年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

面白いことを思いつくこと自体が大変ですよ。

2007-04-02 02:48:03 | 涼宮ハルヒ
3月21日のガタケで出したコピー本の描き直し版。原版はムーンライト越後車内で揺られながら描きました。今描かねばならないと思うと描けるものです。
2月に隆山温泉旅館組合の青木さんと話していた時に、青木さんが問題提起したのが1コマ目の「キョンの問題意識」に反映されてます。こういう問題提起をしてもらえるとハルヒ世界が拡がるので有り難いですね。「消失」直前辺りという設定。
セリフばかりですが、編集さんのネームチェックや没が無いのが個人サークルの気安さですから、思うがままに作成です。言いたい事を無理に4コマに詰め込んでしまいました。昔なら「テーマを物語りに展開すべき」と言われたところですね。
聞いた話では、コードギアスというアニメの中でも、「与えられる自治区より、自力の独立の方がマシ」という主張が有ったそうで、同時代性でしょうか。
イラク戦争や自衛隊海外派兵、憲法改正、といった社会問題への漫画、アニメ、ゲーム、ラノベの寓話的言及はそれなりに有りますし。
さて、一般人作家が「破壊系」作家や「癒し系」作家とどう対決するか、という問題について、
1)「盗める技法は盗む」
2)「凡人にやれる事を頑張る」
という2つの道を提示し、2)について、「ネタ、ストーリー展開、セリフ、コマ割、コマの中に何を描くか、等の各々を2通り以上考えて良い方を採る」という策を紹介しました。
これには、「そもそもネタを思いつかない」場合や「面白いことを思いつかない」場合には無力であるという欠点があります。
この問題について木村裕一がひとつの回答を出しています。
「他人の作品を読んで、こうした方が面白いのに、と不満に思った部分を改善して、より自分好みの作品を作る」という「既存作品改良」法です。
木村先生はこの方法でプロの童話作家として食べているわけでして、著作権法違反に問われてはいません。
木村作品に見えるようになるまで、元作品を改変していると言うことでしょう。元作品の面白かったところは上手く残して改変するわけですね。変更しても構わないような固有名詞や人物関係、日時場所、事件のディテールを変えれば十分?
友達に読ませて「盗作だ」と言われない程度に隠せれば良いのでは。
パクリ、トレスは「劣化コピー」になる場合はダメですが、改良が加えられている場合には存在価値が認められるし、商品価値すら認められる、ということでしょうか。
思い返せば、大学時代の知人の冨田君は、「過去の名作の名場面名セリフをツギハギして、完璧な名作を作りたい」と言ってました。庵野秀明のやり方から学んだらしいですが、してみると木村先生の専売特許にはならないようですね。