まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

武道の初心者

2006-11-22 08:01:35 | いろんな人がいるよ。
11月21日(火)。

今年度、空手部には2人の困ったちゃんが入ってきた。
一人は最初は愛想よく、もう一人は最初からふてぶてしい。

二人とも、自分には空手の経験があって、腕にも自信があるから、白帯からなんてやっていられるか、というのだ。しかし、以前の級は?と聞かれると、昇級審査を受けたこともないらしい。

実は、僕も昨年空手を始めた時は、その前の一年間はテッコンドーをやっていたので、途中の級から始められないものかと思い、師範に相談した。
しかし、師範にはきっぱり、空手は空手。白帯から始めなさい、と言われた。その言葉に、逆に外国にあっても、さすが日本の武道だ、と感心した。

自分も初心者の頃は、他の人の稽古を見て、俺はあいつより強い、だから自分はせめてあの色の帯を許されるはずだ、と密かにむらむらとした感情を抱いていたので、彼らの気持ちもよく分かる。まあ、まだ初めて一年なので、初心者のようなものだが。

先週の金曜日、困ったちゃんの一人が、4人組になって回し蹴りの稽古をしていた際、こともあろうか僕に教え始めた。最初は話を合わせていたが、そのうち師範が言ってもいないのに、見栄えのいい違う技をやり始めた。他の白帯君もそれに呼応する。
そこで僕は一言、
"Just do it!"
と言って、戒めた。うちの師範が、基本を大切にしていることを知っていたので、尚更止めなければ、と思った。それからは、こちらから挨拶をしても困ったちゃんは機嫌を損ねて返さない。

日本の武道は、礼に始まり礼に終わる。
毎日の稽古は、稽古相手との勝ち負けを競うものではない。相手は自分自身である。どのレベルの人であってもお互い尊重し、仲良くする。
基本は繰り返し繰り返し、アホになってやるべし。

ま、彼らもしばらくやらないと、分からないだろうねえ・・・。