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警告 安倍の国際公約違反 ’余剰プルトニウム30トン(長崎型原爆5千発分)’

2013-06-27 | Weblog

記事毎日:高浜原発 福島原発事故後初、MOX国内に

関西電力高浜原発3号機(福井県高浜町)向けにフランスで製造されたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を積んだ輸送船が27日、同原発に到着した。

東京電力福島第1原発事故後、海外で製造されたMOX燃料が国内の原発に輸送されるのは初めて。

関電は、7月の原発新規制基準施行後、MOX燃料を使うプルサーマル発電の再開を前提に、速やかに高浜3、4号機の再稼働を国に申請する方針。

関電は08年、フランスのアレバ社にMOX燃料集合体20体を発注。10年に完成、翌年中の輸送を予定していたが、東日本大震災の影響で延期となっていた。


 

警告


福島第1原発事故から初めて、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が間もなく、フランスから高浜原発(福井県高浜市)に到着する。

関西電力は7月にも高浜原発3、4号機の再稼働を申請する方針で、MOX燃料を使うプルサーマル発電を前提にしていることを明らかにしている。

高浜原発から30キロ圏内に舞鶴市のほぼ全域が入る。多々見良三市長が「安全協定も結ばず、いきなり稼働というのは筋が違う」と反発していた。

現在の原発はウラン燃料だけを使う設計になっているが、プルトニウムを混ぜたMOX燃料を加えることで燃えむらが生じ、過熱・破損のリスクが高まるとの指摘もある。事故が起きた時の避難先も確保されたとは言えない。

少なくとも関電は、近隣自治体を含めて地元の不安が解消するまで再稼働すべきではあるまい。

関電だけでない。四国電力も伊方原発(愛媛県)でプルサーマルの再開をめざしている。

安倍政権は原発再稼働をめざし、使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクル政策を推進する姿勢を鮮明にしだした。関電など電力各社は意を強くするわけだ。

ただプルサーマルは、核燃サイクルの行き詰まりによる窮余の策といった面が強い。本来はウランを燃やした後にプルトニウムを取り出し、高速増殖炉で再利用する計画だが、肝心の高速炉「もんじゅ」(福井県)は1万点を超す点検漏れが明らかになったばかりで、実用化の見通しは全くない

もう一つの中核施設、使用済み核燃料再処理工場(青森県)も長年トラブル続きで、今年10月予定の工場完成は延期が濃厚だ。

使われるあてのないプルトニウムは貯まる一方で、すでに国内外で約30トンも保有する。長崎型原爆5千発分だ。

日本は余剰プルトニウムを持たないという国際公約によって再処理技術の商業利用が認められてきた。世界の目が厳しくなるのは当然だろう。

そこでプルトニウムを原発で燃やして減らそうと、プルサーマルにお鉢が回ったにすぎない。

電力会社にとって、英国やフランスで再処理し海上搬送するためコストが高くつき、割に合わないとの指摘も聞こえる。このコストは電力料金にはねかえってくる。

膨大な公費と時間を費やしたからといって、核燃サイクルに固執すれば矛盾が拡大するばかりだ。プルサーマルもその一つだ。大きく方向を変える時ではないか。