおり17時閉館だったら、しっかり見れなかった作品もあったかもしれない。

 

 

ツイートにもあるとおり国宝は約900点。そのうちの1割である89点を東京国立博物館が所蔵。日本の博物館の歴史はここから始まったわけで、当然ともいえるのだけど、あらためて存在の大きさに圧倒される。

 

「洛中洛外図屏風(舟木本) 右隻」岩佐又兵衛

 

「洛中洛外図屏風(舟木本) 左隻」岩佐又兵衛

 

最初の展示室にいきなり岩佐又兵衛の「洛中洛外図屏風(舟木本)」の展示。これは何度も見ているし、一度は東博のTOPPANシアターで映像展示も見ている。

 

でもやっぱり毎回圧倒される。ものすごい数の人々が生き生きと描き込まれていて、当時の人々の暮らしぶりだったり、風習だったりが伝わってくる。

 

岩佐又兵衛(Wikipedia)は織田信長(Wikipedia)に謀反を起こして敗れた荒木村重(Wikipedia)の息子。母親や兄弟たちは捕らえられて処刑されたけれど、乳母に連れられて出奔したため難を逃れたという辛い生い立ち。

 

そんな又兵衛は織田信長が本能寺の変で亡くなり、豊臣秀吉の天下となった京都をどんな気持ちで描いたのだろう。左隻の一条戻り橋のたもとにいるのが荒木村重家族で、鳥居の上に座っているのが又兵衛なのではないかと言われている。その姿を見つけるたび、毎回とても切なくなる。

 

 

「古今和歌集(元永本)」

 

古今和歌集(Wikipedia)は平安前期の勅撰和歌集だけれど、元永年間は平安後期なので当時のものではないものの、現存最古の写本で、今回の自分的お目当ての一つ。

 

金箔や銀箔をほどこした色紙に美しい文字が書かれている。平仮名でさえ読めなかったりするけど、全てが美しい。この本が作られた当時は、すでに昔の人が作った和歌集だったわけで、それを当時の人が美しく作ろうと思い、さらにそれを楽しみに読んだのかと思うと感慨深い。

 

「八ツ橋蒔絵螺鈿硯箱」尾形光琳

 

この「八ツ橋蒔絵螺鈿硯箱」も何度か見ているけど、いつ見ても素晴らしい。八ツ橋は「伊勢物語」に登場する場面で、尾形光琳(Wikipedia)といえばの「燕子花図屏風」でもモチーフになっている。

 

光琳や当時の人々が「伊勢物語」を古典ととらえていたのか、単純に昔から伝わる物語ととらえていたのか不明だけど、優れた文学が優れた芸術を生んでいく流れがとても興味深くて、そういう部分にも美術鑑賞の楽しみがある。

 

 

 

「キリン剥製標本」

 

東京国立博物館には主に美術展を見に行っているので、美術館イメージだけど、本来は博物館。東京帝室博物館としてスタートした時点では、あらゆる物を集めようと思っていたらしい。

 

その一環として日本に到着した翌年亡くなってしまったキリン2頭の剥製も展示されていたいのだそう。メスのグレーの剥製は現在失われてしまったのかな? 今回展示はオスのファンジ。(Wikipedia

 

現在は茨城県つくば市にある標本所蔵庫に保存されていて、今回約100年ぶりの里帰り展示となった。剥製として作成する際、何故この形にしたのか分からないのだけど、この体勢はちょっと辛そう😓

 

「遮光器土偶」

 

「遮光器土偶」(Wikipedia)を見るのは初めてだと思う。画像で見るとちょっとコミカルでかわいらしいイメージだけど、実際見るとかなり神々しい。土偶の材料って土だよね? 光の加減だとは思うけれど、キラキラ光って見えて、中にピンクの粒が見えた気がしてとても不思議。

 

かなり細かく模様が施されていて、頭上の装飾も凝っている。縄文時代の人が作ったのかと思うと感慨深い。

 

 

 

「一休和尚像」

 

昔のアニメ「一休さん」のモデルとなった一休宗純(Wikipedia)といえばの肖像画。意外にさりげなく展示してあってビックリ。

 

豊臣秀吉の肖像画などもそうだけれど、教科書などで見たままの作品を見ると、そのままだ~という感想になってしまって、作品自体の感想が浮かびにくい😅 

 

肖像画って洋の東西を問わず、少なからず美化するものなのかなと思うけれど、これは全く美化していない印象。現代にもこういう人いるし😅 それだけリアルであって、描写力がスゴイと言えるのかな。

 

「砲弾(四斤山砲)」

 

今回のお目当ての一つ「砲弾(四斤山砲)」 これ幕末の上野戦争(Wikipedia)の際に、新政府軍が放った砲弾が木にめり込んだもの。すごくないですか?!

 

木にめり込んだという事実も、それが上野戦争のものだということも、それが残っていたということも、それを博物館に所蔵しようとしたことも全部スゴイ! 

 

でもこれ不発弾っていうこと?🤔

 

 

「炬燵の娘と猫」歌川国政

 

歌川国政(Wikipedia)は知らなかったと思っていたけど「市川鰕蔵、碓井荒太郎定光に扮しての暫」の人か! 見たことあったわ!!

 

とにかくこの「炬燵の娘と猫」のかわいらしさに心奪われてしまった😍 猫の後ろ姿もかわいいし、何より娘さんの優しい表情の美しさ、そしてかわいらしさ。

 

そして生え際の細かさにビックリ! これ版画なので髪の毛を1本描くということは、凸らせる必要があるわけで、となると4回刃を入れないとならない。それがこの細かさってまさに超絶技巧!

 

デザインした国政も素晴らしいけど、それを版木に彫った彫師もすごい! もちろん摺師も素晴らしい。これは浮世絵を見るたび毎回思う。名もなき職人たちの技に感動😭

 

 

 

「金剛力士立像 阿形」

 

「金剛力士立像 阿形」

 

「金剛力士立像 吽形」

 

「金剛力士立像 吽形」

 

 

 

「金剛力士立像 阿形」

 

「金剛力士立像 吽形」

 

「金剛力士立像 吽形」

 

「金剛力士立像 阿形」

 

今回の一番のお目当てが2022年にコレクションに加わった「金剛力士立像」 滋賀県のお寺の門に置かれていたけれど、室戸台風で大破してしまった😣 パーツが保管されていたため補修し、今回の初お目見えとなった。

 

もとは平安時代の作だそうで、ずっしり重厚感のあるお姿。作者については説明がなかったように思うけれど、平安時代だと慶派仏師ではないのかな。

 

筋肉の表現がかなりリアルで大迫力。吽形のかたく結んだ口や、広げた手のひらなどの表現が素晴らしく、迫力があるけれど2体とも玉眼は入っていない。

 

階下の平成館入口脇の映像展示で修復の様子が見れたけれど、吽形の広げた手のひらはほぼ修復だった。たしかに画像をよく見るとちょっと色が変わってる!😲 全然気づかなかった! 

 

 

 

 

「見返り美人図」菱川師宣(複製)

 

「見返り美人図」菱川師宣(複製)

 

展示期間を8つに分けてあり、展示入れ替えがある。たしか国宝って年間で展示できる期間が限られているんだよね? もちろん、その問題もあるし、89点すべてを展示するとなると、入れ替えないと無理かも。

 

そんなわけで「松林図屏風」とか「風神雷神図屏風」など展示終了してしまった作品も多い。菱川師宣(Wikipedia)の「見返り美人図」もその一つ。以前見たことあるけれど、やっぱり見たかったな😢

 

 

 

 

 

物販を買うのも長蛇の列💦 コロナ禍で日時指定制になぅてから物販で待つこともあまりなかったのだけど久々に並んだ。お土産はポストカード3種とラーメン2種。

 

ラーメンは小笠原製麺のキリマルラーメンとのコラボ商品。以前食べたことがあるような気も?🤔 お味は普通でした😌

 

ポストカード真ん中は、赤坂迎賓館の花鳥の間の壁を飾る七宝焼きの下絵。七宝は濤川 惣助Wikipedia)が担当し、下絵は近年注目が高まっている渡辺省亭(Wikipedia)によるもの。この七宝焼き実物見たけど素晴らしかった✨ 

 

今回その下絵をいくつか見ることができた! これは事前知識がなかったのでうれしいサプライズだった😃

 

 

平成館に行く時にいつも気になっていた銅像。「初代 町田久成館長」この町田久成(Wikipedia)の情熱と尽力で、東京帝室博物館ができた。おかげで、今もこうしてたくさんの美術品、芸術品に触れることができております。ありがとうございました

 

今回、数々の国宝を見ることができて、改めてそれらを生み出した人々、それらを守ってきた人々の思いを感じることができた。

 

いつも思うのは「見れる機会があるなら本物を見るべき」ということ。今の時代画像や動画で鑑賞することは可能だけど、実物が放つオーラというか、パワーって絶対ある。それってきっと、今回自分が感じたような、人々の思いがこもっているからじゃないかなと思う。

 

もう終わってしまったので、オススメすることはできないけれど、見応えあり過ぎで、とても考えさせられた企画展だった。

 

特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」:2022年10月18日-12月11日 @東京国立博物館 平成館

特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」

 


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