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[総合評価] おラサの町はどうだんべぃ ビリケツ! 市長呼んで来い

2013-06-26 | Weblog

東洋経済では、全国の市を対象に「住みよさランキング」を毎年公表しているが、このほど最新結果がまとまった(参照:都市データパック2013年版全都市のランキング)。

「住みよさランキング」は、公的統計を基に、それぞれの市が持つ都市力を、「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」「住居水準充実度」の5つの観点に分類し、採用14指標について、それぞれ平均値を50とする偏差値を算出、その単純平均を総合評価としてランキングしたもの。今回の対象は、2013年6月17日現在の790都市(全国789市と東京区部全体)で、今回が20回目となる(2011年は、東日本大震災により非公表)。


印西市が2年連続トップ

今年の「住みよさランキング」総合評価1位は千葉県印西市、2位が石川県野々市市、3位が茨城県守谷市となった。

1位の千葉県印西市は、前々回2010年ランキングの5位から、前回2012年に1位となり、今回2年連続でトップとなった。

印西市は、1996年3月に市制施行して誕生した比較的新しい市で、2010年3月に印旛村、本埜村と合併し現在の市域となった。80年代半ばに北総線「千葉ニュータウン中央」駅が開業し、ニュータウンへの入居が始まるとともに人口流入が始まり、その後90年代半ば以降、北総線の延伸とともに千葉ニュータウン区域が拡大、人口の半数以上が千葉ニュータウン区域に在住する典型的なベッドタウンで、現在もなお開発が続き、人口の流入が続いている。そのため、「快適度」では9位と全国トップクラスにある。

人口増加と幹線道路などの整備に伴い、特に国道464号沿いや、「千葉ニュータウン中央」「印西牧の原」駅周辺には多くの大型商業施設が相次いで開業していることから、「利便度」でも3位と高い評価となっている。なお、印西市は東京区部の20%通勤圏であり、補正*の対象となる「人口当たり小売業年間商品販売額」の指標において、東京区部の数値を採用している。

また、大型商業施設のほか、地盤の堅さから金融機関の事務センター等も多数立地しており、人口当たりの税収も高く、「富裕度」でも48位。市域が従来からの農村部と郊外の新興ニュータウンで構成されることから持ち家比率も都心近郊としては高水準で、「住居水準充実度」も86位と上位にある。ただ、印西市を含む千葉県北西部周辺は人口当たりの病床数、高齢者人口当たりの介護施設定員では全国平均以下という水準であり、ドクター・ヘリを日本で初めて常駐させた日本医科大学千葉北総病院が立地しているものの、「安心度」では633位と下位に位置している。


2位の野々市市(石川)は、2011年11月11日に旧野々市町が単独で市制施行して誕生した市で、前回ランキングから評価の対象となり、昨年に引き続き2位の座を維持した。

野々市市は金沢市のベッドタウンとして都市化が進み、人口の増加傾向が続いている。市制施行前の2010年国勢調査では人口5万1885人と、全国の町村としては3番目に人口が多かった町である。平均年齢39.7歳と人口構成は若く、市内に石川県立大学、金沢工業大学が立地していることもあり、20歳代(特に男性)の比率が飛び抜けて高い。

金沢市の近郊という至便さから介護施設なども充実、高齢者人口の比率の低さに加え、金沢市の20%通勤圏で、「人口当たり病院・一般診療所病床数」の指標で金沢市の数値を採用したこともあり、「安心度」で全国1位、また幹線道路沿いには大型商業施設が多数建ち並び、金沢市をはじめ近隣から多くの買い物客らが集まるため「利便度」でも全国1位と部門2冠。さらに「快適度」も5位と、3部門で全国トップクラスの評価となったことが寄与した。ただ、学生や若年層世帯が多いため、持ち家世帯比率は低く「住居水準充実度」では754位と最下位レベルにある。


3位の守谷市(茨城)は2010年の6位、昨年の5位から着実に順位を上げてきた。

守谷市は1980年代半ばからのニュータウン開発により新興住宅地として発展してきたが、2005年の「つくばエクスプレス(TX)」開業で東京都心からのアクセスが飛躍的に向上し、人口の流入、商業施設などの開業に拍車がかかった。この、いわゆる「TX効果」により、「快適度」が3位、「富裕度」も38位と全国トップクラスにあるほか、東京区部の20%通勤圏となり、「人口当たり小売業年間商品販売額」ほか3指標で東京区部の数値を採用し、「利便度」は9位と大きく順位を上げたことが大きい。なお守谷市は、過去に2008年のランキングで全国トップとなっている。


 

 

都道府県別トップ3
 
 
 

5つの観点と算出指標

[安心度]

○病院・一般診療所病床数(人口当たり)/2011年10月:厚生労働省「医療施設調査」

○介護老人福祉施設・介護老人保健施設定員数(65歳以上人口当たり)/2011年10月:厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」

○出生数(15~49歳女性人口当たり)/2011年度:総務省「住民基本台帳人口要覧」

[利便度]

○小売業年間商品販売額(人口当たり)/2007年:経済産業省「商業統計」

○大型小売店店舗面積(人口当たり)/2012年4月:東洋経済「全国大型小売店総覧」

[快適度]

○汚水処理人口普及率(未公表の場合は公共下水道普及率で代用)/2011年3月:各都道府県資料

○都市公園面積(人口当たり)/2011年3月:国土交通省調べ

○転入・転出人口比率/09~11年度:総務省「住民基本台帳人口要覧」

○新設住宅着工戸数(世帯当たり)/2008~10年度:国土交通省「建築着工統計」

[富裕度]

○財政力指数/2011年度:総務省「市町村別決算状況調」

○地方税収入額(人口当たり)/2011年度:総務省「市町村別決算状況調」

○課税対象所得額(納税者1人当たり)/2012年度:総務省「市町村税課税状況等の調」

[住居水準充実度]

○住宅延べ床面積(世帯当たり)/2008年10月:総務省「住宅・土地統計調査」

○持ち家世帯比率/2010年10月:総務省「国勢調査」

▼評価方法

14指標それぞれについて平均値を50とする偏差値を算出し、その平均を総合評価とした。

同様に、「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」「住居水準充実度」は、当該指標の偏差値を平均したもの。なお、市町村合併のあった市については、転入・転出人口比率など整備不能なデータを除いて算出している。

▼20%通勤圏補正*

生活圏の広域化に対応するため、2010年国勢調査データを用いて、他市の「20%通勤圏」となっている市については、偏差値を算出する際に補正を実施している。具体的には、

1.採用14指標のうち、生活圏の広域化の影響が大きいと考えられる4指標で補正。

「安心度」指標:①病院・一般診療所病床数(人口当たり)、②介護老人福祉・保健施設定員数(65歳以上人口当たり)、

「利便度」指標:③小売業年間商品販売額(人口当たり)、④大型小売店店舗面積(人口当たり)

2.補正の方法は、A市に住む就業者の20%以上がB市に勤務している場合(A市はB市の20%通勤圏)、上記4指標については、それぞれA市とB市の数値を比較し、高いほうの数値をA市の水準として採用(B市の数値のほうが高ければ、B市の数値をA市の数値として扱う)。

今回のランキングでは、全国790都市のうち、他都市の20%通勤圏となっている都市は206市。

このうち、他市の数値を自市の数値として採用する、いわゆる補正を行ったのは、指標①が144市、指標②が83市、指標③が193市、指標④が146市に上っている。

今回調査では、20%通勤圏を算出する国勢調査・従業地集計データを2005年調査から2010年調査に変更した。その結果、20%通勤圏に該当する都市に異動があり、一部の都市では順位の大きな変動が見られた。

たとえば、8位の鯖江市(福井)は、福井市の20%通勤圏に該当するようになり、補正の結果、昨年の54位から順位を大きく上げた。また19位の能美市(石川)は、小松市の20%通勤圏となり、210位からのジャンプアップとなっている。逆に泉大津市(大阪)は、2010年データで大阪市の20%通勤圏ではなくなり、昨年の338位から714位へ、大きく順位が下落した。


[責任のとりかた] 東電株主総会の場合

2013-06-26 | Weblog

記事:東電株主総会:グリーンピースや東京都などの提案15件否決

6/26ブルームバーグ

東京電力が開催した株主総会では、環境保護団体グリーンピースや東京都などが提出した15の株主提案が全て否決された。実質国有化後初となる株主総会は昨年より1時間50分短い3時間41分で終了した。

グリーンピースは、福島第一原子力発電所の原子炉メーカーが製造した製品や提供したサービスが事故原因になっていたかどうかの調査や、国内外の法の下でメーカーに賠償を請求できるかどうか調査することを定款に盛り込むよう提案。

議案の説明に立ったグリーンピース・ジャパンの関根彩子氏は賠償のために莫大(ばくだい)な税金が投じられていて、電気料金の値上げもされた。今後国民負担をさらに重くする前に、まず自己の責任に関係した人たちに相応の賠償責任を負担してもらうべきだ」と主張した。

大株主の東京都は、発電所の建て替えの経済性などについて第三者が検証しようとしても分析に必要な情報が十分ではないとし、発電所ごとの個別の収支など、より詳細な経営情報を開示することを提案していた。

国立代々木競技場第一体育館で開催された総会には2090人の株主が出席。昨年の出席者数は4471人、原発事故のあった2011年は過去最多の9309人が出席した。


参考


記事毎日:中国電力 80歳被爆者女性、株主総会で「脱原発」提案へ

◇放射能苦しんだ者として…



広島で被爆し、家族5人を失った山口裕子さん(80)=広島市東区=が、26日に開かれる中国電力(本社・広島市)の株主総会で「脱原発」を求める株主提案をする。長年、肝炎などに悩まされてきた経験から、東京電力福島第1原発事故を経て「これ以上放射線による被害を出したくない」と決意した。与えられた3分間で「核と人類は共存できない」との思いを述べるつもりだ。

1945年8月6日、同市南区の比治山高等女学校1年だった山口さんは、防火のため家などを取り壊す建物疎開の作業がなくなり、学校に残っていて被爆した。爆風で飛び散った窓ガラスを体に浴びた。爆心から東約800メートルにあった時計店の自宅は倒壊し、両親と祖母は死亡。逃げ出した姉も紫斑や出血のため、8月24日に苦しみながら亡くなった。もう1人の姉は行方が分からなかった。

戦後、いったん就職したが、勉強を諦めきれず広島大へ進学し、卒業後は盲学校の教員になった。肝機能障害があり、体のだるさが続いた。医師に「原爆のせいか」と尋ねたが否定され、原因ははっきりしないままだ。

約10年前に中電が山口県上関町に計画する上関原発への反対運動に関心を持ち、「何かできないか」と個人で中電の株を購入。株主でつくる「脱原発へ!中電株主行動の会」の活動に加わった。原発事故前の株主総会では、同会メンバーの脱原発の訴えに対し、提案理由の説明が聞こえないほどやじが飛んだ。中電は建設推進の姿勢を変えず、「とりつく島もない」とむなしさが募った。

ところが、原発事故後は一般株主からも「(原発推進から)考えが変わった」との声が上がるようになり、大きな変化を実感。事故が起きれば周辺住民が被ばくするという懸念が現実のものとなり、初めて株主総会で脱原発を訴えようと決めた。

山口さんは26日、同会が提案する6議案のうち、島根原発の廃炉や新増設反対に関して発言する予定で「放射線被害を知る者として、未来の世代に重荷を残すことはできないと伝えたい」と話している。

記事時事:脱原発」提案、全て否決=再稼働の流れ止まらず-電力9社が株主総会

原発を持たない沖縄電力を除く全国の電力9社は26日、一斉に株主総会を開いた。北陸電力を除く8社では、原発からの撤退など「脱原発」を求める議案が一部の株主から提出されたものの、いずれも否決された。

電力各社は原子力規制委員会の新規制基準施行を7月8日に控え、原発の運転に向けた安全審査の申請準備を進めている。停止している原発の再稼働への流れを株主たちが変えることはできなかった。

9社の中で開催時間が最も長かったのは、関西電力の4時間48分。ただ、昨年より短かった社が目立ち、出席した株主も東京電力が2090人、関電は1269人とともに昨年の半分以下だった。

東電の総会では、下河辺和彦会長が冒頭、「福島第1原発事故から2年あまり経過した今も、多大な迷惑と心配を掛けて深くおわびする」と陳謝。その上で「福島復興が再生の原点との認識に立ち、事故の責任を全うする。一日も早く経営を立て直したい」と強調した。

これに対し、一部の株主は福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)と柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)の廃止を求める議案を提出。また、大株主の東京都は、発電所ごとに収支状況を公表するなど、経営の透明性を高めるよう提案したが、ともに否決された。(2013/06/26)

 


[五輪招致] ハコモノ都政猪瀬のニセ復興アピール 批判続々

2013-06-26 | Weblog

記事朝日:IOC、評価報告書を公表 東京は全体的に…?

写真・図版

立候補3都市の評価

 国際オリンピック委員会(IOC)は25日、2020年夏季五輪を目指す3都市の開催計画に関する評価報告書を公表した。IOCは前回16年招致とは違い、各都市の優劣を示さない報告書を作成したが、東京は根幹部分での指摘がなく、全体的に高い評価を受けた。一方、ライバルであるイスタンブール(トルコ)やマドリード(スペイン)は、計画の一部に懸念が示された。

 報告書は3月に実施された評価委員会の現地視察の結果を分析し、開催理念、競技会場、輸送など14項目について文章で評価している。このため、4月に猪瀬直樹東京都知事が「イスラム諸国はけんかばかり」と発言したことや、6月に本格化したトルコ反政権デモは評価に含まれていない。

 東京は、輸送や財政、施設建設など運営の根幹に関わる項目で評価された。ただ、一部の競技会場周辺の狭さなど、細かい部分での指摘が少なくなかった。

 イスタンブールは明確な開催理念が評価された。だが、ボスポラス海峡を挟んで欧州側とアジア側に会場が分散するため「選手村から40分未満」とする輸送計画が「楽観的」とされた。マドリードは既存施設の活用が評価されたものの、一方で追加工事が必要なものも多いことが指摘された。

 招致活動はこの後、7月3、4日にスイス・ローザンヌでIOC委員に対するプレゼンテーションがある。9月7日にはブエノスアイレスでIOC総会があり、約100人の委員による投票で開催地が決まる。


参考: 


 

五輪招致の詳細計画「立候補ファイル」で猪瀬直樹都知事は「開催できるなら、復興した日本を全世界に示せる」とするが、福島第1原発の廃炉には40年かかるとされる。

「復興って、いったい何ですか。俺にはわかんねえ」。福島第1原発事故でゴーストタウンと化した福島県南相馬市小高区で、初老の男性がつぶやいた。2020年夏季五輪の開催を目指す東京都などが「復興五輪」と招致をアピールするが、「復興」の2文字は福島の現実とかけ離れて躍る。

「放射能の問題があっから、埼玉に避難した娘や孫に戻ってくれとは言えない。町の男たちも原発の仕事がなくなったし、農業も厳しいから多くは帰って来れまい。何もかも元には戻らないんだ。東京の復興五輪? なんですか、それは? 本当に復興って何を意味するんだか、教えてほしいよ」

こう語るのは昨年4月に小高区中心部の立ち入り禁止が解除された直後から、元の駅前商店街で理容店を再開した加藤直さん(63)。といっても、町に人の姿はほとんどない。原発から20キロ圏内にあり、日中は滞在可能だが宿泊などが禁止されている避難指示解除準備区域だからだ。

町内には東日本大震災直後の姿をとどめた倒壊家屋が生々しく残る。震災前、同区の人口は1万2842人だったが、今は県内で3分の2、県外で3分の1が避難生活を送る。

加藤さんは区外の仮設住宅から通って日中だけ店を開く。客は家の様子を見に来る人らが1日に1〜2人。「そりゃあ商売にはならない。補償金で食いつないでいる。でも、町にちょっと戻ってきて、立ち寄れる場所が必要だと思ってやっているのさ」

小高区の前途は険しい。南相馬市は除染とともに地域のインフラ復旧を進め、住民が戻れるようにする考えだ。だが、除染の有効性には議論がある。復旧工事では、例えば水道工事で掘り返した土が汚染されており、運び先を見つけるのが難しい。環境を整えても、放射能を完全には除去できず不安は残る。

加藤さんは「住めるようになったら、茨城県の弟の家に避難している89歳の母親だけは呼び戻す。『小高で死にたい』とずっと言っている。どこの家でも同じじゃないですか。年寄りだけの町になるのが『復興』だとしても、それはそれで仕方のないことさ」と目に涙を浮かべながら語った。

同区で被災し、地元の復旧事業に携わる公務員の中年男性は、疎遠になった妻子との関係を嘆いた。妻子は福島市内で避難生活を送り、男性は1人で南相馬市内の仮設住宅に暮らす。最近、週末も妻子の元へあまり帰らない。

「もうここへ帰るつもりがないみたいです。妻が年ごろの娘への放射能の影響を心配するのはわかる。だが、本当にそれだけか。便利な都会生活に慣れてしまったのではないか。私は家族が一緒に古里で住めるようにと頑張っているのに……」

「復興なんて言葉は、こっちの人間にはぐさっとくることがあるんだよ」と、南相馬市原町区で飲食店を営む佐藤ひろ美さん(69)は話す。「町に戻らない人と残った人、補償金が多かった人とそうでない人……。原発事故後は、人間関係がぐちゃぐちゃだ。家族の中でもいろいろある。五輪なんかで復興をうたうのは無神経ではないですか」

「東京に電力を送るために福島に原発が造られたのですよ。それが爆発して双葉町の人々が困難に陥ったのです。混乱の背景には、復興にかかる費用をどうするかという問題があります。五輪に使うお金は、被災地のために使うべきではないでしょうか」。1万4586人が当時の東京電力幹部ら計33人を業務上過失致死傷容疑などで告訴・告発した「福島原発告訴団」団長の武藤類子さん(59)はそう憤った。

復興という言葉がくせものなのです。復興の名の下に、さまざまなことが隠蔽(いんぺい)されていく」と武藤さんは続けた。原発からは今も大気中に大量の放射線が放出され、野ざらしの使用済み燃料プールや汚染水への対処など深刻な問題が山積している。「何が『収束』ですか。それに続く『復興』の掛け声の中で、福島の現状を憂う声は『まだそんなことを言っているのか』という目で見られるようになりました。被災地に『復興』を押し付けないでほしい」

「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の佐藤幸子さん(54)は「復興五輪」の掛け声を懸念する。「『復興に頑張っている』とのイメージが広がり、福島の苦しみは終わったと思う人がいる。時間とともに困難は増している面がある。復興五輪なんてのんきな言葉には心の底から腹が立ちます

阪神大震災の後も「復興」という大きな言葉が人々を圧迫した。慎重に用いなければならない言葉である。五輪開催は震災や原発事故とは別問題だ。


[責任のとりかた] 原発輸出プラントメーカーの場合(三菱重工、日立、東芝)

2013-06-26 | Weblog

記事:グリーンピースが日立株主総会で原発反対行動

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは6月21日、都内で開かれた日立製作所の株主総会の会場前で、原発ビジネスに反対する抗議行動を行なった。抗議行動にはスタッフやボランティアなど15人が参加し、反原発ビジネスのチラシ約500枚を配布した。

会場外での抗議行動では、「原発にもメーカー責任を」、「No Nuclear」などと書いたメッセージを掲げた。総会に参加する株主に対して、同社への投資があらたな原発事故につながらないよう、原子力発電についての同社の考えを経営陣に問いただすよう呼びかけた。

会場内でも、グリーンピース・ジャパンのスタッフの一人が株主として参加し、中西宏明社長に「原発事業の廃止こそが社会と株主の利益になるのではないか」と質問した。

中西社長は「原発に取り組んでいることを恥ずべきことだとは片時も思ったことはない」として、東京電力福島第一原発事故の責任はないと反論した。

グリーンピースは、東電福島第一原発の原子炉メーカーである日立/GE(米ゼネラル・エレクトリック)と東芝に事故の責任を求め、『原発にもメーカー責任を』と訴える署名を本年2月から世界規模で実施した。

これに対しては世界から約4カ月間でに10万筆を超える賛同が寄せられた。福島第一原発の原子炉の型(Mark-I)は、現在日立と原発部門を経営統合しているGE製であり、圧力抑制系などに問題があったことが米原子力委員会安全委員によって1972年から指摘されていた。

グリーンピース・ジャパンの気候変動・エネルギー担当の高田久代は、「消費者は、家電メーカーとして親しまれてきた日立の『もう一つの顔』に気づき始めている」とコメントした。

さらに、「日立や東芝は自社製造の原子炉が大事故を起こしたにもかかわらず、事故の賠償責任を一切問われていない。さらには原発輸出や東電福島第一原発事故の関連事業によって今後も原発ビジネス拡大を目指す経営計画を株主に発表している」と批判した。(オルタナ編集部)

記事:中国電力 80歳被爆者女性、株主総会で「脱原発」提案へ

◇放射能苦しんだ者として…

広島で被爆し、家族5人を失った山口裕子さん(80)=広島市東区=が、26日に開かれる中国電力(本社・広島市)の株主総会で「脱原発」を求める株主提案をする。長年、肝炎などに悩まされてきた経験から、東京電力福島第1原発事故を経て「これ以上放射線による被害を出したくない」と決意した。与えられた3分間で「核と人類は共存できない」との思いを述べるつもりだ。

1945年8月6日、同市南区の比治山高等女学校1年だった山口さんは、防火のため家などを取り壊す建物疎開の作業がなくなり、学校に残っていて被爆した。爆風で飛び散った窓ガラスを体に浴びた。爆心から東約800メートルにあった時計店の自宅は倒壊し、両親と祖母は死亡。逃げ出した姉も紫斑や出血のため、8月24日に苦しみながら亡くなった。もう1人の姉は行方が分からなかった。

戦後、いったん就職したが、勉強を諦めきれず広島大へ進学し、卒業後は盲学校の教員になった。肝機能障害があり、体のだるさが続いた。医師に「原爆のせいか」と尋ねたが否定され、原因ははっきりしないままだ。

約10年前に中電が山口県上関町に計画する上関原発への反対運動に関心を持ち、「何かできないか」と個人で中電の株を購入。株主でつくる「脱原発へ!中電株主行動の会」の活動に加わった。原発事故前の株主総会では、同会メンバーの脱原発の訴えに対し、提案理由の説明が聞こえないほどやじが飛んだ。中電は建設推進の姿勢を変えず、「とりつく島もない」とむなしさが募った。

ところが、原発事故後は一般株主からも「(原発推進から)考えが変わった」との声が上がるようになり、大きな変化を実感。事故が起きれば周辺住民が被ばくするという懸念が現実のものとなり、初めて株主総会で脱原発を訴えようと決めた。

山口さんは26日、同会が提案する6議案のうち、島根原発の廃炉や新増設反対に関して発言する予定で「放射線被害を知る者として、未来の世代に重荷を残すことはできないと伝えたい」と話している。


参考


記事:原発輸出に冷水 三菱重装置の米2基廃炉 損害賠償協議へ

2013年6月8日

米カリフォルニア州のサンオノフレ原発を運営する電力会社サザン・カリフォルニア・エジソン(SCE)は七日、廃炉を決めた2、3号機に関し、異常のあった蒸気発生器を製造した三菱重工業側と、保険の適用も含め損害賠償について協議する方針を明らかにした。

2、3号機の蒸気発生器は二〇〇九~一〇年に交換されたばかりだったが、配管に多数の異常な摩耗が見つかり、一年半にわたり運転停止していた。昨年夏には電力不足の可能性も指摘されたが、停電などはなかった。1号機は既に廃炉となっている。

再稼働に対する住民の反対運動もあり、今後の見通しが立たない状態となり、廃炉を決めた。千五百人の従業員を来年までに四百人に減らす計画という。

三菱重工の米国法人で同原発に関わる三菱ニュークリア・エナジー・システムズは「廃炉の発表に落胆している。今でもこの原発が安全に稼働すると確信しているが、今回の結論に至るには複雑で難しい要因があったのだろう」とコメントした。


米カリフォルニア州のサンオノフレ原発2、3号機の廃炉が決まり、再稼働反対を訴えてきた地元住民らは喜びの声を上げた。

一方で、従業員千百人が削減されることなどから、地元経済への影響を危惧する意見も出ている。

原発から八キロほど離れたサンクレメンテに住むドナ・ギルモアさん(66)は「信じられない。私たちが取り組んできたことは無駄ではなかった」と喜びをあらわにした。

以前から原発には反対で、昨年の運転停止からは活動家らとともに米原子力規制委員会(NRC)に働き掛けるなど、再稼働反対の活動を続けてきた。福島原発の事故後は「原発反対の訴えにメディアが注目するようになった」という。

同原発の反対運動を続けてきた「フレンズ・オブ・ジ・アース(地球の友)」のケンドラ・オールリッチさん(30)は「福島の悲劇が人々に原子力の現実を教えた」と話し「日本の原発反対の取り組みが私たちや世界各地の運動に大きな影響を与えた」と振り返った。

地元カリフォルニア州のバーバラ・ボクサー上院議員(民主党)も七日、「この原発は既に安全性が失われていた。地元に問題が起こらないよう安全に廃炉作業を行うことが重要だ」とコメントした。

米国では最大百四基の原発が稼働していたが、「シェールガス革命」で天然ガスの生産が急増し、低コストの火力発電に対して原発の競争力は低下。老朽化も進み、高額のメンテナンス費用も大きな負担となっている。今年に入って、キウォーニー原発(ウィスコンシン州)とクリスタル・リバー原発(フロリダ州)の廃炉が発表されている。

<蒸気発生器> 原子炉から送られてきた熱水の1次冷却水で、2次冷却水を蒸気にする加圧水型原発特有の装置。この蒸気でタービンを回し、発電する。温度差のある水が流れる多くの細かい管が集まるが、国内でも管にひび割れが入るなどのトラブルがあり「加圧水型のアキレスけん」とも呼ばれている。

 


[責任のとりかた] 都議選 維新惨敗 代表二人は逃げのいつ手

2013-06-26 | Weblog

記事毎日:堺市議会 橋下・石原共同代表の辞職決議 慰安婦発言巡り

6月24日 

日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)の慰安婦発言を巡り、堺市議会は24日、定例市議会本会議で、橋下氏と石原慎太郎共同代表(衆院議員)に公職の辞任を求める決議案を賛成多数で可決した。法的拘束力はない。

決議によると、橋下氏は従軍慰安婦について「当時は必要だった」、石原氏は「軍と売春はつきものだ」と発言。これらは憲法が定めた基本的人権や男女平等の条項に抵触し、容認できないとしている。民主党系の議員らが所属するソレイユ堺、共産党、自民党・市民クラブなどが賛成。公明党、大阪維新の会は反対した。

 

記事毎日:維新の会:橋下共同代表は都議選に触れず

6月24日 

都議選の開票センターで記者会見する維新の平沼赳夫代表代行(右)と山田宏都総支部代表=東京都港区で2013年6月23日午後9時1分、木葉健二撮影
都議選の開票センターで記者会見する維新の平沼赳夫代表代行(右)と山田宏都総支部代表=東京都港区で2013年6月23日午後9時1分、

日本維新の会は都議選初陣で惨敗した。30選挙区で34人を擁立したが、わずか2議席。都内の開票センターには、大阪市長の橋下徹共同代表の姿もない。自宅で結果を見守った石原慎太郎共同代表は23日夜、党幹部に電話で「どういう結果になろうと、参院選は橋下氏と結束して戦いたい」と巻き返しを図る意向を強調したという。

記者会見した平沼赳夫代表代行は、従軍慰安婦を巡る発言で批判を浴びた橋下氏の責任問題について「せっかく(昨年の衆院選で)50議席を得たので、波風を立てる必要はない」と説明。両共同代表の「不仲説」を追及する報道陣に対し、いらだった表情も見せた。

橋下氏は当初、都議選の応援に消極的だったが、選挙中に2度上京。石原氏と「4年や5年で(自民党の)本性は変わらない。僕の口が災いする性格も変わらない」などと街頭で呼びかけたが、風向きは変わらなかった。

橋下氏はこの日、沖縄県で開かれた「沖縄全戦没者追悼式」に参列したが、記者団の取材には応じず、都議選にも言及しなかった


[責任のとりかた] 東海原発(東海村)廃炉作業の場合

2013-06-26 | Weblog

記事:廃棄物処分先決まらず

国内初の商業用原発である日本原子力発電東海原発(東海村)の廃炉に向け、設備の解体作業が本格化している。関係者は技術やノウハウを、東京電力福島第1や老朽化した原発などの廃炉でも活用したいと意気込む。しかし放射性廃棄物の処分先が決まらないなど廃炉への道のりは険しく、国内で「廃止措置」の1番手として先行する東海原発の作業は、今後も難航が予想される。

▽先送り 

原電が公開した東海原発の熱交換器の解体現場。鉄製の交換器をコンテナに収まる大きさに切断する作業を全面マスク姿の作業員が進めていた。高さ25メートル、直径6メートルの巨大な円柱形の熱交換器は、遠隔操作で輪切りに。周囲は放射線への警戒を促すピンク色のシートで区切られ、立ち入りが制限された。

東海原発は2001年に廃止措置を開始。熱交換器など原子炉周辺以外の設備撤去を先行させた上で、原子炉本体の撤去作業を11年度に始め、17年度までに全作業を終える計画だった。しかし原電は準備の遅れを理由に、原子炉の撤去作業の開始を14年4月に先送りした。

「可能性はゼロではない」。原電幹部はここへ来て、さらに原子炉解体や撤去が遅れるシナリオを否定できない。放射性廃棄物の処分先が決まらないためだ。燃料のウランは全て事前に取り出されており、解体で出る放射性廃棄物は、炉心周辺の1600トンなど計約2万7千トンが見込まれる。

ただ、このうち敷地内での埋め立てを検討中で、ごく低レベルとされる約1万2千トンでさえ、地元の了解は得られていない。残りは電気事業連合会が処分先を確保する方向だが、立地場所も詳しい処分方法も見通せない状況だ。原電幹部は「壊すのは比較的簡単。問題は処分先だ」と漏らす。

▽「別世界」

原子力規制委員会は原発の運転期間を原則40年に制限するほか、新規制基準の施行後は、原発事故を教訓に厳しい姿勢で安全性のチェックを進める方針だ。

福井県にある関西電力美浜1、2号機や原電の敦賀1号機がすでに運転40年を超え、中国電力島根1号機や九州電力玄海1号機(佐賀県)なども40年が間近だ。廃炉を迫られると、東海原発と同様に廃棄物問題などの課題が突き付けられる。

燃料を取り出して進める東海の廃炉でさえ計画が揺れる中、事故を起こした原発はどうか。

燃料が格納容器内に溶け落ち、複数の炉内で詳しい状況がつかめない福島第1に関し、原電の担当者は「廃炉へのスタートラインが違う。全く別の世界だ」と話す。

一方、原電は3次元の立体画像を確認しながら遠隔操作で構造物を切断できるシステムを取り入れるなど、新たな手法の開発にも取り組む。

規制委の調査団が敦賀2号機直下に活断層があるとの報告書をまとめ、原電の経営には逆風が吹くが、東海事務所の柳原寛司副所長は「廃炉を効率化する技術や工法の開発を進め、福島や他地域の廃炉にもフィードバックさせるのが、われわれの使命だ」と強調した。


参考:


記事毎日:7割近い支持率の安倍政権 しかし主要政策にほころびも

横田さんは昨年、会社の拠点をいわき市内に移した。工場では、原発内の工事で使う機材の加工作業が進む=福島県いわき市で、木葉健二撮影
横田さんは昨年、会社の拠点をいわき市内に移した。工場では、原発内の工事で使う機材の加工作業が進む=福島県いわき市

「廃炉に向けた挑戦が成功して初めて福島の復興、日本の復興につながる。政府も全面的にバックアップしていきたい」=昨年12月29日、東京電力福島第1原発を視察した安倍晋三首相が、現地であいさつした時の言葉

◇廃炉の人材、除染へ 高い線量「国策しかない」

福島第1原発内で電気工事に携わってきた1次下請け会社「昭栄(しょうえい)」(本社・福島県双葉町)は、原発事故当時30人ほどいた原発作業員のうち、既に12人が辞めた。今月10日、同県楢葉町にある工事事務所を訪れると、10畳ほどの部屋にいたのは「所長」と呼ばれる男性(50)と女性事務員だけ。作業服姿の「所長」が教えてくれた。「以前は大勢が出入りしていたんですけどね……」

前身の会社は福島第1の建設当初から原発に携わり、1984年の分社化で今の会社ができてからも原発内の仕事を受注してきた。リクルートしてきたのは双葉郡内の高校を出た地元の若者。「地元への愛着と仕事の誇りを持っていた」。川内村出身の社長、横田善秀さん(58)は社員の気持ちを代弁する。

福島第1の事故後も、同社は原子炉建屋内で仮設電源の設置やケーブルの敷設などを請け負った。高い線量を浴びるのは避けられない。結婚や子育てを控えた若い作業員たちが辞めていった。横田さんも引き留められなかった。

昨年11月、横田さんは地元・相双地区のハローワークに求人を出した。求人票には正直に「原子力発電所での工事に従事」と書いたが、応募があったのは同時に募集したいわき市内の工場勤務の仕事ばかり。原発作業は今も応募がない。

廃炉作業の人材が、除染作業に流れている−−。

福島の原発関係者の間に、そんな見方が広がっている。

除染は国の直轄事業のため、日当に加えて1日1万円の手当が付く。地元のハローワークに出された求人票などによると、ボーナスこそないが、手当を合わせた月給は40万円を超える求人も少なくない。一方、東京電力が進める福島第1の廃炉作業は、東電のコスト削減に伴い競争入札取引が拡大。1年ほど前から受注競争が激化し、工事の単価は震災前と同程度まで下落した。作業員の賃金にも影響し、単純に月給だけで比較すると除染の方が高いケースもある。

事故直後から福島第1で作業に従事した「所長」は2〜3カ月で被ばく線量が上限に達し、今後数年間は作業に出られない。「防護服を着て、マスクを付けてあの線量。危険な思いをして高い線量を浴びる原発作業と、高い手当が付く除染作業をてんびんにかければ、誰だって除染作業を選ぶ」

福島第1の廃炉は約40年かかるとみられている。資源エネルギー庁によると、1日に必要な原発作業員は約3000人。現在は月平均約8000人の登録があり、同庁は「当面は作業員の不足はない」とみる。だが、横田さんは「登録はあくまで登録。拘束力はなく、必要だからといって呼べるわけではない」と反論する。

昭栄では今春から、廃炉作業に当たる社員に1日3000円の危険手当を出すようにした。こうした対応が現場任せになっている現状を横田さんは危ぶむ。

「誰だって危険な場所に行きたくない。本当に廃炉を考えているなら、政治家は勇気を持って言ってほしい。作業員を使い捨てにしない、廃炉は国策でやるんだと」