数日前に津久井神奈交バスの藤野駅~奥牧野線に関して少々取り上げましたが、この路線に乗車した動機の一つとして、ここはただの行き止まりではなく、更にここからバスを乗り継いで行ける事もありました。
(勿論訳あって奥牧野を一度訪問してみたかった事もあるのですが…)
その奥牧野は旧藤野町、現在は市町村合併で相模原市に編入された地域で、小さな集落があるだけの山間の村といった感じですので、相模原市という名前から抱く一般的な印象とは程遠く、現代の市町村合併を強く実感させられますが、ここは旧藤野町でも外れに位置し、山梨県との県境がすぐそばに控えています。
奥牧野のバス停留所は、山梨県上野原市から旧秋山村(現在は上野原市に合併)方面へ向かう道路が一旦神奈川県に入り、藤野方面からのバス路線(藤野方面からは、途中の賽の神で右折)が走る道路が丁度重なるT字路に位置していますが、上野原~秋山方面を結ぶ道路にも、富士急山梨バスの路線(上野原~無生野)が走っており、T字路近くに神奈交・富士急のバス停ポールが少々離れた状態で各一本置かれています。
(富士急は上下両方向を一本のポールで共用しており、この一帯の路線ではよくある形態です)
ただ山間部の閑散とした集落だけに小さな交差点には信号もなく、ターミナルというには程遠い状況で、奥牧野で2つのバス路線を乗り継ぐ乗客は本当にいるのだろうか?と感じる程でしたが、一応バス停のすぐそばに飲料水の自動販売機があり、また徒歩1分程度の所に小さな商店もありますので、多少の時間潰しは何とか…といった所です。
ちなみに上野原~秋山方面を結ぶ唯一の公共交通機関でもある富士急のバスは、一日僅か4往復しか走っていませんので、偶然運行時刻にでも当たらない限りは、予め時刻を調べておかないと利用は難しく、幻のバスといっても過言ではない様な状況ですが、周囲の侘しい雰囲気(MAKIKYUが訪問した際は雪が降る寒い日でしたので、尚更その様に感じたのかもしれません)は本当にバスがやってくるのだろうか?という錯覚さえ感じてしまう程でした。
(余談ながらMAKIKYUは奥牧野で津久井神奈交バスを降りた後、富士急山梨バスに乗り継いで上野原へ向かったのですが、乗り継ぎ客はおろか、富士急は一日僅か4往復にも関わらず、奥牧野発車時のバス車内は乗客皆無という状況でした)
また「奥牧野」の停留所名は、津久井神奈交バスの車内放送や運賃表の停留所名表示は「おくまぎの」と案内(神奈中グループの路線バスでは、車内にある運賃表示器の停留所名表示は、漢字とひらがなが交互に表示されます)され、神奈交バスで奥牧野の隣にある「牧野入口」も「まぎのいりぐち」、住所も「藤野町牧野(ふじのちょうまぎの)」ですが、奥牧野にある富士急のポールには「おくまきの」と仮名が振られています。
先日MAKIKYUは富士急のバスに奥牧野から乗車しましたので、富士急バスの「奥牧野」停留所案内は聞いていないのですが、これはただの誤りなのか、富士急側の停留所名正式呼称が「おくまきの」なのかも気になるものです。
(こんな事を書くと鉄道の駅名で、大阪府内にある京阪電車の「牧野」駅を連想する方もいるかと思いますが、こちらは「まきの」で、近くにある京阪バスのバス停も同様です)
写真は奥牧野バス停付近の様子と、神奈交バス運賃表示器の「奥牧野」到着時表示(停留所名がひらがなで表示されている際に撮影)、富士急の「奥牧野」バス停ポールです。
富士急のバス停はあえて「まきの」としているのかもしれませんが、地名としては「まぎの」が正解ですね。
この藤野の山奥にある奥牧野、時間帯次第では意外と行き易い感もありますが、閑散とした侘しさはとても都心から電車&バスを乗り継いで1時間半程度とは思えず、随分遠くにきたと感じるかもしれませんね。
また地名の読みはやはり「まぎの」の様ですが、富士急のバス停は敢えてなのか、それともただの誤記なのか気になるものです。
(似た様な例は、こちらがいる横浜市内でも「平戸」バス停がポールによって「Hirado」「Hirato」とローマ字標記が異なっているといった例がありますので…ちなみにこのバス停の車内放送と運賃表示器での表示は「ひらど」です)