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種子島を走るコミュニティバス

2015-09-21 | バス[九州離島・沖縄]

先日「MAKIKYUのページ」では、種子島を走る大和バスに関して取り上げましたが、島内では同社が運行する一般路線以外に、コミュニティバスも幾つか存在しています。

その中でも中種子町のコミュニティバスは大和バスが受託運行しており、一般路線と同様の車両が稼働している姿を目撃していますが、西之表市と南種子町では、一般路線の運行から撤退した種子島・屋久島交通が受託運行するコミュニティバスも走っています。

MAKIKYUが昨年冬に種子島へ足を運んだ際には、両市町のコミュニティバスに乗車する機会もありましたが、西之表市のコミュニティバスは「わかさ姫」という名称が付いており、基本的には専用のハイエースを用いています。


循環方向が異なる北周りと南回りの2路線が存在、両者を合わせた昼間の運行間隔は、離島のバスにしては至便な部類に入り、平成の市町村合併以前から「市」だった街だけあると感じますが、日曜・祝日や朝晩の運行が皆無となっており、始発や最終の高速船に接続する時間帯にそれぞれ1便程度の運行があれば…と感じたものでした。


専用車両のハイエースは2台用意され、「北周り」「南回り」と表記されたバスがそれぞれ1台ずつ活躍していますが、ほぼ同等のルートを走る事も考えると、色違いはともかく循環方向まで車体に表記して系統固定すると、車両運用面での支障が出ないのか…と感じたものでした。

この専用車は路線バスとしては最小限と言っても過言ではないサイズの車両ながらも、車内には音声合成装置が備えられ、各停留所毎に放送案内が流れるのも大きな特徴で、国道を走る幹線などで大型車も活躍する反面、車内放送は乗務員のマイク案内のみという大和バスとは対照的と感じたものでした。

「わかさ姫」は通常2台運行ですので、運休日の日曜や祝日に車両整備を行う事で、極力専用車で運行する様に努めている様ですが、車検や故障などで専用車の一方が運用できない時は、以前島内路線で活躍していた中型路線車が代走する事もある様です。


西之表港から北へ数分歩いた所には、種子島・屋久島交通の小規模な車庫があり、「わかさ姫」の予備車にもなっている中型車(写真中央の車両)と共に、貸切車の姿も見かけたものでしたが、「わかさ姫」は一部でかなり狭い路地を通る区間もあり、中型車ではかなり大変だろうと感じたものでした。

西之表市内では先日取り上げた大和バスと「わかさ姫」以外にも、以前は路線バスが走っていたものの、現在は全廃された地域が多数存在しており、こちらは「どんがタクシー」というデマンドタクシー(いわさきグループではない事業者が運行受託)が運行されています。


こちらは「わかさ姫」を更に一回り小さくしたサイズのワゴン車を用いており、利用者登録が必要な予約制である上に、島外からの観光客が利用する事はできない状況ですので、路線バスが全廃された地域へ足を運ぶとなると、タクシーやレンタカーの利用が必須となり、それだけでも大変と感じます。


また南種子町でも種子島・屋久島交通がコミュニティバス運行を受託しており、車庫は役場脇にあるのですが、こちらで用いている車両はエルガミオのワンステップ車で、離島の中核都市から離れた場所で活躍するコミュニティバスにしては、かなり上級の車両と感じます。

こちらは「わかさ姫」と異なり、音声合成による車内放送はない状況でしたが、車内にLED式の次停留所名表示装置が備えられているのが特徴です。

各系統共に運行本数は限られており、至便とは言い難い状況ですが、宇宙センターへ乗り入れる系統も存在し、運賃は100円均一と割安ですので、うまく時間があえば南種子の市街地と宇宙センターの間を移動する手段としても有用です。
(他に屋久島町営フェリーが発着する島間を通る系統もあり、町営フェリーのダイヤ次第では宮之浦(屋久島)→島間→南種子市街地への移動でも利用可能(逆は不可)ですが、町営フェリーは欠航する事も結構多い様ですので要注意です)


南種子町役場脇の車庫には、コミュニティバス用の専用塗装を纏うエルガミオ以外にも、県内本土(鹿児島交通)からグループ内異動した大型路線車の姿も見かけていますが、こちらは屋久島で多数活躍する種子島・屋久島交通の大型車とは異なり、首都圏からいわさきグループへ移籍した前中扉車、これも離島で活躍する車両らしからぬ印象を受けたものでした。
(屋久島との間で時折車両航走による貸し出しもある様で、その際にも使い勝手は余り良くない気がしますので…)

種子島のバスは大和バスの一般路線と種子島・屋久島交通が受託運行するコミュニティバス以外に、宇宙センター内の見学で乗車したバスもありましたが、こちらも機会があれば宇宙センターと共に取り上げたいと思います。



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