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一畑電車 1000系電車~外観は様変わりした一方で内装は…

2016-08-01 | 鉄道[中国]

先月「MAKIKYUのページ」では、一畑電車で活躍する特別仕様車・5000系に関して取り上げましたが、現在一畑電車は車両代替進行期という事もあり、事業規模の割には車両バラエティが豊富で、趣味的には非常に面白い状況になっています。

今後久々の自社発注新車導入が行われる事も発表されていますが、現在営業列車として活躍する車両は全て他社からの移籍車両となっています。

その中で最も新しい車両は
1000系と呼ばれる車両で、MAKIKYUは昨年夏久々に一畑電車へ乗車した際、初めて同系に乗車したものでした。

この車両は元東急1000系電車で、一畑でも同型式を名乗っていますが、元中間車だった車両を先頭車化改造しており、車番などは東急時代そのままではなく改番されています。

東急時代の形式にちなんで敢えて1000番台を付番したのか、それとも空きの番号帯を充当したためにたまたま一畑でも1000系になったのかは気になる所です。


前面は今までに東急から各地の地方私鉄へ移籍した中間車の先頭車化改造車の大半と同様に、原型とは大きく異なる機能本位の簡素な形状で、貫通型の様にも見える非貫通型車となっています。


近年東急から上田電鉄へ譲渡された車両も同種の前面形状となっており、1000系は今後他の地方私鉄にも移籍予定ですので、今後各地でこのスタイルを見る機会が増えるのか否か気になります。

最初に導入された編成と2番目に導入された編成の装いはステンレス車にも関わらず、一畑電車で昔活躍していた車両(現在でも保存車などで現存)と同様のオレンジに白帯となっています。
(
3編成は「しまねっこ」をデザインした異なる装いとなっています)

これは一畑電車HPで公募した3案の中で最も得票数の多い塗装案を起用したものですが、ビード付きステンレス車で銀色のステンレス地が全く見えない装いは、個人的には少々違和感があり、昨年夏時点で活躍していた2編成が共にこの装いと言うのも…と感じたものでした。
(
過去に活躍した車両の装いを踏襲するのであれば、第2編成はアイボリーにブルー細帯でも良かった気がします)


また一畑電車で活躍する元京王車などは、一畑電車移籍に合わせて内装の大改装も実施していますが、東急1000系はまだ首都圏でも第1線で多数活躍する車両という事もあってか、種車とは大きく異なる前面形状や装いとは裏腹に、内装に関しては東急時代と大差ない雰囲気となっています。


東急時代とは路線特性や用途が大きく異なるだけに、LCDモニターによる運賃表示器や自動両替機付運賃箱、整理券発行機などの車内収受式ワンマン運転関連装備が目立ちますが、それ以外はほぼ東急時代を踏襲している状況ですので、日頃東急多摩川線や池上線を利用している方が、島根へ足を運んでこの車両に乗車しても、地元の電車に乗車していると錯覚するのでは…と感じる程です。

東急1000系譲渡の先行事例となった伊賀鉄道(三重県)の様に、一部座席の取換えなどがあっても良かったのでは…と感じる程ですが、一畑電車どころか山陰地区の一般車両で定期運行を行う電車では初のVVVF(山陰地区は電車運行自体が少ないエリアですが…)で、長期に渡る活躍も見込まれる車両ですので、今後大きな動きが出てこないのかも気になる所です。