原作は「花の24年組」の大島弓子。基本的に少女漫画が苦手だったこともあって、大島弓子については「綿の国星」くらいしか知らず(しかも未読)、どんなタイプの作品かも理解していない。まぁ、できるなら代表作をいくつか読んでいれば、その作家性、作品性みたいなものが理解できていてよかったのだろうし、特に「8月に生まれた子供たち」は読んでおきたいところ。
まぁ、もちろんそんなことがなくても十分楽しめるし、あるい . . . 本文を読む
相変わらずビジネスとしては成功といえなさそうな北野武の新作「アキレスと亀」。「ソナチネ」や「TAKESHIS'」の難解さはなく、どちらかというと「HANA-BI」のような心打つようなティストに仕上がっている。作品は悪くない。しかし、でも、以前の作品ほど、作品にこめられた切迫感や必然性、この作品を北野武が作らねばならない理由といったものが感じられない。僕らはこの映画をどう読めばいいのだろうか。
. . . 本文を読む
無垢ゆえの残酷さ。岩井俊二の映画が好きだった。中山美穂が主演を演じた「Love Letter」、「打ち上げ花火」、「下から見るか?横から見るか?」のような表面はもちろん、「Undo」「PICNIC」のような裏面もふくめて、その映像美と叙情性、残酷さ…タイプは違うが脚本家の野島伸司と同様にあの時代の感性を反映していたのだろうと思う。そんな岩井俊二作品の中で、もっとも「痛み」があふれた作品、それゆえに . . . 本文を読む
「正義」が存在しない時代、いや違う、まだ牧歌的だった頃のように「正義」が純粋に「正義」として存在しえない時代に「正義」という灯火を掲げるということは、こんなにも苦悩と悲哀や偽りを背負わねばならないのか。「正義」の使者であるバットマン が存在するための悲劇を現代劇のように描いた一作。
【ストーリー】
ゴッサム・シティーに現れた最悪の犯罪者ジョーカー彼は、マフィアたちに成り代わってバットマンを追 . . . 本文を読む
ロードムービーは嫌いではない。退屈だという人もいるだろうけれど、その退屈さや日常の延長上に物語が存在することを「是」とするならば、ロードムービーにはやはり独特の魅力がある。「イージーライダー」「スタンド・バイ・ロー」「テルマ&ルイーズ」「プリシラ」「タンデム」「菊次郎の夏」「モーターサイクル・ダイアリーズ」など魅力的な映画はいくつもあるが、その中でももっとも退屈で、もっとも切ない映画といえばヴィム . . . 本文を読む
第81回アカデミー賞外国語映画賞受賞の効果か、近くのシネコンでも上映されるということもあって「おくりびと」を鑑賞。監督の滝田洋二郎が富山出身ということもあってか、何となく使われている映像が富山の風景かなとロケ地はあくまで山形とのこと。なんとこの作品のモチーフとなった「納棺夫日記」の作者・青木新門氏が富山出身とのこと。それで風景の雰囲気が近いのかな。まぁ、よくまとまった秀作だけれど…
おくりびと . . . 本文を読む
遺族や関係者に少しでも早く届けたいという思い。事故の現実を伝えたいという思い。記者としての功名心。嫉妬。「日航墜落」という2度と巡り会わないであろう大事件に直面した記者たちの誰もが異様な興奮状態に巻き込まれる。果たして記者たちに報道機関としての「良心」は存在するのか――。
【ストーリー】
1985年8月12日、群馬県御巣鷹山にJAL123便が墜落、死者520人の大惨事が起こった。前橋にある北関東 . . . 本文を読む
村上春樹を彷彿させるような、何となくコミカルで不思議な世界。タイトルもそうだけど本屋を襲撃に行くという設定もとてもリアリティーを感じさせない、少なくとも前半に関しては。気がつくと全てのピースがキッチリとはまっていく、伊坂幸太郎の魅力満載の、ミステリーかつ切ない作品。
仙台の大学に進学し、初めて一人暮らしを始めた椎名。ボブ・ディランの「風に吹かれて」を口ずさみながら引越の片付けをしていると、ア . . . 本文を読む
「カオスな系では、初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす」というカオス理論をモチーフに…とはいうもののどちらかというとRPG的というかライトノベル的という感じが。個人的にはそこまで…と思うものの、SFとして、青春恋愛映画として評価の高い作品。
【あらすじ】
幼い頃から度々記憶を失っていたエヴァンは、治療のため日記をつけ始める。13歳の頃、エヴァンは幼なじみ . . . 本文を読む
学生時代、僕の部屋の壁には1枚のメモ書きが貼り付けてあった。そこにはボールペンで「Carpe Diem」と記されていた。「Carpe Diem」。もちろんこの映画でキーティング先生が生徒たちに伝えた言葉だ。ラテン語で「Carpe Diem」、英語なら「Seize the Day」、いまを精一杯生きろというメッセージだ。
【ストーリー】
59年、バーモントの全寮制学院ウェルトン・アカデミーの新 . . . 本文を読む
何だろう。この柔らかな感じ。繭の中に包まれたとでも言うか、オタクたちというか、都市を生きる人間の新しい「幸せ」の求め方なのだろうか。「家族ゲーム」「(ハル)」など時代の感性を切り取ることに長けた森田芳光監督の魅力満載の作品。
【あらすじ】
兄・明信(佐々木蔵之介)と弟・徹信(塚地武雅)の間宮兄弟は、マンションで2人暮らし。一緒にご飯を食べ、野球観戦で熱くなり、ビデオを観ては涙する。もういい . . . 本文を読む
NTTとトヨタとソニーとフジテレビが買収されたそうです。
「ソニー株など51%取得」 川崎の会社、虚偽報告か
有価証券報告書等の開示書類を閲覧するホームページ
虚偽の可能性が高いとのことですが、でもこれだけでも約20兆円あれば買収できるんですね。手続きはともかく、あまりまくったマネーがこういうところに向かったら…
まぁ、ネットの世界は「悪意」との戦いというところでしょうか。 . . . 本文を読む
隣り合う町同士が戦争を始めたら!そんな抜群のシチュエーションをもとに平和に慣れきっている主人公と戦争を遂行する「業務」に打ち込むヒロインを軸に、「戦場」と「日常」との常識的な線引を問い直す。面白い/面白くないといった次元を別にして、目を通したほしい作品。
【ストーリー】
舞坂町に暮らし始めて一年、北原修路(江口洋介)は町の広報紙で隣りの森見町と戦争が始まる事を知る。しかし、開戦初日を迎えて . . . 本文を読む
何なんだろうね。このおバカっぷり。嫌いじゃないけど。とりあえずストーリーは追わないで、ノリを楽しみましょう。とりあえず書くこともないわけですが、「海猿」とか「HERO」とか「Death Note」とか、あぁいう類の日本映画に辟易している人は、1度見てみるのもいいのでは。
【評価】
総合:★★☆☆☆
監督は期待の星らしい:★★★★☆
goo映画さん、ジャンルをスリラー/サスペンスにするのはどう . . . 本文を読む