白隠和尚のブログ

今日より明日が幸せでありますように。好奇心旺盛な70代のブログ。

ジーンズ と ズボン

2017-06-04 06:14:07 | 日記

若かりしころ、初めてジーンズに眼を奪われたのがアメリカ映画[エデンの東]の中でジェームス・デイーンのジーンズ姿を見たときだ。彼がカーボーイハットを被り両手をジーンズの後ろポケットに無造作に差し込んだポーズに魅せられた。当時のジーンズ生地と来たらテント地のように硬くて着心地も今一つ、その上肌に擦れると痛みを感じた。
その頃、マンボズボンといって足首の所を絞って足の線を強調するスタイルのズボンも少し流行った。
石原裕次郎が当時のアイドルであった。多くの若者がそれぞれ胴長短足の程度を気にしつつも足の長く見せる事に気を配り、裕ちゃんカットを試した。

現役時代に入るとズボンは折り目がきちんと付いているのが世間の常識で、ある種の社会的地位を示すものだったような気がする。外出用のズボンを布団の下に敷いて寝押し(もう死語かな)したり、アイロン掛して外出したもの、折り目は紳士のエチケットでもあった。

年金暮らしの今日、再びジーンズで過ごす事が多くなった。ジーンズも昔のものと違って手触りも履き心地も良くなっている。
先日、病院の待合室を見回したところ、老いも若きも、男も女も、富める人もそうでない人も、農家の人も、皆ジーンズを愛用している。ジーンズなら多少汚れていても見咎められることはないから、そのままバスに乗ってファミレス位なら素知らぬ顔で入れる手軽さがいい。正に万能ズボンである。一方でこの多目的ズボンによって、大金をはたいて買い集めた私のウール地の「よそ行き用ズボン」の出番は益々減っている。殆ど履かれ無いまま淘汰される運命にあるようだ。

しかし、同じジーンズであっても穴の空いたジーンズを履くには若者の勢いが必要だな。ペンキの様なものが付いたままの、殊更に布地を痛め付けて擦り上げて、膝小僧が丸見えのジーンズの何処が気に入っているのだろう、一度誰かに聞いてみたいものだ。
高齢者にこの「穴あきジーンズ」は絶対に似合わないと思う。もし履けば更に爺むさく黄昏れて見えるから。第一、冬場はジーンズに空けた穴から差し込む寒気に後期高齢者の殆どは震え上がってしまうだろう。

お わ り


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