まいまいニュース

芦屋市市議会議員 いとう まい のブログ

インドネシア・フィリピンからの看護・介護労働者

2009-02-07 20:33:16 | Weblog
インドネシア・フィリピンからの看護・介護労働者
~経済連携協定(EPA)における
         位置づけと問題点~

講師:藤本伸樹氏
   (財)アジア・太平洋人権情報センター

昨年、2回ほど講演に出席したNGO神戸外国人救援ネットの
講座へ出席してきました。

昨年8月から始まった東南アジアからの看護・介護労働者の
研修事業は、将来的に20万人の人手が看護・介護に必要である
という事で、経済連携協定(2カ国間での貿易協定)の
位置づけて行われています。

看護と介護において多少違いはあるのですが、
2年間に2000人の研修生が日本に入国予定です。
最初の6ヶ月間で日本語研修を行い、
その後看護士は3年、介護福祉士は4年を上限に研修が
行われ、日本語による試験を1度だけ受験する機会があり
これに合格しなければ、帰国することとなります。

アルファベットを使用していた研修生が難しい漢字の試験を
受験するという現在の制度には英語での受験資格などの改善の
必要性が検討されていますが、
人権の視点からは、単なる短期間の労働力の輸入になるって
しまうのでないか、との疑問の声もあがっているようです。

慢性的な人材不足を解決する為の事業であると考えますが、
研修時には各受け入れ施設が約60万円を国際公正事業団に収める義務や
責任をもって研修生を教育することとなります。
また、その間の給与は日本人と同額とすることなど、
研修生の受験の合否や資格取得後の職場の移転の可能性を
考慮すると施設側にも少なからずリスクが発生しており、
受け入れ施設は研修受け入れ人数に足りていないようです。

すでに動き始めてしまっている事業ですが、
8月に来日した研修生の最終的な合格率によっては
大幅な見直しも必要であると感じました。