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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

1円の古本

2016年11月10日 | 

小雨、17度,80%

 35年前に刊行された本を読んでみたいと思ったのは5年ほど前でした。本屋さんではもう売っていません。いつか古本屋に行ったとき探してみようと思っていました。その本の名前をネット検索に入れてみると、Amazonに在庫有りと出ています。しかも1冊ではありません。不思議に思って開けてみると、全部古本でした。そして全部1円です。

 何が何だかわかりません。1円の本です。よほど汚い古本かとも思います。一つ一つ本の状態が書かれていました。「良好」「書き込みなし」「紙の黄ばみ」などなど。もう古い本でしょうから黄ばみや角が取れていることなど仕方がないことです。この本は本を欲しいというのではありません。話の終わりがどう書かれているかを読みたかったので、読んでしまえば捨てるつもりです。ページが飛んでなく、書き込みさえなければいいと思います。全部1円ですから、「良好」と書かれたものをカートに入れて、ワンクリック。しばらくするとAmazonから送料と本代1円を合わせた金額が知らされてきました。あとは待っていれば香港に届きます。

 この本はAmazonから直接送られてきたものではありません。Amazonに加入している古本屋から送られてきました。ですから、Amazonの追跡を使っても、いつ着くか定かではありません。不安になりながらも待っていると、1週間でやってきました。一番安いsal便です。Amazonから来るのとは違って、軽装なパックで届きました。Amazonはご存知のように幾重にも重ねた過剰包装です。ビリビリと封を切ると出てきたのは、単行本です。1円なので文庫本とばかり思っていました。しかも「状態良好」どころか確かに経年の紙のうっすらした黄ばみはありますが、新品同様です。角もきちんとしています。ページをめくり初めて気付きます。この本は誰にも読まれていないかもしれません。いえ、間違いなく本はページをめくられた形跡すらないのです。

 ちょっとクタッとなったそんな古本が来るとばかり思っていました。古い新品の単行本を読み終えました。話の終わり方に満足です。それよりも1円の古本に満足しました。香港までの送料を出しても、35年前のこの本の定価にもなりません。1円、古本屋の方の手間を考えると安すぎると思います。これに味をしめて、1円の古本を漁りそうです。

 


セロリの話

2016年11月09日 | 日々のこと

 雨、19度、93%

 セロリを使った料理、決してセロリは主役にはなりませんがあの香り、シャキシャキの歯ごたえは独特だと思います。香港地元の家庭料理にはセロリの炒め物がよく登場します。セロリにお肉や魚を合わせますから、その種類によってバリエーションが広がります。その炒め方は絶妙で、クタクタに炒めることはありません。セロリの表面はさっと油が回っていて、芯はシャキシャキ感が残っています。こちらの人は野菜を生で食べる習慣がありませんでした。最近やっとサラダというものが浸透してきました。トマトだってご存知のように「トマト卵炒め」があるように火を通して使います。

 洋食ではサラダとして使われることが多いセロリですが、ブーケガルニの束にセロリを入れたり、スープの浮き実に使ったり香りを大事に使います。確かアメリカのレシピだったと思いますが、私はセロリのケーキを焼きます。セロリをお砂糖でジャムのように煮てそれをパウンド地に入れるケーキです。煮てる間もオーブンに入れている間もセロリの深い香りが部屋を満たします。口に入れてもセロリだとは思えない不思議なケーキです。

 私がセロリを買ってくるときは、大きなひと束、地面からスパッと切られたままを抱えて帰ってきます。スーパーではこのひと束売り、市場の八百屋さんではひと束を半分や4分の1に切ってくれます。ここ半年ほど、福岡の家に帰るとセロリを探します。夏の盛りにはどこを見ても売っていませんでした。やっと、先日見つけたセロリはビニールの袋に1本入って売られています。お値段1本80〜95円。香港のひと束セロリは日本円にして140円ほどです。こんなに日本のセロリが高いとは思ってもいませんでした。天候不良で野菜の高騰とは知っていましたが、これではセロリが十分に使えません。毎朝のジュースに必ず加えるセロリです。

 まだ日本にいた頃からセロリは1本売りだったかなと思い起こします。大きな束で買っていた記憶があるのです。葉っぱの部分を佃煮にしたり、セロリのケーキには500グラム近いセロリを使います。でも記憶は定かではありません。もう30年も昔のことです。

 束のセロリは洗って、長細いビニールに入れて冷蔵庫に入れます。西洋には、この束セロリ専用のガラスや陶器の花瓶のようなものがあります。セロリベースと言うのでしようか、まだ冷蔵庫なんてない時代その花瓶にセロリを立てて保存したようです。たった一度だけそのセロリベースを友人宅で見たことがあります。

 セロリひとつとっても、料理の仕方、保存の仕方こんなに違うのかと思います。日本で美味しいセロリをいっぱい食べたいものです。


古い印鑑

2016年11月08日 | 日々のこと

曇り、23度、89%

 実家の整理をしたのはほんの4年ほど前のことでした。もっと昔のような気がします。整理整頓、掃除すらしなかった母の後片付けでした。埃まみれになりながら、途方に暮れたことが何度もあります。何を残すか捨てるかではありません。あまりの量の多さです。一体どれくらいの量のものを捨てたのか未だによくわかっていません。分かっているのは残した物はほんの僅かだということです。

 日本の家には、私たちの家の物が運び込まれています。家に染み付いた匂いが、玄関を開ける度に変わってきています。私たちの本や家具たちの匂いが、家の匂いよりも強くなってきました。やっと私の家になったような感じです。実家のもので残したものは大きな物ばかりです。母の衣類一切ありません。食器も当座使う物だけで、これまたもうしばらくすると処分するつもりです。そんな中思いがけないものを見つけることがあります。

 印鑑が山ほどありました。母の実印が必要な事柄は全て完了しています。印鑑の山を全て捨てるつもりでしたが、ぱっと目についた印鑑がありました。取捨選択しているときにいちいちじっくり見ている暇などありません。ぽいと残しておく方の箱に入れました。それっきり忘れています。先日はこの箱の隅にその2つの印鑑を見つけます。この二つだけを取り残した時の自分の気持ちが蘇りました。

 木の素材の蓋がしてあるのは今でもよくある社印です。 ところがアルミの凸凹のしかも3センチほどの印鑑入れを開けると、これまた小さな木の印鑑が入っていました。しかも紐の先にはサイコロです。粋です。洒落てると思います。小さな文字を読むと私の旧姓だけ彫られています。今でいう訂正印かしらとも思います。でも違うなあ。この2つの印鑑は父のものです。何に使っていたのやら、聞くすべがありません。

 主人がある時言いました。「お前、よくここまで捨てたなあ。」はい、よく捨てました。でも、こんなちっぽけな印鑑、縁側の下の植木鉢、家の梁の傷跡、やっぱり私が育った家がそこかしこに残っています。これが家を続けていくという事かしらと思います。


アラジンストーブの修理

2016年11月07日 | 日々のこと

曇り、23度、84%

 36年ほど前に買ったアラジンのストーブを修理に出しました。30年は使っていません。実家の暖房器具も私たちが使っていた他の暖房器具も全部捨てました。残したのはこのアラジンのブルーフレームと呼ばれるものだけです。

 日本にいた頃の冬の朝、このストーブの前にはリキという猫がうずくまって火が入るのを待っていました。火を入れるとリキの横には、息子の幼稚園の制服が置かれます。このストーブでどれだけの煮炊きものをしたでしょう。小豆の煮える匂い、シチューのクツクツという音、ポトフなんてこのストーブの得意料理です。こたつがない我が家はパンの発酵も冬の間はこのストーブ周りです。

 8月に帰った折、息子が運転する車で修理してくれるお宅まで運びました。随分以前お電話をしてどのくらいで直してもらえるかを確認してありました。4、5時間でオーバーホールしてくれるということです。伺うと、直してくださるご主人が入院中とのことです。急ぐものではありません。お時間のあるときにとお願いして帰ってきました。先月帰国したときに、取りに伺いますとお電話しました。まだ、ご主人入退院を繰り返していらっしゃるそうです。それでも、私のために翌日までにオーバーホールを終えてくださいました。

 今でもこれと同じ型のストーブが出ています。ところが作る会社が変わったそうで昔のものは作りが丈夫にできているそうです。そんなこと私にはわかりませんが、思い出の詰まったこのストーブに火を入れることができるのが嬉しくて仕方ありません。 まだ絨毯も引いていない部屋に置きました。この部屋の天井は4、5メーター。もちろんこのストーブ一つでは暖房は足りません。吹き抜けの部屋は夏にはもってこいですが、冬のことを考えると思わずゾッとしてしまいます。おいおいこの部屋の暖房を考えるつもりです。

 まだ灯油も用意していません。家に帰って、芯の上げ下げの練習をしてみます。こんな暖房器具を使うのは久しぶりです。火をつけるという行為に気持ちが引けてしまいます。主人が一緒の時に火を入れてみるつもりです。他の部屋は、 やはりこのオイルヒーターにお願いすることにします。

 火を入れるのは先の話ですが、アラジンがあの部屋で私たちの帰りを待っていてくれると思うと、心の中にぽっと火が灯ります。


取扱説明書

2016年11月06日 | 日々のこと

晴れ、21度、85% 

 「トリセツは、こちらに入れておきます。」売り場のお姉さんにそう言われて、「トリセツ??」首を傾げてしまいました。日本に帰るといろんな短縮された言葉があって、時々戸惑います。そのお姉さんが袋に入れているものを見て、「ああ、取扱説明書なのね。」と理解しました。

 今、日本の家のテーブルの上には、この取扱説明書がドンと積まれています。帰るたびに少しづつ電化製品を買い揃えてきました。もちろん香港の家にだってあるものばかりですが、日本の電化製品とは取扱が違います。たいていのものは電気を入れて、スイッチを押せば使えるような電化製品です。リモコンがついているものもそんなにありません。我が家の空調、クーラーのみですが全てスイッチまで出向いて切ったり入れたりします。リモコンがついているものは、テレビとホームシアターだけです。

 一番初めに取り付けた天井の照明器具にも全部リモコンがついていました。切り入ればかりではなく、灯の種類や明るさも調整します。挙句にスポットの当たる角度まで調整してくれます。これに慣れるまで一苦労でした。冷蔵庫と洗濯機は電源を入れて使えます。本当はまだ効率のいい使い方があるのでしょうが、単に洗濯するだけ、冷蔵庫にものを入れるだけの使い方です。普通の掃除機は香港の家でも使っていたものですから同じ使い方ですが、手元にスイッチがついているのに気づかず、いつも本体のスイッチを切ったり入れたりしていました。一番厄介なのが、お掃除ロボットです。ゴミのマークはわかりますが、時には他のマークをいっぱいつけて動いています。そのマークの意味がわかりません。マークが出るときは喋りますが、声が小さくてよく聞こえません。その度に取扱説明書を出してきます。

 昨年の冬にはオイルヒーターを買いました。香港のオイルヒーターはスイッチを入れ温度調節をするだけですが、送風の強さをはじめタイマーまでついています。そしてこれまたリモコン付きです。説明書を読んでもすぐに忘れますから、電源を入れて温度を設定するだけで使います。リモコンなんてさっぱりわかりません。

 先日は空調を付けました。取り付けのお兄さんが親切に使い方を説明してくれます。もちろん操作は全部リモコンです。なんだかわかった気になって、お兄さんが帰った後に一人で操作してみました。少しはわかりますが、設定を変えるたびに空調が喋ります。どうも耳障りです。声を切りたいと思いながら、香港に戻ってきました。

 香港に帰る前の晩、テーブルの上にはたくさんのリモコンと取扱説明書がおかれました。まずリモコンの裏に小さく何処のリモコンかを書きました。次にリモコンでも使わないと決めたオイルヒータなどは箱にしまいました。次にこの家に戻るときは真冬です。しかも福岡には夕方着きます。家の明かりをつけたらすぐにすることは暖房を入れることです。オイルヒターと空調の使い方を今一度取扱説明書で確認しました。

 庭の照明が変な時間から付いています。取扱説明書を読んで、設定し直しますが直りません。厄介だなと心底思います。ただ一つ、ビルトインのガスオーブン、これは電子レンジ機能もついているのですが、これだけは取扱説明書なしでも使えるようになりました。

 日本に住んでいる人はみんなこんな生活に慣れっこです。付いていけないはずはないと言い聞かせます。でもまだインターネット環境には手をつけていません。テレビだって進化しています。気が遠くなりそうです。この先も取扱説明書の山は高くなる一方です。

 こうして何度も取扱説明書とキーを打っていて思います。「トリセツ」は便利だわ。

 

 


9年目のモモさんのハーネス

2016年11月05日 | もも

 晴れ、20度、82% 

  モモさん、オートバイのエンジンの音にすごく興奮します。ブオーン、ブオーンで声も出さずに全速力で追っかけます。道の向こうから噛まれたことのある犬がやって来るのを見ると、これまた渾身の力でその犬を追いかけます。パグは中型犬だと侮ってはいけません。力が見かけ以上にあります。ですから首輪ではスポッと抜けるのが心配で未だにハーネスです。ハーネス、首輪ならぬ胴輪です。一番はじめのハーネスは、モモさんを女の子だと思っていましたから赤でした。あっという間にお太りになりましたので、次はブルーのハーネスに変えました。このブルーのはハーネスとリーシュの止めの金具が緩くなったのでオレンジ色のハーネスを買いました。

 昨日の朝、いつものようにお散歩の準備をしていました。ハーネスを回して留め具を止めようとしたら、ぽろっと手に落ちるものがありました。ハーネスの留め具の片方です。一つでもしっかり留まっていますが心配ですので、リボンで縛って出かけました。7年間、朝夕毎日使ったハーネスです。モモさんの匂いがつくと、ネットに入れて洗濯機でゴロンゴロンと洗いました。考えたらよく保ったと思います。さあ今日一番の私の仕事は、モモさんの新しいハーネスを探すことです。

 見慣れたせいもありますがオレンジ色はモモさんに似合う気がします。我が家からセントラルに降りる間に4軒犬の物を扱うお店があります。一番近いお店にオレンジ色のものを見つけました。7年使った古いハーネスを持って出かけたのですが、お店のお姉さんが「パグがこんなに大きいはずがない。」と仰るので、家に戻り寝てるモモさんを起こして、またお店に戻りました。実物に試着させるのが一番です。ハーネスもいろんなタイプがあって装着させ方が違います。古いものは留め具が一つでしたが、今度のは2つもついています。背中の真ん中にはフレンチブルらしい絵までついています。 とにかくこれでお散歩に安心して出かけることができます。

 主人が帰ってきて、なぜリーシュも一緒に買わなかったのかと尋ねます。これとお揃いのリーシュは途中がゴムになっていて変な感じでした。リーシュも新しいのを探さなくては。

 夜、昔のモモさんの写真を見ていると、あれ?モモさん3歳の時にはもう古いオレンジ色のハーネスをしています。 ということは、9年使ったことになります。9年間、毎日朝晩よく働いてくれました。日本の方達はおしゃれでハーネスやリーシュもたくさんお持ちです。9年間一筋に同じものを使ってなどとは信じてもらえないかもしれません。

 当のモモさん、新しいのも古いのも一向にお構いないようです。


ダンボールひとつの冬服

2016年11月04日 | 日々のこと

晴れ、19度、72%

 普通の大きさの段ボールに入った私の冬服が香港の家に着きました。差出人は私です。この段ボールが着くまで、香港の家には私の長袖のTシャツ一枚すらありませんでした。私の不注意が生んだ大きな失敗談です。

 実はモモと私は、10月の末には日本に帰ることにしていました。本帰国です。主人はまだまだ仕事で香港に残ります。私の帰国の大きな理由はモモの年齢です。短頭犬は飛行機に弱く目的地に着くと亡くなっているというケースもあるそうです。エアーラインもパグを乗せない、ブルドックは乗せない、フレンチブルは乗せないと様々規約があります。パグは嬉しいことにJALが乗せてくれます。それでもJAL自体の機材が飛んでいる便でないと乗れません。香港から日本行きのJALの便は数ありますが、機材がJALの便はわずは2本です。成田に着く便を選びました。

 動物の検疫は狂犬病ゼロの日本はとても厳しいと聞いています。犬に関しては、2回続けての狂犬病予防接種、その抗体の血液検査がまず必要です。採血後、180日は日本に入国できません。まだまだ細かい手続きがありますが省きます。狂犬病の抗体検査もパス、180日経過後の10月の帰国に向けて8月の初めに日本の検疫所に書類を提出しました。この段階では入国許可ではありません。書類受理が出るだけです。8月4日、メールで申請をしました。ところがあっさりと拒否されました。2回続けての狂犬病注射とは、期限が切れる前に次の注射をするということです。ここ香港は3年に一度の狂犬病注射です。モモの最後の注射とその3年前の注射の間に1年近くのギャップがありました。私はそのことをすっかり忘れていました。

 モモの場合、3年ごとの狂犬病の予防接種は11月です。接種しないといけない年の8月に私の母が亡くなりました。子供は私一人です。葬儀の手配、納骨全て私が一人で執り行いました。母の納骨は11月でした。モモの狂犬病の予防接種のことをすっかり忘れていたのです。一年近く経って思い出して注射を受けました。この一年近くのギャップが検疫所から指摘されたことでした。何度も検疫に関する書類を読み直したにもかかわらず、この私は大きな勘違いをしてしまいました。10月末には帰国できないとわかったのは、主人の誕生日の8月5日のことです。この一晩で私の体重が2キロも減りました。日本の検疫所にどうすればいいかを尋ねます。翌6日に朝一番で狂犬病の予防注射を受け再び血液検査です。書類を再び提出するにあたって、飛行機の便の変更も必要です。最終引越しの日にちも変更、たくさんの手続きの変更を余儀なくされました。

 香港内では動物の血液検査はできません。モモの血液はイギリスに運ばれます。その結果と細かい書類とを再び日本の検疫所に提出したのは9月に入ってからです。動物検疫にに関する非常に細かい言葉のやり取りは難しいと聞いていました。獣医さんにも専門の業者に頼んだ方がいいと言われていたにもかかわらず、自分でやっていました。さすがに、もう無理だと根をあげました。動物を輸入、輸出専門業者の方に書類手続きを頼みました。最後の難関が飛行機に乗る2日前のモモの直前検査、その書類を香港側の検疫所に輸出願いとして提出します。次の日、検疫所の裏書のある書類を受け取って、その次の日に飛行機に乗ります。この2日間の細々したことはたとえ広東語が達者な方でも、専門知識がないとできないと言われています。

 今、モモさん採血後180日間の待機中です。お願いしている動物輸送の方に言われました。「最後の難関は、日本の検疫所での審査ですよ。」いえ、その前にモモさんが無事に日本の地を踏んでくれるかが私の一番の気がかりです。日本に着く時は13歳になっています。

 10月帰国のつもりの私は、7月に送り返した引越しの荷物第1便に私の冬服は全部入れました。先日帰国した折、段ボールひとつに冬のセーターや上着を詰めました。今朝は香港、朝の気温が初めて20度を切りました。さあ、あと3ヶ月、段ボールひとつの冬服で過ごします。この3ヶ月モモの体調を管理するのが私の一番の仕事です。


モモさんの夜のお出かけ

2016年11月03日 | 香港

曇り、20度、71%

 香港もすっかり涼しくなってきました。コンクリートだらけの香港です。夏場は鼻ペシャのモモさんにとっては過酷な時期です。出張から帰ってきた主人が珍しくピークでゆっくり夕飯をと言います。ピーク、香港島の太平山の山頂です。観光客も多いのですが、土曜日曜は地元の人も多くてゆっくりできません。モモさんも連れて行きます。

 ピークでご飯をいただくお店はたくさんありますが、夕飯の時は決まって「THE PEAK LOOKOUT」です。モモさんがまだ一歳になる前に初めてお外で夕飯を取ったのもこの「THE PEAK LOOKOUT」です。  南シナ海を見渡すこの建物は、政府の古蹟建造物に指定されています。19世紀、このピークに住むイギリス人のための人力車の停車場でした。犬連れのお客は外のテラスでご飯をいただきます。

 料理はコンチネンタルな多国籍料理、 スターターはシーフードプラッター。香港は一年中生牡蠣が食べられます。それでもやはり涼しくなってからの生牡蠣の方が美味しいと思います。マッスル、ハマグリ、エビにカニ、生牡蠣です。お次は、マンゴがアクセントのチキンサラダです。この後、フィッシュ&チップスをいただいたのですが、モモさんにあげるのに急いでいましたから、写真を撮り忘れています。大きなたらが2切れ、フリッター状にからりと揚げられていました。モモさんばくばく食べてくれます。蠟燭の明かりでワインを飲みながらのご飯は、週日なのにゆったりした気分にしてくれます。ふと気づくと、 お皿の上にはバニアンツリーの葉っぱが一枚。

 あいにくお顔が黒いモモさんの写真は真っ黒けです。翌日、夜遊びのお疲れで  1日このようにお休みでした。

 

 


お抹茶、メープルシフォンケーキ

2016年11月02日 | 菓子

曇り、22度、72%

 抹茶ラテに凝って毎日のように作っては飲んでいました。茶筅での泡の立て方の要領もありますが、ミルクの種類、甘味料の種類によって美味しさが全く違います。ミルクは牛乳、アーモンドミルク、豆乳でコクと香りが違ってきます。さっぱり豆乳、香ばしいアーモンドミルク、コクのある牛乳という具合です。普通のお砂糖をきび砂糖に代えると、まろやかになります。ふっとお抹茶の香りの陰からきび砂糖の香りがします。蜂蜜が苦手なもので、メープルシロップで甘みをつけました。メープルシロップ独特の香りはしませんが、お抹茶のほろ苦さとメープルシロップのまったりとした甘味がいい具合に感じます。

 そこでお抹茶のシフォンケーキをメープルシロップで作ってみました。普段のお砂糖の量とメープルシロップの量の換算ができません。メープルシロップの種類によっても甘味は違います。思い切って多めに入れることにしました。卵白を泡立てる時もいつもの要領です。メープルシロップを入れると、艶の良いメレンゲができました。メレンゲをたてているときはメープルイロップの香りがいっぱいです。ところが粉と合わせて焼き始めると、やはりお抹茶の香りの方が前面に出てきます。

 口に入れると、抹茶ラテのときのようにお抹茶のほろ苦さとメープルシロップのそこはかとした甘さが美味しく感じます。さて、お茶は何を入れようかな?真剣に考えた挙句、鉄観音茶を合わせました。コーヒーは合いません。手でちぎりながらお口にポイポイ。暖かなミルクも似合うお抹茶、メープルシロップシフォンケーキです。


ダイソンの掃除機とルンバ

2016年11月01日 | 日々のこと

曇り、23度、77%

 日本の家から戻ってきて掃除をするとがっくりします。香港の家の掃除機はオレンジ色のダイソンが壊れてフランスのメーカーのお安いサイクロン掃除機を買いました。まあこのサイクロンとは名ばかりのような掃除機はゴミを吸いません。その上音だっていっぱしに大きい。ダイソンの掃除機の床に吸い付くようなあの感覚はありません。お手伝いに来てくれている人に、「隅っこのホコリがきちんと取れてないね。」と言うと「掃除機が良くない。」と返事が返って来ました。昔のオレンジ色のダイソンを壊したのは彼女です。吸いつきがいいので、バンバン叩きつけるように掃除をしていました。

 日本の家は2階もあります。床面積も広くなるので、主人は2階用にも掃除機を買いなさいと言ってくれました。2階に持って上がるのも軽いだろうと選んだのはアイロボットのルンバ君です。皆さんがおっしゃる通り、一人でお掃除をしてくれます。その働きぶりを見ているとなかなか小まめです。働きぶりに感心する以上にお疲れになってエネルギー不足を感じるとご自分で給電所で休んでいます。オレンジ色のランプが大きく深呼吸をしているように灯っています。もしかしたら寝ているのかもしれません。そう思ってそっとしておきます。

 ルンバ君の掃除をした後を姑根性で見て回ると、あら糸屑、あら大きな紙屑、と見つけます。まめですが同じところをぐるぐる回っているのかもしれません。敷居の溝のホコリなどはルンバ君の不得意とするところです。結局ダイソン君の登場です。初代のオレンジ色のダイソンに比べれば、小さく軽量、音も小さくなったように感じます。手元にスイッチがついていますから、いちいち屈まなくても掃除ができます。もちろん吸い付きは抜群です。しかも絶対にルンバ君ができないようなことをしてくれます。天井の隅に小さな蜘蛛の巣がありました。ひょいとダイソン君の柄を天井に向けてずっと吸ってもらいます。やっぱり便利です。なんと言っても、ダイソン君との掃除は自分の目で確認して自分の体を動かして掃除をするのですから、掃除が終わった後に掃除をしたという感覚があります。ところがルンバ君の掃除は人任せ、いえ、ルンバ君任せです。掃除をしたという充足感がありません。

 人が急に見える時など、ルンバ君の力量は十分発揮されそうです。初めてルンバ君とダイソン君並んで写真の収まってもらいました。ルンバ君、結構大きく重いです。小さなダイソン君を2階に持って上がるのはそう苦ではありません。ダイソン君の大きな欠点はコードが短いことだけです。