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松田町・西平畑公園「ふるさと鉄道」を走るミニロマンスカー

2018-06-19 | 博物館・保存施設等

今月MAKIKYUは近隣の松田町にある西平畑公園へ足を運び、公園内を走る「ふるさと鉄道」に乗車する機会がありました。

西平畑公園は小田急線新松田駅・JR御殿場線松田駅からも徒歩で足を運ぶ事ができ、往路は上り坂で少々ハードな道程ながら20分強、復路はもう少し短く楽な道程と感じたもので、高速バスが発着する東名高速道路の「東名松田」バス停からは、すぐの所に公園入口があります。

公園自体は何時でも入場料無料で入場できるものの、園内を走る「ふるさと鉄道」は土日祝日昼間のみの運行、それも雨天時や冬季(12月中旬~2月中旬)は運休となりますので、近場在住でないと乗車狙いのハードルは少々高めかもしれません。

このふるさと鉄道は、各地の公園などによくあるミニSLと、小田急沿線らしい「ミニロマンスカー」という2種類の車両が運行しており、日によってはどちらか一方のみの運行となる事もあります。

係員の方は動力に石炭を用いているミニSLの方がおススメとの事でしたが、MAKIKYUが西平畑公園に足を運んだ日はミニロマンスカーのみの運行でした。

ミニ
SLは全国各地で多数運行しているもののミニロマンスカーは他ではまず見かけませんので、個人的にはミニロマンスカー運行は「アタリ」と感じたものでした。


ミニロマンスカーは両端に現在は小田急線での営業運転からは退いた
10000Hi-SEを模した電動の動力車を配し、真ん中4両がボギー客車の動力集中方式プッシュプルの6両編成。

 
さすがに連接構造などは再現されていませんが、旅客車両4両・編成6両というのはどちらも最近の小田急線の特急ロマンスカーでは主流となっている編成両数。

このミニロマンスカーが導入された頃には想定していなかったのかもしれませんが、偶然にも小田急線の特急ロマンスカーを模した編成両数になっています。



ミニロマンスカーの出発時にはスピーカーを用い、録音したミュージックホーンも流していたのも、なかなか良い演出だな…と感じたものでした。


このミニロマンスカーとミニSLが走る路線は、公園内のみの運行ながらも往復総延長は1㎞超と、この手の鉄道にしては結構な長距離運行となっています。


路線内には鉄橋や併用軌道区間をはじめ、線路脇にはあじさいが植えられている箇所も存在。


この手の鉄道にしては珍しいスイッチバックが2箇所も存在するなど、かなり変化に富んでおり、単線で随所に急曲線が存在する線形の悪さは、小田急グループに属する中小私鉄・箱根登山鉄道や江ノ島電鉄などを連想したものでした。

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箇所のスイッチバックを経て到達する路線頂上付近はラケット状のループ線、ここにふるさと鉄道の車庫も存在しており、このループ線区間以外は往復共に同一経路運行となっています。

往復の所要時間は20分程度、運行距離が長めでスイッチバックを繰り返す事もあり乗車時間も長め、公園内の鉄道にしては意外と乗り応えがあると感じたものでした。


このふるさと鉄道の運賃はミニロマンスカーとミニSLのどちらも同額で300円、乗車券購入時には領収証と乗車券と記された列車指定券(ラミネート加工)2枚が渡されますが、乗車券の方は列車発車前の改札時に回収となります。

MAKIKYU
が乗車した列車は「1535分発」でしたが、昼間のみの運行で16時頃には運行終了となりますので、この時刻で最終列車です。

MAKIKYU
が西平畑公園に足を運んだ日は比較的空いていて空席もあったものの、観光シーズンなどは最終列車狙いで発車直前に乗車券売り場へ出向きふるさと鉄道に乗ろうと思っても売り切れ…という可能性もありますので要注意です。
(
乗車当日の運行時間内であれば、午前中に午後の列車乗車券を発車時刻指定で購入する事も可能です)


またふるさと鉄道乗車後も公園内を散策、眼下に広がる足柄平野や相模湾を眺め一休みしてから退散。


数は多くないものの飲食関連の物販車両も何台か出店しており、
公園内で一休みの際には、出店していた物販車両の一つ「小田原牧場アイス工房」のジェラートを試してみたものでした。

 
決して安くない価格設定に加え、訪問日は結構な暑さという事もあってか、季節限定の小田原さん甘夏ピール入りジェラートなどは絶品と感じたものでした。

西平畑公園は期間限定の臨時バス運行日などを除くと、遠方から公共交通機関利用だと駅か高速バス停から徒歩かタクシーでアクセスするしかなく、往路の上り坂なども考慮すると、散策に不適な暑い時期の訪問は少々厳しい印象。

ただ比較的近場でその気になれば割合容易に足を運べる所という事もあり、機会があれば散策に適した時期にまた足を運んでも…と感じたものでした。