まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

南アフリカ共和国

2009-03-10 06:59:53 | 異文化
3月1日(日)~4日(水)。

研究のため、南アフリカ共和国へ行って来ました。

仕事は成功でしたが、僕としては珍しく、違和感を覚える、好きになれない国でした。

人間が人間を差別する。ある民族が、しかももともと住んでいなかった人達が、もともと住んでいた人達を、自分より格下の民族とみなし、差別する。

ネルソン・マンデラが1992年かな?に大統領選挙で勝つまでは、獣医の大学にも、「色の付いた」人間は入ることが出来なかったそうです。「色の付いた」人達は、今でも「色のついていない」人達に、同じテーブルで食事をしていて笑っていても、受け入れられない感情を持ち、またその逆もしかり。

日常会話にそんなタブーな言葉が結構出てくるこの国。しかも、相当治安が悪い。

気候は暖かくて春のようで最高だったけど、絶対に住みたくない。今は国際の仕事で海外に住んでいるけれど、流れて移民になって日本人でなくなってしまうのは嫌だなあ、と居心地が悪いからか、そんなことを考えながら、次の目的地、モザンビークの首都、マプトへ向って旅立つのでした。

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
人間 (おゆき)
2009-03-15 17:52:40
人間も動物だから強さを誇示したいのか・・
ほんとに、差別・・なくなりませんね、悲しいです。
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Unknown (TAKAMI)
2009-03-16 08:00:59
日本も、100年位前までは、平然と差別が行われていたし、今でも根深い差別の問題があるよね。
南アフリカは、とりわけ遅れている、進んでいっている…と思いたい。そして、いつか、ほんとに、そんな意味のない差別は世界中になくなる日がきますように。
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Unknown (まっきー)
2009-03-17 14:36:43
おゆきさん、
この視点では考えたことがありませんでしたが、はっとさせられました。多分、これが正解ですね。源だと思います。

TAKAMIさん、
そっか、日本でもそうでしたね。今でも確かにまだ問題が残っている。南アフリカは、急速に差別から開放されつつあります。でも、まだまだ時間はかかるね。だって、例えば大学の教授陣はまだ全員白人だしね。でも、黒人が教え出していたので、希望は感じました。
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Unknown (June)
2009-03-18 19:33:07
興味深く読みました。
アパルトヘイトが制度として廃止されても
実社会に差別意識は依然と残っているのですね。
悲しいことです。
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現実 (まっきー)
2009-03-21 05:39:59
Juneさん、
お久しぶりです。
ほんとショックでした。
でも、やっぱり、人は未来に向って前向きに生きるしかないよな、と思い始めました。どんなに差別が残っていても、そこに住んでいる人達は逃げられないんですよね。
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脱アパルテェイト後 (みきじ)
2009-03-21 12:20:58
NHKで沸騰都市という各回とりあげられる国が変わる番組が不定期に放送されています。バングラデッシュ、ドバイなどとりあげられ、ヨハネスブルグも出てきました。今サッカーワールドカップバブルで、不動産ラッシュとか。マンデラ大統領時代に反アパルトヘイト活動家でマンデラに近い黒人達が政治のみならず経済界でも力を持つようになり、今や裕福な黒人層とスラム街に住む黒人層と格差が発生。

白人との格差も残っており、さらに黒人間での格差。複雑で根深い格差が続いているようです。近年中国、ロシアがアフリカの資源を狙って投資や援助に力を入れてきているとか。アフリカ大陸の情勢は複雑になっていくばかりの気がします。

そこで仕事をすることってほんとエネルギーが必要なんだろうなあと思うし、誰にでもできることではないと思うので頑張ってください!!
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そうそう (まっきー)
2009-03-22 01:12:31
みきじ、
建設関係では、中国が幅をきかせてます。インドはもともとイギリスが労働力としてアフリカに連れてきたので、インドのコミュニティーというのは、すごいですよ。

経済が発展するに連れて格差はどうしても生じてしまうものなんですが、私達は、貧困層の底上げに特に努力しています。

とにかく、人種差別だけは良くない。日本の方々にも、いつかそのメッセージは伝えたいと思います。単一民族国家で、どうしても違う民族を受け入れにくいところがあるでしょうから。
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