豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

“刑事ダルグリッシュ” (560ch ミステリー・チャンネル)

2022年03月10日 | テレビ&ポップス
 
 ミステリー・チャンネル(BS 560ch)で “刑事ダルグリッシュ” を見た。
 第1話から第3話まで、午後4時から9時半まで6時間近くぶっ通しである。北京オリンピックが終わって、時間をつぶすネタが切れたところだったのでちょうど良かった。

 表題は “刑事ダルグリッシュ” だが、作品中の字幕では “ダルグリッシュ警部” となっていた。“inspector” と呼ばれていたから「警部」だろう。
 10年ほど前にも他の俳優による「ダルグリッシュ警部」をやっていたが、その時の主役は今回のダルグリッシュ警部よりも繊細な感じだった(過去の書き込みを探すと2006年だった。16年も前のことだったとは!)。今回の俳優がタフというわけではないが。

 1970年代の初め、サッチャー政権が誕生する頃のイギリスが舞台だが、部下の白人刑事が同僚のアフリカ系の女性刑事にむかって、「お前はシャリー・バッシ―みたいなやつだ」といった趣旨の台詞をはいていた。1970年代であることを印象づけるための場面だろうが、今なら一発アウトである。
 シャリー・バッシ―がアフリカ系だとは知らなかった。「ゴールド・フィンガー ♪」の歌声だけは聴いていたが、歌う姿を見た記憶はない。

 2022年2月21日 記

   *   *   *
   
 先日、「ダルグリッシュ警部」について書き込んだ際(上記2月21日付けの書込み)に、時代背景が1970年代の初め、サッチャー政権が誕生する頃のイギリスだったため、ダルグリッシュ警部の部下の白人男性刑事が、同僚のアフリカ系女性刑事にむかって、「お前の母親はどこの出身だ?」、「お前はシャリー・バッシ―みたいなやつだ」といった趣旨の台詞があったことを紹介し、「1970年代であることを印象づけるための場面だろうが、今なら一発アウトである」と書いた。

 ところが、イギリス警察では、2020年代の現在でも、警察官によるそのような差別はなくなっていなかったようだ。
 東京新聞2022年3月7日の夕刊に、ロンドン警視庁初めての女性警視総監が、警察内部における差別事件の続発の責任を取って辞任することになったという記事が載っていた(上の写真)。
 
 「英警察 はびころ差別文化ーー現職警官が女性殺人、組織内ハラスメント」というその記事によると、コロナ禍のロンドンで、現職警官がコロナ規制違反名目で女性に手錠をかけて拉致し、レイプの上に殺害した事件が起き、さらにその被害者の追悼集会に集まった人たちをコロナ規制違反で逮捕し、献花を踏みにじったという。
 その他にも、アフリカ系女性の遺体写真を撮影してSNSで共有したり、同性愛者連続殺人事件を事件性なしとしたり、警察官の女性蔑視、黒人・イスラム教徒、障害者、同性愛者らへの差別的言動が横行していることなどが内部調査で発覚したという。

 現在のロンドン市長はパキスタン系だが、彼は子どものころから父親に「警官と目を合わせるな、彼らに口実を与えるな」と教育されてきたと語っている。
 イギリスのテレビ・ドラマの世界では、インド系の警察署長や、アフリカ系の女性刑事などが活躍しているが、現実はそんなに甘いものではないようだ。
 悪徳警官はテレビ番組にも時おり登場するが、警察内部の差別文化がこれほどのものだったとは知らなかった。ぼくは、武器を携行しないイギリスの警察システムとその警察官を尊敬していたのだが・・・。

 2022年3月10日 追記

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