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安倍ょ顔を背けるな 物言わぬ子供達の盾になった優しい若者達 彼らもまた貧困層だ 

2013-05-21 | Weblog

Students and their supporters rally in Tokyo's bustling Shibuya Ward to call for measures to address child poverty on May 18. (Hiroshi Kawai)

 

記事:子どもの夢や進学、後押しを 貧困対策法求めデモ行進

どんな子も夢を持つことや進学をあきらめなくていい世の中に――。教育費の援助や親の就労支援につながる子どもの貧困対策法案をめぐって18日、ひとり親世帯の若者ら約500人が東京都心で集会を開いた。貧困率の削減目標が盛りこまれるよう声をあげ、デモ行進した。

親を亡くした子を支援する「あしなが育英会」や「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークが中心になって企画した。「私たちは立ち止まって休息することも失敗も許されない」「これまでのやり方では貧困が放置される。転換点になる法律を」

渋谷区の代々木公園で開かれた集会では、高校生や児童養護施設で育った人たちが政治に注文をぶつけた。

 「子どもは何も悪いことをしていないのに、つらい思いばかりさせてきた」

兵庫県三田市から駆けつけた富窪美智代さん(45)の声は沈んでいた。病院の調理補助のパートとして働く。7年前、夫を病気で亡くした。小学生だった2人の息子を育てるため、仕事をいくつも掛け持ちした。それでもぎりぎりの生活で塾には通わせられず、旅行も連れていってやれなかった。

父の闘病生活をみていた長男(18)はいま、看護師を目指し、二つの奨学金を借りて大学で学ぶ。富窪さんは「返済しなくていい給付型奨学金が必要だと思う。やっぱり僕たちダメなんだ、ではなく、夢に向かって進んでいいと思える社会であってほしい」と期待をこめる。

東京都内の男性(21)は時々バイトをしながら、夜間大学に通う。生まれたときから父はいない。母は精神的に不安定で働けない。中学生のとき、育ててくれていた祖父母が職を失った。生活保護で暮らすことになった。いつも学年上位で都立の進学校に入学したものの、祖母は亡くなり祖父は認知症に。男性も肺炎と胃腸炎を繰り返し、学校を休みがちになった。

「お金がないなら学校に行かず働けばいい」。そんな声がテレビなどから聞こえてきて、胸に刺さる。「それは恵まれている人の意見。お金がないと不利が重なり、選べることが減っていく。子どもから選択肢を奪っているんです」

集会には、今国会での法案成立を超党派で目指す8議員が参加。小学3年生で父を亡くし、あしなが育英会の第1期生の下村博文・文部科学相も出席し、「貧困が貧困を生む負の連鎖が広がっている」と対策法の必要性を語った。だが、貧困率の目標値には触れなかった。

■貧困率、7人に1人

子どもの貧困率とは貧困線以下で暮らす18歳未満の子の割合。日本は15・7%(2009年)で、7人に1人にあたるひとり親なら50・8%と先進国で最悪の水準だ。貧困線は厚生労働省が国民生活基礎調査から算出する。収入から税金や社会保険料を引いた、実際に使える額が4人世帯で年250万円、3人で217万円、2人で177万円。相対的貧困と呼ばれ、社会参加するのに十分な生活水準に満たないことを指す。

この状況を改善しようと与野党はそれぞれ法案をまとめている。自民・公明両党は、子どもの貧困対策を「国の責務」としたが、貧困率の削減目標は盛り込まず、政府に策定を義務づける大綱の中で何らかの目標を設定する考えだ。民主党案は21年までに10%未満、ひとり親世帯は35%未満にする目標を掲げる。両案とも早ければ今週中に国会に提出される見込みだ。

■就学前から支援を

〈貧困の連鎖に詳しい道中隆(りゅう)・関西国際大教授の話〉 生活保護を受ける母子世帯を調査(2007年)したところ、母自身も生活保護で育ったのが41%、中卒か高校中退が66%にのぼった。おのずと子どもにかける教育費も一般世帯との間に格差ができ、結果的に貧困が引き継がれる。そんな実態やデータに基づいた目標を掲げ、具体的な計画を立てないと対策は進まない。教育環境を整えるには就学前から支援する必要がある。ASAHI


参考:NHK 生活保護受給者の子供の貧困