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中津川市内を走る北恵那交通バス~付知峡線では割安な企画乗車券も…

2014-08-13 | バス[東海]

先月末にMAKIKYUが岐阜県内へ足を運んだ際には、豪雨の影響により土砂災害が発生し、一部区間(坂下~野尻)が運休(現在は復旧)となったため、JR中央西線代行バスが運行され、先日「MAKIKYUのページ」でもこの代行バスに関して取り上げたものでした。

代行バスは東濃鉄道による運行だったものの、代行バスの始発駅にもなっている坂下駅をはじめ、中津川駅など中津川市内を走る一般路線は、大半が東濃鉄道と同じ名鉄グループに属する北恵那交通による運行となっており、代行バスの中には近年貸切事業を廃止した北恵那鉄道からの移籍車も含まれていたものでした。

この事について触れた事もあってか、アクセス解析の検索キーワードでは「北恵那交通」で検索し、「MAKIKYUのページ」を訪問された方も居られた様でしたが、MAKIKYUはこの北恵那交通には先月初めて乗車したものでした。

MAKIKYUが乗車した路線は、中津川駅~田瀬橋~付知峡倉屋温泉<~加子母総合事務所前>間を走る付知峡(Tsukechikyo)線と、坂下駅~田瀬橋<~付知峡倉屋温泉~加子母総合事務所前>を走る坂下加子母線の2路線でした。
(< >は一部便のみが運行している区間です)

付知峡線は北恵那交通の基幹路線で、かつて北恵那鉄道として電車の運行を行っていた区間の代替も兼ねており、昼間毎時1本程度の運行が確保され、地方路線バスとしてはそこそこの利便性が確保されています。


付知峡線に乗車すると、廃線から40年近くを経過した今日でも、北恵那鉄道が使用していた鉄橋の痕跡なども見る事ができ、活躍していた車両も車窓から眺める事は叶いませんが、今でも愛知県内で保存されている所が存在する様です。


使用車両は中型路線車をはじめ、大都市圏の排ガス規制区域と大差ない大型ワンステップ車も活躍しており、MAKIKYUが付知峡線に乗車した際には、中型のラッピング車と北恵那交通独自塗装を纏った大型車(写真)の2車種に当たったものでした。


北恵那交通は事業規模こそ大きいとは言い難いものの、独自塗装とラッピング車の他に、名鉄グループ塗装で青帯が入った車両(写真)も活躍しており、写真の車両と同塗装の日野HRが付知峡線に運用されている姿も確認しており、規模の割には彩り豊かな印象があります。

付知峡線には、運行本数が比較的多い付知峡倉屋温泉まで乗車したのですが、中津川駅から片道30km弱の距離ながらも、普通運賃は片道で1220円と決して割安な運賃設定とは言い難く、この運賃を往復分となると結構な出費が…とも感じます。

しかしながら北恵那交通では、中津川駅からの路線バス(付知峡線)往復と、付知峡倉屋温泉(おんぽいの湯)の入浴券をセットにした「おんぽいの湯セット券」と称する企画乗車券を設定しています。

おんぽいの湯休館日は利用できない制約こそあるものの、この企画乗車券を利用すると入浴券込みで1520円、中津川駅からの路線バスを往路片道のみ利用+入浴する場合や、入浴せずに路線バスを往復乗車するだけでも得になる程の高割引となっています。

長野電鉄(長野県)が、電車と湯田中駅前の温泉入浴券をセットにして大幅割引価格で発売している「日帰り「楓の湯」クーポン」(最近若干値上げされましたが、それでも内容を考えれば割安です)を連想させる価格設定だけあり、付知峡線乗車時の利用価値はかなり大きいです。


この乗車券を利用する場合、中津川駅では付知峡線のバスに整理券を取ってそのまま乗車(始発でも整理券発券あり)し、付知峡倉屋温泉下車時には乗務員にセット券利用の旨を申告、車内では運賃精算せずに整理券を持ったままおんぽいの湯フロントにて整理券を提示、そしてセット券代金を支払い復路バス利用券を受け取り(往路分は乗車券発券なし)という、他では余り類を見ない扱いとなっています。

ネット上で北恵那交通に関する情報を検索しても、おんぽいの湯セット券の存在こそ情報がヒットするものの、乗車券購入方法に関しては付知峡線バスに乗車し、乗務員氏に尋ねる事で、初めてこの様な取り扱いである事を把握する有様でした。


またMAKIKYUは付知峡線バスで付知峡倉屋温泉(おんぽいの湯・写真)へアクセスし、入浴後に中津川行きの復路バスを利用したものでしたが、こちらはスケジュールの関係で途中の田瀬橋下車、ここで坂下加子母線に乗り換え、代行バス始発駅になっていた坂下駅へ向かったものでした。

おんぽいの湯セット券では、復路バス乗車券で付知峡線以外のバスへ乗り継ぐ事はできず、下車前途無効になってしまうのですが、それでもかなりの高割引乗車券ですので充分割安です。


田瀬橋で乗り継いだ坂下加子母線は、付知峡線の往路で出没したラッピング車の番号違い(写真・坂下駅で折り返し便の行先を表示)でしたが、坂下駅までの20分程度の道程でも600円以上を要しましたので、おんぽいの湯セット券で中津川駅の代わりに、坂下駅へ抜ける事もできれば尚の事…とも感じたものでした。

ただ坂下加子母線は付知峡線と異なり、便数僅少な路線にも関わらず、乗車した便の乗客はMAKIKYUだけという状況でしたので、同じ様な道程でおんぽいの湯セット券を利用する事例はかなり少ないと思われ、元々高割引な事も考慮すると、高望みし過ぎなのかもしれませんが…